復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー 作:lOOSPH
・・・・・・・・・・ ・・
コンビニのトイレ
そこでは
一人の少女が
あるものを見て
呆然としていた
「そんな・・・」
3年3組 出席番号25番
藤沢 彩菜
彼女は手に持っているものを見て
頭が真っ白になっていた
彩奈は行方が知れなくなった美穂を探して
辺りを歩いていた
もしかしたら美穂は
信じたくない予想が
頭をぐるぐると回っている
だが彩奈はこのことに
体が妙に重いように感じ
ふいに寄ったコンビニに入って
あるものを購入した
それは
妊娠検査薬だった・・・・・・・・ ・・
彩奈はそのトイレで
早速それを使い
その結果に
愕然としていた
そう
結果は陽性
彩奈は妊娠していたのだ
彩奈が性行為をした相手は
いずれも望まぬ相手だった
瀬尾 優斗
川本 大輔
越智 一真
彩奈の表情はもう
絶望の二文字しかない
「なんで・・・
何で私がこんな目に・・・」
彩奈は静かに涙を流すのだった
・・・・・・・・・・ ・・
ある場所
「どう?
見つかった?」
「いいえ
家にも戻ってなかったみたい・・」
そこでは二人の女子校生
3組 出席番号5番
奥井 詩織
同じく出席番号13番
渋谷 真央
二人が誰かを探すように街を歩いていた
「くそ・・・
せっかくここまで
うまくいったのに肝心の
替え玉がいないんじゃ
どうにもならないわよ」
「こんな時に結衣や杏奈
美里なんかが使えればいいのに
あの女、余計な真似を・・」
すると
「構わないわ
美穂でダメなら
そいつを黒幕に
仕立て上げればいいんだから」
そこに一人の女子高生が合流してきた
「そうだけど大丈夫なの?
下手してボロが出たら」
「どのみち手を打たないと
あの女が私たちに復讐をする理由が
誠二に関することなら
私たちも間違いなく復讐の対象よ
しかも相手は彩奈なんかと違って
一筋縄ではいかないわ・・
あいつに私たちの罪をかぶってもらいましょう」
そう告げる
「そうだな・・
今はその手で行こう
真莉・・」
真央がそう話しかけた相手は
何とグループから除名されたはずの
出席番号 31番
結城 真莉
彼女であった
化かしあいを制するのはどっちか
・・・・・・・・・・ ・・
「う・・・・うん・・」
とある部屋の中で
一人の少女が目を覚ます
そこは赤く暗い光に包まれ
周りに不気味さを増させている
周りを見回す少女
「(私は確か・・
公園で待ち合わせをしてて・・)」
3年3組 出席番号19番
塚本 美穂
彼女はふいに何かの話し声を聞いた
するとわずかだが携帯電話の音が聞こえ
扉が開き
一人の人物が入ってきた
その人物は
「・・・・さあて
お話しましょっか・・・
塚本 美穂さん」
早乙女 絵理奈
彼女であった
「早乙女 絵理奈・・
ここはどこ!?」
「おや?
あなたのことだから
とっくに気が付いてると思ってたんだけど?」
絵理奈は美穂に向かい合うように椅子を引いて座った
「どういうつもり?」
「言ったでしょ?
私は美穂さんとお話がしたいんです」
「ふざけないで
なんなのこの不気味な部屋は・・
話し合いをしようなんてムードじゃないわ」
「私は好きだと思うけどな
赤くて暗いのって・・・
何だか血のようにきれいでしょ?」
絵理奈は笑みを浮かべたまま
美穂に視線を向ける
美穂にはそれが
不気味に映って見えた
「まあこの部屋のことはいいの
とにかく教えてもらうわ・・・
あなたは何のために動いているのか」
「私が何のために動こうと
あなたには関係がない!
とにかく放しなさい!!」
「出て行っても無駄よ?
出て行ったらあなたは利用されるだけだもの」
と美穂に見えるように
携帯を置いた
それは
「これって恵美の・・
あなたが持っていたの!?」
「ええ、彼女が転落死した時に
警察が持ち帰った私物の中にあったのを
とあるツテで入手したの
そうしたら面白いことがわかってね」
すると
絵理奈は携帯を操作していく
「しっかしあなたも随分無茶なかけに出たのね
友達のいじめを止めるために
あえて友達の敵になるなんて」
「っ!」
「気が付いてないとでも思ってた?
こう見えて私、観察力はあるからね~・・・」
絵理奈は操作しながら話していく
「私が久しぶりに
この学校に転校としてやってきてから
半月後の五月にあなたのお友達の彩奈さんが
いじめにあうようになった
あなたはそのことを探るために
いじめの主犯格の一つである真莉グループに
あえて入った・・・
理由はもう一つある
そのグループのメンバーの一人に
協力を持ち掛けてた
あなたは彩奈さんのいじめを止めさせるため
その相手はいじめを繰り返す友人の目を覚ませるために」
「そこまで気づいてるなんて・・」
「あなたが鈍いだけ
だってあなた、私がこうして
ここに連れてこなかったら
あいつらの罠にはまってたんだからね」
絵理奈の言葉に美穂は疑問を浮かべる
「なによそれ・・
どういうこと!?」
「本当に鈍いな
考え方を変えれば
おのずと答えは見えてくるのに
あなたの探していた相手
彩奈さんのいじめの黒幕は・・・
彼女よ」
と携帯を美穂に見せる
美穂はその名前に驚愕する
「・・・・そんな・・
どうして・・」
「信じられないって思うでしょ?
でも・・・
これが真実なのよ」
そこに書かれていた名前は
結城 真莉だった
「あなただってうすうす感じてたんじゃないの?
だから真莉グループに入ったんでしょ?
グループを内側から調べるために」
「そんな・・
でもあの時もお店で
真央も詩織も手を引くって」
「まったく・・・
こんな凄惨ないじめをしていたような人間が
どうしてあっさり身を引いたのか
疑問に思わなかったの?
だからレン君をあそこに送ったんでしょ?
彩奈さんがひどい目にあったときに
助けさせるために」
「ちょっと待って
何であなたがあの時
レンがあの場にいたことを!?」
美穂は言う
「はあ・・・
君もうすうす気づいてるんだろ?
私がこの事件の犯人であること・・・
私の正体もな」
そう言いながら
絵理奈は椅子から立ち上がる
「やっぱりあなた・・
愛理奈・・・・なの・・!?」
「・・・・・・・」
絵理奈は黙っていた
「私はかつて
あなたが入院した時のカルテを
見せてもらったとき
あなたは死んだと思ってた
でもあのカルテには
どうにも違和感が大きかった
表向きのほうでは
彼女は死んだことになってるけど
死亡したのは当日になってた
おかしかったのよ!
だってあの時は
彼女は意識こそなかったけど
ちゃんと生きていたはずなのに・・
もしかしたら彼女は・・
生きているのかもしれない・・
そう思って一番怪しいと思ったのは・・
彼女が死亡してしばらくたったあの時に
転校してきた人物・・
その人物は早乙女 絵理奈
あなただったのよ・・
あの恵美の時のあのビデオが起こるまで
調べるつもりなんてなかったから
答えを出すのに時間がかかったけど・・
まさかあなたが・・」
「・・・・・・・
そうよ・・・
私は・・・
射手山 愛理奈・・・
北斗 誠二が生涯愛した女性よ・・・」
美穂はその問いに
驚きを見せていた
「まさか・・
生きていたなんて・・
私は死んだとばかり・・」
「射手山 愛理奈は
あの日に死んだ・・・
今の私は
お前達に裁きを下す
裁判官にして執行人・・・
早乙女 絵理奈だ!」
と宣言する
「・・・・・・」
「塚本 美穂・・・
私が君に裁きを下さないのは・・・
下す必要がないからだ
それは何より君が一番知っているはずだ・・・」
美穂はふいに
胸の痛みに苦しんでいく
「(まずい・・
こんな時に・・)」
「君のこと調べさせてもらったよ・・・
君は心臓に持病を持っていて
定期的に検査を受けなければ命に係わるのだろう?」
「はあ・・はあ・・はあ・・はあ・・」
不規則になっていく美穂
「最後に言い残すことはあるか?」
絵理奈は静かにつぶやく
すると
「そうね・・・・言いたいことは・・やまほどあるし・・・・・・
・・・・何を言えばいいのか・・わからないわ・・・・・・」
「そうか・・・」
絵理奈はじっと
苦しそうにもがく美穂を見つめていた
「・・・・でも・・いうことがあるなら・・・・・・
私が真莉に・・・・利用されていたことに・・気づけなかったこと・・・・・・
あなたの正体に・・・・気づけなかったこと・・
・・・・いろいろ後悔だらけよ・・」
美穂の呼吸は徐々に早くなっていく
「そうだな・・・
君がもしも私の正体に気づけば
結城 真莉ももっと早く止められたであろうな・・・
私を責めるのなら責めるがいい・・・
弁明などしないさ・・・」
すると
「・・・・いいえ・・私は・・・・・・
あなたのことは・・・・恨まない・・わ・・・・・・」
「何?」
美穂は予想外の反応を示す
「だってあなたは・・・・彩奈のことを・・何度も・・・・・・
・・・・助けてくれた・・それが・・・・・・
本当のあなた・・・・だって・・
・・・・私は・・信じてる」
「っ!?」
「・・・・絵理奈・・ううん、愛理奈・・・・・・
彩奈のこと・・・・助けてくれて・・ありがとう・・・・・・・
・・・・あとは・・よろしく
それと・・・・もう一つ・・
・・・・彩菜を・・お願い・・・・・・」
美穂はその言葉とともに動かなくなったのだった・・・・・・・・ ・・
「美穂さん!」
思わず彼女に
駆け寄る絵理奈
だがもう
声は届かなかった
「馬鹿よ・・・
こんな私の一体何を
信じるっていうのよ・・・」
絵理奈は
ベッドの上に美穂の遺体を寝かせて
その手に
赤い封筒を持たせる
「私は矢・・・
常にだれかを
射貫くためのね・・・
そしてはなたれた矢は・・・
的に当たるまで絶対に止まらないの・・・
そう・・・
私はもう、止められないのよ・・・」
絵理奈はそう言って涙を浮かべて
赤い部屋を後にする
美穂の安らかな遺体を
ベッドに寝かせたまま
美穂と言う存在は
絵理奈と言う怪物の心を
揺さぶったのだった・・・・・・・・ ・・
おおらかなテーブル山は
自分の身の回りのことを調べ
友のために命を捨て
静かに眠りについた
残り 9人と二人
・・・・・・・・・ ・・