復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー 作:lOOSPH
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翼を逃がしてしまった広樹
だが広樹は翼を逃がしたことよりも
翼の言葉のことを気にしていた
ー美幸さんを襲い
その罪を広樹君にかぶせたのは
あなたの友達である、ピースの中にいるー
「あいつらが・・・
あいつらの中に
美幸を襲おうとした犯人が
いるだって・・・
そんな・・・
そんな・・・
うああああ!!!」
広樹は壁に拳をたたきつけた
「広樹!
落ち着いて!!」
そんな彼に言葉をかけるのは
広樹と行動を共にする
赤嶺 由奈
彼女であった
「由奈・・・
俺、美幸は
クラスメートの誰かに
襲われたって聞いた時点でさ
実は嫌な予感がしてたんだ・・・
もしかしたら犯人は・・・
あいつらの中にいるのかもしれない・・・
でも俺は、そんな嫌な予感から
無意識に目をそらしていたのかもしれねえ・・・
でも・・・
俺は・・・
俺は!」
「広樹!
しっかりしてよ!!」
由奈が声をかける
「そうだったとしても
もう引き返せないのは広樹だって知ってるでしょ!?
もしここで広樹が止まってしまったら
あいつらのもとにいる美幸ちゃんはどうなるの!?」
「由奈・・・」
由奈はそっと手を伸ばす
「真実を知ることはとてもつらいことだと私も思う・・
でもだからって・・
真実から目をそらしたら・・
それこそ美幸ちゃんの無念を
晴らせなくなる・・
美幸ちゃんを助けるためにも
真実と向き合わないといけないんだよ!」
「・・・・・・・」
「それに・・
もしそれで広樹が
くじけそうになったら・・
私が助けてあげる!
何度だって私は手を伸ばす!!
あの時広樹が私に手を伸ばしてくれたように!!!」
由奈の言葉に広樹は
「・・・・ありがとうな・・・
由奈・・・」
静かにお礼を言った
「でもやっぱりすぐには
割り切れねえ・・・
あいつらに手を出すのは
やっぱり今も見据えてるやつを
片付けてからだ・・・」
「うん
ゆっくり行こうねオッキー・・
でも翼さんはどうするの?」
「そうだな・・・」
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一方
夜道を歩いている
一人の女子高生がいた
「ふう・・・
どうにか巻いたようですね・・・」
襷 翼
白咲中学 Ⅲ年Ⅳ組に在籍していた
彼女はある場所で止まると
そこで体を休める
「それにしても・・・
愛川 広樹君・・・
まさか愛する者のために
あそこまで落ちるとは・・・
なんとも残酷で美しい・・・
できればこのまま警察に報告するのも
彼の学校に報告するほうがいいかもしれませんが・・・
しばらく泳がしていた方が
面白いことになるかもしれませんねえ」
翼はそう言って
不気味な笑顔を見せるのであった
そんな彼女を見つめる
一つの影
「・・・・・・・」
その影はその場を
ゆっくり離れていくのであった
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暗い部屋
そこで一人の少女が
資料を読みふけっていた
「襷 翼の両親は
彼女が小学生の時に
家に押し入ってきた強盗に
襲われて殺害
現在も犯人は逃亡中
翼はその時、家の中の
戸棚の中に隠れていたので
難を逃れ・・・
保護されて叔母のもとに預けられた、か・・・
その後も彼女の身の回りに
妙な事ばっかり起こってる・・・
残念だけど
この犯行がすべて
彼女の者であると
断定させる証拠はもう見つけられない・・・
だったら・・・
彼女に今その犯行を起こさせるしかない!」
と資料を机にたたきつけて
仮面をかぶり、黒いフードを
勢いよく羽織り
行動を起こさせていくのであった
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演劇部
「襷
昨日暴漢に
襲われたんだって?」
「ええ・・・
ですがどうにか逃げて
きました・・・
運がよかったですよ」
「怖いわね・・・
でもあの時
犯人の顔は見なかったの?
警察に行った方がいいと思うけど・・・」
「残念ながら顔は見なかったので
一応大事のために
自宅待機と言う形を取らせてもらったんです
しばらくよろしくお願いいたしますね」
と頭を下げて部室を去っていく翼であった
翼は教室に戻って
帰宅の準備をしていると
ふいに荷物の中に
あるものが見つかった
それを見て翼はいつもの余裕に満ちた表情が
崩れるように驚愕した
それは
自分が演劇部の部長と口づけをしている写真であった・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・
「これは・・・
いつの間に・・・」
荷物をほかに
探っていく
他には何もないようだ
翼にとって
この写真がまかれると
自分の今の立場が
危うくなってしまう
なぜなら彼女の指示するものの大半は
男子なのだから
翼はそう言うと
苦肉の策を導き出す
すると
翼は携帯を取り出し
ある人物にかける
「あ、部長
よろしければ今夜・・・
お時間をいただきたいのですが・・・」
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放課後
ある人気のない場所で
演劇部部長は待ち合わせをしていた
「すみません
お待たせしてしまって・・・」
そこにやってきたのは翼であった
「ううん、いいよ
それにしても驚いたな
まさか翼さんから誘って来るなんて・・・」
「いいえ
部長が前に
私に言ったあの時の返事
しっかりと答えておこうと思いまして・・・」
そう言って部長を思いっきり抱きしめる
「あ、あの・・・
翼さん・・・」
激しい抱擁に動揺する部長
すると翼は彼と激しい口づけを交わす
部長もその方法に魅せられ
思わずその身をゆだねていく
翼はそれを見て
袖に仕込んだナイフを取り出し
それを部長の腹に突き刺した
「ぐぶ・・・
翼・・・・さ・ん・・・」
「・・・・・・」
部長はその場に倒れ
翼はその遺体を近くの小屋に運び
ナイフを改めてさして
その手を部長に持たせる
その光景はあたかも自殺をしたかのようだ
それを見て
笑みを浮かべて見つめる
「私の世界は・・・
そう簡単に汚させはしませんよ」
そう言ってその場を後にするのだった
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演劇部室
「それじゃあそろそろ
いきましょっか・・・」
「そうだね」
片づけをする演劇部部員
するとそこに
入ってきたのは
「あ、翼さん」
「もどってきたんですか?
あ、そういえば部長知りません?
さっき出ていったきり
戻ってきていないんです」
すると
翼は制服の上に
黒い布を羽織っていた
まるで自分の名前にある翼を
羽織っているかのような布だ
すると
「・・・・・・」
翼は無表情で
演劇部に銃を向ける
「え、つ、翼さん・・・
そ、それって・・・」
翼は引き金を引き
女子生徒を撃ち抜いた
「「「きゃああ!!」」」
他の部員たちは
騒ぎ出すものの
演劇部の部室で
出られるのは翼の後ろの扉だけ
翼は恐怖に駆られて
パニックになっていく部員たちに
容赦なく冷たい弾丸を
撃ち込んでいく
気が付いたら
そこはおびただしい血の匂いと
死体の山
そこに立っていたのは
銃をもって見据えている翼だけであった
翼はそう言って
あるものを残して立ち去ろうとするが
「ずいぶんと手の込んだことするんだね・・・」
「っ!?」
そこに現れたのは
仮面をかぶった黒いフードの人物であった
「演劇部員たちを殺害し
その罪を部長に着せ
その部長を自殺に見せかけて殺す・・・
あなたは部長に関係を迫られ
そのことを部員に責められ
やがて激昂した部長が部員を殺害
自分は部長と部員のせいで
悲劇を引きおこしてしまった
悲しき人物・・・
そういったところかしら」
「あなた・・・」
翼は黒いフードの人物を見据える
「しっかし
あなたもついに
墓穴を掘ったわね
自分の描く
美しい物語のために
殺人まで引き起こして
来たのにね
でももうあなたのくだらない物語は
これで終わりだよ・・・」
「・・・フフフ・・・
それはどうでしょうね・・・」
そう言って翼は
銃を構えて引き金を引く
フードの人物はそれを
鍵のような形のした棒ではじいた
「あなたもここで
殺してしまえばそれで終わりですよ
せいぜいあなたが押し入って
演劇部員を殺害
その罪を部長に着せようとしたが
その部長と相打ちになって死んだとでも
しておくとしましょう」
「あくまで自分の物語を
守るつもりね・・・
そんなもののために
あなたは自分を生んでくれた
御両親や多くの人間の人生を狂わせてきた!
アタシも褒められた人間じゃないけど・・・
あんたのような人間を絶対に許さない!!」
そう言って部室において
激しくぶつかっていく
「フフフ・・・」
二人は
激しくぶつかっていくが
狭い部室で死体に
足元を取られて行く黒いフードの人物
翼のほうはそんな不利を
感じさせないように責め立てていく
「ぐう・・・」
黒いフードの人物は
遺体に躓き
そこを翼に
抑え込まれてしまう
「があ・・・」
「フフフ・・・
チェックメイトですね・・・」
銃口がフードの人物に向けられる
「このまま殺してしまうのも
たやすいですが
その前にその顔を
見ておきましょう
果たしてどのような死に顔を
晒すのかをね・・・
フフフ・・・」
「っ・・・」
黒いフードの人物は左手の指を
巧みに動かしていく
すると
「うん!?」
翼の体が
急に宙に浮き
つりさげられる
「・・・ぬう・・・」
「悪いけど
アタシも
それなりに
準備しているのよ・・・」
そう言って
左手の手袋から伸びている糸を
手繰っていく
「やりますね
ずいぶんと手の込んだことを・・・
ですがどうして私を殺さないので?」
「あなたには聞きたいことがあるからよ・・・
弓月 伊月のことでね」
と詰め寄るフードの人物
「弓月 伊月・・・」
「答えなさい・・・
彼女はあなたが殺したの!?」
激しく問い詰める
「・・・フフフ・・・
なるほど・・・
あなたが何者か
はっきりわかりましたよ・・・
あなたがまさかここまでのことをするとは・・・
驚きですね・・・
網葛 風子さん・・・」
「・・・・・・・」
その問いに沈黙する黒いフードの人物
「フフフ・・・
ハハハ・・・
あーっはっはっはっ!!!」
笑みを浮かべる
「何を笑ってる・・・」
「うれしいんですよ
私の身近に
ここまで私と同じ存在が
いたのかと思うとね
私と貴方、そして愛川 広樹も
一皮むけばそこには同じ腸がねじくりかえっている
あなた達と私は同じ・・・
他人を傷つけることに
快楽を覚えた残酷な存在なのですよ!
ハハハ!!!
あーっはっはっはっ!!!」
爆笑する翼
すると風子は
彼女を平手で殴りつける
「一緒にしないで!
愛川 広樹はどうなのかは知らないけど
少なくともアタシはあなたのように人を殺しで解決するような
人間じゃない!!
アタシはアタシの大切な友達を奪った人間を見つけ出し
同じ苦しみを味合わせる
でもそれは誰かの命を奪うということじゃない!!!」
「いいえ
同じですよ?
あなたは自分をごまかしているだけ!
内心はその誰かを殺したくって殺したくって
たまらないと思っているのでしょう?
自分をごまかすのはもうやめましょう
あなたも私も何も変わらない・・・
それが人間の本性なのですから!!」
「黙れ・・・
黙れええええ!!!」
と棒を振り上げる風子だが
そこに
「やめろふうちゃん!」
一人の人物が風子を止めた
「歌月 禄朗・・・」
「確かにふうちゃんはあの時から変わった・・・
でもそれでもふうちゃん自身は変わってないと
俺は信じてる・・・
だからやめろ・・・
もしもこいつを殺ろしたら・・・
こいつとおんなじになる!」
歌月 禄朗
風子の幼馴染だ
「・・・・っ・・・」
風子は黙り込んで
そのまま去っていく
「あなたが止めても無駄ですよ
いずれ彼女は
誰かの命を奪う・・・
人間はそうやって生き続けるんですよ・・・
鮫の腹の中で互いを食い合う子鮫のようにね・・・」
「止めて見せるさ・・・・
俺が絶対にそうはさせない!」
と禄朗も去っていく
「フフフ・・・
ハハハ・・・
あーっはっはっはっ・・・
あーっはっはっはっ!!!」
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「はあ・・・
はあ・・・」
風子はある場所にて
フードを外し仮面を取った
すると
「はあ・・・・
はあ・・・・」
そこに追いかけてきた禄朗の姿が
「やっぱりふうちゃんだったんだね・・・」
「っ・・・」
にらみつける風子をそれでも見つめる禄朗
「何の用よ・・・
あなたにできることなんて
何もないと言ったはずよ
それに・・・
正体を知られた以上・・・
あなたを生きて返すわけにはいかない」
とゆっくりと近づいていく
「ううん
ふうちゃんに俺は殺せない・・・・
俺の知ってるふうちゃんに
そんなことはできない・・・・」
「・・・・・・・」
風子は無言で
鍵状の棒の先を禄朗に向ける
禄朗は目を閉じる
「・・・・・・・」
すると風子はゆっくりと棒を下す
「ふうちゃん・・・・
やっぱりふうちゃんは
ふうちゃんのままだね・・・・」
「・・・・勘違いしないで
アタシは誰かを殺すために
やってるんじゃないの・・・
復讐と殺人は別物、ただそれだけよ
覚えておきなさい・・・
邪魔をするならあなたにも容赦しないわ」
「前にも言ったよね
俺はふうちゃんを手伝いたいって・・・・」
禄朗は言う
「俺だって一緒だよ
いっちゃんを追い詰めた犯人を許せないし
なおかつそいつがのうのうとこの世の中を
生きているのだってとっても腹立たしいと思ってる
でもきっとふうちゃん一人だと
きっとまずいことにだってなる
だから・・・・
だから俺はふうちゃんのそばにいて
ふうちゃんを手伝いたいんだよ
ふうちゃんもいっちゃんのように
させたくないから・・・・
だから・・・・お願い・・・・!」
頼むこむ禄朗
すると
「はあ・・・
すきにしなさいよ・・・」
「え・・・・?」
「でも勘違いしないで・・・
あなたを認めたわけじゃない・・・
あなたを傍において監視するためよ・・・
それを忘れないで」
風子はそう言って去っていくのだった
「ふうちゃん・・・・
よろしくね!」
「・・・・・・・」
頭を下げて
お礼を言う禄朗のほうに
向くことなく風子は
黒い憤怒としての仮面をつけて
フードをかぶり
暗闇の中を
去っていくのであった
復讐劇はさらなる展開を見せる・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・
翼宿の恐るべき悪魔はその朱雀の翼を広げ
惨劇の舞台に送り込み
多くの者達に影響を与えつつその幕を自ら降ろすのだった
残り 28人と十六人 ⑨ Ⅲ人と弐拾六人
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