復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー 作:lOOSPH
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赤い部屋
そこでは絵理奈は
白い額縁のほうをじっと見つめていた
それを見ると
絵理奈は張ってある写真を
勢い良く引きはがした
ひきはがされた写真は
二人の男女の写真であった
「まだだ・・・
私にはまだ・・・」
そうつぶやきながら
机の上に散乱した
その二枚の写真を
勢いよく握りつぶした
「ぐうううう・・・
ああああ!!!」
絵理奈は叫び声をあげるのだった
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午前5時
ある河川敷で
一人の女子高生が
ランニングをしていた
3年3組 出席番号33番
若槻 梨乃
真莉グループの一人で
亮たちの所属するバスケ部のマネージャーである
彼女は例の赤い封筒の事件に
一番おびえているものの一人
理由は単純に怖いから
もともとおとなしめな正確な彼女である
ゆえにおびえてしまうのもうなずけるのかもしれない
ゆえに梨乃は
彩奈をいじめの魔の手から救うことができないことに
苦悩していた
梨乃は内心、彩奈へのいじめをよく思っていない
真央や詩織という強大な相手があるがゆえに
逆らえないでいるだけである
彩奈には前に
大輔に言い寄られたところを
助けてもらったこともあった
ゆえに梨乃は彩奈を尊敬していた
不良にも毅然と立ち向かえる彼女のことを
だがそんな彼女を自分は
助けられないでいる
その不安を吹き飛ばすために
梨乃はランニングを始めた
疲れ切った体は
不安から遠ざけてくれる
ゆえに気分転換に
よく続けている
「ふう・・」
近くにあったベンチに座り
休憩する梨乃
すると
梨乃はふいに
気配を感じ
後ろを向く
そこには
「フフフフ・・・」
「ひぃ!?」
例の仮面の人物が現れ
梨乃の口を何かで塞ぐ
すると
梨乃の意識が遠のいていき
気を失うのであった
「さあ・・・
いよいよ次の裁きの始まりだ」
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同じくらいの頃
亮たち三人は
彩奈の家に警察が来ているのに気が付いた
亮たちは今日は戻ろうということで解散する
そのうちの一人
3年3組 出席番号1番
阿部 祐樹
彼は内心ほっとしていた
彼ははっきり言って
この赤い封筒の人物にかかわることに抵抗があった
この犯人がもし
自分たちのクラスメートを
殺して回っているのならば
はっきり言って自分では
荷が重すぎると感じていた
今日は帰って休もう
そう思って歩いていると
「ん?」
祐樹の目の前に
何かが落ちてきた
それは
「っ!?」
赤い封筒だった・・・・・・・・ ・・
「赤い・・・
封筒・・・!?」
祐樹は慌てて封筒を開ける
入っていたのは二枚の星座のカード
そして
下着姿で縛られている若槻 梨乃の写真だった
「梨乃!?」
すると
祐樹の目の前に
いきなり一人の人物が現れる
「ひいい!!!」
それは仮面の人物だった
「懲りずにこそこそと
嗅ぎまわっているのか
まるで犬だな」
「て、てめえ・・・
梨乃をどうした!?
祐樹は震えながらも
その人物に声をかける
「なあに
彼女には素敵な舞台を擁してあげただけだ
だがこの舞台の主役を彼女一人に演じさせるのは
どうにも気が気じゃない・・・
だから君のことも招待してあげようと思ってね」
と手をかざそうとする
「ふざけんな!
梨乃を返しやがれ!!」
と向かっていくものの
瞬く間に押さえつけられる
「があ・・・」
「フフフフ・・・
恐怖にまみれた今の君にやられるほど
私は非力ではない・・・」
と押さえてつけている手と
反対側の手を回していく
「お前・・・
彩奈・・なのか・・・」
「・・・・・・・」
祐樹の問いに答えることなく
祐樹の口元に手が添えられ
祐樹の意識はやがて遠のいて行ったのだった
・・・・・・・・・・・・ ・・
「う・・
うう・・」
梨乃はある場所で目を覚ます
「おはよう若槻 梨乃
よく眠れたかな?」
と窓越しに仮面の人物が語りかけてきた
「だ・・・・誰・・なの・・・・・・
どう・・・・して・・こんな・・・・・・」
梨乃は泣きながら仮面の人物に問いかける
「それは
これから行う
楽しいショーのためだ」
「シ・・・・ショー・・?」
「それではこのショーのもう一人の主役に
ご登場願おう・・・
君もよく知っている人だ」
と仮面の人物は
窓際に指を向ける
梨乃はつられてそこを見る
そこにいたのは
「ゆ、祐樹君!?」
そう、クラスメートの阿部 祐樹だった
「さあ、主役もそろった
舞台の幕を開けよう・・・・
復讐と言う名の裁判と言う題名の舞台をな」
「さ、裁判・・
何を言ってるの!?
お願い、祐樹君にひどいことしないで!」
必死に訴える梨乃
「それは・・・
君と彼、それぞれの選択次第だ・・・
君たち二人は被告人と言う主人公で
私は裁判官兼執行人と言う名のわき役・・・
いいや、悪役と言うべきかな?
なあに簡単なことだ
私の尋問を受けて
聞かれたことに答えればいい
それだけのことだ」
「そ、そうしたら・・
祐樹君のこと離してくれるの?」
「運が良ければな?」
梨乃は息をのみ
寒さで身を凍らせながら
その時を待つ
「お前もあの時のことを知っているな
お前たち二人が高校一年の時
彼が巻き込まれたあの事件を」
「う、うん・・」
「あの事件には
お前たちのグループも
かかわっていたはず
そのことについて知っていることはあるか?」
仮面の人物の問いに
梨乃は戸惑う
「ごめんなさい・・
私はあの時の事は詳しくは・・」
「知っている限りでいい
さもなくば彼は・・・」
「ま、待って!
お願い・・」
梨乃は意を決して話す
「私が知ってるのは
結衣ちゃんと杏奈ちゃんが
彼にしつこく言い寄ってきていた事
そのことで真央ちゃんや詩織ちゃんにとがめられてたこと・・
あの事件の後
結衣ちゃんと杏奈ちゃんが
彼のことを悪く言ってたら
二人共殴られたの・・」
「殴られた?
誰にだ?」
「・・・・詩織ちゃんに・・
あの時の詩織ちゃん・・
何だか泣いてるように見えたんだ・・
だからその時のこと覚えてる・・
詩織ちゃん今まで泣くどころか
涙を流したこともないから・・」
梨乃があらかた言うと
仮面の人物は
顎に手を添え
人差し指を口元に添える
「・・・・どうして殴られた?」
「わ、わからない
私はあの事件に
かかわったわけじゃないし・・
詳しいことは・・」
梨乃がそうつぶやくと
「・・・・今この倉庫は
マイナス15、5℃に設定している
お前が不用意な発言をするたびに
少しずつ温度を下げる
阿部 祐樹の命も保証しない・・・
覚えておけ!?」
「ひぃ!」
仮面の人物の激しい発言に
梨乃は思わず身を引いてしまう
「かかわってないだと・・・?
とぼけるな!
お前のことは知っているぞ!!
君は彼に祐樹君とのことを
相談されていたことをな!!!
それを祐樹君は
君は彼に気があるのだと勘違いし嫉妬した!!!!
だから彼はあの事件の後
彼へのいじめに加わった!!!!!
なぜあの時本当のことを言わなかった!!!!!!」
「そ、それは・・
ゆ、祐樹君には話そうとしたんだ・・
でも、緊張して
それにあの時の祐樹君は私の知っている祐樹君とは
まったく違うほどに怒ってたから・・
だから・・
だから私・・」
「くだらない!
お前のその優柔不断が
彼を追い詰めたきっかけになったこと・・・
まだわからんのか!?」
仮面の人物の激昂が空間内に響く
梨乃はそれを聞いて
膝を地面につく
「うぐ・・・・ひっぐ・・えっぐ・・・・・・
ごめん・・・・なさい・・
私・・
私のせいで・・」
泣き始める梨乃
「今更謝っても遅い
君のその性格で
一人の人間の人生が狂わされたんだからね
君への尋問はもう終わりだ
さて・・・
第二ステージに行くがいい」
仮面の人物は梨乃を祐樹のいる場所に先導していく
仮面の人物はそこまで歩いていく
・・・・・・・・・・・・ ・・
「う・・・・寒い・・」
梨乃は下着のまま
おまけに真冬の冷凍倉庫に入ったので
体を激しくふるわせていく
だがそれでも祐樹のいるところにまで行った
「祐樹君!」
必死に呼びかける梨乃
「梨・・乃・・・?」
「よかった・・」
意識が戻っていく祐樹
すると
「ぶっ!
梨乃、お前!?
その恰好!!」
「平気だよ
私さっきここに入ってきたから」
「俺が無理だっての!」
梨乃の下着姿に
やや頭のねじが外れてしまったようで
「そうだ・・・
あいつは?
あの仮面の奴は?」
すると
「フフフフ・・・」
二人の前に
仮面の人物が現れる
「お前・・・
なんでだ・・・
何でこんなことを!?」
「それは君が一番わかっているはずだ
君が高校一年の時に行っていたあの時のこと」
「あ、あの時って・・・」
祐樹は梨乃を支えながら
その質問の意味を理解する
「まさかお前・・・
彩奈じゃなくって・・・
誠二・・なのか・・・?」
「・・・・・・・」
祐樹はそれでも目を離さずに
仮面の人物に訴える
「お前が俺を怨んでる理由はわかる・・・
あの時俺はお前にしてきたこと・・・
でもなんで梨乃を巻き込むんだよ!
だって梨乃もお前のこと・・・」
「それは君の勘違いだよ」
仮面の人物は静かに答える
「若槻 梨乃は
一年の時から君のことが好きだった
でも奥手な性格が災いし
どうしても気持ちが伝えられず
それを北斗 誠二に相談していたんだ
男性と過ごす時間があれば
若槻 梨乃も告白する勇気が持てる
そう考えた
だがそれを見ていた君は
実は梨乃と浮気をしていると
勝手に勘違いしてしまった・・・
恋は盲目とはよく言ったものだ」
「う、嘘だ・・・
だってお前あの時
梨乃に大事な話があるって・・・
それにだったらどうして俺にそのことを・・・」
「逆にそれが若槻 梨乃の告白の勇気を
ふいにしてしまうかもしれないと思ったからだ
彼女の性格上それがマイナスになると考えてね・・・
お前の言っていた大事な話とは
君も彼女のことが好きだということだ
おそらく君の梨乃との関係をしつこく聞かれた時に
確信したのだろう・・・
あえて詳しく言わなかったのは
彼女の口からきかせてあげたかったんだよ・・・
彼は彼女と浮気なんかしていない・・・
むしろ彼は君たち二人のことを応援していた・・・
たったそれだけなのに・・・」
仮面の人物の言葉に
祐樹は力なく座り込んだ
「じ、じゃあ俺は・・・
俺は・・・」
「祐樹君・・」
すると梨乃が弱弱しく話す
「ごめんね・・
実は祐樹君が
いじめに参加していた時
何度も言おうとしていたの・・
でも私・・
勇気が持てなくって・・
その結果わたし・・
私を応援してくれた誠二君のこと
祐樹君のことを・・
ごめんなさい・・
ごめん・・・・なさ・・い・・・・・・」
「梨乃・・・
俺のほうこそ・・・
お前の話を聞いておくべきだった・・・
俺のほうこそ・・・
ごめん・・・」
二人は涙を流して互いに抱き合った
「誠二・・・」
祐樹は仮面の人物に向き合った
「すまなかった!
俺、お前と話もせずに
決めつけてお前のこと誤解して
あんなひどいこと・・・
許してくれとは言わねえ・・・
でも謝らせてくれ・・・
すまなかった!」
「私のほうこそ・・
ごめんなさい!」
と土下座をして頭を下げる
だが
「ふん・・・
それで私が
君たち二人を助けると
思っているのか?
甘く見られたものだ!」
と仮面の人物は
後ろに回って手に持った弓を
二人の足に突き刺した
「「ああああああ!!!!!」」
「今更謝ったところで
彼が戻ってくるわけじゃない!
ましてやここでお前たちを解放し
めでたく結ばれてハッピーエンドだと?
うぬぼれるな!」
と二人をけりつける
「それにお前二人が頭を下げても
何の得にもならない
私が裁くべき人間は
まだ十二人もいるのだからな!」
「12人・・・?
俺と梨乃・・・
亮とケン・・・
それから詩織と真央・・・
真莉・・・
それと蓮と一真・・・
それから・・」
「越智 一真なら
私がすでに手を下した」
仮面の人物の言葉に
祐樹と梨乃は驚愕する
「まじかよ・・・
大輔のみならず
一真まで・・・」
「少し訂正させてもらおう
滝嶋 結子は自殺
鳩山 杏輔は窪田 恵美に殺害され
その窪田 恵美は謝って転宅した事故
私が手を下したのは大久間 信之と
越智 一真の二人だけだ・・・」
「ちょっと待てよ・・・
大輔を殺したのは
お前じゃないのか!?」
「まったくずいぶんとたらしこまれているようだな
ならば教えてやる
川本 大輔に
拷問を仕掛けたのは私だ
それは認めてやる
だか川本 大輔を殺害したのは・・・
北浦 亮だ!」
「何だって・・・!?」
「嘘・・」
祐樹も梨乃も
その答えに驚愕する
「て、適当なこと言うな!
あいつがそんなこと」
「するのだ・・・」
「違う・・・」
「するのだ・・・」
「違う!
あいつはそんなことしない!!」
「するのだ!
藤沢 彩菜を
いじめから守るためならな!!」
仮面の人物の言葉に
しんと静まり返る
「な、なんで・・・
だって亮は・・・
彩奈のこと・・・」
「北浦 亮は前から
川本 大輔たちが藤沢 彩菜を
いじめていた事には気が付いてた
だが彼女に嫌われていると思っていた彼は
表立って助けに行けなかった
だがのちに
例の告白はいじめの黒幕である
常盤 蓮が仕組んだものであると知った彼は
凶行に走った・・・
そしてある時
藤沢 彩菜がこの騒動の犯人だと考えた彼は
彼女と話をしようとした
だが彼女はそれを拒絶・・・
彼はそのショックで彼女に背徳的な感情を抱いた
彼女をとらえることで
自分の罪もかぶってもらおう
そう考えたのだ」
「ふ、ふざけんな・・・
あいつがそんなこと・・
そんなことするわけがあるかぁ!」
立ち上がろうとしたが足を負傷しているので
立ち上がれない
「別に信じてもらおうとなどとは
思っていない・・・
君たちへの裁きはもう終わった・・・
後は君たちの頑張り次第だ」
すると仮面の人物は
背中を向けて倉庫から去っていくのであった
「もう訳が分かんねえ・・・
何がどうなってんだよ」
「祐樹君・・」
すると
「祐樹君!
ここから出よう!!」
「え・・・?」
「わからなかったら調べればいいんだよ
亮君が本当に大輔君を殺したのかどうか
出てあって調べてみよう!」
「梨乃・・・」
梨乃の言葉に祐樹は
真剣な目つきになる
「ああ、絶対に出るぞ!」
「うん!」
と二人は倉庫の入り口まで
走っていく
必死に開けようとする二人
「ぐうう・・・」
「うううう・・」
二人は必死に開けようとするが開かない
「開かない・・・
まさかカギを!?」
「っ!」
二人はそれでお必死で扉を開けようとする
「頼む・・・
開いてくれ・・・
俺たちは出て・・・
絶対に・・・」
「お願い・・
開いて・・」
「開けええ!!!」
「開いてええええ!!」
・・・・・・・・・・ ・・
「・・・・・・・」
絵理奈は
仮面を外し
電話を掛ける
相手は
『もしもし祐樹か!?
よかった心配したでぇ
ポリにつかまったんと違うかと思って・・・・・』
3年3組 出席番号20番
辻村 健太郎
彼であった
「私は残念ながら彼ではない・・・」
絵理奈は答える
『お前誰や・・・・・
祐樹をどないしたんや!』
「知りたくばこの写真に
送られる場所に来るがいい
一人でな・・・」
と電話を切り
視線を前に向ける
「さあて・・・
お話しよっか・・・
塚本 美穂さん・・・」
エリダヌスと言う川は素早く流れ
その力ずよさで麒麟と恋に落ちたものの
互いが互いの気持ちを理解できないせいで
悲劇に見舞われた
残り 10人と二人
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