※この作品はR-18です。

私の『個性』は百合の色   作:炬燵猫鍋氏

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まだエロく無いな、うん。


第1話 女王様、マジ悩む

第五世代。私たちはそう呼ばれる世代だった。

 

始まりは、光輝く赤ん坊。

教科書にはそう書いてあった。馬小屋で生まれたかどうかは知らない。

続いて世界中で生まれる『特殊な』子供達。

 

石を牛肉に変える少年。

動(・)物(・)に(・)人(・)の(・)言(・)葉(・)を(・)話(・)さ(・)せ(・)る(・)少女。

その身に対する攻撃を跳ね返す不良グループのトップ。

 

隠蔽も隔離も抹消もできない勢いと数。

夢物語(あくむ)は現実(リアル)を侵食し、時は流れた。

 

能力は遺伝した。片親の能力、さもなくば両親の能力を複合させて発現させることが判明し、特殊能力者はさらにその数を増し…。

 

世界総人口の8割が特殊な能力を持つようになった現在。そ(・)れ(・)は『個性』と呼ばれるようになっていた。

 

個性化社会。

懸命に秩序を回復させて、法律を整備し、超常が日常となった日々。

その平穏を乱す者。『個性』を悪に使う者。人々はそれらを敵(ヴィラン)と呼んだ。

そして、ヴィランから一般市民を守る者。『個性』を自由に使う事を許された者。それこそがヒーローであった。

 

ヴィランとヒーローが描く善悪の螺旋。

その渦が五つ廻った世代に、私は生まれた。

 

私は女王妃美呼(めのう・ひみこ)。14才。

『個性』は“可愛らしさ(ビィラブド)”。

人様に説明する時になんとも躊躇う個性名だが、小一と中一の時に行った『個性』一斉診断・登録でお医者さんが判断した正式個性だから仕方ない。

 

私の顔立ち、声、匂い、そういった物全てが周囲の警戒心を解き、好意的な感情を強く引き出す。

また、その影響は同性において顕著であり、無意識下で常時発動している『個性』である、とのこと。

 

正直、小さい時からカワイイ、カワイイとは言われてきた。自分でも顔立ちはそう悪くはないと思っていた。

ただ、『個性』が周りに“可愛いと思わせている”

自分はズルをしているんじゃないか。

そんな風に悩んだりもした。

 

小学生の時に受けた一斉カウンセリングでは、『個性』として認識される程でなくても、可愛い、キレイは生まれつきの差はある。

ウラヤマシイと思うこと、思われることは仕方がない。

でもそこにズルいと考える必要も、そう言われる筋合いも無い。

そう断言してもらい、気分はずいぶんと軽くなったが、それでも心のどこかに引っ掛かることはあった。

 

だって、この『個性』が有る限り誰(・)も(・)私(・)に(・)ズ(・)ル(・)い(・)と(・)い(・)う(・)訳(・)が(・)無(・)い(・)と知っていたから。

 

けれど、この『個性』には真の姿が有った。

それを知ったのはつい最近。

おそらく、私の成長度合いによって影(・)響(・)が違ったのだろう。

私は、私の『個性』が引き起こしている問題を誰にも相談できないでいる。

 

だって、死ぬほど恥ずかしいから。

年(・)上(・)の(・)女(・)性(・)が(・)私(・)に(・)エ(・)ッ(・)チ(・)な(・)調(・)教(・)を(・)し(・)て(・)欲(・)し(・)い(・)と(・)迫(・)っ(・)て(・)く(・)る(・)な(・)ん(・)て(・)言える訳が無いじゃない!!

 

今、私の隣にはスーツ姿のメガネ美人なお姉さんがいる。

香山睡(かやま・ねむり)(31)

国立雄英高等学校の教鞭を握るプロヒーロー。

ヒーロー名は18禁ヒーロー“ミッドナイト”と言えば皆わかるだろうか。

母の友人でも有る彼女は、幼いころからの知り合いだった。

今はプライベートなので、ボンデージに極薄タイツという、ヒーローのコスチュームに関して法すら動かした過激な戦闘服ではなかった。

 

ただ、後ろ手に手錠を掛け、口に大きな黒いテープを貼りつけ、うっとりとした眼差しで私を見つめているだけだった。

 

『むぅぅん?うぅぅん♪』

 

…どうしてこうなったの?!

私は目をそらしながら、ここにいたるまでの悪夢のような流れを思い返していた。

 

 

 

 




女王様なキャラに『調教して欲しい』と迫られる女子中学生。

…我ながら何かトンデモナイこと始めたかな。
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