※この作品はR-18です。

復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー   作:lOOSPH

68 / 71
弐拾弐、弐拾参、弐拾壱、弐拾四人目 芸術家グループ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


弐拾弐、弐拾参、弐拾壱、弐拾四人目,ⅩⅩⅠ、ⅩⅩⅡ、ⅩⅩⅢ、ⅩⅩⅣ人目,⑧,二十二、二十三、二十一、二十四人目,21、22、23、24人目

暗い部屋

 

そこで一人

たたずむ少女

 

網葛 風子

 

彼女は次のターゲットに

目を細めていた

 

風子は見初めつつ

壁に掛けられている

 

黄色、緑、赤、青の額縁のうち

 

青色の額縁に張られている写真に

手を付ける

 

はがした写真は四枚

 

女子生徒三人と

男子生徒一人だ

 

風子はそれに目をつけるのだった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

保通 星子

 

柳谷 塗子

 

珠緒野 鬼子

 

父理 井清

 

四人はそれぞれ服、華道、オカルト、映画の趣味をもっている

 

学校では星子と塗子の二人以外は

接点はあまりなかった

 

だが四人とも

伊月と何らかの形で

かかわっていたことはわかっている

 

星子と塗子は伊月によく

服やお花のことを教えていたし

 

鬼子はオカルティックなことを話して

よく呆れていた記憶がある

 

だが井清のみは

何らかのことで言い争っていたようだが

 

それが何なのかはわからない

 

ゆえに井清のほうに

向かっていこうと考える

 

だが彼の現在の所在地は

わからずじまいで

 

どうすればいいのか考え

 

まずは前の三人から

探りを入れていこうと考える

 

ゆえにまずは現在も仲の良い二人組の

星子と塗子の二人に目をつけるのだった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「うーん・・・」

 

白咲中学校 元Ⅲ年Ⅳ組

 

保通 星子

 

彼女は目の前に

スケッチ用の額縁を

立たせて頭を悩ませている

 

そこに

 

「どうかしたの?」

 

同じく白咲中学 元Ⅲ年Ⅳ組

 

柳谷 塗子

 

彼女がお邪魔してきた

 

「うん

 

 新作の服を

 考えているんだけれど

 

 どうにも浮かばなくってね・・・」

 

「そっか・・・

 

 星子はモデルもやってるけど

 デザイナーも兼任してるもんね

 

 大変なんだ・・・

 

 まあそういう私も

 おんなじ理由で悩んでるからね・・・」

 

すると二人は笑いを浮かべてきた

 

「やっぱり

 

 あんなことがあったからかな・・・」

 

「そうだね・・・」

 

二人が言っているのは

実は二人にはもう一人仲の良い友人がいた

 

それが千里子だった

 

千里子の両親が希少動物の不正取引の容疑で逮捕され

彼女自身もまたこの街を去っていった

 

二人にとって仲のいい友人が

いなくなってしまうのは悲しいこと

 

だがそれでも二人は

やらなければならないことがあった

 

「塗子のほう

 

 絶対に失敗できないもんね・・・」

 

「うん」

 

それは塗子の家

 

井清が部活でとる映画のことであった

 

ゆえに二人も

気合が入っている

 

「実は塗子の服

 

 考えてあるんだ

 

 ちょっと着てみる?」

 

「本当に?

 

 やったー」

 

そう言って二人の夜は続いていくのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その当日

 

映画研究部の部員が集まっていた

 

そこには当然

星子と塗子の姿も

 

さらに

 

「二人とも素敵じゃない」

 

「だな、俺も制服と私服姿しか

 見た事ねえから新鮮だぜ」

 

と現れた二人の男女

 

それはそう

 

「鬼子に井清じゃない

 

 なつかしいわね」

 

「うちだってここに所属してるんだもの

 

 来るに決まってるじゃない」

 

白咲中学校 元Ⅲ年Ⅳ組

 

珠緒野 鬼子

 

「そしてなにより俺は監督だからな」

 

同じく元白咲中学校 元Ⅲ年Ⅳ組

 

父理 井清

 

この二人であった

 

「かつての友人がこうして四人も

 おんなじ部活にいるってのは本当にめでたい話ね

 

 千里子もここにいればね・・・」

 

千里子の名前を出して

四人はやや暗い雰囲気になる

 

「そうだな

 

 しっかし千里子も

 つらかったろうな

 

 ご両親のこと・・・」

 

「聞いたところによると

 主犯は二人の上司だったみたいだけど・・

 

 これから先犯罪者の子供と言われて過ごしていくんでしょうね・・

 

 二人はそのあと彼女と連絡はとってないの?」

 

「現在は町を離れて

 頑張ってるって」

 

「でもここにはもう来られないって」

 

そう聞いて暗くため息をつくのであった

 

「それにしても

 

 気になることを

 聞いたのよね・・・

 

 千里子は何でも

 黒いフードの仮面の人が

 暴いたんだって言ってたけど・・・」

 

「なんだよそれ・・・」

 

「まあそれは後にして

 映画の撮影の準備をしましょう

 

 機材を借りれる期限は

 限られているんだからね」

 

「そうだな・・・

 

 頼んだぜ二人とも」

 

そう言って二人は裏の方に向かっていく

 

その様子を見つめる一つの影

 

「・・・・・・・」

 

風子であった

 

「今度は映画研究部のあの四人か

 

 本当に全員やるつもりなの?」

 

後ろに現れる禄朗が

話しかけてきた

 

「ええ・・・

 

 いっちゃんを死に追いやった奴を

 見つけ出すまで・・・

 

 止めるつもりはないから・・・

 

 いやだっていうならいいよ

 一人でもやるから・・・」

 

「別にいやだとも

 言ってないでしょ?

 

 もちろんやりますよ

 

 僕もその犯人っていうの・・・

 

 許せないし・・・」

 

と二人は早速行動に移っていくのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

部室の準備室にて

衣装の準備に入る星子は

 

さっそく仕立てた衣装を出していく

 

「え・・・!?」

 

だがそこにあった服は

ひどく切り裂かれていた

 

「なによこれ・・・」

 

と慌ててほかの衣装も

用意するのだが

 

ほかの衣装もやられてしまっている

 

すると

 

ばたんと扉が閉まる

 

「だ、誰!?」

 

星子は慌ててしまった扉を開けようとするが

ノブが取られて開けることができない

 

「だ、誰か・・・

 

 塗子!

 

 鬼子!!

 

 井清!!!

 

 お願い来て!!!!」

 

必死に叫ぶが誰か来る様子はない

 

このまま自分は閉じ込められてしまうのか

そう思うと彼女は気が狂いそうになっていく

 

「い、いや・・・

 

 いやああああ!!!」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「え?」

 

すると塗子は

ふいに声が聞こえた気がして

 

そこまで行ってみる

 

「今の声って

 衣裳部屋から聞こえたわよね・・・

 

 まさか・・・

 

 星子?」

 

星子は恐る恐る衣裳部屋のもとに行ってみる

 

開けるとそこには

 

「あ、ああ・・・」

 

星子の姿が

 

「星子どうし・・・」

 

「ああダメ!

 

 閉めないで!!」

 

「え?」

 

星子に言われて扉を見てみると

ノブが外れていることに気づく

 

「何よこれ・・・

 

 確かにノブは古いけど

 こんな簡単に外れるわけが・・・」

 

とにかく外に出る二人は

急いで鬼子と井清のもとに急ぐ

 

だが

 

二人は突然

後ろから何かをかがされ

 

二人は気を失っていく

 

「・・・・・・・」

 

黒いフードに身を包んだ

二人は気を失った

 

「ようし・・・

 

 二人とも確保」

 

「それでどうするの?」

 

「とりあえず近くまで

 運んでてもらえる?

 

 アタシが次の方を考えておくから・・・」

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

一方そのころ

 

「遅いわねあの二人

 

 いくらなんでも

 遅いんじゃない?」

 

「そうだな・・・

 

 でもこのスタジオって

 そんなに広くないし

 

 迷うことだってないと思うけど・・・」

 

そんなことを言っていると

 

突然電話が鳴り響く

 

それは井清の電話だった

 

「もしもし?

 

 誰だお前・・・

 

 え、何を言って・・・

 

 ちょっと待てよ!」

 

妙に反応がおかしいのに

気づいた鬼子

 

「どうしたのよ?」

 

「悪い鬼子!

 

 いったん家に戻るわ・・・」

 

「う、うん・・・」

 

とスタジオを去っていく井清であった

 

「まったくもう・・・

 

 何がどうなっているのよ・・・」

 

そんなことを

つぶやいていると

 

「「きゃああ!!」」

 

スタジオから声が響く

 

二人の女性の声だ

 

「今のって・・・」

 

急いで向かう鬼子であった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「はっ!?」

 

そこにいたのは

びりびりに破られた衣装を着せられて

 

その場に拘束させられている

 

星子と塗子の姿があった

 

「二人とも・・・

 

 これはいったい・・・

 

 そもそもこれは

 どういう・・・」

 

すると

 

「なあんだ

 

 来たのはあなただけなんだ・・・」

 

そこから一人の人物があらわれる

 

「誰!?」

 

「アタシはそうね

 

 黒き憤怒とでも

 覚えておきなさい」

 

そこに現れたのは

黒いフードに仮面をつけている人物であった

 

「何なのよそれ・・

 

 ふざけてるんじゃないわよ!」

 

「ふざけてるのはどっちよ!

 

 あんたたちのこと調べさせてもらったわよ!!

 

 星子は自分の所属してるところの後輩をいびって

 アイデアを盗んで自分のモノにしてたし

 

 塗子だって栽培禁止の毒花にも手を付けてるし

 

 挙句に貴方だって・・・」

 

「うるさい!

 

 デビューするには

 仕方がないのよ!!

 

 どんな手を使ってでもやらないと

 絶対に生き延びれない

 

 それが俳優の世界よ!!!」

 

「じゃあそのためだったら

 人一人の人生を狂わせてもいいって

 考えてるの!?」

 

それを聞いて少し驚愕する鬼子

 

「何のことよ・・・」

 

「覚えてない?

 

 かつて貴方たちとも

 親しかった弓月 伊月のこと・・・」

 

その言葉を言うと

 

「誰よそれ

 

 いちいち昔の同級生の名前なんて

 覚えてなんかないわよ」

 

「・・・・・・・」

 

鬼子はそう答えた

 

この状況でそう答えたということは

忘れているのは本当だろう

 

だが風子にはそれが

どうしても許せない

 

「悪いけど私は

 ふざけた茶番に

 付き合ってる暇はないの

 

 とっととこの映画で成功させて

 私の名前をもっと輝かせていくんだから

 

 だから早く二人を解放して帰んなさい」

 

その一言に

風子は鬼子の顔を

 

思いっきり殴りつける

 

「な、なにぼ・・」

 

「なるほどね・・・

 

 ようく分かったわ・・・

 

 あなたは犯人じゃないことと

 あなたは最低な人間だってこともね!」

 

そう言ってまたしても

何度も殴りつけていく風子

 

鬼子の顔は大きく変わっていった

 

「あ、ああ・・」

 

「みっともない顔ね

 

 これでもうあなたは

 女優としてどころか

 

 女としても見てもらえない

 

 どのみちあなたは終わりだね」

 

そう言って

彼女の体を踏みつけて

 

縛り付けられた二人の方を見ると

 

「う、うん・・・」

 

「うあ・・・」

 

二人は目を覚ます

 

「やっと起きたね

 寝坊助二人組・・・」

 

そこには黒いフードをかぶった

人物が顔が変形してしまっている彼女を

 

踏みつけている光景であった

 

「ひい!」

 

「こ、これって・・・」

 

「ちょうどいいわ

 

 聞きたいことは

 あなたたちから聞いていきましょう

 

 答えなさい・・・

 

 井清はどこにいるのよ!?」

 

「い、井清君?」

 

「井清君だったら・・・

 

 このスタジオの入り口に

 

 まだそこにいるはず」

 

「嘘ね

 

 それだったらこの女は

 ここに来るはずがない

 

 つまり何らかの理由で

 ここをいったん離れている

 

 答えなさい・・・

 

 どこにいるのよ!」

 

すると

 

「ひ、ひはふ、ほ・・」

 

鬼子が話し始める

 

「はっひへふはははっへ

 ひへひほほっへふほほほふ・・」

 

「・・・・・・・」

 

風子はそこまで聞くと

鬼子の体から足を離す

 

「家に戻っていっるのね

 

 あいつの家はどこなのかも

 はいてもらうわよ」

 

そう言って

鍵のような形状の黒い棒の先を

 

鬼子に向ける

 

「ひ、ひひはふ・・

 

 ひひはふはははへへ・・」

 

鬼子はそう言って涙を流すのであった

 

鬼子はそこに向かう途中

 

「ふうちゃん!」

 

禄朗があらわれる

 

「井清君なら今ここに

 戻ってきている

 

 向かう必要は」

 

「いいえ、彼を追い詰めるためには

 向かっていく必要があるわ・・・

 

 あんたが相手してて・・・

 

 私が行くわ」

 

「ええ!?

 

 そんな無茶な・・・・」

 

「無茶でも時間を稼げばいいのよ

 

 とにかくやる!」

 

と無理やり役目を押し付けるのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

スタジオに戻ってきた

一人の少年

 

「あれ?

 

 誰もいないのか?

 

 そろそろ

 集まってると思ったんだがな・・・」

 

父理 井清である

 

するとそこに

 

「あ、井清君・・・・」

 

禄朗があらわれる

 

「歌月か

 

 ここで待ってたうちの部員

 知らねえか?」

 

「よくわからないけど・・・

 

 たぶん衣装を選んでるんじゃない?

 

 監督が来るまでの間に」

 

「ったく何やってんだよあいつら・・・」

 

井清はそう言って衣裳部屋に

向かっていき入っていく

 

「お前ら何やってんだよ!」

 

と入っていくが

そこに三人の姿はなかった

 

井清は部屋をくまなく探していたが

 

どこにもその姿はなかった

 

「くそ・・・

 

 どうなって・・・」

 

そして気づいた

 

ドアにノブが付いていないことに

 

「んだよこれ・・・

 

 ふざけんなよこの!」

 

井清はそれに気が付き

急いで扉を開こうと試行錯誤を

 

始めていくのであった

 

それを外から見つめる禄朗

 

「(これでしばらくは

  何とかなると思うけど・・・・)」

 

と見守っていくのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そのころ風子は

井清の自宅に向かい

 

彼の部屋に忍び込んでいく

 

そこで彼女が見たものとは

 

「これって・・・」

 

そこには寝たきりになっている

一人の少年の姿があった

 

「ごほごほごほ・・・

 

 誰だ・・・」

 

するとその少年は

来訪した人物に気が付き

 

声をかけてきた

 

「あなたは・・・!?」

 

風子はその顔を覗く

 

そう、それは

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

井清だったのだ・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どういうことなのよこれ・・・」

 

「俺は・・・」

 

するとふいに少年は声をかけてきた

 

「俺は中学の時に

 病気にかかって

 

 今でも治療を続けてるけど

 

 この通り動けなくなってな

 

 だから仕方なく双子の弟に

 俺、父理 井清として俺の代わりに

 学校に行かせていたんだ・・・」

 

「なるほど・・・

 

 これが彼の秘密ってことなんだ」

 

これには風子も驚いた

 

「弟にはいつも

 学校での話を聞かせてもらってたよ

 

 弟も実に楽しそうだった

 

 それにしても・・・

 

 ここまできて何の用でここに」

 

「あなたの存在を公表するためにね・・・」

 

そう言って近寄っていく

 

「ふざけるな!

 

 ごほ・・・

 

 そんなことしたら

 せっかくの苦労が・・・」

 

「どのみち死んじゃったら

 そんなの無駄になるわよ

 

 それにあんたには聞きたいこともある」

 

「聞きたいこと?」

 

「あなたとあなたの弟の同級生の

 弓月 伊月のことについてよ・・・」

 

伊月の名前を聞いて

井清は言う

 

「なるほど・・・

 

 そいつのことについて

 ここに来たわけか・・・」

 

「何か知らない

 

 あるいはあなたの弟から

 何か聞いていないかしら?」

 

問いかけてきた

 

「悪いが俺は何も聞いていない・・・

 

 俺が学校を休むようになったのは

 二年の二学期の時だしな・・・」

 

「ってことは

 いっちゃんの事件とは

 何も関係ないわね・・・

 

 あの事件は二年の末期

 だったものね・・・」

 

そう言って

彼に背中を向ける

 

「何もしないのか・・・」

 

「あなたあの時の件に

 かかわっていない

 

 復讐っていうのは

 無関係の人を巻き込んだら

 ただの殺戮行為だもの・・・

 

 それにあなたはどのみち死ぬ・・・

 

 ほおっておいても問題ないわ・・・」

 

そう言って去っていくのであった

 

「そうかい・・・

 

 まあ、その通りだろうな・・・

 

 フ、フフフ・・・」

 

そう言ってそっと目を閉じる

 

「あばよ・・・

 

 俺はもう逝くぜ・・・」

 

そう言って動かなくなるのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「があああ!!!」

 

扉はだんだんと変形し

破られようとしていく

 

「まずい・・・・」

 

禄朗はその場を離れると同時に

扉が破られた

 

「はあ・・・・

 

 はあ・・・・」

 

出てきた井清は

そのまま走り出していく

 

外に出てスタジオの中に行くと

そこではびりびりに裂かれた衣装の星子と塗子

 

顔が別人と見間違えるほどに変形した

鬼子が奥で拘束されていた

 

「こ、これはいったい・・・」

 

すると

 

「どう?

 

 自分の出演者たちが

 こうやって無残な姿に

 なった感想は・・・」

 

そこに黒いフードの人物があらわれる

 

「お前・・・

 

 なんでこんな」

 

「復讐よ・・・

 

 あんたに殺された

 弓月 伊月のね・・・」

 

その名前を聞いて

動揺する井清

 

「その言葉・・・

 

 どうやら知ってるみたいね・・・」

 

すると

 

「あいつが悪いんだ・・・

 

 前に俺が配役を死なせたことをばらすって

 脅してきたんだ・・・

 

 そんなことされてたまるかって思った・・・」

 

「それで不良に襲われた弓月 伊月を

 死に追いやったの!?」

 

そういうと

 

「違う!

 

 あいつが死んで

 ほっとしたのは事実だけど

 

 死んだのは偶然だったんだ・・・

 

 俺もそれを聞いて驚いたんだよ

 嘘じゃねえって!」

 

「じゃあだれがやったっていうのよ?」

 

「知らないけど

 

 怪しい奴ならいる!

 

 恵里菜だよ

 

 笹野 恵里菜だ!!

 

 あいつなら怪しいって」

 

「ふうん・・・」

 

それを聞いて

風子は立ち上がる

 

「俺・・・

 

 俺は・・・」

 

「聞きたいことは聞けたわ・・・

 

 でもだからって

 貴方だけが平穏に生きられるとは

 思わないことね!」

 

「な、なんでだよ・・・

 

 俺はさっきも言ったけど

 弓月のことにはかかわってなんか・・・」

 

「そうね

 

 あなたは何も

 していないわ・・・

 

 伊月を追い詰めていないけど・・・

 

 同時に助けもしなかった!

 

 アタシはそれが許せない!!

 

 だからあなたも同じように

 苦しんで生きて行ってもらう・・・

 

 これから先死ぬまでね!!!」

 

そう言って井清に手をかざし

 

井清はそのまま意識を失うのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その後

 

井清たちは目を覚ます

 

「う、うう・・・」

 

「くう・・・」

 

「あ、ああああ・・」

 

「ん?」

 

四人は縛られていた

 

もっともそこは

暗くて何も見えない

 

そうそこは

 

スタジオでもどこでもない

別の場所であった

 

四人は思った

 

このまま助けは来るのか

 

自分たちはどうなるのか

 

やがて四人の心は狂気に包まれていくのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「あああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」」」」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

「・・・・・・・」

 

風子は

学校の屋上で

 

空を見つめていた

 

「ねえ・・・・

 

 あの四人どうなるのかな?」

 

禄朗が尋ねる

 

「生きるにしろ死ぬにしろ

 もうまっとうな人間には

 戻れないでしょうね・・・

 

 あいつらにはちょうどいい結末だよ・・・」

 

「そんなものかな・・・・」

 

「あなたもアタシに協力するなら

 そのくらいの覚悟を持ちなさいよ・・・

 

 まだ復讐は

 終わらないんだからね・・・」

 

そう言って服を風になびかせていくのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼らの復讐劇の方もさらに動き出さんとしていた・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                                 




井宿はは張宿を失いつつも残る
星宿をちりばめ、柳宿を植えて、鬼宿を向かいに置く

それぞれがそれぞれの個性を生み出すが
結局それも長くはもたなかったのであった

残り 25人と十四人 ⑧ Ⅲ人と弐拾壱人

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。