-オズの国南部 カドリング-
王都エスメラルダと同じく、領の大部分が厚い黄瓦で覆われたこの地域では
“黄色いレンガの道”の末端にある僻地とは異なり、この開獄日にあってもそこに暮らす人々の様子にはいささかの余裕が見て取れた。
しかし黄瓦の加護が薄い地点もないわけではない。
この夜は、カドリングを収める王女自らが率いる魔法使いの軍勢が人々を守護すべく各地へと散る。
「……!」
「グリンダ様!?」
田園地帯にてそびえ立つような岩竜との戦闘中に、透き通るようなドレスに身を包んだ美女が頭を押さえる。
「……ランゼスの黄瓦層が割れた…」
「…あそこの黄瓦層が…ということは…」
その女性に仕える魔法使いは、音の魔法で岩竜の脚を破砕しながらその言葉の意味をかみ砕く。彼の仕える主は遠く離れた街の出来事の様子を知ることができるのだ。
「”王”クラスの獄鬼が人里に出現した…ということね」
美しい魔女は燃えるような赤い髪を揺らして、天を仰ぎ見る。
-オズの国 ギリキン~エスメラルダ間 緩衝地域にある都市 ランゼス-
「興味深い娘だ…しかし我の季節に一度、一晩きりの愉しみを奪うのは悪戯が過ぎる」
“王”の静かな口調とは裏腹に、明らかな苛立ちがドロシーへと向けられる。
頭上にはドロシーが発生させた乱気流が展開し、”王”が飛翔するのを妨げている。
「…問うぞ娘…勝てぬのはわかっていて、何故我に歯向かおうとする?」
このままでは閉じ込められてしまうのにドロシーに語らうのは、”王”がその気になればドロシーなど瞬殺できるという余裕の現れか。時間稼ぎが目的である彼女はありがたくその会話に乗る。
「さっきあんた言ったでしょう…いつも地上に出るたびに10箇所は人間の村を壊すって…たった一晩で…それなら、このドームの中にあんたを閉じ込めなくても殺されるのは一緒でしょ?」
ゼピュロスブルームを構えながら、”王”をまっすぐ見つめたままドロシーは言う。
“王”の独白が本当ならまさに化け物だ。被害の規模もさることながら、村と村の間の距離も考えると、恐ろしい速度で破壊を撒き散らしていることになる。
まさに災害…”ドーム”を張った者が何者かしらないが、「被害を最小限に」という考えにおいては、獄鬼の王を1箇所に足止めするのは限りなく英断と言えるだろう。
「わからぬぞ?街単位での破壊なら、我らの毒牙にかからず生き延びる可能性もあろう。今こうして我と相対すれば、貴様に訪れるのは確実な死だ」
「…それにあんた…ギンタンに…あの男の子に目をつけてた…」
「ああ、あの小僧か。懐かしい匂いがしたものでな。身体に何か埋め込まれているだろう?ここから出たらあの小僧は探して、腹を裂こうと思う」
「だったら…あんたをここに閉じ込める理由に充分でしょう!!」
箒を思い切り振り、前が見えなくなるほどの突風を”王”にぶつける。
突風を飛び越えるようにして”王”がドロシーに向かってくる。脚がバッタのような形態に変化しており、それが驚異的な跳躍を可能にしたようだ。
右手が殴りつけるように突き出されるとともにカマキリのような鎌状に変化し、ドロシーの首を刎ねようとする。
ドロシーはとっさにダガーARMを出現させ、短刀の刃を鎌と打ち合わせる。
“王”の腕力の前では鍔迫り合いは一瞬で終わって突き飛ばされてしまうが鎌の軌道は逸れ、ドロシーの首はまだ胴体にくっついている。
地面を転がり立ち上がろうとした刹那、”王”の左腕がシャコのような形態に変化して打撃を繰り出してくる。跳ねるようにそれを避けるが、”王”の拳が砕いた瓦礫の雨を浴びてしまう。
「なかなか食らいついてくるな」
(いっぱいいっぱいだっての…畜生…)
「貴様は気に入った。もっと戦いを愉しみたかったが…この状況だ。時間がない。許せ」
“王”が羽ばたき、顎をアリのような大アゴに変化させて突進してくる。
「くうっ…!」
突風を自分に当てての緊急回避でそれを避ける。
そういえばドロシーが”王”の飛翔を妨害するための乱気流を展開したのは空中。
地上高でなら飛行は充分可能なのだ。
(捷さが比べ物にならない…本当に今までのは遊びだったんだ…)
そうだ。”王”はずっと余裕だった。これまでの戦いでドロシーの力量を見きったからこそ、先程もお喋りをする余裕があったのだ…
そして今ようやく勝負を決めようとして『少しだけ』本気を出した…。
“王”の予想を超えた攻撃をしないと、足止めすらできない…
(やるしかないか…)
「ジン!!!」
ドロシーは意を決して、切り札のARMを発動する。
魔人の顔を模ったリングが光り輝くと、ドロシーの周囲に風が巻き起こる。
ジン。術者との肉体的な契約や行使後の代償というデメリットを付与することで、”魔力なしで強大な攻撃を放てる”特異なARM。魔力不足になりがちなオズの世界で、ドロシーにとってまさに最後の切り札となるARMである。
今までジンを使ったのは1度だけ…マイラと交戦したとき。
あの時は強力な”空気の砲撃”とでも言うべき烈風が手から炸裂した。
しかし、あれがジンの本領でないとドロシーは思っている。
(あの時は、マイラに攻撃を悟られたらこちらが危なかったから…”相手を即戦闘不能にする”という目的を汲んでああいう攻撃になっただけ…)
マイラ戦でもちらりと見えた…ドロシーの周囲に巻き起こる風がだんだん形をとっていくのを…
まさにドロシーがジンと契約した”御神体”と同じ姿をした辮髪の魔人…
風を自在に操る魔人を使役する、ガーディアンARMのような運用こそがジンの本質…
周囲に巻き起こる風が形をとっていき、筋肉質な辮髪の魔人の上半身が姿を現す。
魔人はドロシーの言葉がなくとも彼女の指示を汲み取り、大きく両手を広げる。
まるで周囲の大気を抱き、それを支配下に置こうとしているかのような動作。
「いっけええええジン!!!」
ドロシーと”王”を台風の目にするようにハリケーンが発生し、集まってきた蟲達を空高く舞い上げる。
風の威力も強烈で、巻き込まれた蟲達はただ宙を舞うだけでなく身体をねじ切られる。
“露払い”を済ませたジンは、掲げた手に風の力を集める。
風のうねりがジンに集まっていくとともに、ハリケーンが治まってくる。まさに巨大竜巻の力を1点に収束させたジンは、その力を”王”に向けて振り下ろす。
轟音と共に、“王”の半身が縦にかき消えるように潰され削がれる。
激しい土煙の後、残っていたのは”王”の左足から膝にかけてと、その背後の巨大なクレーターだけだった。
数秒遅れて、彼らの頭上では半径3kmの障壁が完全に形成され、外部と物理的に遮断される。
-ランゼス 外壁上-
「…どうにか、閉じ切っタ…」
ヴァーミリオンは、ランゼス街中に展開する直径3kmの半球が完成したのを確認し、安堵の息を漏らす。
「危なかった。”王”は明らかに閉じ込められることに気づいていたし、飛んで出てこようとしていた。遠目でだが、誰かが”王”と交戦して足止めしてくれたお陰だ」
「桃色の髪をした女性…多分、魔女ですね…見覚えがないので倒鬼師登録はしていない、フリーの魔女でしょうか…」
まさかその少女が、自分たちが拘束していた少年少女の仲間だとは露にも思っていないキサラが言う。
「その功労者を、俺たちは1晩中”王”や獄鬼共と一緒に閉じ込めるわけだな…」
ヨハンは苦しそうに言う。シキが気絶していなかったら激怒していただろう。
彼ら”オズ大王直属”の王属倒鬼師の仕事は、このような小を切って大を生かす仕事ばかりだ。
だから弟分のシキには別の道を行ってほしいと思っていたのに…
適合者を選ぶ神導器・呪血刀シヴェシュ。シキが適合してしまったその刀を憎々しげに握りしめながら、ヨハンはため息をつく。
「彼女だけじゃない…ランゼスの人々…そのほとんども…」
キサラが声を震わせて言う。ヨハンらとは違い、キサラは”王属”でありながらエスメラルダから離れた街ランゼスに常駐して任務をこなす倒鬼師。
まだ17歳の彼女にとって、顔なじみの人々を見殺しにする選択は耐えられないもののようだ。
「まだ安心はできないヨ…局所障壁ドリザエムも、一晩中展開できるか怪しいのダ…どうにか夜明けまで”王”を拘束できればいいのだガ…」
そう。”王”レベルの個体であれば、その強力すぎる存在力が枷となって開獄日が終われば地獄へと戻って行ってしまう。夜明けまで拘束できれば、被害は「最小限」に収まる。
「最小限」とはつまり、あの半径3km内の空間だけが、”王”や大量の獄鬼達に蹂躙されるだけで済む、ということだ。
-局所障壁ドリザエム内 ランゼス 中央広場-
(すごい…これがジンの力……っうん♥)
“王”の残骸と巨大なクレーターの前で、ドロシーはふらりと気をやりそうになる。
空を見上げると、この場所を中心に展開する障壁は完全に閉じ、ドームを形成していた。
(間に合った…んっ…♥)
これだけの力を魔力なしで行使するには、いくつかのからくりがある。
それが今おきたドロシーの身体の変化。
術者の生命力を”寿命を削らない程度に”転用した結果、”生命の危機による強烈な生殖本能”を呼び起こすというデメリットがどうしても生まれてしまった。
発情の炎に身体を焼かれたドロシーは股間を押さえてうずくまってしまう。
もともとボロボロだった魔女服は、先程自身が起こした烈風によって左肩から乳房にかけての布が消し飛んでいた。
完全に露出した左胸の乳首はぷっくり勃起し、彼女の発情状態をわかりやすく示す。
思わず手で押さえてしまった股間は、大量の愛液で熱く濡れていた。
ドレス越しに陰核に触れただけで、腰が砕けるくらい気持ちいい。
旺盛な性欲を持つ獄鬼に囲まれた空間でこの状態になるのはまさにまな板の上の魚の状態…
しかし王を止める為にはジンを使うしかなかった。
結果的に王は瞬殺し、集まってきた蟲獄鬼たちも薙ぎ払った。
ドームに覆われた直径3kmの空間にはまだ他にも獄鬼はおり、”王”によって砕けた黄瓦層に空いた”門”から地獄の獄鬼がやってくるだろうが、やり過ごせる隠れ場所を探せばどうにかなる。
この“ドーム状の障壁”を形成した者には”王”が既に倒されたことなどわからないだろうが、日の出とともに開獄日が終われば障壁を解除してくれるだろう。
(そう…このまま日の出までやり過ごせば…)
そう思い、ドロシーは隠れ場所を探そうと周囲を見渡す。
「…え…」
ふと見た”王”の左脛…膝の部分がざわざわ泡立つようになり、膨らみ、縮みを繰り返しながら、伸びていく。
脛から太腿が形成され、腰、枝分かれするように胴と右脚が同時に形成され…
「嘘…嘘でしょ…」
“蟲”だからなのか…?蟲だからこんな異常な生命力なのか…それとも獄鬼の”王”たる所以の力なのか…
もしくはその両方か…
「う…あああああっ!!!」
ドロシーはディメンションARM・ジッパーを起動させる。虚空に巨大なジッパーが出現し、中からは暗黒の空間が覗く。
ドロシーはジッパーを3つ持っていた。ARMの保管庫・衣類など日用品の保管庫・食料の保管庫…メルヘヴンでの旅、そしてオズの国での旅を支えていたARM…
今開いているのは食料用。その中にドロシーは再生しかけの肉塊を蹴り入れる。
そして、ジッパーを指輪形態に戻す。
「はあ…はあ…」
ジンの影響で発情状態だったのに、気力でARMを発動する集中力を練った…
もう限界だ。ドロシーは力なくジッパーの指輪を地べたに放る。
無抵抗の相手にだけできる荒業だが、”王”を異空間に閉じ込められた。
食料庫が使えなくなるのは不便だが、もう”王”はジッパーを起動させない限り出ては来れない…
背後に爆発音が聞こえ、ドロシーはすぐさま振り返る。
地面に放ったジッパーが指輪形態のまま爆ぜていた。
パンや干し肉が四方に飛び散り、爆煙の中からは触覚と羽を生やした長身の青年がゆらりと出現する。
「そん…な…」
ドロシーは驚愕と絶望に目を見開く。ジッパーの中に展開している空間を破壊した…?
一方で、腑に落ちている自分もいた。”地獄”という異空間とオズの国の間に無理やり穴を空けてやってくる”王”に対して、”異空間に閉じ込める”という手法はよく考えればあまりにナンセンスだと…
「…実に面白い…ここまでやる魔女がいたとは……否、”魔女”ではないな?生まれながら生身で行使できる魔法ではなく…この装飾品に込められた魔法を行使している…しかし神導器とは別物だ…」
完全に元の姿を取り戻した“王”は唖然とするドロシーに、世間話でもするように語りかける。
「特に大風による一撃は面白かった。もう一度撃ってみよ」
ドロシーは驚きのあまり、返答することができない。
これが王の力…強さの次元が違いすぎる。同じような感覚は一度だけ味わったことがある。
メルヘヴンで闘った「オーブ」。チェスの兵隊・ディアナの裏切り・すべての元凶…
その重圧に近いプレッシャーを感じる。
勝てるわけがなかった。オズの国に無数に蔓延る獄鬼達…その頂点に君臨する個体に、メルヘヴンでのコンディションを出せないドロシーが勝てる道理などなかった…
「…そうか。これには何かエネルギーが必要なのだったな。貴様ももう撃てぬ状態か?」
ドロシーはこの場から急いで駆け出す。身体を発情の炎が覆うが、圧倒的恐怖が脚を動かした。
「貴様は面白い……しかしやはり癪だ…」
“王”は彼を閉じ込める巨大なドームを見上げる。ドロシーと戦っていたせいで、ドームは完全に閉じていた。
「もはやこの狭い空間で1晩過ごす他ないというわけか。成る程、我の出現地点を先に予想して神導器を持つ人間を寄越してきたか?…オズ大王よ…」
“王”は逃げ出そうとするドロシーを横目に呟く。
「忌々しいことだが、数少ない玩具を一晩かけて遊ぶのも一興か」
瞬時にドロシーの眼の前に現れた”王”は、ゆっくりと拳を固めた。
「え…疾…」
ズン
「う…ぐぇ…か…は…」
ドロシーのお腹に、王の拳がめり込む。
激痛すぎてのたうち回ることも忘れ、目を丸くして腹を押さえる。
しかし、同時に明らかに手加減されていることも理解できた。
これまでの闘いでわかる。本気の”王”の腕力なら、ドロシーの腹に大穴すら空けられるだろう。
痛みにうずくまるドロシーの前に”王”が立ちはだかる。
先程から“闘い”を愉しんでいる様子の王が何故手加減をしたのか…
これが“闘い”なら、敗北させた相手には死を与えるはず…
つまり、これはもはや闘いでないから…
ドロシーの魔力切れを察した王は、彼女に”闘争相手”以外の価値を要求することにしたから…
王はうずくまるドロシーの身体を軽く蹴り、仰向けにする。
体力を出し切り、力なく仰向けになったままのドロシー。
これまでの戦闘で、彼女のドレスはボロボロだった。左肩と乳房はぷるんと丸出しになっており、臍を覆う布にも大穴があいている。右腰の布も剥ぎ取られ鼠径部が見える。
スカートは前から半分に割かれ、仰向けになった今彼女の大事な部分が丸見えになっている。
「いい雌だ。強く、美しく…性欲も十分…」
丸出しになったドロシーの秘裂からは、白濁液がとろりと溢れてくる。
先程、ギンタと愛し合った名残りだ。
加えて、ジンの副作用で発情状態にあったドロシーの小陰唇はぱくぱくと切なそうに痙攣しながら、精一杯愛液を生産しそれがギンタの精液を流れ出させていた。
「…!や…」
相手が獄鬼とはいえ恥じらってしまう。
股を閉じようとするドロシーの首に、王の手が迫る。
片手で首を掴み、持ち上げる。
「う…ぐ…」
気道が潰されて息がし辛い。苦しさに足をばたばたさせるドロシーの様子を意に介さず、王はドロシーに語りかける。
「我の名は、ガウフ・ブラグ。蟲の獄鬼の王だ」
ドロシーを“名乗るに値する相手”と認めたのか、”王”はこの夜現界して初めて、自らの名を名乗る。
「全ての蟲型獄鬼は我から生まれた。」
ドロシーは首を掴まれている手を開こうと王の指を掴むが、微動だにしない。
「我ら"原初の王"は己の複製を生み出せる。己より遥かに弱い劣化種を…それが貴様らのよく知る獄鬼達だ。劣化種共は他の動物の異性と交尾し、その数を増やせる。そうして地獄に、地上に獄鬼は満ちていった…」
「しかし"原初の王"自身は交尾によって己の子を成すことができない。生殖器も、子種も、性欲もあるのにも関わらず、だ」
「何故か?王達は考える。何処かに、自分の種を腹に宿してくれる雌がいるのではないか?ここオズの国には存在しないだけなのではないか?”
苦しさが限界になってきたドロシーは、尚もがいて拘束から逃れようとする。
「…つい数年前、”時”の魔女がおかしな予言をしたことで、幾つかの王は更に躍起になって”己の種を孕める雌”を探すようになったが、我にはどうでも良いことだ…」
「我は殺せれば良い。我は他の王と比較して、色より殺戮を好む」
ドロシーの首を掴む“王”の力が強まり、ドロシーは声にならない声でもがく。
「…しかし貴様は久々に面白い雌だ。強い雌には我が性欲も向く…」
「…~~~~!!っ!?げほっ!げほっ!!!」
“王”、ガウフ・ブラグがドロシーの首から手を放す。代わりに、抱えるようにしてドロシーを抱き寄せる。
「貴様は気に入った。娘。前回の開獄日ぶりの我の交尾相手に選んでやろう」
首絞めから開放された今、”王”と向かい合うようにして抱きかかえられたドロシーは至近距離で彼の肉体を見る。
端正な顔、広い肩、発達した筋肉…
姿は人に近いものの、各所は確かに蟲の特徴が出ていた。
肌に見える部分はやはり蟲のつやつやした外骨格でできていた。手足の先も鉤爪のようになっている。
そして、股間から伸びるてドロシーの下腹部に当てられている長大な生殖器も、艶々した外骨格のペニスだった。
(すごい…)
無造作にドロシーのお腹の上に置かれたそれは、先端が彼女の臍の上まで届いている。
オスカーの巨根と遜色ない立派さに加え、所々瘤のようなものが生えており、人ならざる者の性器であることを感じさせる。
それ以上に、”オズの国最強の獄鬼の1個体”の性器には圧倒的な雄の迫力を感じさせた。
発情状態のドロシーはその逞しい男根を見た瞬間、初恋を自覚した乙女のようにどくんと心臓が高鳴る。
同時に、暴力的な陵辱の予感への恐怖、そしてギンタに立てた操を蹂躙される悲しみに、少女の大きな目に涙が浮かぶ。
この街に来る前夜、豚鬼にされたように、ギンタとの温かい人間的なセックスをあざ笑うような、種付けしか考えない野獣のような交尾…
“王”の身体が動くのを見て反射的に身を固めたドロシーの唇に、”王”の唇が重なる。
「ん…♥」
予想外の行為に、ドロシーは戸惑う。ジンの効果で発情していたドロシーはやがて、王の寵愛に合わせて舌を絡めてしまう。
「ん…らめ…んっ♥」
駄目だ。今の自分には、キスだけで気持ちいい。
王はドロシーの勃起した乳首を甘く噛み、その度にびくんと身体を揺らすドロシーの反応を楽しむ。
4本の腕のうち2本はドロシーの腰を支え、1本は彼女の乳房を愛撫し、残りの1本は桃色の性器に指を入れる。
「ん…やぁ♥」
鋭い爪の生えた人外の指だが、”王”は爪先が当たらないように、丁寧にドロシーの女の子の部分をかき混ぜていく。
「は…♥」
予想外に優しい”王”の愛撫にドロシーの表情が融けていく。
潤んだ視界のなかで逞しい性器が屹立し、その先端が自分の女の子の部分を押し開くのを見守る。
「んん゛ん゛んーーーーっ♥」
前戯の丁寧さとは真逆の、一気に奥まで突く挿入。その瞬間ドロシーの身体が弓なりにのび、結合部からぷしゅっと潮が噴出する。
(や…一回…乱暴に入れられただけで…私…)
王はドロシーの絶頂に関心を示さず、本能に任せた荒々しい抽送を開始する。
「あっ…や…♥…やめ……♥」
人外の性器に生えた疣が少女の膣内をゴリゴリ擦り、人間のそれでは味わえないような快感を与える。
(だ…駄目なのに…ギンタン以外のおちんちん…受け入れちゃいけないのに…そもそも…こいつ…人間ですらないのに…)
ジンの効果で発情状態であることも関係しているだろう。しかし同意なしの力づくの性行為なのに、泣きながら拒絶すべきだった行為なのに、少女の口からは艶めかしい嬌声が漏れてしまう。
「んっ…きゃう♥」
人間のより少し尖ったそれが、子宮口を押し開くように突く。その度に全身がゾクゾクし、甘い痺れとなって少女の全身を愛撫する。
「人間としては若い個体の筈だが、随分と牝の悦びを感じやすい身体だな」
王はドロシーの腰を引き寄せ、自らの腰を突き出す。
蟲特有の硬い外骨格ペニスがグリグリと子宮口を押しつぶすと同時に、少女の身体はビクッと弓なりに反り、豊かな胸がブルンと揺れる。
「あ♥あ゛っ♥」
獣のような声をあげて、獄鬼の王との交尾を受け入れるドロシー。
ジンの副作用による発情状態がそうさせている面はあった。
しかしそれ以上に…
"蟲型"獄鬼の王…この世界で最強の獄鬼の1匹。
生物として完全に上位の者への屈服か、強い雄の種を受け入れる悦びか。
ドロシーの身体は、雌として本能的に屈服していた。
この世界で最強の1画を誇る存在の交配相手にされていることを、身体に自覚させられていた。
ペニスが出し入れされる度に、数時間前にドロシーが愛し合った少年、ギンタのか弱い精子は王の発達した亀頭によって外へ掻き出される。
「あ゛~~っ♥」
王の亀頭が子宮口を突くたび、自分のものとは思えない声が漏れる。
ギンタとの人間的な愛の証を掻き出されるたびに、自分の獣の部分が丸裸にされていくような錯覚を覚える。
メルヘヴンのときから広い世界を細い身体1つで、誰にも頼らず生きてきたドロシー。
オズの国でできたギンタという恋人も、まだ10歳の男の子。自分より弱い存在。
彼に精神的に支えられているが、戦いでは彼を守る側だ。
今彼女を抱く広い肩、太い筋肉、彼女の中心を広げる大きな杭…
それらは「戦いなどせず圧倒的に強い存在に身を預け、それの与える快楽をただ受け止めていればいい」生き方を、雌の歓びを呈示していた。
「ん゛あ♥」
王の性器が大きく膨張した瞬間、自分の中で何かが爆ぜるのを感じる。
王の見初めた最上の雌の子袋から『不相応な未熟な子供の精液』が排除され、最上の雌を孕ませるにふさわしい”王”の熱い子種が代わりに征服していく瞬間だった。
射精を追えた王のペニスは柔らかなドロシーの膣内でまだ硬さを失わない。”王”はドロシーとつながったまま彼女を押し倒し、情熱的に突き上げる。
「や…やらっ…出したばっかりなのに…んああああっ!!!!♥」
王はドロシーとの結合を保ったまま彼女の身体を半回転し、尻をこちらに向けさせる。
「あ゛っや゛っ!!奥っ゛…らめっ!!!」
挿入がより深くなり、子宮がより強くゴツゴツと突かれる。
ドロシーは緋色の瞳に涙をたたえながら王に許しを請う。それは望まない相手に犯される苦痛の涙と、少女の許容量を超えた快感から湧き出る涙が混ざり合っていた。
王は少女の否定の言葉を意に介さず、赤ちゃんの部屋の扉を幾度もノックする。その度にドロシーの頭は真っ白になり、お腹の中が勝手に収縮しプシャっと潮が吹き出る。
“王”が一段深く奥を突くと同時にその先端から熱い子種が迸り、ドロシーは声にならない叫びを上げながら全身を痙攣させる。
その余韻に浸る間もなく、ドロシーを抱いたまま崩れるように横になり、そのままピストン運動を開始する。
「んむーーっ♥ちゅ♥…ん♥」
互いの上半身が近くなった為、王は再びドロシーの唇を奪う。
露出した乳房を撫でるように愛撫されながら、王の与える快楽に飲み込まれていく。
今までの獄鬼のようにただ性欲のまま腰を打ち付けるようなセックスならまだ良かった、とすら思ってしまう程に、ドロシーの身体はどうしようもなく悦んでいた。
王と渡り合う戦いを見せた勇敢な少女の姿からは想像もできない程に乱れ、女の快楽を味わうドロシーの姿を、周囲の蟲達は見守っていた。
この場の全個体が、本当は今にも飛びかかりたい程に少女の姿に欲情していた。しかし”王”の同衾に水を差すことなどできる筈もなく、ただただ”王”の交合の迫力に気圧されていた。
「は……は……っ♥」
何度目かわからない絶頂の後、ドロシーは力なく地べたに身体を投げ出す。露出している白い肌全てに玉のような汗が浮き出、ふわっとした桃色の髪も汗に濡れてドロシーの顔に張り付いている。
全身の筋肉が弛緩していたが、膣だけは痙攣しながら自分を狂おしいほど『雌』にしてくれた”王”の性器を大事に締め付け、咥え込んでいた。
結合を解くことのないまま5回目の膣内射精を果たした”王”は、ようやく自らの分身をドロシーの中から引き抜く。
「あ…あ…」
ドロシーの大事な部分から、乳白色の粘液がどろりと垂れてくる。
未だ雌を孕ませたことのない、しかし孕めば最強の獄鬼が生まれてくることを予感させる”王”の子種が、少女の子宮を一面に塗りつぶしていた。
「良いぞ…益々気に入った。強さだけでなく、”雌”としても一級品だ。娘」
何度も絶頂して放心したドロシーを後ろから抱き、その身体の柔らかさを確かめながら、王は彼女の肉体美を称える。
「…しかし、やはり暴れられないのは気に触る。まさかこのような狭い空間に足止めされたまま一晩を過ごすことになるとは…人間にとって重要な場所には相応の対策が施されるということか…」
「貴様のような面白い牝がいたのは不幸中の幸い、といったところか。一晩中お前を貪り尽くすのも一興だが…やはり季節に一度の地上だ…破壊と蹂躙を味わいたい」
“ドーム”は直径3km程度。普段の”王”であれば1瞬で殲滅できる範囲だが、数少ない玩具を大事に遊ぶ子供のように、味わって破壊することとしよう。”王”はそう考えた。
王は再びドロシーの頭を掴むと、乱暴に石畳へ放り投げる。
「ああっ!!」
「お前たち、我が戻るまで好きにして構わぬ…殺すなよ」
周囲の蟲型獄鬼達にそう告げると、”王”は軽く大地を蹴り、”ドーム”内の彼方へと飛んでいく。
残された獄鬼達は、”王”の”おこぼれ”を見つめる。
蟲型獄鬼の王、ガウフ・ブラグ。他の“王”達と比較して、愉悦の対象が”性行為”より”殺戮”に寄っているはずの彼が興味を示した人間の牝。
それを”好きにしていい”…
「殺すな」「自害させるな」という言外の意味も含んでいるものの、明確な”貸与”のお許しだ。
「な…何よ…」
蜂、芋虫、蟻、甲虫…そのいずれもが人間の子供~大人並の大きさ。ドロシーを品定めするかのように彼女の近くへすり寄ってくる。
「や…やだ… 嫌あああっ!!!」
大量の蟲の接近を嫌悪し、精一杯否定の言葉を吐くドロシー。しかし身体は思ったように動かない。石畳に打ち付けられたのもあるが、王の乱暴かつ激しすぎる交尾によって腰が抜けてしまっている。
ドロシーに子種を注がんとする蟲達の中で、いち早く飛び出た影があった。
丸い身体から脚が8本生えている、ダニ型の獄鬼。
成犬程の大きさのその獄鬼は岩のようにゴツゴツした身体全体で、起き上がろうとしたドロシーにタックルを加える。
「が…は…!」
ドロシーは無様にM字開脚したまま再び石畳に倒れ込む。大きく開いた脚の中心では、少女のピンク色の秘裂がたっぷり注がれた王の精液を吐き出している。
王の寵愛に敵う女を抱ける興奮の証は、獄鬼の丸い身体からムクムクと隆起してきていた。
紫がかった緑色の、吐き気のするデザインの性器…
「や…やだ…嘘でしょ…」
ダニの獄鬼は再びタックルする勢いでドロシーに飛びかかり、自分の性器を目の前の肉割れにぶち込むや否やカクカクと腰を振り始める。
「や、やああああっ!!!!」
蟲と子作りの行為をする恐怖と嫌悪感に、ドロシーは泣き叫ぶ。
先程目に写ったおぞましい見た目の性器が今、自分の大事なところと粘膜を擦り合わせている事実。
ドロシーは必死に獄鬼を自分の股から引き剥がそうとするが、8本の脚でドロシーの太股をがっちりと押さえつけている為全く効果がない。
「やっ…!離れて…はぁっ…!あぁ…」
蟲と交尾するのは実は初めてではない。シズキの故郷の村で、蜘蛛の獄鬼に種付け監禁されたときの記憶が蘇る。
あの時と同じ、外骨格生物特有のツヤツヤと硬いペニス。
人間もとい脊椎動物全般に共通する、肉でできた性器の硬さとは異なる感触が少女の柔肉を陵辱する。
2度目のことではあっても巨虫とセックスするおぞましさは全く慣れることなく少女の心を傷つける。
ドピュッ!ビュルルルッ!ビュブブブッ!
「っあっっ、ぐううううぅぅぅっ!!」
精液が子宮口を叩く刺激が最後のひと押しとなり、ドロシーの意識とは関係なく下半身が跳ね上がる
「ひくっ…ひ…嘘…私…また虫と…」
嗚咽するドロシーの大切な場所から、薄紫色の精液が逆流してくる。
その異様な色は、ドロシーが蟲という異形と交尾をしてしまった事実を視覚的に突きつけていた。
「っ…あああああっ!!」
ジンによる発情も治まってきてARMとシンクロする集中力を確保できたドロシーは力任せにゼピュロスブルームを振るう。烈風の刃が縦一文字に走り、ダニの獄鬼を両断してその先で彼女を見守っている蟲の群れにも斬撃を見舞う。
このまま何もしないでいると、周囲の蟲全員を相手に身体を蹂躙される。
今の斬撃でドロシーをぐるりと囲む包囲網に穴があき、ドロシーは真っ二つになった蟲の亡骸を踏みつけにして駆け出す。
「キシッ 追エ!犯セ!」「“王”ノ見初メた雌!俺も味見すル!」
「こ…このっ!」
羽虫型の獄鬼がドロシーの腰にしがみつき、長く伸びた腹部で探るようにドロシーのお尻を撫でる。
先刻の戦闘で、尻の割れ目が丸出しになるようにスカートに穴を開けられていた為、羽虫の腹先はスカートを捲ることなしに彼女の秘裂に到達する。腹先が割れるようにして、その奥から虫の生殖器が隆起し、王やダニ獄鬼の精液に濡れたそこへねじ込まれる。
「やっ…やああああああ!!!」
ドロシーの悲鳴をよそにカクカクと腰を振り始めた蟲の姿に、嫌悪の涙が溢れる。
押し倒されてもいなければ動きを封じられているわけでもない。”敗北”というプロセスすらもないまま犯されている事実は、自分の身体が蟲共の肉便器として扱われているような屈辱を感じさせた。
今すぐ振り払いたいが、こいつに構っていると次々に襲ってくる虫達をさばききれない。
この蟲を切り刻もうと構えたゼピュロスブルームは、眼前に躍りかかってきたコオロギの獄鬼を薙ぎ払う為に使われる。今自分を犯している蟲を振り払うどころか、気にする余裕すらも、向かってくる蟲達の物量は許してくれなかった。
黒衣から無防備に露出している白いお尻に剛直が挿入されている事実を一時無視し、自分に襲いかかってくる蟲共との戦闘を開始する。
生殖器を膣奥まで挿入されたまま、ゼピュロスブルームを構える。
膣内を蟲ペニスでぐちょぐちょに掻き回されながら、風を起こして大百足の獄鬼を転倒させる。
子宮にザーメンを注がれる感触を感じながら、ゼピュロスブルームの柄で鈴虫の獄鬼の喉を突く。
「キキキ…こノ娘、まンコにチんポ挿れなガら俺たチト闘っテやがル!」
「ひっ…ひくっ…」
ドロシーは顔を真っ赤にしながら戦闘を続ける。この場に鏡がなくて良かったと思う。蟲と交尾しながら武器を振るう様は、さぞや無様な姿だろう。
屈辱に耐えながらの奮闘のおかげで、蟲の包囲網がゆるんできた。
ようやく羽虫に一撃を入れられる、と思いきや、既に満足の行くまでドロシーの膣内に射精を追えた羽虫は、空高く離れていくところだった。
悔しさに空を見上げるドロシーの頭上が暗くなる。
「ぐふっ!!」
背後から大槌で殴られたかのような衝撃が襲い、ドロシーは石畳にうつ伏せに倒れる。
トト程の大きさのある甲虫の獄鬼だ。
巨大な節足がドロシーの腰回りを抱え、己の性器の先端まで持ち上げる。
「無理…そんなの…入らない…」
ドロシーが今まで迎え入れた中で一番大きな性器は、豚鬼の長大なペニス。
それよりも一回り大きいモノが、今まさにドロシーの秘裂に押し入ろうとしている。
(この…ゼピュロス…!)
魔力の尽きる限り闘っても、ドロシーを犯そうとする蟲の大群の何十分の一すらも倒しきれないのはとうにわかっている。
それでも、明らかに最大限の苦痛を強いてくるこの獄鬼から逃れるために抵抗するのは意味のあることと言えた。
だが、ドロシーの愛用ARMであるゼピュロスブルームは彼女の手から離れ、目の前に転がっている。甲虫に攻撃されたとき落としたのだ。
(身を捩って…手を伸ばせば…届く…っ!)
その瞬間、甲虫の巨大な手がドロシーの頭を上から押さえつけ、石畳に押し付ける。
「ングっ!!?」
頭を押さえつけられ、上半身の動きを固定されては、手を伸ばしただけではギリギリ箒に届かない。
ドロシーの眼が絶望に染まった瞬間、甲虫の巨大ペニスがドロシーの割れ目の中央を捉える。
「いっ…痛っ…ああああ!!!」
少女の身体には不釣り合いなサイズのペニスが、これまで膣内に放たれた蟲たちの精液を潤滑油にして無理やり入っていく。
ただでさえ大きいのに、肉でできていない外骨格ペニスは柔軟性ゼロで、豚鬼のとき以上の圧迫感をドロシーに与える。
「やあっ!!!やめっ…痛…あああっ!!!」
苦痛から逃れるには、甲虫を倒すしかない。ドロシーは死に物狂いでゼピュロスブルームに手を伸ばすが、届かない。
諦めて他のARMを使おうとするも、既にこのピストンの痛みの中でARMを発動する集中力はない。
一突きされるたびに膣が内側から押し広げられ、股関節が壊れてしまう錯覚に陥る。
泣き叫ぶドロシーの膣内を一通り堪能した甲虫は、バケツ1杯分はあろうかという子種を勢いよく子宮にぶちまける。
「いやあああああああ!!」
無茶な量の膣内射精に、ドロシーの腹が瞬間的にぽっこり膨れ上がる。
「あ…あ…」
当然収まりきらなかった精液が逆流し、噴水のように膣から湧き出る。
甲虫が満足し、ドロシーから離れる。
圧倒的な暴力が去ったことに安心したのもつかの間、周囲に無数にいる蟲の中から蟻の獄鬼が飛び出す。
蟻といっても成人男性よりも大きいサイズ。呼吸を整えるために四つん這いのまま動けずにいたドロシーの背中に、ズシンとした重さがかかる。
「や…もう…やめ…」
6本の脚でドロシーの背中にしがみつき、即挿入を果たしたアリはカクカクと腹部を動かし、その先端から伸びる性器を出し入れする。
手足で抵抗する素振りを見せるとアリは巨大な顎でドロシーの首を挟み、甘噛みする。
「ひっ…う…」
下手な抵抗をすればドロシーの頭は胴体を離れ離れになるという警告。ドロシーは涙を出しながら、アリの化物に自分の大事なところを好きに使わせる。
膣内でまたビュッと液体が放たれる感触。アリはドロシーの首から顎を放し、恍惚とした表情で天を仰ぐ。
こいつが終わったら、また次の蟲がドロシーを犯す。それが終わったらまたその次…
そんなの…
「嫌っ!…エアハンマー!!」
甲虫の暴力的なピストンの中では練れなかった集中力が、ARM・エアハンマーに注がれる。凝固した空間がアリの胴体を殴打し、アリの性器がドロシーの膣からずるりと引き抜かれながら、アリの獄鬼は跳ね飛ばされていく。
石畳に投げ出されたアリは頭部が歪み、ピクピクと痙攣している。
ドロシーの周囲の蟲たちが愉快そうに夾角をカチカチ言わせる。
同族が殺されたことには興味を示さず、”獲物”が戦意を失わずにあがこうとする様を楽しみ、嘲笑っているかのようだった。
「はっ…は……っ」
どうあれ、蟲たちの意表をつけたドロシーは落ちていたゼピュロスブルームを掴み、息を切らせながら逃走しようとする。
長いスカートはあちこちが裂け、特にお尻の部分がその割れ目がはっきり見えるような穴が空いている。
これまで注がれた精液を膣穴から吐き出す様を丸出しにしながら逃げる様子は、蟲たちの劣情を煽った。
「デンジャラスストーム!」
道化師の顔を模した風船がドロシーの周囲に散乱し、追ってくる蟲たちの前で大爆発を起こす。
今のでだいぶ数を減らせたが、圧倒的な数の前では焼け石に水…
ドームの中では逃げ道もない。どこか、より安全な場所…
逡巡するドロシーの足元から、デンジャラスストームの爆風から逃れた蟲が彼女の腰へと突進してくる。
「きゃあっ!!」
仰向けに倒れたドロシーが起き上がろうとすると、既にM字開脚された股の間に蟲が性器を突き入れていた。
「この…離れ…」
幸い小型だ。手でそうにか引き離そうとするドロシーの顔面に新たな蟲がへばりつく。
「や…何…!?」
ドロシーの頭部に6本の足でがっちりしがみついたまま、蟲の腹部から性器が伸び、ドロシーの口腔へと突き入れられる。
「んぶっつ!?」
皆が狙う、”王の見初めた雌”の肉壷。この数ではいつ自分の番がくるかわからない。しびれを切らせて口を犯そうと考えた個体がドロシーの口を蹂躙する。
「んーー!!んーーー!!!!」
外骨格性器のテラテラした触感が、ドロシーの舌を強引に犯す。
蟲にイマラチオを受ける屈辱に加え、顔面全体を覆われているので息がしにくい。
ただでさえ膣も別の蟲に犯されている状況でドロシーはパニックになり、頭の蟲を引き剥がそうともがく。
しかし小虫とはいえ獄鬼。ドロシーの腕力ではどうしても離れない。
膣を犯す蟲はズチュズチュと激しくピストンし、子宮口を突きあげながら射精する。
「んーー♥♥♥」
ドロシーの精神的苦痛をあざ笑うかのように、彼女の身体は小刻みに震え、軽く絶頂してしまう。
顔を覆われ視界が真っ暗なまま、口でペニスを咥えさせられながら、ドロシーは別の蟲が太ももにしがみついて性器を挿入してきたのを感じる。
もはや何に犯されているのか視認することさえ許さえないまま、口と膣を蟲の好きなように使われてしまう。
やがて、その”何か”もドロシーの中に子種を放って離れていき、間髪いれずにまた”何か”がお尻に抱きつきながら交尾を開始するのを暗闇の中で感じる。
ドロシーの口を犯し続けていた蟲がようやく射精を開始する。
「んむうううっっ!!!」
今まで飲んだどの精液とも違う味、甘苦い液体がドロシーの口腔を満たして食道・胃へと流れる。
ドロシーの口を堪能した蟲はようやくドロシーの顔面を開放し、離れていく。
「おえっ…えええっ…」
口にたっぷり注がれた精液を吐き出すドロシーの眼に映ったのは、そんなドロシーに目もくれずに膣肉を味わう小蟲の姿。
「離れ…て…!リングアーマー!!」
「ちョコまカト動ク。犯しニくイ」
蜘蛛の獄鬼がそう呟く。
ちょうど飛蝗の獄鬼を攻撃しようとゼピュロスブルームを振りかぶったドロシーに、蜘蛛の獄鬼が粘糸塊を放つ。糸の弾丸はドロシーの両拳に命中し、背後の壁へとへばりつく。
「な…これ…動けない…!」
蜘蛛の糸がとても頑丈で、ドロシーの力では引きちぎることができない。
蜘蛛は続いてドロシーの両膝と石畳を糸で接着する。
結果、ドロシーは胸を強調するように両手を頭の後ろで組み、性器を見せつけるように両足を限界まで開くという屈辱的な姿で固定させる。
「や…来ないで」
散々抵抗してきた雌が拘束されたことを知り、蟲たちがにじりよる。
胸と性器を強調するドロシーの格好は、彼女自身にとっては屈辱的であり、獄鬼達にとっては挑発的だった。
数瞬の間に、ドロシーの身体は蟲達の肉便器となった。
「んぶっ!んんーーーー!!」
膣穴を犯されながら、口にも性器が突っ込まれて口奉仕を要求される。
ドロシーを犯す蟲には、小型の個体…普通の虫よりも3回り大きい程度のものも散見される。少女の腕力だけでも倒せそうな、貧弱な個体だ。
地獄では複数体の”王”から日々有象無象の獄鬼が生み出される。ガウフ・ブラグからは蟲型獄鬼が…山ほども大きいものから握りこぶし大まで、高知能から低知能まで…
それらの獄鬼が開獄日のたびに地上へと供給される。
今ドロシーを犯しているような貧弱な獄鬼はすぐ人間に駆除され、雌を孕ませられないままに絶命するので、”弱い獄鬼”はあまり地上では見られない。
通常なら地上の生存競争で即淘汰されるような貧弱な獄鬼達が、”無抵抗な少女”と好き放題に交尾できる僥倖に感激しながらその汚らしい精液を少女の子宮へと注ぎ込む。
「コの娘、柔ラカい肌、最高、モっト見セろ」
興奮した百足の獄鬼が目にも留まらぬスピードでドロシーの身体の上を走り回る。
「あああああああっ!!!」
鋭利な脚が彼女の黒衣を剥ぎ取っていく。
もはやドロシーの白い素肌を覆い隠すのは、手袋と脚袋以外には右肩から右乳房にかけてしか残っていない魔女服と、蟲達が注いできた精液だけだった。
もはやほぼ裸といっても過言でない姿…
街中でそんな姿を晒しながら蜘蛛の糸で拘束されている状態…
ドロシー以外の人間は存在するがこの状況では彼女に注目している余裕など誰もない。そのかわり蟲の姿をした化物達が、しっかりとドロシーの肉体に欲情していた。
手を拘束されたまま、引き続き新たな獄鬼との交尾を許してしまうドロシー。
醜い蟲に為す術もなく犯されてしまう嫌悪と屈辱は、激情と諦めの間で何度も揺れていた。
「もう…やめてぇ!!!」
ドロシーの叫びとともに、両手に巻きつけられた蜘蛛糸が爆散する。
最後の絞りカスのような魔力を練って発動したエアハンマーが、ドロシーの手を傷つけながらもその拘束を解いた。
もう本当に、残りの魔力でまともなARMは使えない。腰には蝿型の獄鬼が貼り付いてドロシーの性器と結合したままだが、この場から全力で逃げることをまず優先する。
包囲網の手薄な箇所を走り抜け、物陰に隠れることに成功する。だが依然として腰には蝿が交尾体制で貼り付いたまま。これでは次見つかっても早く走れない。
「こ…の…離れなさい…んうううっ♥」
ドロシーが引き剥がそうとするとそれ以上の強さで膣に吸い付き、そのままズチュズチュとピストンするのでたまらず感じてしまう。
「お願い…離れ…んああああっ♥」
タコのように吸い付く性器の先端から液体がほとばしるのを感じる。結局射精まで許してしまった。
「ひくっ…う…ううっ…」
ドロシーはすすり泣きながら、蝿の身体をつかんで自分の股から引き剥がす。
蝿を石畳に叩きつけた瞬間、背後からチャプ…と水音がする。
“水の街”と称されるランゼスは、地下の巨大水路に加えて地上にも網目状に水路が張られている。
ドロシーの足元で水面がゆらぎ、巨大な蛇のような物体が現れる。
「な…ミミズ…?」
成人男性を余裕でひと呑みしてしまいそうな太さをした蚯蚓の獄鬼が大口を開けていた。
「ひ…」
口周りの触腕がドロシーの足元へと絡みつき、水面へと引きずり込む。
あっという間に腰まで水へ引きずり込まれてしまったドロシーは、水路縁の石畳を手で掴んでそれ以上の水没を拒む。
「え…やだ…こいつ…」
“腰まで引きずり込めれば十分”と判断したのか、蚯蚓はそれ以上ドロシーを引きずりこもうとせずにその大口へ彼女の足首を呑み込む。
ふくらはぎ…ふともも…ドロシーの肌が生ぬるい内壁に触れていく。
とうとうお尻の半分が飲み込まれてしまったとき、蚯蚓の内壁から突起物が無数に出現してくるのを感じる。
「嘘…そんな…!」
堕獄したアーテンボローに全身を呑み込まれた記憶が蘇る。
彼と同じく、この蚯蚓は身体の内側に生殖器を持っているとしたら…?
「ああああっ!!!」
ドロシーの予想は当たり、柔らかいが圧倒的質量を持った性器がぬるりと少女の膣内へと挿入される。
分厚い肉にすっぽり覆われたドロシーの下半身は、その中で激しい抽送を受けていた。
「いやああああっ♥」
アーテンボローのときと違い自由なままの上半身を、両手を使って懸命に身体を引き抜こうとするドロシーだが、膣を責める高速触手ピストンに身体の力を抜かれてしまう。
なすがままにイかされながら、身体の奥で生暖かい液体が注がれるのを感じる。
「はあ♥…はあ…畜生…ッ!」
ゼピュロスブルームを振るい、どうにか蚯蚓の獄鬼の表皮を裂く程度の鎌鼬を炸裂させる。
追撃をしようとしたが、もう箒からはそよ風しか出ない。
中途半端な攻撃で蚯蚓は絶命せず、痛みにのたうつ。下半身を咥えられたままのドロシーもそれに引っ張られ、水中へと沈み込む。
(まずい…水中に…!)
幸運なことに、蚯蚓はドロシーとともに水中に沈んだ直後にドロシーの身体を開放した。
泳いで水面へと出ようとするドロシーに、高速で泳いでくる影があった。
「ごぼっ…!ごぶぶ…!?」
マツモムシの獄鬼がドロシーの腹部にしがみついてきた。
小さな脚はドロシーの腰をがっしり掴み、2本の巨大な脚は水棲昆虫としての動きを可能にする巨大なひれがついており、ドロシーを抱えたまま逆に水底へとダイブしていく。
マツモムシの腹部から伸びた性器がドロシーへと差し込まれる。
「ごぼっ…ご…!」
ドロシーの驚愕と恐怖と拒絶の叫びは、声にならないままただ泡を吹き出すだけ。
カクカクと性行為をしながら、2本の大脚で水を蹴って高速で水中移動するマツモムシ。
このままでは溺れてしまう。
水の流れが全身の肌を洗い、昆虫の性器が膣内を行ったり来たりするのを感じながら、もはやそよ風しか出せないゼピュロスブルームの先端をマツモムシの身体へと打ち付ける。
あくまでも獄鬼である丈夫な身体に、少女の棒打ちなど通用しない。マツモムシは心地よい抵抗に逆に興奮して膣奥へとザーメンを放つ。
同時に、ドロシーの必死の乱打がマツモムシの大脚、その関節部分をクリーンヒットする。
一時的に水泳能力に支障をきたしたマツモムシはドロシーへの拘束も解いてしまい、その隙にドロシーは水面へと浮上する。
「う…げほっ…げええ!!」
どうにか陸に上がれたドロシーは噎せこんで水を吐き出す。腹ばいで余裕なく息を整えるドロシーの背中に、ずしりと柔らかく重いものがのしかかる。
「いや…やあああああ!!!」
それは、巨大な芋虫。ぶにぶにした水分の多そうな身体がドロシーの柔肌をまさぐっている。首にあたる部分に描かれた目玉のような模様はその不気味さを一層増している。
憔悴しきった身体に巨体が柔らかくのしかかり、抵抗を封じられる。やがて杭のような芋虫の性器がゆっくりとドロシーを貫く。
「ひっ…ひうっ…」
虫全般得意でもないが、芋虫なんて触るのも嫌悪するのに、全身でそのぶにぶにした感触を味わい、挙句の果てに性行為までしてしまっている事実に卒倒しそうになる。
少女の頃、突如顔面に落ちてきた芋虫の気持ち悪さに泣いてしまい、ディアナに慰められた思い出が浮かぶ。今では遠目に見る分には問題ないが、それでも触るのははばかられた。
そんな存在と肌を重ね、男女の関係…互いの性器を擦り付け合う行為を許している…
今までの蟲と違いゆったりとしたピストン。それゆえ、全身で蠕動運動をする感触が染み渡るように自分の肌に感じられる。
体表に描かれた目玉模様は、それが本物でないと頭でわかっているのに睨まれているようで身体が竦む。
「や…や…ぁ…」
やがて膣奥で感じる射精の感触。気持ち悪さが限界を超えてしまい、もはや暴れることもせず全身を震わせてこの時間が終わるのを待つ。
芋虫が満足して離れると、ドロシーは這うようにしてその場を離れようとする。
そんな彼女をあざ笑うように、小型の蟲がドロシーの尻にとりつき、性行為を開始する。
「こ…のお…っ」
攻撃しようにも、もうエアハンマーを撃つ魔力もない。ドロシーは最も魔力消費の少ないウェポンARM:ダガーを起動させる。手の中に出現したただの短剣を、お尻にしがみついて性を貪る蟲につきたてる。
抵抗や反撃もせず、蟲はただカクカクと抽送を続ける。
蟲の獄鬼はあまり自分の生死に頓着がないのか、それとも生存本能を上回る性欲なのか…
とにかく刃を受け緑色の血を流しながらも自分との交尾を止めようとしない獄鬼の様子に、自分は本当に人外と性行為をしてしまっている事実をドロシーは実感する。
「く…ああっつ!!!」
腹部を数度なます切りにし、ようやく蟲は動きを止める。
ほぼ肉塊となった腹部を掴み、そこから伸びる性器を引き抜く。
「もう…嫌…こんなの…」
手を蟲の体液で濡らしながら周囲を見ると、そこには無数の蟲…
「ひ…」
とっさにダガーを構えた瞬間、その短剣は指輪へと姿を戻す。
もはやダガーARMを発動することすらできない。完璧に魔力ゼロの状態。
短剣1本あったところで眼の前の蟲の大群には碌な抵抗にならないのは明白。しかし、何か抵抗できる武器を持つという精神的な支えすら失ったドロシーは、もはや魔女でなく、ただの少女だった。
「お願い…来ないで…」
地べたに力なく崩れたドロシーの腰から、チョロチョロと水音がし、湯気を立てる水溜りが広がる。
最後の武器の消失とともに闘争心は完全に消え、恐怖に失禁しながらただ目の前の異形に許しを乞うことしかできない。
「いやあああああっ!!!」
雪崩のように蟲が群がり、まだ18歳の少女の身体に己の性欲を叩きつけていく。
-ランゼス 外壁上-
「…これから…どうしましょう…」
ランゼスを囲む大壁に立ち、キサラが呟く。
彼女らの眼の前には、半径3kmの半球がランゼスの一部を覆っていた。
キサラと同じエスメラルダ王直属の倒鬼師であるヴァーミリオンが、神導器”局所障壁ドリザエム”を行使して形成したそれは、獄鬼の王を閉じ込める程の絶対的な隔壁となっていた。
半径5kmの広さを誇る都市ランゼスのうち、半径3kmの地帯は彼らの一存によって「放棄」されることとなった。その結果がドリザエムの障壁であり、獄鬼の王を1ヶ所に留めることによるオズの国全体にとっての安全に十分見合う犠牲であった。
「キサラは他のランゼス倒鬼師と一緒に獄鬼の討伐に向かえ。…残っている市民を助けるんだ」
「…はいっ!」
昏倒させられ、意識を失ったシキを心配そうに見やりながら、キサラは地上へと飛び降りる。
あの巨大な半球の中にいるはずの何百人もの市民を切り捨てたことへの罪悪感を振り払うように、半球の外にも大量に蔓延る獄鬼達に氷の魔法を浴びせ、残りの市民を護っていく。
そんなキサラの姿をヨハンは苦々しく見守る。ヨハンは、障壁を維持しているヴァーミリオンを、彼に近づく獄鬼から護衛する役割だ。
「ヴァーミリオンさん…保ちそうですか?」
“王”のような強力すぎる獄鬼はその存在力の大きさゆえ”世界の境界”をくぐり抜けることができず、開獄日であってもその本体は地獄にある。今この場で暴れているのは”影法師”のようなもの…というのが識者の通説だ。
開獄日が終了すれば、つまり日が昇れば、”王”は地獄へと強制的に戻っていく。
それまでドリザエムの障壁が維持できれば、被害は最小限に留まるというわけだ。
「正直かなり厳しいネ…ギリギリ…本当にギリギリの戦いになル…」
丸メガネの男の顎には汗が集まり、ポタポタと滴っていた。
-ランゼス市街-
数時間前、フライングレオに乗せられて完成間近の”ドーム”から脱出したシズキとギンタは、その外で蟲達と戦い続けていた。
「やああああっ!!!」
シズキの正拳突きがカミキリムシ型獄鬼の甲殻を突き破る。
次々と襲いかかってくる蟲と対峙するシズキが撃ち漏らした個体を、ジャックの刺突剣が処理する。
ギンタは瓦礫に生命を吹き込んで作った木偶人形を操作し、彼らを援護する。
それでも、先刻ドロシーがまだいたときよりは蟲の数が落ち着いている。
何しろ、ランゼスの街なかに開いた”地獄とオズの国を繋ぐ穴”は半径3kmのドームに覆われ、そこから無尽蔵に湧いて出る獄鬼たちを外に出さないからだ。
勿論ランゼスの外…もといオズの国全土のあちこちに”穴”は開いているわけだが、
ランゼスの周囲を囲む大壁がある以上、外部からは獄鬼は入って来にくい。
街なかに開いてしまった”穴”がこうして塞がれている以上、獄鬼の数も順当に減っていくだろう。
…逆に言えば、”穴”と一緒に外界から遮断された半径3kmのあの半球内は、一晩のあいだ文字通り無尽蔵に獄鬼が湧いてくるということ。
その上更に、最強の獄鬼、”王”にカテゴライズされる個体までいる。
そんな空間にドロシーおねえちゃんは今置き去りになっている。ギンタとシズキを外に出すことと引き換えに…
(おねえちゃん…どうか…無事でいて…!)
-ランゼス 中央広場 局所障壁ドリザエム内-
「ひくっ…ひっ…」
仰向けになったドロシーに、芋虫の獄鬼が乗っている。
先程ドロシーを犯したのとは違う種類。カイコガの幼虫に似た獄鬼だ。
ドロシーのすらりとした脚はぱかりと開かれ、カイコは股間に身体を擦り付けている。
彼女の女の子の部分には、カイコの胴体から生えた性器が突き刺さっている。
もはや芋虫への嫌悪感は振り切れ、泣き叫ぶ気力もなく自分の大事なところを差し出している。
芋虫と一つになっている事実を膣いっぱいに感じながら、ドロシーは静かにすすり泣く。
魔力が完全に切れ、抵抗の手段を失ったドロシーはひたすら蟲達に輪姦されていた。
犯されても犯されても、蟲は増えていく一方。
何故なら今日は開獄日。地獄と地上に空いた”穴”から無数に地獄の獄鬼達がやってくる日。
“我ら蟲型獄鬼の王、ガウフ・ブラグの気に入った魔女がいる”との噂は地上に這い出てきた獄鬼に伝わり、誰もがその身体を味見したがっていた。
仰向けになったドロシーの股の間に、新たな蟲が忍び寄る。
その姿を見るや、ドロシーの全身の毛穴が逆立つ。
扁平な茶褐色の身体、長い触覚、脂ぎった光沢…
ゴキブリの獄鬼だ。
「ひ…っぃ…」
もはや叫ぶこともできない程の嫌悪感。
数多の醜い蟲に犯されたドロシーだが、この姿は生理的に一段階上の不快感を放つ。
「え…嘘…でしょ…」
ゴキブリの獄鬼はもの言わず、ただ腹部から勃起した性器がドロシーへの返答となっていた。
「あ…や…あああああああああ…」
ゴキブリの性器が、ドロシーの大事なところへと挿入されていく。
「やだ…私…ゴキブリと…いやあああ!」
ドロシーは眼を見開きながら、恋人のように自分の股の間で腰を振り、至近距離でこちらを見るゴキブリの姿を瞳に映す。
あまりの不快感に、身体が動かない。眼の前の悪夢が去ってくれるのを待ちながら、ゴキブリに膣を好きにさせることしかできなかった。
ゴキブリの顔はどんどん近づいていき、感情のない複眼に欲情の炎が灯っているのを感じる。
夾角がゆっくり開き、柘榴色の口腔が露出する。唾液したたる口腔がドロシーの柔らかい唇を割り、押し入っていく。
ゴキブリとのディープキスの瞬間、ドロシーは気を失った。
ドロシーが短い気絶がら目覚めた瞬間、ゴキブリの身体がブルルと震え、断続的な射精が膣壁に感じられる。
ドロシーは呆然とした表情で、自分から離れていくゴキブリを見送る。
少し間が空いたあと、自分の中から垂れてくる乳白色の汁がゴキブリの子種であることを理解した瞬間背筋が氷になったような冷たさを覚え、ボロボロと涙がこぼれた。
不快害虫と肉体関係を持った事実に、自分の胸を抱いて無言で嗚咽するドロシーの背後に影が伸びる。彼女がそれに気づいた瞬間、巨大な両腕がドロシーを羽交い締めにする。
それは腕ではなく、鎌。鋭利かつ凶暴な棘も生えた、鎌。
カマキリの姿をした獄鬼がドロシーを抱きしめるように拘束する。
「ひ…」
2本の鎌はそれぞれドロシーの首すじ、乳房に当てられる。
今はすこし血がにじむ程度に斬られているが、カマキリがこのまま”抱擁”すれば彼女の肉体は3つの肉塊と貸すだろう。
ドロシーのお尻に、硬いものが当たる。それはゆっくりと勃起していき、精液まみれの膣へ侵入していく。
「ん…」
「娘…自分デ動イてみヨ」
カマキリの顎から、不自由な人語が発せられる。
「え…?」
「奉仕すルのダ」
カマキリが”抱擁”を強くする。ドロシーの大きな乳房に、血の筋が流れる。
「痛っ…はい…わかりました…」
怯えきった声でそう答え、ドロシーは腰を前後上下に振り、カマキリのペニスを楽しませる。
「50、腰ヲ動カすまデに達セなけれバ、こノ乳房片方切り落トス」
ドロシーの眼が恐怖に見開かれ、つい数ヶ月前まで処女だったドロシーはこれまでの性経験をフルに駆使し、射精を促す。
膣を締め、性器の先端を子宮口で撫でるように押し付け、膣上のザラザラしたところが当たるような抽送を行う。
「40…41…」
非情なカウントダウンとともに、ドロシーの左乳房が鎌で根本から持ち上げられる。
豊満な乳肉の自重で刃が沈み込み、鋭い痛みが走る。
「47…48…むウっ…」
巨大な体躯相応の精液が子宮に放たれるのを感じながら、ドロシーは安堵に涙する。
ドロシーの肉体を味わわんとする獄鬼は無数にいる。この肉宴はまだまだ終わる気配を見せない。
「…嗚呼…やはり良い身体…極上です…ガウフ様が見初められるのもわかる…他の雑魚共もあんなに我先に群がって…」
炎に包まれた街…ある建物の屋根の上から、ドロシーが犯されている姿を観察する影がある。
「遠慮してたけど…やっぱり我慢できません❤ ”子どもたち”の母胎にぴったりですもの」
ユムシの獄鬼がドロシーの子宮に精液を注ぎ終わった直後、宙から白い影が垂直に落ちてきてユムシの胴体をが真っ二つに切断する。
その白い塊はふわりと立ち上がり、柔らかな翅と触覚を展開させる。
羽蛾のような姿をした獄鬼だ。
大まかな姿形こそ蛾だが、顔や手は人間のそれに近い。
胸には人間のような乳房がついている。雌型の獄鬼だ。
「ごきげんよう、王様の”一夜妻”さん♥」
その獄鬼は、真っ黒な複眼の目でドロシーに笑いかける。
流暢な人語…”上位”の獄鬼の特徴だ。
珍しくない。さっきまでドロシーを犯した蟲獄鬼達の中にも、上級の獄鬼はいた。
珍しいとしたら雌型であること。獄鬼は同性の生き物に対しては性的な関心はないはず…
“王”より殺すことを禁じられているので、まさか捕食するつもりでもあるまい。
「ガ…蛾娘さマ…何を…」
胴体を二分されて尚生きているユムシの獄鬼は、いきなりの理不尽に抗議する。
「ごめんなさいね、我慢ができなくなってしまいました」
蛾の獄鬼は穏やかに言う。
「そうだ、横暴だぞ、貴様はオスの人間でも犯していろ」
同じく上位の獄鬼…筋肉隆々の鍬形虫型獄鬼が立ちふさがる。
「王様は”私達全員”に命じたんですよ、『自分が遊びに行っている間、この玩具を壊すな。自分で壊れたり逃げたりしないよう、お前たちで遊んでいろ』と…」
蛾の獄鬼は穏やかに微笑む。
「“お守り”の役目は誰がやってもよいのではなくて?無論私でも…」
鍬形虫型獄鬼の全身の筋肉が隆起し、蛾の獄鬼を跳ね飛ばそうとする…よりも先に、蛾の翅から白い鱗粉がぶわりと大量に放たれ、鍬形虫の体躯を覆う。
鍬形虫の獄鬼は数秒もがき、動かなくなる。
珍しい”上位”獄鬼同士の争いは、速やかに決着がついた。
「我々蟲型獄鬼の頂点はガウフ・ブラグ様…それより下は…強いものが、好きにしていい。それだけでは?」
力の差を見せつけられた他の獄鬼は、不満そうに蛾娘に道を譲る。
「な、何よ…あんた…雌なんじゃ…」
度重なる異種強姦に疲弊したドロシーは、重い身体を動かそうとしながら蛾娘に問いかける。
「そうです、雌型の獄鬼は他の生物の雄と交尾して子供をつくるのです」
「じゃあ…なんで…」
ドロシーの視線の先、蛾の獄鬼の腹の先からは、ペニスのような突起が伸びてきている。
「ほんとはおまんこにしたいのですが…おまんこは”私達獄鬼の場所”です♥人間には勿体ないですからね…」
そう言って蛾娘は腹部の突起をドロシーの肛門に押し当てる。
「や…やめっ…そこ…お尻の穴…」
ドロシーの制止虚しく、それはドロシーのアナルにずぶずぶと入っていく。
「んん♥あったかくて狭いです♥お尻の具合も最高♥」
「痛っ…痛い…っ!」
ドロシーが今まで肛門に受け入れてきたスライム、マイラのペニス、尻尾の飾りなどと較べて一回り太いモノが、2日前に開発されたばかりのドロシーのアナルを広げる。
それに、妙に硬い。
これがこの獄鬼のペニスなのか?見た目は雌型なのにどうして…
ドロシーの疑問を察して、蛾の獄鬼が言う。
「これはおちんちんじゃなくて、私の卵管です♥ホラ見てください、私の卵。貴女のお尻に入っていってます♥」
半透明の卵管の中を、球状のものが移動してくるのが見える。
それは、卵管の先、即ちドロシーの腸内へと進んでくる。
「やっ…やああっ!!!」
ドロシーの悲鳴虚しく球状の物体は輸卵管の先端から排出され、ドロシーの腸奥へと産み落とされる。
自分の中に獄鬼の卵があるという嫌悪感。青ざめたドロシーの視線の先、ドロシーの腸と繋がったままの輸卵管から、2つ目の卵がやってくるのが見える。
「嘘…まだ…入れるつもりなの…こんなことしてどうするのよ…」
「それは未受精の卵なのです。これを貴女の中に産みつけますね?そして人間の男に貴女を犯させて精を放ってもらうのです。どうなると思います?」
蛾の獄鬼は淡々と、それでいて笑みを浮かべながら言う。
「卵が受精して、私と人間の赤ちゃんが出来るのです。貴女の胎内で」
蛾の獄鬼が意図していることを理解し、ドロシーの顔が絶望に見開かれる。
蛾の獄鬼は4つ目の卵をドロシーに産み付けながらクスクスと笑う。
「貴女は王様の見初めた牝です…”聖女伝説”とまでいくと眉唾ですが、やはり人間にも貴賤はあります。貴女は良い母胎です。雌型の私でも気になってしまうくらい…だから私の中にある卵、みんな貴女にあげちゃいます♥」
「馬鹿言わないで…冗談じゃないわ…」
本来”出る”場所から握りこぶし大のモノが入ってくる感覚に気持ち悪さを憶えながら、精一杯の悪態をつく。
「貴女今までに出産のご経験は?齢は18くらい…この容姿なら人間の文化圏によっては全然あっても良さそうですが…あら、どうやらなさそうですね」
蛾の獄鬼はドロシーの膣に指を突っ込み、何やら弄って確かめる。
「じゃあまあ、”借り腹”な上に”お尻から”ではありますが、これから行うのが貴女の初出産ということで♥」
「嫌…そんな…馬鹿じゃないの…?」
「さあ、今私の眼に見えてる人間たち、動くな! お前たちも手を止めなさい!」
周囲の蟲達が一斉に動きを止める。殺し、犯す行為を中断する。
獄鬼の中でも協調性に欠ける蟲型獄鬼だが、己より上位の存在による命令に背かない分別は持ち合わせていた。
彼らに蹂躙されかけていた人間たちも、蟲達の動きが止まったことに安堵しつつ、不安そうに雌蛾の獄鬼をうかがう。
「人間は…全部で42匹、覚えました。逃げたら殺します。…まあこのドームの中じゃ逃げ場はないですが…」
蛾の獄鬼の顔面に配置された4つの複眼…その1つ1つの眼が泡立つようにして周囲を見渡す。
”謎のドーム”で区切られたこの空間全体にはもっと人がいるだろうが、蛾による白羽の矢が立ったのは、この42名。
今この瞬間、蛾獄鬼の視界の範囲に入ってしまった42名の老若男女は大人しくその指示に従い、自分たちの身にこれから起こることに想像を巡らせる。
この蛾獄鬼の傍らで、裸同然の状態でお腹を押さえてうずくまっている少女にも彼らの視線が行く…恐らく魔女…この獄鬼に敗北したのだろう。
「男は29匹…まあいいでしょう。人間たち!」
女を含めた42人全員に聞こえるよう、蛾の獄鬼が叫ぶ。
「あなた達は”幸運”です…開獄日に…こんな逃げ場のないところで私達と一緒に閉じ込められたのは”不運”。だけど…そのうち貴方達42人は”幸運”です」
「今から私のお遊びに付き合ってくれれば、他の獄鬼達に貴方達だけは襲わせないことを約束させましょう」
人間たちの眼に光が灯る。文字通り絶体絶命の中、そんな可能性があるなら縋る他ない。
「それまでお前たちはこの42名は襲ってはいけません。嫌ならよそへ行きなさい。ドームの中にはここ以外にもいっぱい人間はいます」
蛾の獄鬼は、周囲の下級獄鬼に命ずる。
命令には従うが折角の祭りに人間を犯し殺せないことは不満なようで、多くの獄鬼は炎の向こうへと飛び立つ。
「さ、人間たち、早速始めましょう。あくまでこれは我らが”王”が戻ってくるまでの時間潰しの遊戯なのですから」
雑魚獄鬼達に追い立てられるように、白羽の矢の立った42名はドロシー達のもとへと集まる。
「メス型獄鬼と繁殖できるのは他種族のオス…つまり貴方達に、私の子のお父さんになってほしいのです」
おぞましい依頼に、男達は顔を青ざめさせる。
「ただ…私は蟲の獄鬼であることもあって、人間の殿方とまぐわうタイプの交尾ができません。卵を排出する器官があるだけなので…ここにはおちんちんは入れられないでしょう?」
腹の先から輸卵管を露出させ、そう説明する。
「…というわけで、これが私の繁殖方法です」
蛾の獄鬼は、ドロシーを指差す。
服はボロボロ、ほぼ裸同然のドロシーに全員の視線が集まり、ドロシーは恥ずかしそうに両手で肌を隠す。
「この娘の肛門に、私の卵を産み付けました。この場にいる男は、今からこの娘のお尻に精を吐き出しなさい」
ランゼス市民たちは予想外のことに耳を疑う。
「雄の人間29匹全員よ。顔を覚えました。全員がしないと、女も含めた42人は私が殺します」
その指令の内容と、失敗時に約束された死の予告に、希望を示されて安堵しかけたランゼス市民の顔は再び強ばる。
「さ、貴女もおねだりなさい。…貴女はガウフ様に見初められた人間だから命は取れないけど、手足が欠けていても気にはなさらない方ですから」
獄鬼の耳打ちにドロシーの顔が青ざめる。
子どもの握り拳大の卵10数個が腸内に産み付けられていてお腹が張る。少し痛む腹を押さえながら、ドロシーは立ち上がる。
42人のランゼス市民の視線が一斉にドロシーに集まる。
肛門での性交が存在することすらほんの3日前に知ったばかりだというのに…
この場にいる男全員と、それをしなくてはいけない…
ドロシーは涙を浮かべながらランゼス市民たちにお尻を向け、両手で肛門を広げる。
「…お願いします…皆さんの…おちんちん…私のお尻に挿れてください…」