※この作品はR-18です。

五月菊   作:田島春

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「個人情報漏洩時の処理と」(完)

(ここは……一体……)

 

 朦朧とする意識の中、青葉が見たのは暗い一室だった。

 

(んっ……ぐっ……)

 

 軽い吐き気を催す中、周囲を見回そうとするが体が動かない。

 どうやら拘束されているようだ。

 体はくの字に曲げられ、上体は水平。

 ご丁寧に猿轡まで噛まされている。

 

「ようやく起きたか、青葉」

 

 背後から声がする。

 最近、よく聞いた声。男性のもの。

 

「さて、お薬の投与時間だ」

 

 薬、薬……。

 ぼやけた視界に飛び込んできたその言葉に、必死になってもがく。

 しかし、体に縄が食い込むばかりだ。

 

「んんーーっ!んーーーっ!!」

「もう!暴れたらダメだよ青葉さん!ちゃんとおくすり入れないと!」

 

 霞んだ景色にも鮮やかな金色の帯。

 こちらも、よく聞いた声。少女のもの。

 

「ボクだってガンバったんだから!青葉さんもちゃんとガンバろうね!」

「あぁ皐月。お前は本当に頑張ったな」

「え、えへへ……」

 

 ぼやけた視界が少しずつ晴れていき、照れる少女の手の中にあるものが目に付く。

 小さな手には少し余る機械、それは。

 

「あ、これ?青葉さん」

 

 黒いそれを掲げ、少女が答える。

 

「恥ずかしいかもしれないけど、ごめんね。司令官がどうしても……動画資料が必要だって」

 

 カメラ、カメラだ。

 首を振る、左右に、ちぎれんばかりに。

 これから行われるのは凶行。

 そして、そうとは知らず関わってしまった少女。

 伝わらない、伝わらない、伝わらない。

 それでも首を振って抵抗せずにはいられなかった。

 

「んぐぅーーーー!んんぅーーーー!!」

「司令官、青葉さん本気で嫌がってるけど……それでも、するの?」

 

 背後から聞こえるのは、ベルトを外す音。

 それから逃げようと必死に、必死に体を揺する。

 しかし、その動きは背後からはどう見えていただろうか。

 

「これだけ暴れるのも、症状の一つだよ皐月。しかもこれだけ酷いとなると、早くする必要がある」

「そうなんだ!」

 

 違う違う違う!

 そんなんじゃ無い!

 お腹に手が回され、ボタンが外される。

 ズボンと下着が下ろされ、お尻が外気と視線に晒される。

 と、ぞくりとするほど冷たいものが、お尻の中心にあたる。

 

(あぁ……嫌、嫌っ!)

 

 分かっているけど分かりたくない。

 これは動画の中で、何回もされていた消毒。

 

「たっぷり、とつけて」

 

ぬるり。

 生暖かく粘つくものが、垂らされる。

 

(おねがい!やめっ、やめてっ……!!)

 

 そしてあてがわれる、硬く熱い感触。

 洗う時以外触れることのない場所に、触れられてしまっている。

 

「皐月、少し下がった方が撮りやすいぞ」

「あっ、うん!」

 

 視界の端から少女が消える。

 

「よし!ちゃんと青葉さんの……その、お尻と、司令官の……おちんちん、映ってるよ」

「そうか、では」

 

 腰が、掴まれる。

 大きなゴツゴツとした、手。

 拘束が無くても逃れられないんじゃないかと錯覚してしまうほど、強い力。

 

(誰か!だれかだれかだれかぁ……!)

 

 助けは来ない。

 来るのは、

 

「痛むぞ、青葉」

「んんぅ!んんっ!!んんむぅーーー!!!!」

 

 痛みと涙だけ。

 背中を貫かれる感触。

 想像よりもすんなりと入ったが、異物感に吐きそうになる。

 それに、激しく痛い。裂けたように。

 

(やだっ!やだっやだっ!!いたい、いたいよぉ……)

 

 視界がまた霞む。

 何をされたかという事実と涙が目を曇らせる。

 そして、ピストン。

 一度引かれ、また突き込まれる。

 

パンッ

 

 肉と肉のぶつかる音。

 背中に重さが来る。

 耳に熱い吐息。

 

「青葉ぁ……お前の尻は皐月と違って肉厚でいい音を立てるな」

 

 囁き。

 撮影している皐月には聞こえない程度の小声が耳をくすぐってくる。

 

 圧迫。

 体重を掛けられ、背中が軋む。

 逃げられない、呼吸が苦しい。

 また、肉が肉を打つ。

 

「んん?こっちも中々いいものをお持ちじゃないか」

 

 手が胸に伸び、乱暴に揉まれる。

 撮影している皐月に気付かれないように、反対側。

 潰されるように、胸が握られる。

 

「皐月も良いが、こういう肉付きがいいのも、いいものだ」

 

 また、突かれる。

 衝撃に動けない。

 中の異物が内蔵を押す感触。

 動けば響いてしまう。

 動けない、暴れることもできない。

 

「しっかり開発した皐月と違い、お前はキツキツだな青葉」

 

 浅い位置での往復運動。

 それはこちらを休ませない。

 矢返しのようになった部分が、肛門を捲る。

 

「大丈夫だ青葉、ちゃんと高速修復材を使ってやってるからな」

 

 そう、痛みはすぐに治まった。

 あるのは圧迫と、熱と、気持ち悪さ。

 耳にかかる息に鳥肌が立つ。

 

 そしてまた、深々と貫かれる。

 抉られ、かき回される。

 

「さぁそろそろお薬が出るぞ、青葉」

 

 その言葉に、最後の力を振り絞る。

 絶対に嫌だ!汚されたくない!

 背後の汚肉を弾く勢いで体を動かしても、しっかりと抑え込まれる。

 

 そして、熱。

 お腹の中にぶちまけられる、汚い汁。

 

「んんぅ~~~~~!!!んんーーーーっ!!」

「はぁ……青葉の中は、よく絡むせいでもう出てしまったよ」

 

 聞くに堪えない言葉が吐き掛けられるが、それどころじゃない。

 心に残るは虚脱と、汚辱と、一握の安堵。

 終わった、終わったのだ。

 と、歪んだ視界に金髪の少女が現れる。

 

「あのね……司令官」

「なんだ皐月」

「えっとねそのね……司令官が青葉さんにおくすり入れてるのを見てたら……その」

 

 もじもじと太ももを擦り合わせ、お尻を気にする皐月。

 

「だからその……いいかな司令官」

 

 あぁそうだ、とっとと行ってしまえ。

 どこへなりとも、二人で仲良く。

 もう、"材料"は十分だろう。

 こんな、こんな姿を撮られたら……!

 

「それはいいな、皐月」

 

 ゆっくりと、引き抜かれる肉棒。

 ごぷり、と零れる白濁。

 

「だがな、それは出来ないんだ皐月」

 

 また、硬い感触が当たる。

 ありえない、そんな、まさか。

 嫌だ!!

 

「なにせ青葉はたっぷりサボったからな、たっぷり入れなくちゃならない――空になるまで」

 

 青葉の苦痛は始まったばかりだった。

 

 

 

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 

 

 

   補記

 

    個人情報漏洩時の処理と倦怠者への重点処置

 

 

 

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 

 

   五月菊

 

     完

 

 




というわけでなんとか完結いたしました。
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