復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー 作:lOOSPH
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色欲
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16年前
ある病院にて
ある夫婦の間に
一つの生命が生まれた
待ちわびた二人の赤ん坊
その顔を見るのは
子供を待ち望む夫婦としては
とても待ち遠しい瞬間
そしてついに
その顔が見られる瞬間と言うのは
やはり楽しいものである
だが
この夫婦のみはそれは違った
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夫が出産の連絡を受けて
病院に駆け付けた時に見たのは
異様な光景だった
病院に横たわっている妻は
出産直後であっても妙に体を震わせていた
夫はどこかからだが
おかしいのかと思い
妻に聞いてみた
妻は言った
「あの子の・・顔が・・」
夫は隣で寝ている赤ん坊を見て
思わず驚愕する
それは
その顔には四つの顔のような傷が浮かび上がった
とても人間とは思えぬほど醜い顔立ちの赤ん坊だった・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・
夫は絶望した
四度も流産し
ようやく授かった子供が
よもやこんな醜い容姿で生まれてくるなんてと
妻は今まで流産で死なせてしまった
子供の怨念だと精神を犯していってしまう
だが夫はそれでも
妻を安心させるように言う
「これはきっと
出産をした際についたんだ
それが顔のように偶然見えているだけだよ
だからきっとこの子が大きくなれば
傷なんてなくなるよ」
そう言った
名前を青子と名付け
妻はその顔の傷に
おびえて彼女の前に出ることなく
夫はベビーシッターを雇って
共にその子を育てさせていく
娘の顔についた顔のついた傷が
いつか消えてなくなることを信じて
ところが
五年たっても傷は一向に消えることはなく
このままでは妻に合わせられないと夫
頭を悩ませた
五歳のころ少女は
家の中を歩き回っていき
偶然妻が引きこもっている部屋に入ってしまった
その瞬間に妻は発狂
自殺を図ってしまった
妻が自殺し
夫は悲しんだ
その時一緒にいた娘はきょとんとしていた
無理もない
5歳になって初めて母親に会ったのだ
ましてや目の前で死んでいる女性が
自分の母だという自覚は薄い
目の前で母親が死んでいることに
悲しみを覚えないのは無理もないのかもしれない
だが
夫、つまり父親にとって
その娘の様子は実に腹立たしいものだった
父親はやがて
娘を自分の愛する妻を死なせた悪魔なのだとののしり
地下室に監禁させてしまう
やがてその娘はそこから8年間
その地下室で過ごすことになる
娘が12、3歳になったとき
暗いくらい地下室に一人の少女が迷い込んだ
その少女は彼女の醜い容姿を気にすることなく
気軽に話しかけた
やがて彼女は自分の妹であるということに気が付く
名前は桃里
彼女は父よ屋の目を盗んでは
ちょくちょく会いに来てくれた
やがて桃子が中学生くらいの年齢になったころからだろうか
桃里の計らいで父親から
地下室から出してもらえることになった
実に8年ぶりだ
彼女は妹とともに
家の外で遊んでもらえた
だが
彼女はその容姿のため
心無い大人からひどい言葉を
次々と投げかけられていく
そこで彼女は知った
自分の顔のこと
自分の母の自殺のこと
父が変貌したこと
その原因が自分の容姿であると
やがて彼女は
外に出ることを恐れ
家の中に引きこもるようになっていく
だが家の中にいても
何も変わらなかった
父親からは新しい母親には愚か
自分にも近づくことを禁じられ
やがて彼女の心の傷が広がっていく
だがそれでも妹は気にせず接してくれたこともあり
孤独感にさいなまれることはなかった
更に妹を通じて
もう一人、彼女の孤独を埋めてくれる存在が現れた
妹の通っている学校の同級生だ
彼女は喜んだ
妹のほかにも自分の顔のことを
受け入れてくれる存在が現れたことに
家の中だけだったが
三人は仲良く遊んでいた
彼女はやがてそんな彼に好意を抱き始めた
だが彼女はそれ以上のことはしなかった
彼女は気が付いていたのだ
妹も彼のことが好きだったことに
仮に彼が自分を選んでくれても
この容姿のせいで周りの非難を受けることに
なるかもしれない
だから自分は身を引くことにしたのだ
彼はこんな醜い自分のことを
受け入れてくれる
それだけでも心の支えになる
それだけで満足だった
だが
そのあと彼女の心を壊す
出来事ができてしまった
ある日彼が彼女と二人っきりになっていた
ふいに彼女は彼に聞いた
妹のことをどう思っているのと
すると
「ああ、素敵な女性さ・・・
醜いお前とは違ってな!」
彼女はその言葉に
大きくショックを受ける
その後も彼は続ける
もともと妹にしか興味がなかった
妹と長く話すために我慢してあってた
その言葉は
彼女の心の傷を
さらに広げていくには
十分なものだった
彼女はそれで勇気を出して聞いた
「それは本気なの・・・?」
だが
この勇気を出して
この質問をしたことを
彼女はこの後に
後悔することになった
「本気だよ、まったく・・・
お前のような醜い妹は生まれてこなければよかったんだよ・・・」
その言葉をきいて
彼女の心はとうとう壊れてしまい
方針のままどこかに行ってしまうのだった
自分はどうしてこんな容姿に生まれたのか
どうして自分はあんなことを
彼に聞いてしまったのか
どうして自分は
生まれてきてしまったのか
そんなことばかりを
考えてどこかわからない場所に
たどり着く
彼女は壊れた心のまま
誰もいないその場所を
さまよっていた
どうせこんな醜い自分を
受け入れてくれる人なんかいない
そうだ
もう終わらせてしまおう
今を終わらせて新しく生まれ変わろう
そうすればきっと
私を受け入れてくれる人が現れる
そう思いすべてを終わらせようとしたとき
人気のないこの場所に
歩いてくる二つの影が
それはそれぞれ黄色と橙のフードに
身を包んだ二人の人物だった
すると
黄色いフードの人物は彼女の顔を
上げさせる
心の壊れた彼女は何の抵抗もなく
なされるままになっていた
もう罵倒されたくない
ここで殺してくれた方がどんなに楽か
そう思っていると
黄色いフードの人物は彼女の創造とは
全く別の言葉を彼女に述べた
「美しい・・・・
実に美しい存在だ・・・・」
「え・・・?」
彼女はその言葉に
思わず声を上げる
美しいなんて・・・
誰かに言われたこともないのに・・・
その人物はさらに続ける
「いいねえ
その誰かに認められたいという
その色欲の中に贈位をまみえさせたその瞳・・・
まさに私の好みに丁度当てはまる・・・
このまま死なせてしまうのは実に惜しいくらいに
素晴らしい存在だよ君は・・・」
「・・・・・」
その言葉に彼女は
涙を流していく
今まで自分が言われたことのない言葉
誰かに行ってほしい言葉
それを初めてかけてくれた人物がいたことに
「だがこのまま死んだところで
君の死を悲しむものなど誰もいないだろう
君はそれを知ってどう思う?」
黄色いフードの人物の言葉に
今度はその目を怒りに満ちさせていく
「許せない・・・
私を監禁したお父さんも
私を醜いとののしってきた奴らも・・・」
そう言って左手を突き出す
その手にはひどいやけどや傷が入っていた
「力がほしいかい・・・?」
「うん・・・
ほしいです・・・」
すると黄色いフードの人物が手を伸ばす
「だったら私のもとに来なさい・・・
私に協力してくれるのなら
私が君の望む力を上げよう・・・
どうする?」
すると彼女は
その手を迷うことなくとる
「私は・・・
私は力・・・
ほしい・・・
だから・・・
私に力を頂戴・・・!」
こうしてこの瞬間
紫の色欲が誕生するのであった
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④人
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