復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー 作:lOOSPH
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赤い部屋
そこでは
絵理奈が手袋をはめた両手で
白い額縁に貼ってある写真のうち
一枚をはがして
見つめる
「・・・・・・・」
その写真と
今張られている写真のうち
一枚の写真を静かに見つめる
「・・・・水を得た魚・・・
いや、蛇と言うべきか・・・」
とつぶやくのだった
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藤沢家
そこで彩奈は
自室の机に座って
考え事をしていた
昨日自分と詩織たちを襲った
結城 美利
彼女の言葉を
思い出していたのだ
「彼を死なせた・・・
それってつまり
誠二はもう死んでるってこと?
だったら今回の事件を
起こしているのは一体誰なの?
彼以外の人間が
引き起こしてるってこと?
・・・・ダメ
情報が足りない」
頭を抱える彩菜
「まてよ・・・
そういえばあの時・・・」
彩奈はもう一つ思い出した
以前襲った獅子のマスクの人物も
ピエロのマスクの人物も
自分たちの首謀者のことを
’彼女‘と呼んでいた
つまり今回の主犯は
女性だということなのか
「ダメだ
今考えてても
全然わからないわ
とにかく何か掴まないと・・・
もう一度出るしかないか・・・」
と彩奈は上着を着て出かけていく
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彩奈は電話を掛ける
相手は
『もしもし?』
早乙女 絵理奈
彼女であった
「もしもし絵理奈?
今日ちょっと一緒に来て
手伝ってほしいんだけど・・・」
『・・・・ごめんなさい
今日はちょっと外せない用事がありまして・・・
あ、そうだ!
代わりと言ったらなんですけど
野村さんとはどうですか?』
「野村・・・・さん・・・?」
『彼女、家に居づらいみたいで
気分直しに一緒に出掛けてみたらどう?』
「・・・・・・・」
彩奈は少し迷う
彼女はひそかに
美穂に会っていると
真莉から聞いている
だが同時にチャンスだと思った
何か聞けるかもしれない
ゆえに
「・・・・わかったわ
野村さんにここに来るように
伝えてくれる?」
『わかりました・・・』
と電話を切る絵理奈
彩奈は電話をしまう
「美穂・・・
あなたは一体何を考えているの・・・
どうして私に何も教えてくれないの・・・」
彩奈はそうつぶやくのであった
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別の場所
「亮、祐樹!」
一人の男子高校生が
二人の同い年の少年のもとに駆け寄る
「そっちはどうやった?」
3年3組 出席番号20番
辻村 健太郎
「家にいる様子はなかった・・・
もう出ているみたいだ」
同じく3組 出席番号1番
阿部 祐樹
「彩奈・・」
同じく3組 出席番号9番
北浦 亮
3組の男子の中でも
よく行動を共にする三人
通称、亮グループがこの場に集まっていた
「もっかい探し出すで!
絶対にあの女をとっ捕まえるんや!!」
「そうだな
絶対にこれ以上
放ってはおけねえ・・・
そうだよな、亮・・・」
「・・・・ああ・・」
祐樹の言葉に
亮は力なく答える
「そうと決まったらもっかい探索開始や
見つけたら互いに連絡せいよ!」
「ああ」
「・・・・ああ・・」
と三人は再び散会する
だが三人は知らなかった
その様子を見つめる一つの影に
それは
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「・・・・・・・」
彩奈は待ち合わせ場所に向かった
待ち人はまだ来ていないようで
どうやって時間をつぶすかと考えていると
そこに
「藤沢さ~ん」
出席番号24番
野村 藍
彼女が駆けつけてきた
「ごめんなさい
待たせちゃったみたいで・・」
「ううん
私も今来たところ」
と二人は行動を共にしていく
「ところで藤沢さんは
絵理奈さんとどこに行くつもりだったの?」
「うん
今回の赤い封筒事件の犯人について
何か調べてみたいって思ったの・・・
この事件でわかってるのは
高校一年生の時彼が巻き込まれたあの事件・・・
それにつながってること・・・
でも調べていくのは
とても大変なのよ
何しろ事件は公表されてないし
ネットの書き込みだって
あることないことばっかりだし・・・」
「まだ手探りなんだ・・」
「うん・・・
ところで野村さん
野村さんに訊きたいことがあるんだけれど」
彩奈は藍のほうに向く
「な、何・・?」
「野村さんは美穂と・・・
塚本 美穂と話をしてるらしいわね
何を話したのかなって?」
「あ、うん・・
えっとね」
藍が話をしようとしたその時
「彩奈ぁ!」
「「っ!?」」
後ろから声をかけられる
その相手は
「やっと見つけたわこの性悪女!」
3組 出席番号7番
下鳥 水子
彼女であった
「水子っ!?
何であんたここに」
「あんたに用があってきたのよ
おとなしく捕まりなさい!」
と走り寄ってきた
「野村さん、ごめん!」
「え・・?」
彩奈は藍の手を引き
ともに水子から逃げ出していく
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建物の屋上から
様子を見つめる仮面の人物
「ねえ・・・
本当にまだ続けるの?」
「・・・・言ったはずだ
もう止めることはできない・・・
ここまで発展させてしまった以上
もう収拾はつかない・・・
君もそれはわかっているはずだ」
「でも・・・」
「それよりもターゲットが動き出した
仕掛けるぞ」
「・・・・・・・」
牛のマスクの人物を引き連れて
建物の屋上を後にしていく仮面の人物であった
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「待ちなさいよ!」
水子は彩奈と藍を追っていく
「っ!」
彩奈は苦肉の策で
通り道のポリバケツを倒し
道を遮る
水子はそれにとられ
「あああ!
くそ・・・」
彩奈と藍を見失ってしまうのだった
水子が走り去っていくのを見届けた
彩奈と藍は建物の陰からゆっくり顔を出す
「ああ、もう!
一昨日は亮たちに追われて
昨日は真央や詩織に拉致られて
今日は水子に追いかけられるなんて・・・
どうなってるのよ」
「下鳥ちゃんって確か
いつも彩奈ちゃんにきつく当たってたよね
どうして下鳥さんは藤沢さんが嫌いなの?」
「まあいろいろあったのよ・・・」
すると
「見つけたあああ!!!」
見事に発見されてしまう
「やば・・・
逃げるわよ!」
「う、うん・・・」
急いで走り出す二人であった
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下鳥 水子
彼女はある日
一人の男子生徒に
好意を抱く
彼女はその男子生徒に
積極的に接し
その男子生徒とともに
ある人物のいじめを防止していた
やがて彼は
その彼女に好意を抱いていることを感じて
失恋してしまった
だが彼女は彼の決めたことに
とやかく言うつもりはなかった
だから彼がその彼女と付き合うことになっても
変わらずに接してあげようと思った
だがそこに現れたのは
何と彼の思い人が
彼の目の前で彼以外の男性と接吻を交わすところだった
彼の友人たちが彼女を激しく非難する
だが彼女は変わらない口調で彼に言う
やがて水子は彼女を憎むようになった
そして彼はそれでも彼女への思いが
抜けていないことにうすうす気づいていた
ますます憤った
こんなにも真剣な彼、北浦 亮に
あんなひどい仕打ちをした彼女、藤沢 彩菜に
そして今も亮は彩奈を探している
水子はそれを知り
自分が彩奈を亮のもとに連れて行こうと
考えるのだった
「はあ・・・
はあ・・・」
水子は呼吸を整えて辺りを見回す
「くそ・・・
あのクソ女・・・
どこに行きやがった・・・」
するとそこに
「あんた・・
こんなとこで何やってんの?」
3組 出生番号31番
結城 真莉
彼女が偶然現れる
「真莉!?
どうしてあんたがここに・・?
どういうこと?」
「あんたこそどうして・・?
はっは~ん
さてはまた亮のこと追っかけてた?」
真莉は近づいてからかい口調で迫ってくる
「まあ別に邪魔はしないわ
ただあんまりしつこいと亮に嫌われるわよ」
「嫌われるか・・・
どっちにしても私は・・・」
すると
「まあ気をつけなさい
例の赤い封筒の犯人も
つかまってないんだし
あんたも私も
いつ狙われるかわからないんだからね・・」
「そうね・・・っ!」
水子はある場所に
何かを見つける
「見つけたあああ!!!」
と真莉の横を通り過ぎて
走り去っていってしまった
「いいわね・・
好きな人に
一途になれるって・・
私、私は・・」
一人残った真莉はそうつぶやくのだった
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「はあ・・・
はあ・・・」
「ふう・・
ふう・・」
どうにか路地裏で
呼吸を整える彩奈と藍
だが
「見つけたわよ!」
とうとう追い詰められてしまった
「あなた・・・
どうして私を追うのよ」
「あんたを捕まえるために決まってるでしょ?
あんたを探してるあの人のためにさ」
迫りくる水子
「・・・・亮のことね
あんた、亮のことが好きみたい
あきれた・・・
まだ私のこと疑ってるのね」
「できることだったらあんたを亮君に合わせるのは
遠慮したいところだけど
どうにも亮君はあなたに訊きたいことがあるみたいでね
私はあくまで亮君の気持ちを尊重するわ
と言うことで一緒に来てもらうわよ
言っとくけど答えを訊くつもりはないから
悪く思わないでよ?
亮君にあんなひどいことをしたあんたが
悪いんだからね」
と水子は彩奈につかみがかっていく
「っ・・・」
「この、おとなしくしなさい・・・」
抵抗する彩奈を
無理やり連れて行こうとする水子
すると
「下鳥さん!
やめて!!」
藍が彩奈から
水子を引き離す
「何よあんた
弱虫なくせに
何こいつの肩を持つつもり?」
「嫌がってるじゃない!
もっと優しくできないの!?」
「むかつくわねあんた・・・
弱虫のくせに強がってんじゃねえ!」
と藍を突き飛ばす
「藍!」
「とにかく来なさい!」
と無理やり引っ張り出そうとする水子
すると
「あ・・・」
「何よ?」
彩奈は上を見つめ
水子もそれを見上げると
何と建設工事の機材が
嫌なように傾いている
「ああ・・・」
そしてその機材は
まっすぐ三人のいる方に落ちていく
「藤沢さん!」
藍は彩奈を抱えるようにして
その場を走り去っていく
「きゃあああ!!!」
そして機材が落ちていく
「ああ!」
藍と彩奈は無事に
脱出するが
「ぐう・・・
あ・・・
嘘・・・」
水子も幸いにも
下敷きにはならなかった
だが水子のいる方は
行き止まりのほうである
つまり
彼女は閉じ込められてしまっているのであった
「あ、ああ・・・
いやあああ!!!」
さらに機材の一部が
彼女の足の上に落下している
この様子では折れているだろう
彼女は足を負傷したこと
閉じ込められてしまったことに
絶望して発狂するのだった
彼女の傍らに
星座のカードが落ちていることにも気づかずに
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「はあ・・
はあ・・
危なかったね・・」
藍は笑顔で彩奈に言う
「の、野村さん・・・
どうして私のこと」
「だって
藤沢さんが困ってたから・・」
すると彩奈は
藍に思いっきり抱き着いた
「ありがとう・・・
野村さん・・・」
「藍でいいよ・・
だってもう
私たち友達だもん・・」
「ありがと、藍・・・」
「いいんだよ、彩奈ちゃん・・」
こうして二人は友情を深めるのであった
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泣き叫ぶ水子の様子を
上から覗き込む二人の人物
「フフフフ・・・
実にいい顔だ・・・
今の彼女にぴったりの裁きだ」
仮面の人物はそう言って笑みを浮かべている
それを牛のマスクの人物は
危惧した様子で見つめる
「(このままでは
いずれ私も・・・
私が何とかしなくては・・・)」
とひっそりとその場を離れていくのであった
この人物のこの行動が
この物語を次の段階に進めていく・・・・・・・・ ・・
水を得た蛇、水蛇は
愛する者に巻き付きたいがために
恋敵を絞め殺そうとするも振りほどかれ
地に伏せられた
残り13人と四人
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