下手で拙い文章ですが優しい目で見てやって下さい…。
見上げた空は昨日の大雨なんかなかったかのように晴れ渡っでいた。
綺麗に澄んだ青。
夏になる前の少し暑くて、でも涼しい風。
眩しい太陽を遮った。
「しーおー!」
「……ちけぇよ、ばか」
馬鹿みたいにふにゃと笑うそいつ。
その瞳はやっぱり空の色によく似ていた。
「しお、帰るの?」
「帰る」
幼馴染みの朝田真宏(あさだまひろ)は父親がロシア人、母親が日本人のハーフだった。
「俺んちおいでよ。ご飯一緒に食べよ?」
「やだよ。作んのどうせ俺じゃん」
日本人離れした190cmの身長に豹のようにしなやかに筋肉がついた身体。灰色の髪の毛は猫っ毛で今どきのモードマッシュの髪型がよく似合ってた。瞳は透き通るような蒼。恐ろしいまでに整った顔。
幼馴染みの朝田真宏(あさだまひろ)はその外見を裏切るかのようにどうしょうもない甘ったれである。
「ねーぇー、しおーお願いだよー、今日福岡さん来ないんだよー」
真宏の家には家政婦さんがいる。福岡さんというとても優しくふくよかな体型をした50代女性だ。
「たまには自分で作れ」
「俺に作らせるとどうなるかはしおが1番知ってるでしょー?」
そうなのだ。シオはただの金持ちのボンボンであり、こいつは1人では何もできない。
いや、できない、というのは違う。
やれば何でも出るふざけたスペックを持っているのに、やらないのだ。
「ね?しおお願い」
俺の前に回り込み手を合わせて見つめてくる真宏。
うるうるとさせた瞳に俺はうっとなる。
「しおの好きな泡風呂にするから、ね?」
「……ハーブの香りにしろよ」
さっきのしゅんとした顔が嘘のようにニコッと笑う。
俺は昔から真宏のしゅんとした顔によわい。あと真宏んちのばかでかい風呂にも。
「やったぁ!あ、オムライスがいい!」
「黙ればか。今日は肉じゃが食いてぇの」
「えぇー」
毎日帰りは一緒。
こんな風にどちらかの家に泊まりに行くことも当たり前。
クラス違うが真宏はよく遊びに来るから一緒にいることが多かった。
親よりも一緒にいる。
どんな友達よりも一緒にいる。
一緒にいることが、あたりまえ。
側にいて、あたりまえ。
「しーお」
「なんだよ」
「ふふ、しおは可愛いなぁ」
「死ね」
「あははっ!」
こんな時間がずっと続くと思ってた。
あの日まで。
「であるから、この公式をここに……」
かさり
眠たい目を隣に向けると机の上に小さく四角におられた紙がある。どうやら隣かららしい。
顔を真っ赤にした女子。
確か名前…。あれ?なんだっけ……。
てか今授業中なんですけど…。まぁ寝てたけどさぁ。
《今日放課後時間ある?》
丸まった女子らしい字。
あ、思い出した。平松(ひらまつ)だ。
放課後。
確か今日真宏は部活だ。ちなみにバスケ部である。晩年一回戦負けの弱小バスケ部だが。
クラスの席は隣同士がくっついている。紙をちぎって書くのも面倒なので自分のノートの端に返事を書く。
《あるけど。なんで?》
ずっとノートを隣に見せる。とんとん、とここに書けと示すと平松は教師の目を気にして返答を書く。
《HR終わったあと、話したいことがあるの》
隣を見る。
黒くて長い髪の毛から平松の真っ赤に染まった顔を見える。
真宏関連かな。
たまに、というか頻繁に真宏にラブレターを渡せだとか、真宏と話すきっかけを作れとか連絡先を教えろだとか頼まれる。
はぁと小さくため息をつくと平松がびくっと反応した。
《いいよ》
《ごめんね。ありがとう》
また俺は自分がモテないことを自覚するのだ。