ボロボロになった服から覗く素肌を両手で隠しながら、ドロシーは驚愕の目で目の前の中年男性を見る。
「あんた…生きてたの?」
アーテンボロー。”毒”の魔法を使う、フリーの倒鬼師。
獄鬼退治の最中、ドロシーとアーテンボローはナメクジ獄鬼の親玉に襲われた。
オスカーにARMを貰った黒衣の集団の加勢でドロシーは助かったが、
その集団は大ナメクジの軟体に囚われたアーテンボローごと攻撃。
大ナメクジとアーテンボローは増水した川に落ちていった。
「ああ。この通り、生きとる。まったくあの黒服共、ひどいことしよるわ」
事も無げにアーテンボローは言う。
「一緒にいた女郎蛞蝓は?」
「川から上がった後、あの女は暫くは生きとったわ。でももう死によった。あの黒服集団のリーダーが放った鉄槍。あれが致命傷だったみたいやな」
アーテンボローはくるりと向き直って、言う。
「金髪と黒髪の2人組…とか言ぅてたなあ」
ドロシーがぴくりと反応する。
「ええ…っていうかあんた随分前から近くにいたのね…」
「おう、変な鳥に舐めまくられたり、ならず者どもにパコられてたところもバッチリ見てたで」
頬を叩きそうになったが、我慢する。さっきの口ぶり、”金髪と黒髪”のことを知っているようだ。
「金髪と黒髪のガキ…昨晩酒場で下水管理局で働いてる男が言ってたで。気持ちよく飲んでたのに時間外の招集だってんで文句垂れてよった」
「そっ、それ、詳しく話して!その2人は地下水路で『下水管理局』とかいうのに捕まったの?今どこに…」
「待て待て待て、俺が訊いたのはそれくらいや」
アーテンボローが手で制する。
「わかったわ、下水管理局ね、そのに2人は捕まってるのね…」
ドロシーはゼピュロスブルームを再度起動し、ぎゅうと握りしめる。
「お、落ち着きや!」
アーテンボローはドロシーをなだめる。
「きっとその2人はそこにはおらんで。この街の下水道は特別でな、一般人の立ち入り禁止で”王属”の派遣倒鬼師の管理下にあるんや。」
つまり、『下水管理局』は只の現場組織。
彼らに捕まったとしても、侵入者はその後『倒鬼師』の施設に移送されているだろう、ということだ。
「『王属倒鬼師』、わかるか?エスメラルダから派遣される獄鬼退治のプロや。下手にカチコミかけても、ただ騒ぎになるだけやで」
ドロシーは歯がゆそうに地面を見つめる。
時間がないのだ。
そもそもドロシー達が不法侵入してまでランゼスに来たのは、”開獄日”を逃れる為。
獄鬼避けの鉱物”黄瓦”の鉱脈上にあるこの街の上では、地獄との門は開かない。
外部から襲ってくる獄鬼にのみ注意を払えばよく、街をくるりと覆う高い壁が外部からの侵入を阻む。
ようやく”安全地帯”に入れたというのに、ギンタ達が一緒でなければ意味がない。
シズキが言うには、開獄日は明日の晩から始まる。それまでにはギンタ達と合流したい。
焦燥感に溢れるドロシーの表情を見て、アーテンボローは彼女に話しかける。
「落ち着き、実は俺もここの倒鬼師には用があるんや…どや、また俺と組まんか?ベルちゃん。あんたの探してる2人組の手がかりを引き出そうや」
”ベル”とは、初めて彼に会ったときにドロシーが使っていた偽名だ。
関所を通るとき、憲兵に名前を覚えられたくなかったのだ。
「赦してないからね…」
ドロシーは呟く。
前回彼と会ったとき、ナメクジの獄鬼に追われる中でずぶ濡れになった2人は廃屋で服を脱ぎ、裸で獄鬼をやり過ごそうとしていた。
裸のドロシーに欲情したアーテンボローは、声が出せない状況を良いことにドロシーにフェラチオを強要した挙句、挙句の果てに手篭めにしようとしたのだ。
もしあの時獄鬼が乱入してこなかったら、自分の倍以上年齢が離れたオヤジと肉体関係を持っていただろう。
「あの時は悪かった、獄鬼に追われる恐怖と蒸し暑さでおかしくなっとるところに、ベルちゃんの綺麗さに当てられてしもたんや。勘弁してや。…その償いと思て、協力させてや」
なんとも薄っぺらい言葉で頭を下げてくる。
しかしギンタ達を救出するのが優先だ。ドロシーはため息をつきながらも、アーテンボロ―に話しかける。
「ドロシー…」
「ん?」
「私の名前はドロシーよ。あの時は偽名使ってたの。さ、話を詳しく聞かせて頂戴」
「お、おお、ありがとうな!よろしくなドロシーちゃん。ついて来。作戦を話したる」
日はもう暮れかけていた。あと24時間もすれば、”開獄日”とやらがやってくる。
(待っててねギンタン、シズキ…すぐに行くからね…)
「あんたはどうやってランゼスに入ったのよ」
夕暮れの街を歩きながら、ドロシーはアーテンボローに訊く。
「倒鬼師として稼いどるからな、入街許可証は購入済や。開獄日の度にここに来てるんやで」
ドロシーは”開獄日”の存在を他ならぬアーテンボローに教わったことを思い出す。
災害と呼べる夜、獄鬼を倒す力を持つ魔法使い達の出番であるにもかかわらず、彼は安全地帯で隠れている、とその時言っていた。
その隠れ家というのがランゼスだったというわけだ。
「で、何よ、作戦ってのは」
ドロシーはアーテンボローに問う。
彼の話ではギンタとシズキは昨晩、下水道の管理局に追われていたようだ。捕まっているかも知れない。そして、この街の倒鬼師に捕らえられているかも…
「昨日の下水道局員はまたバーに来る。毎日飲んだくれてんだ。酒が入れば職務内容をポロリしちまうくらいだらしない男だが、施工技術の腕を買われて今の役職についているようでな。俺たちが突くならそこしかねえ」
「じゃあ、そのバーでその男に接触すれば…」
「そう、ドロシーちゃんの連れが捕まってる場所も、そこへの侵入方法もわかるかもしれん」
アーテンボローは続ける。
「しかし、このランゼスの地下水路に一般人が侵入できたなんて話、訊いたことがあらへん。結構な大事件なんや。向こうもそう簡単には口を割らないと思うで」
ごくり、と唾を飲む。
「最善を尽くす必要ありってことや。それに、その酒場の客層として女はまず来ぃひん。嬢ちゃんはまず警戒されるやろな」
「じゃあどうすれば…」
アーテンボローはドロシーに顔をずいと近づける。
「従業員としてヤツに接触するんや」
―ランゼス 王属倒鬼師派出所―
頭がズキズキする。身体も痛い。瞼が重い。
暗闇の中で、シキは記憶をたどる。
(そうだ、俺はドロシーって女の子に会って…一緒にARMとかいう武器を使う奴らと戦って…)
身体の感覚が遅れて覚醒する。動かそうとするとジャラジャラ音がする。鎖で縛られている?
(そんで…奴らにARMを配ってた人形の化け物…追い詰めたと思ったら鯨を出して…)
そうだ、ドロシーが鯨に食べられたのだ。そこからの記憶が曖昧だ。
たしか、ヨハンさんの持ってた神導器をひったくって…
重い瞼が、やっと開く。
「おや、お目覚めだネ」
意識を失う前、ヨハンさんの近くにいた偉そうな丸メガネの男が目の前にいる。
隣にはヨハンさん。そして幼馴染のキサラ。
「ヨハンさん!鯨は!鯨はどうなった!?ダチが食われたんだ!倒して…腹ん中調べてくれ!」
「鯨を倒すのも、腹を捌くのも、君がやったじゃないカ。覚えてないのかネ?」
ヨハンへの問いかけに、丸眼鏡の男、ヴァーミリオンが答える。
「…っ…!?と、とにかく、死んだんなら鯨の腹ん中に人がいなかったか!?ピンク髪の女の子だ!」
「女の子…」
怯えたような顔をしていたキサラだが、一瞬だけ眉間に皺が寄る。
「調べようと思ったがネ、君に倒された鯨は墜落してから十数秒で消えてしまったんだヨ、跡形もなくネ」
今の彼らが知るよしもないが、ケートゥスを含むガーディアンARMは、ガーディアンが死んだ時点でARMとしての破壊を意味する。
ケートゥスは死と同時にピノキオンの手元で銀細工に戻り、自壊しただろう。
「そんな…ドロシー…」
項垂れるシキの心中など意に介さず、ヴァーミリオンは続ける。
「忘れているようなので補足しておくガ、鯨を一刀のもとに両断したのは君だけの力ではない。神導器・呪血刀シヴェシュを君が発動したのだヨ」
「…悪かった…ヨハンさんの神導器、勝手に使っちまって…」
「エスメラルダが確保している神導器を奪っての無断使用、謝って済まされるものではないネ。既に幾つかの神導器が獄鬼側に奪われている今、この国宝の価値は人と獄鬼との戦いの生命線なのだヨ。君の行為は終身刑に値すル」
終わった。激情に身を任せた挙句、女の子1人救えず、王属倒鬼師になるという夢も閉ざされて囚人生活…
「ダガ、事態は更に複雑ダ」
ヴァーミリオンは、鞘に入った細長い剣を手に取る。シキが盗んだ神導器だ。
「ヨハンに預けていた神導器・呪血刀シヴェシュ。これは奇々怪々な能力を持つ神導器の中でも更に特異…持ち主を選ぶのだヨ」
「生まれ持った魔法の有無に関わらず魔法が使えるのが神導器の特性なわけだが…シヴェシュは違う。シヴェシュに選ばれた1人でないと、真の能力は開放できない。…非魔法使いでもシヴェシュに好かれる可能性があるという意味では神導器の特性に漏れないわけだが…」
ヨハンが補足する。
「じゃあ…俺がその剣で鯨をぶっ倒せたのは…」
「そウ。シキ君、君こそが、シヴェシュに選ばれた適合者なのだヨ。勿論我々は、この貴重な戦力を檻の中に容れる真似はしなイ」
「おめでとうシキ君、君は今から王直属の倒鬼師部隊の一員ダ」
―ランゼス とある酒場―
「おほっ、似合うやないか」
ここは酒場。
そこの常連である下水局員からギンタ達の情報を引き出すために、ドロシーとアーテンボローは来ている。
アーテンボローは顔が割れている上、あまり信用されていない(彼の人となりを知るドロシーも納得だ)
ドロシーが接触しようにも、この酒場に女性客が来ることはなく、怪しまれる。
ドロシーが従業員になりすまして接触するのがベスト。
同じく店の常連であるアーテンボローが店長に掛け合い、その酒場でドロシーが働くことが許可された。
「従業員の制服があるとは訊いてたけど…」
ドロシーが身を包んでいるのは黒いボディスーツ。
肩を露出したレオタードのような形状で、身体に密着しており彼女の凹凸に富んだボディラインがはっきりと主張されている。
ベアトップなデザインで、肩と背中は大きく露出している。
胸の部分はカップ状の布が双丘をそれぞれ覆うような形状をしているが、平均的な女性よりも大きなドロシーの胸を覆うにはカップの大きさが心もとなく、今にも溢れだしそうだ。
足ぐりは鋭いV字状に切り込まれており、彼女の臍から下は最低限の又布のみで隠されており、後ろから見るとほぼ尻が露出している。
あられもなく露出するはずの腰からハイヒールまでは、網でできたタイツに覆われている。
黒い輪郭は彼女の美脚のラインを目立たせており、
網目から透けて見える彼女の肌は、それによって更に周囲の劣情をかきたてる。
そんな扇情的な衣装に、"給仕係の衣装"という対面を保つ為か、カフスと襟が申し訳程度についている。
「バニーガール」という衣装らしく、その名の通り頭には兎の耳を模したヘアバンド、尾骶骨のあたりにはシッポの飾り物がついている。
「何よこれ…こんな服…」
ドロシーは顔を紅くしてアーテンボローに抗議する。
彼女の普段着である、下着なしの深いスリットスカートも大概と思えるが、
カルデア人の基準としては今の格好のほうが恥ずかしいようだ。
「それに…胸…きつい…」
胸部はカップ状の布が両乳房を覆う構造だが、面積が小さくてギリギリ彼女の乳首を覆い隠せている程度。少しの刺激でペロンと捲れそうだ。
「仕方ないやろ。今晩休みの従業員の服を借りとるんやから。その従業員の胸よりドロシーちゃんのおっぱいが大きすぎるのがいかんのや」
扇情的な格好もさることながら、ウサギの飾りも気恥ずかしい。
年中発情期であるウサギをモチーフにすることで「いつでも男を受け入れることができる女」という意味になる、というアーテンボローの解説を聞いて、更に恥ずかしくなる。
(こんな格好…情報聞きだしたらすぐに脱いでやるんだから!)
「で、その水道局員ってのは?」
アーテンボローが指差す先には、テーブル席で1人呑んでいる痩せた30代くらいの男がいた。
その周囲には、彼に絡んでいる酔っぱらい数人。
「なあコリン、昨日は”地下”に人が入ったんだって?」
「俺この街で育ったが初めて訊いたぜ。侵入者なんてよ、どうだったんだ?聞かせろよ」
コリンと呼ばれるその水道局員は既に少し飲んでいるようで、赤ら顔で答える
「ダメダメぇ、お前の言うとおり大事件なんだぜ?局員としてのセキニンがあらあ。口外しねえよ」
「あいつか…」
「そうや、あいつに接触して情報を聞き出してき、ドロシーちゃん。俺がお膳立てできるのはここまでや」
ドロシーはごくりと唾を飲む。
「なあに、そのおっぱい目の前で揺らせば簡単に口割ってくれるかもしれんで。それでもダメなら、口でしたり…とかな。俺にしてくれたみたいに」
ドロシーはアーテンボローの脛を蹴りとばす。
まずは彼の席まで行くことだ。ドロシーは酒を注ぎ、コリンの席まで運ぼうとする。
「ひゃっ?」
すれ違いざまに、客に尻を撫でられる。
ドロシーはキッと睨み返すが、酔っぱらった客は気にもせずニヤつきながら去っていく。
(ほんと…ガラの悪い酒場…)
「お嬢ちゃん…他のブス共と違ってかわいいじゃないの」
酔った客がもう一人。ドロシーの背後にまわり、彼女の身体に手を伸ばす。
後ろから胸を揉みはじめる。
タイツと又布の間に指をつっこみ、敏感なところを撫でる。
「死ね………だ…ダメですよぉ…私はあちらのお客様に…」
悪態を飲み込み、困り顔で振りほどく。
「へへ…あいつの次は俺の相手してくれよな」
客は最後にドロシーの尻を鷲掴みにして、去っていく。
(最っ低…こんなところ、情報引き出したらさっさと出てってやる…)
ただでさえ恥ずかしい格好で人前に出ているのに、酔った客達の好色な視線は刺さるようにドロシーの胸に、尻に、太股に注がれている。
その視線は、ターゲットである水道局員、コリンからも注がれていた。
「こんばんはお兄さん、ドロシーでえす♥」
アーテンボローに教えられたとおり、この店に従業員共通の挨拶でコリンの前に出る。
大きく開かれた胸元、きわどいVライン、網に覆われているものの大部分が露出している尻。
それらが間近にあり、コリンは鼻の下を伸ばしてドロシーを凝視する。
「お兄さんかっこいいから気に入っちゃったぁ、」
ドロシーはそう言って、コリンの隣に座る。
この店のシステムでは従業員はただ給仕するだけではない。
任意もしくは指名に応じて、客の隣に座り、談笑する。
コリンという客1人に接触したいドロシーには都合の良い仕組みだった。
コリンは一瞬驚いた顔をしたが、美女に逆指名されたことに気分を良くし、楽しそうに喋り始める。
「ドロシーちゃん、ランゼス出身?」
「ううん、遠いところから…」
いきなりギンタ達のことを問うたら怪しまれる。
他愛のない会話をしながらコリンに酒を注ぎ、本題に切り出す機会を伺う。
「ほら、ドロシーちゃんも飲みな」
コリンは葡萄酒をドロシーに差し出す。
断れば興を削ぐと思い、にこやかに杯を受け取る。
酒は特別強くもないが、苦手ではない。
ギンタの世界では18歳であるドロシーが酒を飲むのはご法度らしいが、ドロシーは昔から付き合い程度には飲めた。ARM探しの旅の中でも今のように男に取り入る為に酒を一緒することもあった。
…もちろんその時は身体を触らせることすらさせなかったし、それ以上を求めてくる男にはARMを発動し、最終的に”力”で情報を吐かせた。
“悪名高い魔女“として恐れられ、自分より強い敵もいなかったメルヘヴンだからできた芸当だ。
自分を知るものがなく、無双できるほどの力を失ったこの世界の自分にはできない。
(どうにか、暴力抜きで情報を引き出さないと…)
「すごーい!お客さん、水道局でお仕事してるのね!」
コリンは上機嫌になりながら、そしてドロシーの深い谷間に下卑た視線を送りながら、ドロシーに話し出す。
「へへ、そうさ、昨日も大変だったぜぇ。なんと地下水路に侵入者が出たんだ」
「ええー!だって、この街の地下水路って人が入っちゃいけないんじゃないの?」
「ああ、王属倒鬼師のキサラさんと、俺たち水道局員しか入るのを許されねえ。何しろ獄鬼避けの黄瓦があるからな、素人に妙なことさせるわけにはいかねえのよ。
それでも開獄日前になんとかしてランゼスに入ろうとするヤツは少なくないが、実際に厳しい警備をくぐり抜けて入れたのは俺が生まれて以来初めてさ」
「なんか怖い…そいつらは捕まったの?」
ギンタには見せていたぶりっ子は話し方を駆使して、コリンからの話を引き出すドロシー。
「おう、ばっちり捕まえてやったぜ。金髪のガキと、それよりは年上の黒髪のガキだ。両方とも髪を後ろに結わえてたな」
コリンが自慢げに語る。実際は2人を拘束したキサラの指示で、氷漬けの2人を運んだだけなのだが。
(間違いない。ギンタンとシズキは、捕まってる…)
「じゃあ、そいつらは水道局で捕まってるんだぁ」
「いいや、実は地下水路の施工以外の管理は王属倒鬼師のものでな、倒鬼師サマの派出所に連れて行ったさ」
「へ、へえ…そこには一般人は入りにくかったりするの?」
「…お嬢ちゃん、そんなことどうして知りたいんだよ?」
しまった。焦りが高じて訊き方が露骨だった。
コリンは怪しんだ視線をドロシーに送る。
メルヘヴンでやっていたARM探しのときは、色仕掛けに失敗したら実力行使に切り替えていた。
しかし、今回はARMと違ってギンタ達の安全がかかっている。頼みの綱を強引に引っ張って千切るようなリスクは負えない…
ドロシーはコリンの手をとり、自分の太股に当てる。
白く肉感的な彼女の脚は、網タイツの効果でより官能的に演出される。
コリンは一瞬驚いたが、すぐに下卑た笑顔になり、太股を撫で回し始める。
手はお尻にも回り、大部分が網タイツのみによって隠されている尻肉を触られたドロシーは不快なくすぐったさに身を震わせる。
指が股間にまわり、ボディスーツ越しに割れ目をなぞりだす。
「こ…これでいいでしょう?教えて…」
「おいおい、言うわけないだろ。周り見てみろよ、おさわりなんて”基本”なんだよ。”オプション”してくれないと論外だな」
他の座席の従業員を見てみる。
客によりそっている風に見えて、その腕はテーブルの下で何かをしごくような動きをしている。
酒樽で上手く顔を隠し、キスしている者もいる。
なるほど、”建前”上はただ従業員がセクシーな衣装をしているだけのパブだが、
『もしそこで従業員と客がどういう関係になっても店には関係ない』という体裁だ。
従業員達は『たまたま』客と性的な関係になり、『それとは無関係に』チップをもらう、というわけだ。
困り顔のドロシーを見かね、男はわざと酒をこぼす。
安い麦酒は、男のズボン、股間部分を濡らす。
「おいおいこぼしちゃったじゃねえかよ、拭いてくれよ」
男はドロシーの頭に手を当て、押し下げるようにして彼女の顔を己の股間近くにもってくる。
もう片方の手でズボンを下ろし、ピンといきりたったペニスが顔を出す。
男の意図は、すぐにわかった。
「ご、ごめんなさい…こぼしたお酒、吹くわね…」
震える声で、ドロシーは言う。
「すぐに綺麗にするから…」
自分の息子が柔らかく温かいぬめりに包まれた感覚に、男は軽くうめく。
「ちゅ…ちゅぱ…」
テーブルの下に身をかがめながら、なるべく他の客や店員に気づかれないように口奉仕をする。頻繁には洗っていないようで、生臭さを我慢しながらペニスを口の中で転がす。
こそこそとフェラチオしている自分に気づかずか、黙認か、店は普段と変わらない様子で賑わっている。
この位置から反対側の席を見ると、そこの従業員と客がテーブルの下で何をやっているかがよくわかる。
ドロシーと同じ体勢をしていた反対側の席の従業員は、ウッと呻いた客の精液を全て飲み終えると客から銅貨をいくらか貰い、ドロシーに目配せした。
(ちくしょう…)
屈辱に涙が出る。
商売女から同類に見られたこと、そして実際娼婦と同じことをしているという屈辱。
ドロシーが欲しいのは金でなく、情報。地下水道で捕まった少年少女の行方と、そこに潜入するための情報。
しかしその為に名も知ったばかりの男の性器を咥えるのであれば、やはり商売女と同類と言えた。
やがて、コリンのペニスもドロシーの口の中で大きさを増すと、苦く温かい粘液を吐き出した。
「ウブな割には意外と上手いんだな、ドロシーちゃん」
「これでいいでしょ…早く教えて…」
飲みきれなかった精液がドロシーの口から溢れ、豊かな胸の上に滴り落ちる。
「まだこんなんじゃ満足できないな。本番させてくれよ」
「だ、だから…禁止だって!流石にそこまでは…」
コリンは斜め向かいの席を指差す。
筋肉質な男性が座っているところに、従業員が向かい合って抱きついている。
男の腰の上に従業員が腰を落としている体勢。
一見ただいちゃいちゃしているように見えるが、従業員の娘の股間にはしっかり男のペニスが突き刺さっている。
「この店じゃみんなこうしてる。暗黙の了解ってやつだ。皆そうやってチップをもりゃうし、あんらは情報をもらぅ」
ろれつの回らない声で男は言う。
(絶対嫌…)
これまで何度もレイプされてきたドロシーだが、”取引”として自分の意思でセックスするのは、絶対嫌だった。同じ理由でフェラチオだってやりたくなかったが、セックスだけは守りたい一線だ。だって、自分の大事なところはギンタンのおちんちんを受け入れる為にあるのだから…
(ギンタン…)
お姉ちゃん、と自分を慕う少年の顔が目に浮かぶ。
ここで私が頑張らないと、彼の身が危ない…
「…わかったわよ…」
ついに観念したかのような調子で、ドロシーは言う。
「でも恥ずかしいから、向こう向いた体勢で、ね?」
そうして、ドロシーは男の腰の上に乗っかる。
網タイツを自分で破くと、股間まわりだけ白い肌が露出した。
更に又布を横にずらすと、少女の性器が顔を出す。
ドロシーはいきり立っているペニスを掴み、腰を落としていく…
「ううっ…」
男が快感に呻く。
「ああん…お客さんの硬い♥」
ドロシーの嬌声は、演技だ。
男のペニスは、ドロシーの膣肉に包まれているのではない。
ドロシーの下腹部と、バニースーツの間に挿入されていた。
(口で咥えるのも最悪な気分なのに、ギンタン以外と本番だけは絶対イヤ…!)
この街に着いてから何人とセックスしただろう…これ以上好きでもない男と身体を重ねたくない。
(これ以上…私の中に入っていいのはギンタンだけなんだから…!)
ドロシーは腰を動かし、素股で男を満足させようとする。
「ああ…嬢ちゃん…すげえよ…最高だ…」
男は既に相当酔っており、気づかない。ドロシーはしめたとばかりに腰を動かしていく。
(すごい硬くて熱い…)
下腹部に、男のペニスの感触がダイレクトに伝わる。
(そんなに…私としたいんだ…これを私の中に入れたいんだ…)
この体勢の素股だと、クリトリスを陰茎が押しつぶすように擦り付けられる。
男の性欲にあてられながらの快感に、ドロシーも息が熱っぽくなっていく。
「あん…あ…やん♥」
腰の動きが無意識に早くなっていく。
バニースーツの内側で、ペニスが弾ける。
下腹部に、熱くどろりとした液体が打ち付けられる。
「はあ…はあ…よかったぜ…」
「…ねえ…派出所のこと…」
「ああ、倒鬼師様の派出所な、地下水路の件でこれまでもちょいちょい出入りしてるんだが、」
酔って緩んだ理性に射精後の高揚感が加わり、コリンは職務上の秘密をドロシーに伝える。
気持ちよく精を放ったコリンは、そのままテーブルに突っ伏して寝息を立て始めた。
「お疲れさん、ほれ一杯」
カウンターに座っていたアーテンボローはいつもどおりのニヤついた笑顔で、戻ってきたドロシーに酒を差し出す。
ドロシーは彼を睨みつけながらも、その隣に座る。
情報を得た以上さっさとギンタ救出に向かいたかったが、彼の1杯くらいは付き合ってやっても良いと思っていた。
彼の悪戯で無駄に恥ずかしい目に合わされたわけだが、ギンタ達の情報はそうしなければスムーズに得られなかったのもまた事実なのだ。
それに、ドロシーは酒に弱いわけではない。
配管工への接客で多少飲んだが、まだほろ酔い程度。
アーテンボローに差し出された酒を少し啜ってみても、そんなに度数の高い酒ではなさそうだ。
「1杯飲んだら出るわよ」
「わかっとるてぇ。しかし良い素股っぷりやったな、あいつ完全に挿れてると思いこんでたで」
見られていたのはわかっていたが、指摘されるとやはり恥ずかしい記憶が蘇ってくる。
「あったりまえでしょ、こんなことで安安と身体なんて差し出すかっての。大体あそこまで求められる店だなんて聞いてなかったわよ!?」
憤慨するドロシーをアーテンボローはのらりくらりとなだめる。
彼の飄々とした喋りに乗せられ、ドロシーも2杯、3杯と酒を追加していく。
(大丈夫、こんな弱いお酒なら5杯飲んでもほろ酔い程度ね)
酒なんてどれくらい振りだろう。メルヘヴンでも好んで飲むことはなかったが、今日は初めて美味しく思える。
この異世界、オズの国に転移してからドロシーは気苦労の連続だった。
孤立無援でやってきた異世界。かつての想い人の映し身を護りながらの旅…
弱体化した魔力で強いられる強力な敵との戦闘…
敗者として受けた望まないセックスの回数はとっくに2桁を越えている…
さっきのように、自らの身体を使って男に媚び、難所を切り抜けざるをえない場面もあった…
18の少女には過酷すぎる試練に疲れた心と身体に、酒は安らかな浮遊感を与えてくれる。
ドロシーが4杯目の酒に口をつけているとき、2人の男が彼女の隣の席に座る。
「お嬢ちゃん、さっき約束したろ?次は俺と飲んでくれよ」
さっきドロシーにセクハラした客だ。隣のアーテンボローを無視し、連れの男と2人で彼女に絡み始める。
「おいなんだよおっさん、邪魔だからどっか行きな」
男のうち大柄なほうがアーテンボローの
シキと同じく、職業として正式に倒鬼師として活動しているわけではない、ただの魔法使いだ。
武器で獄鬼と渡り合えるだけの戦闘力を誇示し、一般人にえばり散らして暮らす魔法使いはそう珍しくない。
「ははは、魔法使い様とあっちゃかなわんわぁ、ほな、退散させてもらいますわ」
アーテンボローは苦笑いし、遠くの席に移る。
「お嬢ちゃん、今度は俺らと飲もうぜ」
「んーーいいよぉ♥」
ドロシーは、既に呂律が回らなくなる程酔っ払っていた。
彼女がアーテンボローと交わした酒はまだ4杯。彼女が見積もった自分の許容量よりも少ない。心身ともに消耗していた今のドロシーには、少量の酒でも泥酔するには十分だったということだろうか。
「お酌してくれよ、ミルクがいいな」
「ん♥」
完全に酔っ払い、警戒心ゼロとなったドロシーはミルクのピッチャーを取り、グラスに注ごうとする。
「お嬢ちゃんのミルクがいいんだよ」
「やだエッチぃ、出ないわよぉ」
男のセクハラにも朗らかに対応するドロシーの胸当てに手がかけられ、綺麗な薄ピンクの乳首が露出する。
「ん…やん…」
もう1人の男が露出した乳房を後ろから揉み、寄せあげると、相当な巨乳でないと作れない深い深い谷間ができあがる。
そこにピッチャーから牛乳が流し込まれ、豊かな乳肉で作られた杯がそれを受け止める。
「ほら、これでミルクがでるようになった」
「やらぁそういうことぉ?」
ドロシーは自分で胸を寄せて谷間をキープすると乳首の先がコップの上に来るようにし、少しずつ身体を傾けて、谷間の中にあるミルクを注ぐ。
「ほら、私のミルクですよぉ♥」
あどけなくも妖艶な少女の仕草に、もう少し遊んでみようと思っていた2人の男はたまらずに彼女の身体に手を伸ばす。
大柄なほうの男は背後からドロシーの乳房を露出させ、両手で双丘を揉みしだく。
「やぁん♥」
「お嬢ちゃん、本当におっぱい大きいねえ…今までの貧乳従業員向けの服じゃ溢れちゃうでしょ」
もう1人がドロシーの又布を思い切り引っ張る。
「んんんっ♥」
股関部分が食い込み、痛みと同時にクリトリスに電気が走る。
「おまんこの中はどうなってるかな~?」
タイツの股間部分は先刻ドロシーが自ら破っており、単身秘部を守っている又布をずらせば彼女の性器が外気に触れる。男の指がドロシーの膣内に入っていく。
「あ…ん♥」
「もうぐちょぐちょだねお嬢ちゃん」「さっきので濡らしちゃった?」
股間にテントを張りながら、2人は夢中でドロシーの柔らかい身体を堪能する。
「こんなエッチなウサギちゃんには本物の尻尾をつけてあげないとなあ」
「ふえ?本物?」
痩せたほうの男が取り出したのは、小さな棒状のもの。
色をつけた樹脂の棒で、その先には毛玉がついている。バニースーツの尻尾と同じものだ。
「今おじょうちゃんについてる尻尾は飾りだよ。尻尾ならちゃんと身体から生やさなきゃぁ」
「身体から?どうやって着けるのぉ?」
男はドロシーに、尻を向けるように促す。
「やら…はずかし…んやぅっ!!」
左右の尻をぐいと広げて現れる彼女の肛門に、男はそれを差し込む。
一般的な男性のペニスサイズの樹脂棒が、ドロシーのピンク色のアナルに飲み込まれていく。
「あ♥やん♥お尻挿れちゃやぁ♥」
「すんなり入ってくじゃねえか、お嬢ちゃん、尻にモノ挿れるの初めてじゃないだろ」
「んぅ…1回らけだもん♥」
男の目が少し見開かれる。からかうつもりだったのに、まさかこの年齢でアナル経験があるとは…
欲情を掻き立てられた男は、一気にその淫具を根本まで挿れる。
「んみゃぁっ!」
玉の部分が全て彼女の直腸に仕舞い込まれ、まさにドロシーの肛門から白いウサギの尻尾が生えているかのようだった。
完全に仕舞い込まれた途端、ドロシーは背をピンと伸ばし、脱力する。誰が見ても、軽く絶頂に達したのは明らかだった。
マイラに開発され、性器として目覚めた彼女のアナルは、貪欲に快楽を学んでいる最中のようだった。
「たまんねえな…」
「なあ、もう犯っちまおうぜ…」
2人の男は、ドロシーを酒場の便所に連れて行こうとする。
ここの従業員と"オプション"をする場所として一般的な方法だった。
その時、ドロシーを両側から肩車していた男達の顔の周囲に紫霧が這うように纏い、次の瞬間2人は崩れるように倒れる。
「悪ぃなぁ、兄ちゃん」
両脇の男と一緒に地面に崩れかけたドロシーを、アーテンボローが抱きとめる。
「この嬢ちゃんは俺が唾つけとったんやで。…数週間前からな」
「ほら、ドロシーちゃん、起き」
「ふにゃ…ギンタン…?」
ドロシーは酔うあまり、アーテンボローを”ギンタン”と思っているようだ。
「やっと会えたぁ♥ギンタン…」
今まで周囲に向けていた険しい顔はどこへやら、気の抜けたくしゃっとした笑顔に、アーテンボローはゾクゾクした興奮を覚える。
ギンタンとは、ドロシーが探しているという”ランゼス地下への侵入者”のことだろう。
随分親しい間柄であることは、自分をギンタンだと思いこんでいるドロシーの表情からわかる。
「おう、ギンタンやギンタンや。…店長、VIPルーム借りるで」
アーテンボローは、天井を指差す。
「あの、アーテンボローさん…これ…」
「大丈夫や、殺してへん。気絶しとるだけや。」
店長は安心したように頭を下げ、真鍮製の鍵を1本、アーテンボローに渡す。
(“あの時”から強化された儂の魔法、便利やわぁ…この毒霧といい…酒毒といい…)
酒の”酔い”を司る成分、エチルアルコール。
ギンタの世界では、毒に分類される。
“猛毒の魔法使い”アーテンボローにとって、通常の酒の何倍も旨く、酔いやすい”酒毒”をドロシーの器に盛ることなど、造作もないことだ。
店長が”従業員用以外立ち入り禁止”の立て看板を外すと、上の階への階段が姿を現す。
「いつもすまんなあ」
アーテンボローは上手く歩けないドロシーを介抱するように、彼女に寄り添って階段を登り始める。
階段の終わる先には木戸があり、この酒場の2階へと続く。
そこにあるのはVIPルームとは名ばかりの、ベッドだけが置いてある簡素な部屋。
“本番なし”を建前としたこの酒場において、金払いの良い客に貸し出される”ヤり部屋”である。
「ぁんっ♥」
階段を登り終わらぬうちに、アーテンボローは破けた網タイツの隙間から彼女の膣内に指を挿れる。
「やらもぉ…ギンタンのエッチ…」
もはや隣にいる男と恋人との区別すらつかぬほど酔ったドロシーは、しおらしく中年男の手慰みに身体をビクビク跳ねさせながら、大人しく階段を登っていく。
階段が軋む音とともに、酒場の喧騒が遠のいていく。
横転したテーブルの隣では、ドロシーを弄んでいた男たちが毒霧の効果で痙攣している。
新しい従業員と思った少女は実はあの脂ぎった中年男の”女”で、これまでのことは一種の”プレイ”だったのだろう。
騒ぎを遠巻きに見ていた酔客達は、そう思った。
そしてその男は、魔法使い。
魔法使いの”女”に手を出す命知らずはいない。
何しろ獄鬼達をも倒すことのできる存在なのだから。
酔客達は、ただ羨ましそうに2人を見送る。
「ほな、後は二人で楽しもか♥ドロシーちゃん」
カチャリ、と扉が開くと、木製のベッドがあるだけの簡素な部屋が現れる。
月明かりと街の灯が窓から漏れてくるベッドの上に、ドロシーを横たえる。
(やっぱり上物やわ…)
ベッドに投げ出された無防備な少女の身体。
17、18歳程度の若い肉体に育った豊かな胸、すらりとした脚線美、柔らかさを感じる三つ編みの髪…
アーテンボローはたまらず、少女の性器に吸い付く。
「ん…や…♥ギンタン…」
中年男性の顔は興奮に醜く歪み、舌を力の限り動かし、膣内を舐め回す。
恥じらいを投げ捨てた汚らしいクンニリングスは、それ故力強く少女の蜜壺を蹂躙する。
「…ギンタン…いつもより舐めるの上手…♥」
やはり。”ギンタン”とはドロシーの恋人のようだ。
彼女いわく、”男の子”。15か、16くらいの小僧だろうか。
どうあれ、ガキにこの極上の肉体は勿体無い。
アーテンボローは中座で後ろからドロシーを抱きしめ、手で彼女の膣内を味わう。
「ん…んんっ♥…っふ……!」
中年の手マンテクニックで与えられる快楽を、ドロシーはしおらしい態度で受け入れる。
数週間前、廃村の小屋の中で同じような体勢で行った手マンとは、彼女の反応があまりにも違う。
(彼氏さんの前ではこんなに可愛こちゃんなんか♥)
やがて、ドロシーのほうからアーテンボローの顎を寄せ、唇を重ねてくる。
1つになった2人の口の中で、ドロシーは舌を絡めて唾液の交換を開始する。
最近加齢臭の漂い始めた息、歯槽膿漏で据えた臭いがする唾液が、ドロシーの身体に入り込む。
「ちゅ…ん…♥上手だよ…ギンタン♥」
中年男性のたらこ唇を愛しそうに吸いながら、愛しい少年の名を呼び愛撫を受ける。
「んは…♥」
ドロシーが口を離すと、中年男性の唇との間に唾液の橋がかかる。
そのまま彼女は仰向けにベッドへダイブし、すうすうと寝息を立て始める。
アーテンボローは夢心地な少女の脚の間に陣取り、股を開く。
股間の部分だけが破かれ、白い肌が顔を出している。又布をずらし、少女の大切なところが露わになる。
その数センチ先に、勃起した中年男性の赤黒いペニスが熱り立っている。
中年男性の悲哀か、若者のペニスと比べるといささか柔らかい勃起だが、それでも平均より大きめな亀頭はパンパンに血液で膨らんでおり、その赤黒さは年季を感じさせる。
「へへへ…憶えとるか?お互い裸で蛞蝓の獄鬼から追われてたとき、先っちょは完全に入ってたんやで?」
ドロシーがアーテンボローと初めて会ったとき…
豪雨の中で蛞蝓の獄鬼に追われた彼らは、服を乾かすために1つ屋根の下で裸でいた。
ドロシーに欲情したアーテンボローが彼女を押し倒し、もう少しで挿入されるところで獄鬼の襲撃が入って中断されたのだ。
ドロシーは”ノーカウント”と内心主張している。しかし彼女自身、自分の入り口のほんの数センチを何か熱く、太いものが広げた感触は憶えていた。
「亀頭挿れただけでも分かったで。ドロシーちゃんの名器っぷり。グチュグチュの襞が吸い付きよって…そっからお預け食らったんやからたまったもんじゃないわな。ずっと続きをしたいと思ってたんや」
あの時の再現とばかりに、亀頭だけをドロシーの秘所に埋没させて戯れる。
「今日はもう…邪魔は入らんなあ…!」
「ん…みゅう…」
深く酔っていて、目の前の男の言っている言葉がドロシーの耳を素通りする。
「ほなら…いただきまーす」
アーテンボローは、ゆっくりと腰を進める。
平均より大きめの亀頭が、ドロシーの大事なところにすっぽり隠れる。
彼の亀頭は、十数日前に味わったこの窮屈な名器の感触を懐かしむ。
そして、その先を味わえなかった悔しさを補うかのように、奥へ奥へと進んでいった。
―ランゼス 王属倒鬼師派出所 地下牢―
「ぐっ…ふくっ…」
地下牢の中、10歳の少年と15歳の少女が1つになって蠢いている。
壁を背に座っているギンタに乗っかり、シズキが恥ずかしそうに目をそらしながら腰をくちゅくちゅと動かす。
最初に繋がってからどれだけの時間が流れただろうか。
シズキは夜中に苦しんでいたギンタと繋がりあい、抜かないまま既に4回、彼の射精を受け入れていた。
はだけかけた服を直すこともできないまま何度も上下運動を行った結果、シズキの乳房は完全に露出してギンタの眼前で揺れる。
彼らの身長差上、その双丘はギンタの顔に押し付けられる。
15歳という年齢に似つかわしくないほど豊かに育ったそれが自分の顔の凹凸に従ってむにゅっと潰れるたびに感じる柔らかさ。
それが、何度も連続で射精しているペニスを萎えさせないままでいる結果となった。
シズキ自身も-本人は機械的に射精を促そうと努力しているが-ギンタの小さくも硬いペニスが自分の膣壁をゴリゴリする度に走る甘い痺れを感じている。
既に、3回程軽くイっていた。
「ふっ…むっ…」
ギンタが呻くと同時に、熱いものがシズキの奥で放たれる。
「んんん♥♥」
同時に、シズキもイく。激しく膣内が収縮していることから、ギンタはシズキと会話できずとも彼女が絶頂に達したことを理解していた。ギンタに自分の絶頂を知られたことも、シズキは理解していた。
ギンタのおちんちんはまだ萎える気配がない。そう考える前に、シズキの腰は動きを再開しようとしている。
起床後の1回目から結合を解いていないので、彼女の膣内には少年の精液がたっぷり詰まったまま。
(これ…まずいよね…)
『ギンタの発作を抑える為』のセックスだが、これだけ膣内に射精されるとシズキも危機感を覚える。
(ドロシーさんの避妊のARMを使わせてほしいけど…)
当のドロシーは地下水路で別行動になって以来、連絡がとれていない。
彼女が無事地上に出れたとして、謎の集団に監禁されている自分たちを見つけ出してくれるだろうか。
(Hしてからどれくらいの時間までなら、避妊大丈夫なんだろう…)
(またシズキさんとしちゃったよ…)
お互い口枷をされ、意思の疎通が取れないまま何度もセックスし、膣内射精した。
(シズキさんもイヤだよね…僕の体質のせいで仕方なくしてくれるんだよね…)
申し訳なさにシズキと目を合わせていられない。
今何処にいるとも知れないドロシーにも顔向けできなかった。
(ドロシーおねえちゃん…今何をしてるの…?)
―ランゼス とある酒場の客室―
「ん…ギンタンのエッチ…はげしいよぉ♥」
ふやけた笑顔で、アーテンボローの中年ペニスを受け入れるドロシー。
アーテンボローは夢中で、18歳の膣の感触を貪る。
(いや、これは、予想以上やわ…)
ドロシーの膣内は、誇張抜きで最高だった。
整った顔、綺麗な髪、大きな胸、安産型の尻、健康的な太股…
ドロシーの身体はどれも一級品だが、真打ちはその性器であることをアーテンボローは知った。
「ハア…ほんま…ものすご…膣壁が常にうねって、亀頭に、竿に、からみついてきよる…」
(悪いなギンタン。あんたの彼女の膣内、最高やで)
ドロシーは甘えた声で喘いでいる。きっと夢の中では”ギンタン”と愛し合っているのだろう…
「ギンタン…」
ドロシーは、愛しい少年と、白いベッドの上で向かい合っていた。
彼女はようやく、地下道ではぐれた彼と再会したのだ。
「おねえちゃん…!」
少年、ギンタは顔を真っ赤にしてドロシーの姿を見ている。
今のドロシーの格好を見れば無理もない。
肩と背中が大きく露出したボディスーツは彼女の豊満な胸の上半分をまるごと露出させており、深い谷間を作っていた。乳首から下を隠すカップ状の布は彼女の胸のサイズには明らかに合っておらず、今にもプルンと零れだしそうだ。
普段丈の長いスカートに覆われ、深いスリットからチラチラ見えるドロシーの脚線美。
それが今は網タイツに包まれているもののその全貌を惜しげも無く露わにしていた。
兎の耳を形どったヘアバンドの可愛らしさは、彼女の身体のいやらしさを逆に高める結果となっている。
「えへ、ギンタンが喜んでくれるかと思って着たんだよ♥」
少年は唖然として声も出せず、それでも視線は大きく露出した白い胸に釘付けになっている。
「ギンタンのエッチ。お姉ちゃんのおっぱい、そんなに気になるの?」
ドロシーは悪戯っぽく笑うとベッドに腰を落とし、少年に向けて大きく股を開きながら、股間の網タイツを破き出す。
プチ…ビリ…と繊維が断裂すつ音とともに、黒く覆われたドロシーの下半身の中で、鼠径部だけが真っ白な肌を露わにする。
大事なところはボディスーツのクロッチが守っていたが、ドロシーは指でそれを横にずらす。
「おいで…ギンタン…」
自分に向けて開かれた桃色の肉壷に、ギンタの自制心は決壊した。
「あんっ♥」
小さな身体に押し倒されると同時に、少年のおちんちんが入ってくる。
「やんっ♥ギンタン、そんなに気に入ったの?」
ギンタは答えず、ボディスーツの胸元を下ろし、現れた大きな乳房にむしゃぶりつく。
硬いおちんちんが、いつも以上に硬度を増し、ドロシーのGスポットを小突く。
(ギンタン、すごい喜んでる♥恥ずかしかったけどこの服買ってよかった…♥)
そんなふわふわした夢心地から、急に自分の身体に重力を感じる。
今のが夢だったかのように思えるが、”ギンタン”が自分の股の間に覆いかぶさり、腰を振りながらおっぱいを吸っている感覚ははっきり感じる。
ジュポジュポ、ジュパジュパ…荒ぶる息遣いを整えようともせず、”ギンタン”は私の乳首にむしゃぶりついている。
私の姿に興奮しているのか、いつもより大きく感じるギンタンの先っぽは、ゴリゴリと私の膣内を擦り上げる。
「もう♥がっつきすぎ♥ギンタン♥」
愛しい少年の余裕なさげな表情を見るため、妙に重い瞼をゆっくりとあげようとする。
視界に光が指す瞬間、視覚以外の様々な感覚がドロシーに瞼の外の情報を提供する。
自分の身体に覆いかぶさるギンタンの重さ…普段の何倍も強くドロシーの身体を押さえつけている。
ピストンの度に触れ合うギンタンの肌は、いつもの絹のような肌触りでなく、ベタベタと粘る。
自分の下腹部に当たる彼の腹肉の感触…ギンタン、ちょっと太った…?
鼻をつく、蝋燭のような、古紙のような臭い…いや、これは、中年男性の加齢臭…
そういえば、私はどうやってギンタンを助けたんだっけ…
たしか、あの子が捕まった場所を訊き出すために酒場に入って、
ちょっと飲み過ぎちゃって…
開いた瞼の外には、自分の乳房を吸いながら自分を犯す、脂ぎった中年男性の姿があった。
「や…やあああああ!!!!」
「お、酔いも覚めてよったか」
アーテンボローが腰を動かすたびに、結合部が、自分の大事なところに彼の性器が我が物顔で出入りしているのが見え、気が遠くなる感覚を覚える。
酔いが醒めていくに従って、思い出す。
自分が酒場に潜入したこと。この姿に着替えたこと。深酒をしたこと。断片的な記憶の中で、この男に部屋へ連れ込まれた事…
「や…なにしてるのよぉ…抜いて…抜いてぇ…」
全身を使って暴れようとするが、身体に残る酒気はドロシーの力を奪う。
そうでなくとも、女の子の身体1つでは自分の何倍もある体重に覆いかぶされている状況をどうにもできないだろう。
醜く肥った下腹から性器にかけて、濃い体毛が茂みのように生えている。
ピストンの度に、その醜い腹が揺れてドロシーの肌をたたく。
「や…だ…このぉっ!」
ダガーARMで斬りつけてやる。
そう思ったドロシーの指には、指輪1つつけられていなかった。
「おっと…不思議な指輪は外させて貰ったで」
アーテンボローとは、一緒に無人の廃村で蛞蝓獄鬼の退治をした関係だ。自分の手の内はバレている。
「さ、さっさと…抜きなさいよ!このハゲデブオヤジ!!」
「なんや冷たいなあ。さっきまでギンタンギンタン言うてベロチューしてきたっちゅうに」
そう、私はギンタンとエッチする夢を観ていた。あれは夢どころか、酔ったあまりにこのキモオヤジを彼と勘違いしていたのか…
「嫌…嘘…ウソよぉ…」
「おほっ、もうイきそうや」
「は!?ふざけ…外に出しなさい!」
「無理や無理や。キュウキュウ締め付けるもんだからもう限界やわ」
「ほんと…やめ…!膣内でっ…なんてぇ…だめっ…だめえ!」
ドロシーが暴れるが、自分の倍以上体重があるであろう中年男性の巨体に押しつぶされては手も足も出ない。
「あーいくいくっ!」
「いやだっつ!やだあっ!」
ドクンと男の体が震えると同時に、生暖かい泥のような感触が下腹部に充満していく。
この気持ち悪い中年の赤ちゃんの素が、ドロシーの子宮へと侵入していく感触だった。
「や…やだ…やだぁ…」
しゃくりあげるドロシーをよそに、アーテンボローは他人の女に子種を送り込む征服感に興奮していた。
(最高やこの娘…あんたの彼女、俺のもんにさせてもらうで、“ギンタン”)
射精後の中年のペニスが、18歳の少女の膣内で再び硬さを取り戻しつつあった。
―ランゼス 王族倒鬼師派出所 地下牢―
「ふうん…!」
ギンタとシズキ。2人とも腕を背中の後ろで縛られている状態で、対面座位の形で一つになりながら、お互い体中の筋肉を使ってピストン運動をして性器をこすり合わせる。
「ん…ん…♥」
深くまで繋がった奥で、少年の精液がほとばしる感覚。
シズキが腰をあげると、秘裂からとろりと少年の精液が垂れてくる。
6回分の精液は、ようやく出来た出口から出ていき、真下にあったギンタの亀頭に垂れ重なっていく。
(こんなに…いっぱい…ギンタさんの…)
事故だ。これは事故。
村人の拘束を破るためにギンタさんの精液を摂取したことも、
催淫の実を食べて、ギンタさんとHしたことも、
今こうして、ギンタさんの”体質”のケアをドロシーさんの代わりに行っていることも。
全部、やむなく行われた行為。
開放されるか、脱出するかして、ドロシーさんと合流できれば、元通り。
ギンタさんは仲間、旅の連れ合いに戻る。
(ホント…かな…)
シズキは、自分の中からボトボトと滴る精液を見て、思う。
(こんなに長い間ひとつになって…いっぱいおちんちんで突かれて…たくさん膣内に出されて… 仕方なくのエッチだからって…なんでもない関係でいられるのかな…)
―ランゼス とある酒場の客室―
「おらっ!受け取りや俺の子種!!」
「やらっ…!もう、中に出すのやぁ!」
もう何度目かわからない、中年男性の精液がドロシーの子宮に放たれる。
18の乙女であるドロシーが50を越えた中年と生セックスをした証が、彼女の胎内に溜まっていく。
抵抗したくても酒のせいで力が入らないドロシーを四つん這いにし、その尻に己の男根をあてがい、激しいピストンを開始する。
「や…もう…終わって…んはあああっ♥」
こんなに嫌なのに、こんなに気持ち悪いのに、この男との行為が何も考えられない程気持ちいい。
思えば目覚めた時は普通だったのに、最初に膣内で射精されたときから一気に快感が襲ってきた。
何かがおかしい。そうでなければこんなキモオヤジのフニャチンにこんなにイかされるはずが…
「も…もう…休ませて…」
「まだまだいけるやろ?若いんやから…ほれっ!」
突如、ドロシーの肛門に電撃が走る。その電撃は、直腸で爆発した後に甘い痺れとなって背骨に、全身に広がる。
「やっああああ♥っ!?」
一瞬、自分が脱糞してしまったかのように錯覚した。
否、既に自分の肛門に刺さっていた”何か”を、アーテンボローが途中まで引き抜いたのだ。
「お、膣内がきゅうって締まったで。イける口なんやなあ、お尻」
酔いと快楽で意識が曖昧になっているドロシーは、置かれている状況が理解できない。
手で自分の尻まわりをさぐってみると、自分の肛門からうさぎの尻尾のようなものが生えているのがわかる。
“何故自分に尻尾が生えているのか””それを引っ張られるとこんなに気持ちいいのか”
理解の範疇外であった。
「あっ♥そこぉ♥ゴリゴリ擦っちゃ…♥ああぁぁああん!!」
彼女の頭は思考を放棄し、ただ与えられる快楽に翻弄されていた。
膣内を突くペニス。肛門に与えられる謎の刺激。
ドロシーを交互に攻め立て、淫楽の渦に閉じ込めていく。
「はあ…ほんま最高の玩具やでお嬢ちゃんの身体…」
ビクビクと痙攣しながら絶頂するドロシーを見て、アーテンボローは呟く。
「行きずりの関係じゃなく…ほんまに自分のものにしたくなるわ…」
ドロシーのぷっくらと膨らんだ唇が、アーテンボローのたらこ唇と重なり合う。
「う…また出すでぇ…孕め…孕めっ…!!」
呪文のように、自分の子を宿すことを要求してくる中年男性。
そのおぞましい呪いの言葉を、ドロシーは光の失った目で聞いている。
何度もイって精神も肉体も限界になってきていた。
意識が落ちていく刹那、薄目の向こうに、ドロシーは自分を犯す大蛞蝓の幻影を見た。