※この作品はR-18です。

五月菊   作:田島春

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「祭日の例外処置」

 

 その後、三度ほど同じ事が繰り返された。

 消毒、塗布、拭き取りと……舐め上げ。

 一連の事をある種習慣づけ、二重に慣らさせていく。

 精神と身体、その両方を。

 その為か、その三度においては特筆すべきことは無い。

 そもそも三度もあったという事自体が特筆すべき事なので、無いというのもおかしいが、とにかく、"変わった"事は無かった。

 判を押したように同じ。

 いや、少々"細工"はされていたか。

 

 ただ四度目。

 これは変わり種、記録も次項に移っていた。

 

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 

 

 

   第五記録

 

    祭日の例外処置

 

 

 

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 

 

「えへへ、どうかな?似合うかな?」

 

 そう言って皐月がくるりと回る。

 二つ結びがその動きに遅れて付いてくる。

 

「あぁ、とても似合ってるぞ」

「でもこれ、ちょっとその……露出が?」

「皆それなんだ、我慢してくれ」

「まぁしょうがないよね!そういうお祭りだもんね!」

 

 この映像の撮影日はお祭り。そこそこ大きな地方祭が開かれている。

 

 ただ、この地方祭の恰好は、法被と褌。

 

 そういう祭りなのだから仕方がないと言われればそうだが、近年過激化しているようにも思う。っと、これは余談。

 画面の中の少女も、大変な薄着で色々と危ない。

 上は晒しと法被、下は褌オンリー。

 

「ところで司令官、今日呼んだのってさ。お駄賃くれるから、ってわけじゃあ、ないよね?」

「お察しの通りだ。ただ、ちゃんとすれば日頃頑張ってもいるからお駄賃も上げよう」

「えっ!?本当!」

 

 その言葉に目を輝かせる。

 これから、何をされるか知っているのに。

 何度もされれば、やはり麻痺してしまうのだろう。

 

「えっと、じゃあ早くしないと」

「珍しく乗り気だな」

「ボクおみこし担がなくちゃならないからね!」

 

 司令官がちらりと時計を見やる。

 神輿まで時間は、

 

「たしかに急がないといけなさそうだな」

「うん、じゃあえっと」

 

 そう言って布団に立ち、褌を脱ごうとするが。

 

「皐月、褌は着けたままの方がいい」

「えっ、でも……」

「結び直し、できるのか?」

「うっ……」

「そのまますれば時間の短縮にもなる」

「分かったよ司令官」

 

 これまで繰り返されたように、四つん這い。

 大きく露出、というよりも幅の広いTバック程度の隠し、だ。

 二つの丸みの真ん中を、白い帯が走っている。

 そしてその僅かに下、秘所からはつるつるの柔肉が一寸覗いている。

 

「これでいい?」

「あぁいいぞ」

「じゃあ。司令官に、ふんどしを履いたお尻を……見られてます」

 

 習性付けられた実況。

 それを聞きながら、おもむろに腰のあたりに手が伸び、褌の中心を掴む。

 

「えっ!?ひゃっ!」

 

 手がぐいぐいと引き上げていく。

 覗いていた柔肉の面積が広がりその真ん中へと布地が食い込む。

 

「あっ、ちょっと!司令官!」

「こうやって褌を使えば早く済むだろう」

「それは、そうかもしれないけどっ!んっ!」

「続けて」

「んぅ……、司令官に、ふんどしをっ、ぐいっ、ぐいって……されて!」

 

 ぐい、ぐい。

 引き上げられ、刺激される。

 今度は腰の上空方向ではなく、頭の方へと動かす。

 

 ぐいっ、ぐいっ。

 引き絞られた布地が、尻の間を押す。

 空いた手が伸び、引き上げられた布帯を弦楽器のように弾く。

 

「うひゃっ!」

 

 小さな悲鳴。

 爪弾く手に合わせ、薄いながらも尻肉がぷるぷると揺れる。

 

「司令官!?ボクのお尻で遊んでない?!」

「いつも通り、これは必要なことだ」

 

 変態ながらも一分の隙も見せぬポーカーフェイスは最早天晴れ。

 その真剣な表情に疑問もぐらつく。

 

「うぅ……でも、何もそんな揺らさなくて、も……っ!」

 

 爪弾く手が下にするりと動き、布越しにぐりぐりと責め立てる。

 

「あっ!ちょ、もう!とつぜ、んっ!」

 

 褌の布地は荒い。

 それを指先で擦りつけられ、布目の刺激に腰が震える。

 

「んふっ!んんっ!」

 

 声が漏れる。

 再三に渡る調教、それの結実だ。

 羞恥心を超えて、快楽がその体をやわやわと蝕む。

 

「どういう感じかな」

「し、司令官の指が、ふんどし越しに、お尻の穴擦って……んっ!」

「気持ちいい?」

「……この前より、気持ちよく、なってる、っん!」

 

 声に出させるというのは効果覿面のようだ。

 まだ恥じらいはある、それでも自身が快感を得ていることを表明した。

 

「良い傾向だ、この調子でいけばそんなに長くはしなくていいかもしれない」

「えっ、あっ……んっ!」

「じゃあ消毒に入るぞ」

 

 いつもの銀色の缶、そこから濡れた紙。

 褌をズラし、すぼまりを露出させる。

 

「んっ、司令官がボクのふんどし、ずらしてる……」

 

 状況説明を聞き届け、消毒薬を宛がう。

 

「んっ!うぅ!」

 

 じっくりと、丹念に拭き上げていく、が。

 

「あっ!司令官、時間!時間あぶないよ!」

「そういえばそうだったな」

 

 わざとらしくは聞こえないが、レポート上は時間の調整を行っている。

 それは――

 

「ちょうど消毒が終わったところだ、薬だけ塗ろう」

「でも、あの薬塗ったら……おみこし担いでる途中、ずっと……」

「痒いのはどんどん大丈夫になってきただろう?」

「う、うん……」

「じゃあ今回は前回よりも大丈夫さ」

「う、うん分かった……!」

 

 痒みを誘発するだけの塗り薬。

 それに段々と慣れてきている?

 違う。

 あの薬品は、単に回数をこなす度に薄められただけだ。

 卑劣なる"細工"。

 ただ、この小細工は効果があった。

 これにより、皐月はある種の上達が出来た、という錯覚を得る。

 上達を認識し、褒められれば、乗り気になりやすい。

 しかも薄め液は、ある種の性感の増幅剤だ。

 「気持ちよくなれば良い傾向」として教えられているから二重の罠、というわけだ。

 いや、皐月の反応からしてもう一重、掛かってしまっているのかもしれない。

 

「それじゃあ皐月、塗るぞ」

「いいよ、司令官……!」

 

 薬液が、塗られていく。

 やはり垂れないように、細心の注意が払われながら。

 粘りは無い、しかしねっとりという表現が似合う、塗られ方。

 

「んふぅ!んん~~~!」

 

 痒みそのものより穴の周りを這い回る感触に呻いているようだ。

 湿った綿球が離れる。塗り終わった。

 褌が戻される。

 

「さぁ皐月!遅刻はよくないぞ」

 

 パン、と皐月の尻に平手が叩き込まれる。

 叩き込まれる、というのは正しく無いか。

 音を立てるのを重視した平手だ。

 

「ひゃっ!もう!ボクのお尻叩かないでよね!」

 

 平手の勢いを利用するように立ち上がる。

 

「んっ……痒い……」

「前も言った通り、掻くんじゃないぞ」

「う、うん……!」

「それじゃあ、終わったらすぐ戻ってくるように」

「行ってきます!司令官!」

 

 そして尻がもじもじするのを堪え、見送られながら祭りへと向かった。

 

   *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *  *

 

 祭りの終わる時間、そこまで早送りする。

 

「た、ただいま!司令官……!」

「おかえり、皐月。お神輿はどうだった?」

「う、うんちゃんと担げたよ!」

 

 扉を開け、飛び込んでくる祭り姿の金髪の少女。

 その体は汗まみれで、法被が少し透けている。

 

「そ、それより司令官……!」

「どうした?」

「どうした?、じゃないよ!早く、その……」

 

 ぐいっ、と腰を動かす。

 堪えられないかのように。

 

「ボクのお尻……!お尻、はやく……舐め、て」

「そういえばそうだったな」

「うぅ!はやく!はやく!」

 

 あまりにも我慢できないのだろう、とんでもない事を言っている。

 しかし、それに気付いた様子は無い。

 急いで布団へ行き、四つん這いになる少女。

 

「司令官!はやくして!ボク、もう我慢できないよ!」

「そうだな、それじゃあ早速」

 

 そうやって皐月の尻に顔を近づけ。

 

「んふぅ!んぅ!」

 

 褌をズラし、舐め上げた。

 

「ちゅっ、んむっ」

 

 舌を重点的に使い、時折唇で一瞬間吸い付く。

 ありえてはいけない、キス。

 

「んぅ……司令官、そんな吸っちゃやぁ……」

「皐月、いつもの」

「ん……司令官が、ボクのお尻、舐めたり、吸ったり。あっ……ふっ、ぅん……」

 

 官能の息を漏らし、羞恥を捨てされるがまま。

 ある意味で努力の賜物なのだろう、最低の努力だが。

 その"賜物"に腰を浮かせ、振り、舌を挟み、ため息を漏らす。

 

「はっ、ふぅ、んぅ、っ……あぅ……」

「どんな、気分だい、皐月」

「んぁっ、司令官のべろ、あったかくて、ぬるぬるしてて、当たると……きもちいい……」

「よし、よし」

 

 蹂躙は続く。

 顔を一段と押し付ける。

 

「んぐっ!あっ!司令官の、はいって、る……!」

 

 腰の揺れが強くなる。

 しかし、逃げない。

 

「んん!んんぅ!!」

 

 むしろ押し付けるように動こうとさえ、しているように見える。

 実際にはそう動かず、堪えている。

 彼女の中の、無自覚な最後の一線。

 それがたぶん、自分で動くこと。

 

 唾液の水音が響く。

 

「んぅ!はっ、あっ!あぁっ……あっ……?」

 

 ゆっくりと引き抜かれる。

 それまで刺激を与えることを念頭に動いて来ていたのに、だ。

 

「司令官……終わり?」

 

 四つん這いの体勢を崩さぬまま聞く皐月。

 今までの聞き方とは、明らかに違う。

 

「あぁ、今日は終わりだ」

「そ、そうなんだ!」

「それに皐月」

「?……どうかしたの」

 

 それは皐月には意外な、計画的な言葉。

 

「今日はとても長いこと薬を塗っていただろう皐月」

「うん!すっごい長くて、ボク諦めたかったよ……!」

「だからな、しばらくはしなくて大丈夫だ」

「えっ……!?そう、なの?」

 

 企みが皐月の足元を浸していく。

 急速に、確実に。

 

「あんな恥ずかしいこと、したくないだろ?だから暫くはお休みだ」

「そ、そっか!」

 

 どっぷりと、しっかりと。

 

「日程は追って連絡をする。ほら、約束のお駄賃だ」

「あ、ありがとう!司令官!」

 

 こうしてその日の"処置"は終わった。

 しかし、罠はしっかりと、皐月を捕らえている。

 

 執務室から元気良く飛び出す少女。

 その未発達な尻は、痒みの薬を塗られていないのに疼いていた。

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