※この作品はR-18です。

私の『個性』は百合の色   作:炬燵猫鍋氏

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さて、お嬢様サイド、合流に向けてまた一歩。


第15話 お嬢様、深夜に近づく真相への一歩

確認しましょう。…今すぐに!!

 

私は、ソファーでいまだにぐったりしていた『私』、道鈴さんに素早く近寄り、彼女を抱き上げます。 

 

…『私』って軽いんですのね。

 

『ちょ、お嬢?! なになになに?!』

 

慌てる道鈴さんを抱えて窓辺に。まだ、女王妃美呼(めのう・ひみこ)さんと、連れの女性は見えています。

 

『道鈴さん、あの二人…黒いチャイナ服の女性、御覧になれます?』

 

私の眼には震える肩、おぼつかない足取りもはっきりと捉えられています。

 

『あ、ああ。見えてるぜ。それが何か…』

 

さて、勝負です。

 

『貴女の“個性”であの女性を写し取ってください。今すぐに!持ち物ごと!』

 

つい勢い込んでしまいました。でも、これなら。

道鈴さんの『個性』、二人で歩く(ダブルウォーカー)は、視界内の相手の姿を写しとる物。

女王さんと一緒にいる人物の素性を知ることが、これでできるかもしれません。

 

『りょ、了解!』

 

私が床に降ろすと、道鈴さんはちょっとよろけながらも窓辺により、ガラスに密着するような姿勢で外を注視し始めました。

そして…。

 

前触れもなく、変化の兆しもなく、まるで映像を差し替えたかのような唐突さで『私』は消え去り、そこには黒いチャイナ服を着た長身の女性の後ろ姿が有りました。

 

『いつもながら、見事…。』

 

明日原さんが感嘆の声をあげます。

 

そして、道鈴さんは振り返り、

 

『ふむぅ?! うぐ、むぐぅ!!』

 

驚愕の表情を浮かべながら、くぐもった呻き声をあげるのでした。 

やはり…。

私は手を伸ばし、レザー製のマスクを取り去ります。

その下には黒いガムテープ。

道鈴さんは自分で剥がし、口の中から丸めた布、ハンカチでしょうか? それを取り出しました。

 

『あー、ビックリした!何のプレイしてんだこの姉さん?!』

 

ちょっとハスキーな声。眼鏡をかけた美女。

どこかで見たような…。

 

『…ッ!おまけに、コレもか。』

 

そう言って道鈴さんはチャイナ服のスリットから手を差し入れ、何かを服の下から取り出しました。

…遠隔操作式のローターですね。

 

『そういった物までコピーできるんですの?』

 

ちょっと感心しました。いろんな意味で。

 

『あー?いや、外見だけだぜ。機械類はハリボテみたいなもんで動かない。つーか、猿轡にローターって、野外調教中かよ。で、この姉さんがどうしたのさ?』

 

道鈴さんの疑問に答える前に、明日原さんが口を開きました。

 

『その姿が何者かは知っています。…ミッドナイト。18禁ヒーローの二つ名を持つ上位ランカーです。』

 

…やっぱり。女王さんのお母様の知人、女王さんとも交流が深いと教えてもらったばかりの人物。

ドSな性格・性癖と世間的に認知されている女性が、野外調教を受けながら女王さんと歩いていた。

これの、これの意味するところは…ッ!!!

 

『マジか?!ドSの女王様系ヒーローが、実は野外調教されて悦んでたMの姉さんかよ?はっ、ヒーローさまもあたしらも、エロい奴はたいして変わんねぇなぁ。』

 

道鈴さんは感心半分あきれ半分といった口調で返すと、他の持ち物の確認を始めました。

 

『…チッ!やっぱライセンスの類いはコピーできてねぇな。』

 

『ミッドナイトのポーチ』の中身を確認していた道鈴さんが、黒く表面がくすんだプレートを見てそう悪態をつきます。

 

『かなりレアな物質操作系の“個性”、魔術めいた能力の持ち主が関与しているとの噂ですから。』

 

ヒーローライセンスがコピーできなかったようですわね。そこまで甘くは無いということでしょうか。

 

『で、どうすんのさ。何が知りたかったわけ?ま、ドSのヒーローが実は両刀ってのも面白いネタでは有るけどよ。』

 

状況的に見て、女王さんがミッドナイトを調教していたようにしか思えません。

私の身勝手な妄想のはずだった、女王妃美呼さんの女主人(ミストレス)ネタが、俄然真実味を帯びてきてしまいました。

あぁ、どうしましょう?

 

『いっしょに歩いていた少女は女王妃美呼さん。私が今日、彼女の家で勉強したクラスメイト。…私の大好きな方ですわ。まさか、年上の美女を調教するような素敵な方だなんて妄想の中でしか思わなかったのに。』

 

これは、慎重に調査して、そして接触するべきですわね。理想のご主人様、女王様に出会えてしまうかもしれないわけですし。

 

『まずは二人が入っていったマンションについて調べさせましょう。ミッドナイトか、その代理人の線で利用状況が洗えるはずです。』

 

私がお願いする前に明日原さんが提案してくれました。

 

『あたしは、そーだなー、この体の弱ぇところでも調べるかなー。お嬢が本人と寝る時の参考に、よ。』

 

道鈴さんは、そう言ってニヤリと笑いました。

…不適な笑みが似合うお顔ですこと。

 

『お嬢、手伝ってくれるよな?』

 

…もお、本当に困った(すてきな)お姉様ですこと!

 

明日原さんはこのマンション内に居を構えている情報屋を直接訪ねる為に席を外されました。

私は、全裸になった道鈴さん…『ミッドナイト』とベッドに入ります。

 

『なかなかの巨乳…お、そのわりに胸、感じやすいな。』

 

胸を持ち上げて軽く揉む道鈴さん。

私は顔を近づけ、舌を這わせます。

 

『ひゃうっ!お嬢、いきなりかぁ?!…って、胸、弱いな、マジで…くっ、もう濡れ、いや、ちょ、待って、タンマ!』

 

顔を離して

 

『はい?』

 

息がもう荒いですね。

 

『もう本気で濡れて、ガチで、感じやすいな、逆に相当慣れて無いと、すぐイッちまうぞ、これ。』

 

えーと、私も相当に感じやすいようですが?

 

『私の体も感じやすいみたいでしたけど?どう違いますの?』

 

『…お嬢の体は、アソコが敏感なんだよ。この体は、胸も、たぶん尻も、あっちもこっちもマジで感じる体だわ。ドS?こんだけ開発されてる体が?そうとう仕込まれてるぜ。』

 

道鈴さんは股間に指を這わせ、ベットリとした愛液を指につけて見せました。

 

そうとうに、仕込まれてる?

全身で感じる体に開発?

…まさか、それを女王さんが?

だとしたら、仲(・)良(・)く(・)な(・)っ(・)た(・)ら(・)そんな風にされてしまうかも、してくれるかも?

 

女王さんに、今以上に、淫乱に、開発?

 

あ、ダメ、これ以上考えたら、ダメ。

 

『お嬢?どした?…目が潤んでるぞ?』

 

ミッドナイト、この、目の前の体みたいに、イヤらしく、ミッドナイトみたい…。

 

外を、口を塞がれて、ローター入れられて、歩かされるとか?

女王さんに、調教されて、…あ、あ、ダメっ!

 

『ごめん、なさい、道鈴さんっ!』

 

目の前の彼女に、しがみついて。

 

『また、感じて。その、ミッドナイトの調教とか、開発とか考えたら、今、スゴい、来ちゃって。…お願い。』

 

ミッドナイトの顔の、道鈴幻華さんに。

 

『イカせて、ください。できれば、その、優しく。』

 

彼女は、穏やかな笑顔をみせてくれた。

 

『困ったお嬢様だなぁ。この体で可愛がられても、変な癖つけないでくれよ?あたしはミッドナイトをお嬢様がイカせる手伝いをしてるんだからな♪』

 

唇、軽く触れるだけのキスをして。

 

『て、いうかさ、たぶんあたしもメチャクチャ感じやすくなってるわけじゃん?…イカせてよ、お嬢様。』

 

頷いて、身を寄せ会う。

互いの手を、指を、濡れた、熱いところに這わせて。

抱き合って、唇を重ねて、今度は、舌を。

熱い。

いい匂い。

あ、そこは、ダメ、そこ、弄らないで。

指、熱くて、ベトベトが、絡み付いて、溢れて、締め付けて。

舌も、からんで、頭の中に、なんか、花火?

ちがう、これ、かみなり?いな、づま…。

 

『う、うぅっ!あぅっ!』

 

体に、走るの、熱くて、痺れて、いや、もっと、許して、お願い、やめて、やめないで。いやッ!

 

何かが走って、何も考えられなくなって、たぶん、今までで一番激しい快感だった気がします。

 

気がつくと、ミッドナイト…道鈴さんが胸元に私の頭を寄せ、髪を撫でてくれていました。

 

『…みちすず、さん。』

 

ちょっと喋りにくかったです。まだ、頭がぼーっとしてるみたいです。

 

『可愛いかったぜ、お嬢様♪…あたしもイッちゃったけどさ。』

 

何度か意識して深呼吸。頭はすっきりしてきました。

 

『お嬢の好きな子が開発したかどうかはわかんないけどさ、メチャクチャ感じやすくて、回復っていうか、覚めるのも早いな、この体。何度もイッちゃう体って感じかなー?』

 

私たちが言える言葉かわかりませんが、いやらしい体ですこと。

 

『なー、お嬢。もし、もしさ、その女王妃美呼って子がミッドナイトを調教するようなスッゴい女子中学生だとしたら、お嬢はその子に自分を、あー、自分を差し出すつもりなのか?』

 

優しい、真剣な眼差し。

 

『ええ、歪んだ、妄想まみれの初恋ですもの。今までは女王さんに対してあまりに失礼と思って秘めていましたけれど、受け入れて貰える可能性が、いえ、理解して貰える可能性があるなら、告白して、この身を捧げるつももりだと、そうお伝えします。』

 

髪を、角を撫でて。

 

『そっかー。…旦那や奥方の為ならこの身を、命だって使うって誓ったあたしが言っていいことかわかんねーけどよ。あんま無茶や無理すんなよ?困ったことや助けて欲しい事があんなら、いつでもあたしらを頼れよ?』

 

ちょっと、手に力が入って。

 

『あと、な。いくらお嬢が旦那譲りのエロでも、いくらお嬢が望んでても、大事なお嬢様を大切にしない相手なら、あたしらは黙ってないからな、覚えておいてくれよな。』

 

あぁ、本当に素敵な方達。大切な家族。

 

『はい、誓って忘れませんわ。優しい道鈴お姉様♪…お父様とお母様の次に、明日原さんとセットで愛してますわ。』

 

笑って、髪をくしゃくしゃと。

 

『えー、そこセットなのかよー?亜夢よりあたしの方が優しいぜ。それに、あたしとエッチした方が多いだろ?』

 

明日原さんが、戻ってきたのを感じながら、

 

『そこは同格にしておかないと、明日原お姉様に可愛がられて、強引にランキングを変えられてしまいますもの♪…ね、明日原さん?』

 

明日原さんは苦笑して。

 

『そんな事はしませんよ。冴子お嬢様がそれを口実にして私に襲われたいとお望みなら別ですがね。』

 

身を起こして、下着は…シャワーを浴びてからにしましょう。

 

『向かい側のマンション…俗にいうウィークリーマンションですが、こ(・)こ(・)を意識しているのか、セキュリティレベルの高さを特徴とした高級タイプですね。ミッドナイト…香山睡は、二階の6号室を1ヶ月の契約で借りています。』

 

成る程。今日は土曜日。女王さんはお泊まりでしょうか?

 

『お嬢様、今晩中にミッドナイト、或いは女王妃美呼さんと接触なさいますか?』

 

…どうしましょう?悩み所です。

 

『もう少し考えます。…今晩はここに泊まって、考えをまとめて、あぁ、でもミッドナイトが一人で外出したら、接触を検討しますわ。』

 

二人は頷いて。

 

『幻華、私は奥方に連絡して、お嬢様のお泊まりの準備を誰か若い者に届けさせる。それから、いくつか装(・)備(・)を、念の為に用意してくる。貴女はその間のお嬢様のフォロー、特にミッドナイトと接触する場合のバックアップをお願い。あ、あと夕飯は…何かデリバリーで取り寄せましょう。』

 

明日原さんの言葉に道鈴さんは力強く頷いて

 

『了解。…ピザが食べたい。お嬢は?』

 

あら、何でもよかったのですが…ならば。

 

『お寿司で。』

 

明日原さんは笑って。

 

『ならばどちらかに加担せず、蕎麦か饂飩の出前を主張しましょうか。…ジャンケンですね。』

 

 

…5回の“あいこ”の果てに、私が勝利しました。

 

そて、長い土曜の夜と日曜になりそうです。

勝利の中トロを食べながら、私はこの土日が、自分の生活を一変させる予感を感じていました。

 

 

 

…炙りサーモンも美味しかった。

 

 

 

 




愛人1号2号、けっこう愛着沸いてきました。

さて、お嬢様は誰にどう切り出すのか?
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