モテない男が取った優しさ
暗い夜の町。
バイトも恋もうまくいかない正吉は、カンチューハイ飲みながら愚痴をこぼしてた。
うるさい暴走バイクの音にビビりながら。
『今、オレに彼女がいたらいくらでも頑張れるのに、赤い水玉のワンピースとか着せてみたいのに』
どこにも人影はいなくて、ナンパすらできない、また、ナンパする勇気もない自分を悔しがる正吉。
一人、部屋で夜のバット練習をするのも疲れた。
オナホもエロ本も、なんとなく捨てて、女の子と愛し合ってみたい。
正吉が普段しているバイトは忙しいファミレス。
でも、しょっちゅう火傷したり切り傷を作っているので彼は器用ではない。
焦りすぎて作るメニューも間違えるので、同僚からは嫌われている。
どんなバイトや生き方をしていいか迷ってる。
そんな悩み吹き飛ばすために、風俗に行ったりもしたけど、やはりむなしい。
ビバラブラブしたい。ビバラブラブしたい。
そんな風な魔法を奏でながら歩く正吉。
マンションと蕎麦屋とラーメン屋の並ぶ一角を歩いていく。
黄色の銀杏の木の下に、なにやら佇む女の子がいるのに気付いた。
声をかけるかためらう正吉。
ちょっと声をかけただけでも通報される世の中じゃ気軽にメイクラブなんてできねえ。
そんな心の叫びをシャウトしながら、
結局正吉は悩ましげに首を少しかしげた後、
女の子に一気に話しかけた。
「えっ、どうしてたん?終電なくなってるけど。
あと靴も片方しかないし、痛くないのかな?ちょっと寒いしさ。
自販機でしょぼいコーヒーくらいしかおごれないけど、ついてくる?
俺のスニーカーでよかったら喜んで貸すけど。むしろあげるけど」
いちいち、マシンガントークな正吉に内心怪しみつつ、傷だらけの服の女の子は答えた。
「じゃあ」
彼女はボタンが半分ない服と、生臭い臭いがするスカート、片方しかないサンダルを履いているが、
どこか悲しげな風情が漂う。
台風などの自然災害に巻き込まれた後なら、まだしも平常時に
こんな服装の女の子が町にいることはあまりないだろう。
正吉もそこを不審に思いつつ、大雑把な性格だから気にしなかった。
公園のベンチに座り、正吉は買った缶コーヒーを手渡した。
その時に初めて、女の子が泣き出したので、正吉は動揺した。
ぬくもりをどこまでも感じていない彼女が泣くのはある意味必然だった。
彼女の目から流れる涙。
正吉は本気で見つめていたが、12秒してから口を開いた。
「うん?君泣き上戸」
「ふふっ、酒は飲んでないです。からかうのはやめてください」
「どぴゅどぴゅらららーん。これ、流行りのギャグなん」
「いや、全然知らないです」
「今まで何があったの?」
「すいません、話したくはないです」
「そう、じゃあ無理にとは言わないぜ」
しばらく二人は互いに住んでいる町や幼い頃の思い出を話した。
口数が少ない女の子と、いちいちギャグを入れる正吉のコントラスト。
女の子は花村サキと名乗った。
しかし、名前をたずねられると、なぜか悲しげな表情になった。
正吉はそんな彼女の表情も見逃していた。
ベンチに座り続けて、特に会話も盛り上がらず、少し尻が痛くなってきたので、
正吉の方から自分の部屋に来るのか聞くと、あっさりサキはうなずいた。
マンションまでの道中、正吉はハイテンションだつた。ようやく俺にも幸運がきた。 ラブメッセージ贈りたい。
個人経営の酒屋と、小さい本屋、駄菓子屋のある道を通りつつ、正吉のマンションが姿を表した。
マンションの302号室が正吉の部屋だ。
おっかなびっくりなサキのてを優しくエスコートしながら、正吉は自分の部屋のカギをフルスピードでさしこんで、ノブを回して先に彼女を入れた。
ゆっくりと足を前に進めてサキはクッションの上に、「座ってもいいですか?」と聞いてから座った。
もちろんギラギラな正吉が余裕でOKしたのは言うまでもない。
部屋の中でしっかりと写る彼女の顔は切れ長の瞳と、丸顔、薄紅色の唇がかわいい。
正吉はといったら、ボサボサの髪とだらしない口元と伸ばしまくった鼻がみっともない。
時計の針は2時30分あたりを指している。
明日、早番だし、どうしようか。でもこの子と話してたいと正吉は思った。
「君のこともっと知りたい。そして僕の心を虹に染めてくれないか」
「口説き文句うまいんですね。でもちょっとドキドキました」
「もっと言おうか?」
「いえ、そばにいてくれるだけで、今は不幸から逃れてる気分になります」
「ほぅ、フォー!」
もはや正吉のテンションはおかしい。
眠気に耐えられないのか、お互いにあくびが止まらず、目も閉じていくばかりなので、正吉は床にそのまま、サキにベッドをゆずる形で眠ることに。
4時間経って、正吉は起きた。
寝不足だったが、悪夢で目が覚めた。
彼女の寝顔とムネノふくらみ、くびれに見とれていると、正吉の何かが狂いそうだった。
少しずつ、彼女が起きないように注意を払いながら正吉はサキとの距離を縮める。
そして、サキのおっぱいを優しく触った。
よし、まだ起きないぞ!
そんな風に調子に乗り、スカートを下げようとする。しかし、寝ている状態なので、無理であった。
ちょっとヤケクソになった正吉はいきなりサキの口にキスをした。
さらに強く抱き締めた。
体に強い衝撃と刺激を加えられ、さすがにサキも眠たい瞳をこすりながら、自分を襲っている事態に驚く。
「何してるのよ!」
「き、君がかわいすぎるのが悪いんだ」
「まあ、別に私、失うものなんかないからいいですけど、でも後で後悔しても知りませんよ」
「マジ?それじゃ一気に君を裸にするぜ」
乱暴に彼女の着ている服を剥がしていく。
ブラジャーとパンティがないことに、正吉は驚く。
しかし、もはやそんなことはどうでもよかった。
サキのアソコに急いで勃起したチンコを入れようとするが、うまくいかない。
あきれたサキが入口にチンコを誘導した。
初めて感じるゴムなしのセックスに女体の神秘を知った正吉。
女の子の体の中に、俺が一つになってるだと?
マンコのぬるぬるした感触に不思議な気分になる正吉。
ズポズポズポグッチュン。ビバラブラブ。
「これであなたは満足しましたか」
「もうダイマンゾク!」
「ふふっ、でも少しあきれてる」
「あきれないでよ、ペロペロ」
彼女の鎖骨をなめ回す正吉。
唾液で汚されていく女体。
チンコがグイグイマンコを侵略していく。
「私の心をあなたはグチャグチャにもグチョグチョにもさせた」
「ほーう、うれしいねえ」
パンパンパンと淫らに尻を振る。
「もういくかも」
「中に出しても、私、何もかも捨てて生きてるからいいですよ」
正吉は夢中でサキの子宮めがけて射精した。
「んっんんんんん」
「うおおおおおお」
行為が終わり、1分ほど抱き合うが、そっとサキは正吉から身体を離すとこう言った。
「どいつもこいつも、私を理解してくれなかった。私、変な先輩たちに、中学の時レイプされたからそれでトラウマで、今日だってホストに無理矢理やられて、ホイホイついていく私がバカなのかもしれないけど、もっと時間をかけて、色々悩み聞いてほしいのに、誰も悩みを聞かず猿みたいに性欲丸出しで。私が死にたがってることに気付かない。あなたに本当は気付いてほしかったのに」
そう言うと、サキは部屋のドアまで走っていく。
さすがに正吉も追いかける。
「待ってくれ」「いや、離して。別に死にはしないわ。醜く今日もアホな男と1日セックスするだけ」「俺とエンドレスセクロスしようぜ」「イヤ!バカバカ。ごめんなさい、さよなら」
正吉の腕を振りほどいて、サキはドアのカギを開けると、走っていってしまった。
正吉はショックで座り込んだままだ。
「何も変えられなかった。名前すら人生すらわからない女の子ばかり見てきて、結局誰一人届かないまま、ようやく初めてわかりあえたと思ったのに。彼氏になって優しくなって、君がだいすき。どんなラブソングよりも。君がだいすき。どんな名画よりも。はりつけの刑になったって、その頬を優しくなぞり、愛の延長戦でゴール決めたかったのに。そして田舎に俺らと子供一人作って、ももとせに生きたかったのに」