何に対して謝りたいと言うのだろう?なんで、着物を着てないのだろう?白いワンピースを着てる。
ずっと立たせている訳にもいかずに、中へと招き入れた。
「お茶で良い?」
「あぁ。」
二人を居間に通し、一人台所へと向かった。なんの話だろう?そればかりが、浮かんでは消えていた。
来ると言われ、神楽を新八の家にやって正解だったかもしれない。神楽のやつなら殴りかかりそうだし……。お茶を差し出し向かいのソファに座った。
「…………どこから話せば良いのか、わからないのだけど私と土方さんは結婚してないの。」
なんとも言えない嫌な空気の中、彼女が重たい口を開いた。
結婚してないってどういうこと?
「私の父のこと、テレビとかに出てるから知ってるとは思うけど、外交官なの。」
「ここからは、俺が話す。元々、コイツとは知り合いでな。その、会議とかに着いて来てたりとかしていてそんな中コイツから相談を受けたんだ。父親が怪しい動きをしてるって。」
「怪しいって?」
「うまくは言えないのですが、帰りが遅くなったり今まで自分の部下でも家に連れてきたことなんてなかったのに、天人を連れてきたりするようになったり、何より私の服に白い粉が付いていて……」
「そこで調べてたんだけど、なかなか尻尾が掴めなくて家の中に入るために結婚を持ちかけたんだ。」
「私がそうしたらいいと土方さんに話したんです。私にも恋人がいるのですが、父はその人のことを嫌っていて……」
「つまり、その父親を捕まえるためだったってこと?」
二人が頷く。父親を捕まえたから、俺に真相を話に来たらしい。
「もっと、早く話してくれてもよかったんじゃねぇ?そんなに俺って信用ねぇのかよ。」
「私が止めたんです。」
「少しでも、この事を知ってる人間が少ない方がいいから……」
言葉を濁しながら言う土方は、気まずそうに下を向いた。
この二人の話は、本当なんだろう。女の方も嘘を付いてるようには見えないし、土方の様子からしてこれが嘘じゃないことはすぐにわかった。
「そっかぁ……………ん?てことはお前バツ付いたの?」
「付いてねぇよ。」
「婚姻届けは、父の前で書いただけで出してはいませんので………」
「そうなんだ。」
気まずくて下を向いた。さっきまで別れようと思っていた自分がバカに思えた。
「コイツを送ってくるから。」
彼女は“大丈夫”と言ってるけど、妊娠しているらしく。土方は彼女を気遣いながら出ていった。
暫くして、戻ってきた土方に俺は強く抱き締められた。
「本当にごめん。」
「もう、良いよ。全部嘘だったんだろ?」
そう言って、俺は土方に唇が触れるだけの優しいkissをした。
完
完結しました。長かった。この話、川畑さんの曲が元になってます。
大好きな曲で夜に聞くのが、オススメです。土方が結婚式に胸に付けていた黄色い百合の花言葉は、偽りです。