※この作品はR-18です。

復讐の唄ーリアルエンドーリバースストーリーー   作:lOOSPH

70 / 71
弐拾七人目 三ツ星レストランの見習い

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


弐拾七人目,ⅩⅩⅥ人目,⑧,二十七人目,26人目

果てしなく暗い部屋

 

そこにたたずむ

一人の少女

 

網葛 風子

 

緒河原 もえのほうは

比較手を汚さずにことに運べたので

 

少し心に余裕もできている

 

だがだからと言って

気を抜いている様子は

まったくない

 

それを持て更に

計画を進めていく風子は

 

前に並んでいる四つの額縁のうち

 

青の額縁に張られている

一枚の写真に目をつける

 

それは男子生徒の写真だ

 

風子はついに

次のターゲットを決める

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

レストラン スリースターズ

 

ここの厨房では

料理人たちが休みなく動いている

 

そこでは料理長である

一人の男性の声が大きく響き渡っていく

 

その中に

 

「おい、参太!

 

 いつまで仕込みやってんだよ!!」

 

「すみません料理長!」

 

高校生ぐらいだろうか

比較的わかめの少年がいたのだった

 

この彼こそが今回のターゲットである

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

唐鋤 参太

 

白咲中学校 元Ⅲ年Ⅳ組 所属

 

三ツ星レストラン

 

スリースターズの店長の息子

 

彼は常日頃から

料理と衛生面については

とても厳しく育てられてきた

 

だが彼はその境遇を恨むことはなかった

 

彼は料理の楽しさを十分に理解し

立派な料理人になろうと努力している

 

中学卒業後は

白咲高校ではなく

 

調理師専門の高校に進学

 

そこでの勉強に合わせて

家での調理師修行と多忙な日々を送っていた

 

眠れない日々が続くものの

これも夢につながるのならと

 

彼はそんな生活を苦に思わなかった

 

だが

 

衛生面においても

厳しく育てられたこともあって

 

彼は他人と接するときも

非常に気を付けていた

 

極力手や体を触れさせないように

気を付けていた彼

 

だがあまりにも厳しすぎたために

中学校の時はそれが災いし

 

クラスメートからは

異様な目で見つめられていた

 

そんな彼が

ある日自分に不注意で

くしゃみをしてしまった生徒に

 

激しく厳しく怒鳴る場面に遭遇

 

仲介に入ったのが

弓月 伊月だった

 

だがそのせいで

その場にいた生徒たちは

 

それを機と言わんばかりに

ほとんどが彼に激しく言い放った

 

やがて参太は複数に言い負かされて

その場を後にした記憶がある

 

その後参太は伊月に嫌がらせも

報復もしてこなかったが

 

動機としてはありえなくもないものだったので

 

風子は次に参太のほうに向かっていくことにきめたのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

そんなある日

 

ラストオーダーを終えて

お店をクローズにする

 

「そういえば今日

 

 注文した食材が

 届く日だったよな

 

 父さんたちもまだ後片付けに忙しそうだし

 僕の方でやっておくか・・・」

 

白咲中学校 元Ⅲ年Ⅳ組

 

唐鋤 参太

 

彼は店の前で

うーんと背伸びをする

 

今日も盛大に

怒られたなと今日の出来事を振り返っていく

 

すると

 

「あのすみません」

 

店の前にトラックが止まる

 

「ご注文いただいた食品を

 お届けに上がったのですが」

 

「あ、はい

 

 承ります」

 

そう言って書類に

サインをしていく参太

 

だがこの時

配達員も彼も

 

気が付かなかった

 

このすきを狙って

一人の人物がある下ごしらえを

していることに

 

そしてそれが

この店にさらなる混乱を招くことになることを

 

この時彼は思ってもみなかったのであった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その翌日

 

今日は休日なので

レストランのほうに回っていた参太

 

彼はいつもの通り

仕込みを手伝っていると

 

突然

 

「た、大変です店長!」

 

一人の店員が飛び込んできた

 

「どうしたんだ!?」

 

その様子にただ事ではないと感じ

 

尋ねる料理長

 

「しょ、食中毒です!」

 

「何!?」

 

店長は慌てて

席の方に行くと

 

ほとんどの客が

腹痛を訴えて倒れこんでいる

 

「ど、どうしたら・・・」

 

「とにかく警察だ!

 

 今日はここでストップさせる!!」

 

「はい!」

 

と迅速な対応をする店長であった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その後

 

保健所の人間が入って

食材や調理器具などを

 

チェックしている

 

緊張感に包まれる場

 

すると

 

「調査の結果

 

 今日の料理に使われているものから

 食中毒の原因になる菌が多量に検出されました

 

 この様子からしておそらく腐ったものを使用したのか

 腐敗した食材を使ったのが原因かと」

 

「馬鹿な

 

 今日の料理に使われている

 食材は前に注文したばかりのものを使っているはず

 

 腐ってなんているはずは・・・・」

 

すると店長はふいに店員の方を見る

 

「この前、注文の接待を

 行った者はいるか?」

 

すると

 

「僕です」

 

参太が正直に手を挙げる

 

「参太か

 

 そのとき食材のチェックを怠ったのか?」

 

「まさか

 

 受け取ってすぐに

 確認したよ

 

 父さん、いや店長に教えられたとおりに」

 

「それだったらなんでうちに

 食中毒なんて出たんだ!」

 

「知らないよ!

 

 それこそ僕だって知りたいよ!!」

 

親子の中が険悪になっていく

 

「正直に言え!

 

 どうしてこんな真似を・・

 

 まさか普段から厳しく接していた

 腹いせのつもりか!?」

 

「父さんのやり方に不満があるんなら

 最初っから厨房になんて立たないよ

 

 大体それを言うなら

 父さんだってあの後食材をチェックしてたじゃない」

 

「お前・・

 

 言うに事欠いて

 私に責任転嫁する気か!」

 

「それは父さんだろう!」

 

すると料理長は

参太の服からエプロンを外す

 

「もういい!

 

 お前にはもう二度と

 厨房には立たせない!!

 

 しばらく反省していろ!!!」

 

父親の言動に腹を立てた参太は

 

「ああ、上等だ!

 

 こんな自分勝手な料理長に

 あこがれて料理人になろうと思った僕が

 バカだったよ!!

 

 もういい!!!

 

 父さんのつくった料理なんて

 二度と口にしたくない

 

 お前のようなやつの

 作った料理なんか食べて

 食中毒になるのはごめんだ!!!!」

 

と出ていく参太であった

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

参太は自室にて

荷造りをしていた

 

「こうなったら僕は

 僕の目指す最高の料理人になる

 

 あんな奴のことなんかもう知るもんか!」

 

と家を飛びだす参太

 

すると

 

「うん?」

 

その目の前に一人の人物が見える

 

黒いフードに身を包み

素顔もよく見えない

 

「みじめなものね・・・

 

 あこがれが壊れた程度で

 簡単に理想を捨てるだなんて」

 

「誰だあんた・・・

 

 関係ないだろう!」

 

するとその人物は参太に詰め寄っていく

 

「そうはいかないわ

 

 貴方には聞きたいことがあるんだからね」

 

すると

 

「答えてもらうわ

 

 弓月 伊月を

 追い込んだのはあなた?

 

 あるいはその人を知ってる?」

 

伊月の名前が出てきたことにより

参太は黒フードの人物を見上げる

 

「い、伊月・・・?

 

 なんでお前があいつのこと・・・」

 

「質問したことだけを

 答えなさい!」

 

すごんだ声で

言い放つ風子

 

「・・・・確かにあいつとは

 衛生面のことで言い争ったことはあるよ

 

 でもだからってそのことを恨んだりしねえし

 報復だって考えたことはねえ

 

 あいつが死んだって聞いたときは

 僕だって驚いたんだ・・・」

 

「つまり

 

 あなたは関係ないと・・・」

 

「ああ・・・

 

 そもそも俺は

 あいつの店を手伝うのに

 忙しかったんだ

 

 そんなことしようとも思ってなかったよ

 

 俺にとっちゃあいつなんか生きていようが死んでいようが

 

 しったこっちゃ・・・」

 

参太がそこまで言うと

黒いフードの人物は彼の足を払い

 

地面にたたき伏せ

 

彼の利き腕を思いっきり踏みつける

 

「な、なにを・・・」

 

「何ってあんたを殺すのよ

 

 料理人としてのあんたを

 完全にね・・・

 

 父親のもとを飛び出し

 料理人の命である腕が終われば

 

 もうあなたは料理にとしいては死んだも同然

 

 一生下を向いて生きていくことになるわ」

 

そう言って

足を思いっきり上げ

 

「な、なにをする気だ・・・

 

 やめろ・・・

 

 やめろおおおお!!!」

 

参太の叫びむなしく

風子の足は冷徹に振り下ろされたのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あああああああ!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

その後 レストラン スリースターズは

 

食中毒があったという噂のせいで

客足がばったりと途絶え

 

やがて瞬く間につぶれた

 

風子はある日

ある場所にて

 

揚げたてのコロッケを

口に運んでいた

 

「んー

 

 やっぱりコロッケは

 揚げたてが一番よねー」

 

「やっぱりふうちゃんはふうちゃんだね

 

 ふうちゃん昔っから揚げ物好きだったし」

 

禄朗が不意に話しかけてきて

思わず吹き出してしまう風子

 

「ろ、禄朗あんたね!」

 

「それよりも

 

 復讐の方は終わったの?」

 

残っていたコロッケを飲み込む風子

 

「もちろんよ

 

 あのくらい私一人でも

 どうにでもなるわよ

 

 馬鹿にしないでもらえる?」

 

「はいはい・・・・」

 

と子供をなだめるような態度に

風子は苛立ちを覚えつつも

 

コロッケを口に含む

 

「料理なんて別に

 こだわる必要なんてないの

 

 こうやって素朴なものでも

 しっかりと楽しめるんだからね」

 

そんなことをつぶやきつつ

 

次のターゲットを絞り込んでいこうとしていたのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歯車はくるっても復讐劇は

決して終わりを見せることはない・・・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・ ・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                         




三ツ星で構成された参宿の料理は
その不注意のせいで隙を突かれ

自らの調理した料理の前にすべての輝きを失った

残り 24人と十六人 ⑧ Ⅲ人と弐拾人

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・ ・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。