「もしも苦労人がカルデアのマスターだったら」 作:HK416
それからオルタの兄貴がようやく絆レベル10だよぉ! 自分の絆MAX処女あげちゃうのぉほぉおお!!
さて、年末から正月にかけてのガチャ地獄でしたねー。
キングハサンのじぃじで、取り敢えずは打ち止めか。まあ、自分の財布のヒモは完全にマーリンに引っ張られ、武蔵ちゃんにぶった切られ、師匠に貫かれ、じぃじに断たれちゃいましたけどね!
では、サマーバケーション編、えっと何話目だ。取りあえずエロだ。どぞー。
『風魔小太郎の受難』
「はあ、僕の手下が、またしてもあのような使われ方を…………やっぱり納得がいかない」
「気持ちは分からないでもないが…………でも、お前等の作ってくれた宿、過ごしやすくて快適だからな。皆に代わって礼を言うぜ」
(男性陣のコテージは、女性陣と主殿のそれよりも数段劣っていると言わない方がいいのでしょうね、これは)
白い砂浜に腰を下ろし、語らっていたのはアーラシュと風魔の頭領であった。
風魔 小太郎。
北条家に仕えた恐るべき忍集団『風魔』の頭領。彼は、その五代目頭領に当たる。
戦国時代、普段は風間を名乗り、狩猟や農耕で日々を送り、いざ任務となれば、風魔と称して凄まじい集団戦法により、その名を天下に知らしめた。
その凄まじさたるや、200人の乱波で連日連夜、略奪と夜襲を繰り返し、武田軍を撤退させたほど。
また彼等の恐ろしいところは、その徹底した配合操作すら行っていたこと。
より優れた「忍」を作り出すために、異人――どころか、古来日本から存在する人界の鬼種の血すらも引き入れた。その最高傑作が彼だ。
任務以外では田畑を耕す生活を送っていたからなのか、今の状況もあっさりと受け入れているらしく、他の男性陣と同様にアロハシャツを着ていた。
因みに“風魔”と“ふうま”は全くの別物である。その起源すら異なる。
両一族ともに、その始まりは判然としないものの、武士の世界で影として生きた風魔、日常の裏側で魔界の者共と戦ってきたふうまと棲み分けがある。
なので、風魔の前で、決して虎太郎を同列に語らないように。彼の怒りを誘い、死に直結するからである。
「ん、ビール飲むか?」
「あ、いえ、お酒は……酒気には強いのですが、好きでもないですし、飲もうとしても胃が拒否してしまって」
「ああ、そうだったのか。いかんいかん、アルハラするところだった」
「ある、はら? …………何と言いますか、アーラシュ殿は現代に馴染んでおられますね。金時殿のようです」
「…………別に隠しているわけじゃないから、いいかぁ。オレは此処とは違う聖杯戦争に呼ばれたことがあってな。その時に、色々と教えてもらってな」
「成程、そういった方は他にも居られるようですが……何と申しますか、然したる願いもない身としては、大変な思いをなさっているようですね」
「はっはっは、否定は出来ないなぁ。前も大変だったし、今も似たようなもんだ。だがまあ、マスター運だけは悪くないな、オレは」
(悪くない!? あの主殿で?!)
アーラシュの快活な笑みから嘘ではないと感じ取った風魔は愕然とする。それもそうである。彼からマスターである虎太郎への評価は、余りよろしくない。
マスターとして、主としての能力は非常に高い評価を与えてはいる。
だが、その人間性と度々自分達を風魔忍群を巻き込む努力の方向音痴のお陰で、総合評価はマイナスである。
「ところで、さっきは金――ゴールデンと一緒に居たみたいだが、どうかしたのか?」
「はい! 金時殿と一緒に遊んでまいりました!」
「お、おう」
突如として早口になり、爆上がりした風魔のテンションに、流石のアーラシュもちょっと引いてしまった。
何を隠そう、彼は熱狂的な金時ファン、金時オタク、金時フリークスなのであった。
風魔一族の隠れ里は足柄山にあった。出身地を同じとして、寝物語に活躍を聞いて育った彼にとって、金時は憧れの大先輩なのである。
「今日は島を一緒に探索しまして、現れた魔物を共に千切っては投げ千切っては投げ!」
「ほー、流石は日本の化け物退治のスペシャリストってところか。こりゃ、オレも負けていられないかぁ?」
「いえ、為した偉業はアーラシュ殿に劣っていようとも、悪党退治と怪物退治の腕前は金時殿の方が……!」
「そうかそうか! そんな日本の大英雄に背中を任せられるなんて、こりゃマスター運だけじゃなく、戦友運まで上がってきてるんじゃないか、オレは!」
これが他の大英雄であれば、誇り高さ故、金時に怪物退治の腕前を競おうとしただろうが、アーラシュに限ってそれはあり得ない。
彼の人柄は一言で言えば、近所の気の良い兄ちゃんである。
度量の広さはカルナにも劣らないが、精神性が聖人過ぎて近寄りがたいカルナとは対照的に、気負った風のない彼は誰であれ非常に付き合いやすいものと感じるだろう。
「その後は島の反対側で、アザラシの群れを見つけまして! 金時殿もゴールデン愛らしいと!」
「アザラシ? アザラシってあのアザラシか? 生前も見たことはないが、貰った知識としては見た目的にも北国の生き物じゃないのか?」
「いえ、それは僕にも良く……蝦夷の方ではそのような生き物が生息していると聞いたことがありますが、実際に見たことはなかったので」
一般的に、アザラシというものは北国の生き物というイメージが強い。
日本人は流氷と共に日本にやってくる生き物、という認識があり、その他の国でも北極圏で生活している姿を一番初めにイメージするはずだ。
だが、実際のところ、極寒の地ばかりではなく、温暖なハワイや地中海に生息する固有種も存在している。
雄大な自然、生命の進化の不可思議を感じながら、アーラシュと風魔は死後に得た新たな発見に胸躍らせた。
二人とも無理に二度目の生など望んでいないが、未知を既知に変えるというのは快感が伴うものである。
「あっ、アーラシュと風魔くんだー」
「本当だわ。アーラシュのお兄さん、風魔くん、お腹は空いていらっしゃる?」
(僕だけ、僕だけクン付け。何だろう、この舐められてる感は。どうしよう、この行き場のないモヤモヤは……)
「おっ、いいね~。ちょうど、酒のツマミが欲しかったんだ。風魔はどうする?」
「え? あ、あぁ、僕も朝から何も食べていなかったので、ご一緒させて頂きます」
「二名様、ごあんない~」
「おみまいするぞー!」
「いやいや、そこはご馳走する、だからな?」
(アーラシュ殿だけ手を引いて……これは舐められているのではなく、心の距離が……!)
ジャックに右手、ナーサリーに左手を引かれ、アーラシュが立ち上がり、風魔はその後に続く。
二人の幼子との心の距離に、自分のコミュニケーション能力の低さを感じながら、風魔は嘆息していた。
ともあれ、それも仕方のないことだ。人付き合いは苦手ではないものの、元より口数も多くはない。
何らかの祭り事があったとしても、どちらかと言えば部屋の中で静かに過ごしたいタイプである。
子供達からすれば、面白みのない相手に映ったとしても不思議ではない。
ましてや、アーラシュは気さくで明るく、誰であれ同じように接する。
どちらが子供により好かれるか、など考えるまでもないだろう。
暫らく砂浜を行くと、砂浜に焚火を作り、木の枝を三角錐状に組み上げて囲炉裏の自在鉤のようなものを作って鍋が吊るされている。
焚火の前では、虎太郎が鍋の中を覗き込み、更にその隣では水着姿のコアトルが行儀よく正座で待機していた。
その水着はオレンジのビキニであったが、ビーチバレーの選手が着るもののように布面積が大きいスポーツタイプ。
いや、彼女の場合はビーチバレーではなく、
「よぉ、コアトルも一緒かい?」
「ハァーイ! お酒だけじゃなくて、お酒に合うオツマミが食べられるって聞いたネー! あっ……」
「おいおい、どうした三人とも、そんなに離れて? 座れよー、立ちながら食べるのは行儀が悪いぞー」
「……ハっ?! い、いえ、何でもありません。ほ、ほら、お二人とも」
「「……う、うん」」
コアトルの姿を確認した瞬間に、アーラシュから離れ、風魔の両手にしがみ付くジャックとナーサリー。その三人の姿にしょんぼり顔のコアトルである。
コアトルの強烈な顔芸で、子供達は彼女に対して苦手意識を持っているのだが、風魔も地味に苦手としている。
明るすぎる性格もそうなのだが、恐らくはウルクでの一件が絡んでいる。
ウルクにてギルガメッシュに召喚されたサーヴァントは七騎。
マーリン、レオニダス、牛若丸、弁慶。カルデア一行が到着する以前に散った巴御前、天草四郎時貞、風魔小太郎である。
しかし、ギルガメッシュによって召喚された風魔とカルデアで召喚された風魔は、同一人物であったが別個体であった。
レオニダスとは異なり、当初、風魔の方は求められる役割の違いから待機していたことによる影響と思われる。
なので、カルデアの風魔とコアトルはウルクにおいて直接対面したことはない。
ないのだが、ウルクの風魔はコアトルにコテンパンにノされたらしく、座を通じて苦手意識が来ているものと思われる。
虎太郎曰く――
『ああ、多分、上空1000mくらいまで吹っ飛ばされて、炎で燃やされながらパイルドライバー喰らって、炭化した挙句にぐちゃみそになって死んだんだよ、お前』
『何なのですか、その目も当てられない死に様は……!?』
『ふーっ、ふーっ、何の事ネー? 今の私はウルクの私とは違うから、ワカリマセーン!』
『嘘つけ、全部覚えてんだろお前。へったくそな口笛吹きやがって』
――とのこと。そりゃ、そんな殺され方すれば誰だって苦手意識の一つも持とうというもの。
三人はコアトルの反対側、アーラシュを挟んだところに腰を下ろした。
その様子に、ガックリと肩を落としたコアトルの肩に手を置き、まあまあとアーラシュが慰める。
「で、ツマミを作ったのは、虎太郎か?」
「いや、作ったのは其処の二人。オレは横から口出しただけ。ほら、二人とも、出してやれ」
「「はーい!」」
虎太郎に促されるまま、二人が持ってきたのは一枚の大きな皿にクラッカーが敷き詰められ、中央には別の皿にペースト状の何かが添えられた何か。
それを見た瞬間、アーラシュの目が輝いた。当然だ、彼の好物なのだ。
「おお、これは……!」
「チタタプー!」
「いや、違うからな。確かに潰したけど、チタタプ違う」
「フスムじゃないか!」
「お前がこっそり入れてたらしいヒヨコ豆があったからなぁ」
「いやぁ、悪い悪い。買い出しに付き合った時に目に入っちまってな。しかし、オレが知ってるものよりも、ちょっと茶色っぽいな」
「フスムとラタシケプの合いの子だな。味付けに醤油を使ったから、茶色っぽい」
フスムとは東南アジアに広く知られるペースト状の料理である。
ひよこ豆を茹で、ニンニク、ごま、オリーブオイル、レモン汁で味付けをした副菜。
これをピタと呼ばれるクラッカーに似たパンにつけて食べる。アメリカやイギリスなどではライ麦パンにつけることもあるようだ。
対し、ラタシケプとは直訳して“混ぜたもの”。端的に言えば、アイヌの和え物である。
山菜、野菜、豆類を汁気がなくなるまで煮込み、軽く潰してから獣脂、魚油、塩で味を調える。
今回の一品は、プクサラタシケプのフスム風醤油ソース混ぜ、と言った所か。
「では、お先にオレから。はぐはぐ…………お、いいねぇ~。オレの知ってる奴よりも塩気が濃い。酒に合うなぁ~」
「Oh! ニンニクとショウユソースの風味がまたいいネー! 食欲をそそりマ~ス!」
「「ごくごくごく! ぷはー!」」
「ふむ、白米に合いそうにないですが、これはこれで美味しいですね」
「「やったー!」」
「あら、美味しそう。それはなぁに?」
「お、アーラシュが言ってたフスムってやつ? 見たことなかったけど、結構美味しそうだぁ」
「マリー、ブーディカ。お前等も喰うか?」
バレーボールを手にして現れたのはマリーだった。
どうやら、今の彼女は本来のライダーからキャスターにクラスが変わっているらしい。
黒いリボンのついた麦わら帽子、胸元に白百合の挿された白いサマードレスを身に着けており、優雅さよりもチャーミングさが上がっている。
もう一人は白いビキニの上から白い薄手のシャツを羽織ったブーディカ。
普段の服装と露出も色も変わらねぇ! と思ってはいけない。際どさはかなり上がっているのである。
そんなこんなで、ちょっとしたパーティが砂浜で恙なく進んでいく。
アーラシュ、コアトル、ブーディカの大人達は、大酒飲み筆頭のドレイクが別のところで飲んでいるので、マイペースに酒を楽しみ。
風魔と子供組、コアトルの心の距離が縮まり、思わず女神様のちょい泣きとホニャ笑顔が炸裂。
マリーは、初めて食べる料理の美味しさに、輝きが更に増したりした。
そして、メインディッシュの時間が訪れた。
「んじゃ、今日のメインな、ほいさっさ」
「こーれーはー……?」
「…………肉、だね」
「いや、肉は肉ですけど……黒すぎます。黒すぎません?」
「マスター、これはダンジョン飯ね……?」
「失敬な。変な肉なんか使ってねーよ。なぁ?」
「うん! ワイバーンでも、バイコーンでもないよ?」
「キメラでもないわ。普通のお肉よ!」
「そうだよ。これはイヌイットのプイダニャカという料理だ。彼等の主食だな。ギョウジャニンニクと一緒に煮たから肉の臭みも消えてる。これは普通に美味い」
「匂いは悪くないわ。ニンニクの臭みが食欲をそそる。これはまた、お酒に合いそうな…………一番、コアトルいきマース!」
差し出された肉の黒さに、一同は怖気づいてしまう。
しかし、虎太郎を筆頭に、ジャック、ナーサリーが続き、更にはコアトルまで口にした以上、他の皆が食べないわけにもいかず……
「美味しい! これ、美味しいデース!」
「んじゃ、腹を括って…………んまぁ~~~い! これも酒に合うなぁ!」
「ん。本当だ。よく煮込んであって柔らかい。でも、何これ? 牛、肉……?」
「うーん、不思議な風味、サーモンのようでもある気が……」
「いえ、鮭のような気もしますが、鮪のような気も……でも、僕は嫌いではないですね。いえ、寧ろ、好きな味です」
「そう? じゃあ、一番美味しい所、あげるね!」
「ジャックが解体して、私が味付けして、マスターが見ててくれたものだから、きっと、とても美味しいわ」
(((また絶対、脳みそだ……)))
(余計なこと言うんじゃなかった……)
付き合いの長い四人は、アイヌ料理の脳みそ生食の餌食――もとい、舌つづみを打っているのだろう。表情は微妙そのものである。
その様子に、まだカルデアに来たばかりのコアトルは首を捻るばかり。
もっとも、彼女は南米出身。生食文化の一つや二つ平気で受け入れそうではある。
ジャックとナーサリーの言葉に、虎太郎は鍋の底からお玉を使って、一番美味しいところを取り出そうとした。
――その時、アーラシュに電流走る……!
彼は優れた千里眼を有している。
その瞳は千里を見通すばかりでなく、遮蔽物に隠れた敵を容易に見透かし、更には未来ですら見通すほどである。
そう、彼は見てはいけないものを見てしまったのだ。
「……っ、虎太郎、ちょっと待て!」
「え? なんで? ほらよ、風魔、一番美味しい部分だぞぉ? アザラシの頭の丸ごと煮」
「…………え? マスター? ん? あの、このお肉、アザラシさんの……?」
「そんなの食べさせたの?! あんな可愛らしい生き物を!?」
「いや、でも美味かったろ? 可愛いからって食べられないわけじゃないぞ。なあ?」
「「ねー」」
「あ、あの、風魔くん? む、ムリして食べなくてもいいネー? ほ、ほら、お姉さん南米出身だから、これくらいは私が代わりに……」
「…………………………………………………………………………………………」
差し出されたアザラシの頭を死んだ魚の目で眺める小太郎。
今日の午前、憧れの金時と共に、アザラシの愛らしさにホッコリしたにも拘わらず、こうしてその日の内にアザラシを食べ物として差し出された彼の胸中は如何ばかりか。
風魔はアーラシュを見た。彼は片手で顔を覆い、酒で緩くなっていた己を責めている。
風魔はマリーとブーディカを見た。二人はドン引きしていた。当然である。
風魔はコアトルを見た。彼女は見る見る内に表情の変化していく様に何かを察したのか、身代わりになろうとしている。
風魔はジャックとナーサリーを見た。二人は、キラキラとした視線を向けている。これはもう逃げられない。
そして、風魔は最後に虎太郎を見た。彼は珍しく何の悪意もない表情をしている。それが余計に風魔の殺意を加速させたのは言うまでもない。
「ん? どうした? 早く喰え。オレ達三人で、島の反対側まで行って採ってきたんだぞ」
島の反対側にいたアザラシの群れは、人間に対する警戒心は皆無だった。
オケアノスという人類史の何処にも存在しない海は、その生態系も不可思議であるらしく、アザラシにとっての天敵という存在もいないからなのだろう。
アザラシを見つけた三人は、虎太郎の指示でそこらへんに落ちていた木の棒を手にして、徐に獲物へと近づき―――
『おらぁっ!』
『えーいっ☆』
『ていやっ♪』
『『『ア゛ア゛ア゛~~~~~ッ!!!』』』
――――振り上げた棍棒を、アザラシの頭部へと全力で振り下ろしたのであった。
その話を聞いた風魔はカタカタ震えながらも、意を決した。
「た、食べますよ。食べますとも(震え声」
「マジでどうした。声、震えてんぞ、お前……?」
金時との思い出を穢された悔しさ。
自分を見守る四人の憐憫の視線。
この料理を作った三人の悪意の無さに、振り下ろし所を失った怒り。
今や、風魔の胸中はぐちゃぐちゃである。
「あ……は…………あの、主殿。これは、どうやって食べれば?」
「そのまま肉を齧り取ればいい」
「あ……」
「は……」
「……あ」
「早く喰えよ」
そのままかぶりつこうとした風魔であったが、アザラシと目が合ってしまい、大きく口を開けたまま顎を引いてしまう。
あのゴールデン愛らしかったつぶらな瞳は、茹でられた今は白く濁り何の光も映していない。それが余計に風魔の悲しみを煽る。
何度となくかぶりつく方向を変えてチャレンジしようとした風魔であるが、結局、最後には泣き出してしまい――――
「ふぅぅ、ふぐぅぅぅぅ!! ぐぅぅううううう!! この、このこのぉ、努力の方向音痴!!」
「え? オレなんで罵られた? 今日は何もやってませんよね?」
――――意識せずに自分をどん底に突き落とした虎太郎を、罵られずにはいられなかった。
―――――
――――
―――
――
―
『戦闘女王の幸せ』
「流石に、あんなの予測できねー、って」
水上コテージに戻った虎太郎は、ベッドに寝そべっていた。
昼間の一件――風魔にアザラシ料理を振る舞ってしまった失態に愚痴を溢す。
真実、虎太郎に悪意などなかった。
誰がどう見た所で、間が悪かったとしか言いようがない故に、愚痴の一つも溢したくなるだろう。
結局、あの後、アザラシの頭の丸ごと煮も虎太郎が食べる流れとなり、散々である。まあ、料理は全て美味かったは美味かったのだが。
思わぬ所で風魔との軋轢を生んでしまい、嘆息する。
幸い、周囲の執り成しで穏便に事は済んだが、これで土壇場にでも風魔の裏切りや躊躇を誘発しようものなら目も当てられない、と考えている。
風魔の職業はいざ知らず、性格的に裏切りなど考えまい。
もっとも、風魔のみならず、元より裏切りという思考そのものが抜け落ちたかのようなカルナやアーラシュであったとしても、同じ対応と思考に至るであろう辺り、実に偏執狂である。
「…………………………」
その時、虎太郎の手が懐の“瞬神”に手を伸ばす。
コテージへと近づいてくる何者かの気配を感じ取ったからだ。
特異点では聖杯を探索・回収し終わった後でも、聖杯の影響の名残りなのか、特異点そのものにそういった環境が整っているのか、サーヴァントが召喚される場合がある。
大抵の場合はシャドウサーヴァント――サーヴァントとは呼べない残滓。召喚の失敗、強引な召喚による歪みとして半ば影と化した肉体を持つ紛い物だ――となる。
だが、龍脈の付近、高純度の魔力が大気中に含まれる、召喚された英霊に所縁の深い土地やモノが近場にある等、条件が整えばサーヴァントとして成立することもある。
それを警戒して、虎太郎は“瞬神”のいくつかを、カルナやモードレッドに渡していた。
勿論、安全な場所に逃げるためである。何らかの理由で強襲してきたサーヴァントなどと戦ってやるつもりはハナからない。
戦力差は言わずもがな。よしんば戦えたとしても、労力と成果が見合わず、自身の最高戦力に処理させた方が、ずっと確実で楽だからだ。
この辺りは、戦闘はあくまでも迅速に終わらせるものという前提があるからだろう。彼に戦闘を楽しむ、などという思考は存在しない。
しかし、全ては杞憂であった。
その気配、その足取り、全て知っている。というよりも、つい数時間前に別れたばかりである。
「開いてるよ」
マシュの時と同様に、扉の向こう側でノックをしようした二人に先立って声を掛ける。
扉の向こうから漏れたのは苦笑だ。恐らくは、顔を見合わせて笑っていることだろう。
「失礼するわ♪」
「お、お邪魔しまぁす」
「はいよ、いらっしゃい」
入ってきたのはマリーとブーディカである。
僅かばかりはしゃいだ様子と僅かばかりに緊張した様子。
それぞれが違った様相を見せているが、共通している点もあった。頬に差した赤みである。
虎太郎は二人を迎え入れながらも、頭の後ろで両手を組んでベッドに寝そべったままであった。
けれど、来訪者の二人は気にした様子はない。
そのままマリーはベッドの右側に、ブーディカは左側に腰を下ろした。
「あー……その、虎太郎、ちゃんと休めてる?」
「折角、マシュが考えてくれた休暇ですものね。まあ、行き先を決めたのはモードレッドだけれど、彼女も楽しんではいるけど、貴方を心配しているのも本当よ」
「休んでるよ。精神的にも、肉体的にもな。それにオレだって、同じように楽しんでるさ。心配してくれなくてもいいんだが、ここでは礼を言うべきだな。ありがとう」
全て本心なのだろう。声色は油断はなく、いつでも動ける緊張を孕んでいるものの、適度に緩んでいる。
その言葉と様子に、マリーは笑みを浮かべ、ブーディカはホッと息を吐いた。
虎太郎が口にした礼も、心からのもの。
恥知らずで、情け知らずではあるが、恩知らずではない。
例え、己の望んだものでなかったとて恩は恩。こういったところは、モーツァルトと似通っている。
「それで、どう?」
「なにがー?」
「もう! 分かっているのに惚けるんだから! 私達のファッション!」
「えぇー? そんなに? そんなに重要なことでござるかぁ~?」
守るべき民の前でもないにも関わらず、気合の入ったマリーの言葉に、どっかのござる侍の真似事をして巫山戯てみせる。
ともあれ、マリーの気合も頷ける。
生前、彼女はフランスの貴族社会におけるファッションリーダーであった。
まさにカリスマ。現代のモデルなどでは及びもつかない影響力であり、当時の貴族女性は誰もが彼女を真似たと言われている。
自身を着飾る喜びと楽しさを、よくよく知っている。この気合も当然だ。
「それに私は兎も角、ブーディカさんも褒めるべきではなくて?」
「え、えーっと、私はその、マリーやマシュほど考えたり、楽しんだり、したわけじゃないから……」
「自分に似合う、自分のしたい格好をするだけではなく、どのような姿をすれば殿方が喜ぶのかも考えているんだから!」
「んぐぐっ。マリー、そういうの言わないで!」
マリーやマシュは、どのような格好が似合うのかを考えていたようであるが、ブーディカはその一段上を行く。
自分に似合い、なおかつ男が喜ぶ格好を選んできたのよ、とカミングアウトするマリー。
ブーディカの頬も紅く染まった。この言い分では、どの男を喜ばせたかったのかなど、まる分かりである。
マリーの格好は、ただひたすらに魅力的だ。
清楚かつ可憐。フランス王宮に咲き誇った白百合そのものの魅力である。
だが、大抵の男は、余りの可憐さに息を飲むばかりで、やましい視線を向けることすら出来ないだろう。
対して、ブーディカの格好は、男の視線を引き付ける。
飾り気のないビキニは清楚さを演出し、布地も大きく平均的。
しかし、何処か彼女の健康美を押し出し、男の欲望を直接刺激してくるかのようだ。
二人の姿をしげしげと眺めた虎太郎は、うむと頷き――――
「もう、そういうことじゃないわ!」
「目は口ほどにものを言うって日本の諺もあるけど……これは、ちょっとぉ。う、嬉しいけど」
――――元気になった股間が、下着とズボンを押し上げる。
その様に、マリーはぷくりと頬を膨らませ、ブーディカは大きくなった身体の一部をチラチラと横目で視線を向けた。
彼女等にしてみれば、感想を聞かせて欲しかっただけで、何も身体の一部で感想を示してほしいなどとは思っていない。
「まあまあ、元々そのつもりだっただろ?」
「きゃ……!」
「……あっ!」
虎太郎はベッドに横になったまま、二人の手首を掴むとベッドへ引き摺り倒し、腰に手を回して抱き締める。
余りに強引な行為に、マリーは僅かばかりに怒りを露わにし、ブーディカは慌てた様子で虎太郎の腕から逃れようとした。
しかし、二人の抵抗は虚しいまま終わる。
両者ともにサーヴァント。対魔粒子を有するとは言え、虎太郎の手から逃れるは容易い。
それは虎太郎を傷付けまいとする配慮であったか。それとも、これからを期待していたが故なのか。
「オレが言葉を重ねた所で嘘臭い。行動で示した方が分かりやすいだろ?」
「そういうことでは…………んんっ?!」
「そ、そういうことをするなら、私はいいから、二人でゆっくり………………あ、あはは、やっぱり、ダメ?」
「んーっ! んん! んひっ、……ちゅ、ん……んれ……じゅるる……ちゅ、ちゅ……れる、……ちゅぅ……」
無遠慮に唇を奪われたマリーは首を振って逃れようとしたものの、唇を割って入ってきた舌の動きに逃れる術などなかった。
唇の裏側を舌のざらざらとした感触で撫で回されただけで、顎は緩み、下腹部に熱く燻る疼きが生み出される。
次第に蕩けていくマリーの表情に、ブーディカはごくりと咽喉を鳴らした。
ああなってしまえば、自分達は抵抗する、という思考さえも溶け堕ちて、虎太郎の舌に舌を絡ませ、涎を飲み合うしかなくなってしまうのを知っていたからだ。
何度も味わった虎太郎とのキスによる法悦の味を思い出し、ブーディカの腰は震えと共に愛液を漏らし出す。
「んぷ……ちゅりゅ……んく、んくっ……れるる……んぇぁ……ん……えぁぁっ……」
「もうすっかり牝の顔になったな。さて、次は……」
「あ、ま、待って――――んっ、ちゅちゅ……んぶっ……こく、ごくっ……れろ……んっんっ、ずりゅ、ずろるる……」
言葉では拒絶してみせても、一度舌を絡ませ合えば、ブーディカは何処までも貪欲だった。
虎太郎が求めるまでもなく、自ら舌を絡ませ、撹拌した互いの唾液を飲み干していく。
口内の何処を擦れば気持ちが良いのか、舌の何処を擦り合わせれば気持ちいいのかを知った動き。
キスの余韻に浸っていたマリーですらが、ブーディカと虎太郎のキスに目を奪われる。
自分とは比較にならない下品ではあるが、情熱的な口腔愛撫。
男と女が求め合うとはどういったことなのか、男と女がただの獣になるのがどういうことなのかを見せつけてくるようで。
マリーの心に対抗心を芽生えさせるには十分過ぎた。
「んんっ、ちゅ……んむ……むちゅ……ンむむ、……れろ、れるる……ぷぁあ……んえぇえ……」
虎太郎がブーディカの口腔から下を引き抜くと銀色の唾液の糸が伸び、ぷつりと切れる。
だが、それでもなお足りないと舌を伸ばしてキスをねだったが、虎太郎は笑みを深めるだけだった。
「さて、お次は……」
「きょ、今日は、私達が気持ち良くしてあげるから」
「虎太郎は、そのまま横になっていて……」
「……じゃあ、お任せしようかねぇ」
初めから決めていたのか。それとも虎太郎の性技から逃れるための方便であったのか。
ともあれ、マリーは上半身を、ブーディカは下半身の衣服を丁寧に丁寧に脱がしていく。
露わになった裸体は、興奮した牡の香りを発し、否応なしに牝を昂らせる。
そして何より、そそり立った怒張は、牝に対して、早くしろと主張するかのようにビクついている。
「あぁ、熱ぅくて、おっきぃ……♡」
「そ、それに私の指でも回り切らないくらい、太くて…………ごくっ」
二人の視線は、剛直に釘付けとなった。
自身を何度となく深い絶頂に陥れ、女としての幸せを目一杯与え、完全に屈服させたモノだ。視線に熱が籠るのも無理はない。
「じゃあ、私は扱いてあげるから、いっぱい気持ち良くなってね?」
「わ、私は撫でてあげる……虎太郎も、こっちも、ちっとも良い子じゃないけど、特別だよ?」
「ああ、頼む、楽し――――うっ」
虎太郎の笑みを湛えた顔が歪み、言葉が詰まる。
マリーはその類を見ない男根をゆるゆると扱き、ブーディカは亀頭を掌で撫で回す。
マリーの方はぎこちなさが残るものの、その拙さが性に対する経験不足を露呈させ、これから開発していく愉悦が獣欲へと変わっていく。
逆にブーディカは巧みだ。男が何を悦ぶのか、何処が気持ちいいのかを心得ている手の動きは、容易く男を快感の坩堝へと落としていく。
二人の息は合わず、まるでどちらの方が気持ちいい、と問いかけてくるかのよう。
そして、その息の合わなさが、逆に性感を高めていく。
「と、殿方も、ここは気持ちいいのよね……?」
「ふふ、いい子、いい子。たくさん気持ち良くなって、ほら、もうぴゅっぴゅってしちゃってる……♪」
「はぁ……堪らん……気持ちいいよ……」
マリーは虎太郎の胸板に顔を寄せ、乳首を口に含む。
女のそれとは比較にならない不格好さも気にせず、乳輪に沿って舌を這わせ、チロチロと舌で硬くしこった乳首を弾いた。
ブーティカは虎太郎の感じている快楽の度合いを、掌に当たる我慢汁の量で推し量る。
射精にも似た勢いで吐き出されるカウパーの熱さを感じる度に、蜜壺から同じ量の愛液が流れ、手淫が激しくなった。
指で鈴口をくりくりと苛めたかと思えば、指で輪を作ってカリ首を扱き、漏れるカウパーを塗り付けて、二人の手淫を助けていく。
虎太郎は口元に笑みを浮かべたままであったが、歯を喰いしばり、眉根を寄せて苦悶に耐えているかのようだ。
実際のところは、全力で女性の技を楽しんでいるが、この時ばかりは、自身の全てを表情に映し出す。
その表情に、二人の手淫は激しさを増す。
自分の相手をしている男が、気持ち良くなってくれている。女性としての自信と矜持を満たすには十分過ぎる理由であった。
「あっ……ぐっ……はぁ……くっ……」
「んれ……ちゅぱ……ンむ……ちゅむ……ちゅちゅ……れろ……ねぇ、マスター。乳首、気持ち、いい……?」
「ああ、気持ちいい。恥も知らずに、こんなにいきり立ってるだろ? 乳首も、股間も」
「本当。もう、マリーと私の手も虎太郎のお汁でぬちゃぬちゃ、じゃあ私も……♪」
ブーティカによる乳首舐めも加わり、虎太郎はまたしてもくぐもった声を上げた。
摩擦の減った手淫は、より肉棒から駆け上る切ない射精感を増大させる。
マリーとブーティカは目を細めて楽しそうに、乳首を責める。
普段は女を翻弄する側である虎太郎だが、女に翻弄されるのも嫌いではない。別種の快楽というものは、確かに存在するものだ。
虎太郎は敢えて振り解きもせず、二人に手を出さずに耐え続ける。彼の狙いは、すぐに効果として現れた。
マリーとブーディカは肉棒と乳首を責めながらも、腰を振っている。
太腿を擦り合わせ、乳首に吸い付く口からは切なげな熱い吐息が漏れていた。
普段、攻められる側だからか、攻める側に回ったとて快楽は伴い、興奮することを知らなかったらしい。
5分、10分と時は流れていくが、先に根を上げたのはブーディカだった。
「ね、ねぇ、虎太郎? そろそろ、
「はぁ……ふぅ……ああ、我慢は出来るが、射精したいのは事実だよ」
「じゃ、じゃあ、私の此処で、気持ち良くしてあげるから、ね……?」
「ああ、マリーもそれでいいか?」
「ンむっ……え、ええ、今日はマスターにとっても気持ち良くなって貰って、癒してあげるのが、目的だから」
ブーディカの提案を受け入れ、虎太郎はマリーに視線を向ける。
一瞬、瞳に不満の色を浮かべたマリーであったが、本来の目的を思い出してか、何時もの微笑みを浮かべてみせた。
ブーディカも、その言葉に背中を押されたのか、ベッドの上で立ち上がり、下のボトムだけを脱く。
ずり下ろされたボトムと蜜壺の間に糸が引いており、それを目にしたブーディカは頭が茹だるほどの羞恥を感じた。
(本当なら、虎太郎を気持ちよくしてあげなきゃいけないのに、こんなに恥ずかしげもなく期待しちゃってる)
自分の中に渦巻く女の性に恥じ入りながらも、虎太郎を癒す為という免罪符と共に、ブーディカは彼の身体に跨った。
背中を向けたまま虎太郎の膝に手を置き、股を開いて腰を落としていく背面騎乗位。
騎乗位は女性優位の体位だが、これはその更に上。男の膝を手で押さえ、女が好きに動ける体位だ。
ただでさえ、興奮で花開いていた秘裂は、股を広げたことで更に開く。
天井に向けてそそり立った逸物の上に位置する花園からは蜜がポタポタと降り注いでいた。
そのままゆっくりゆっくりと無意識の内に見せつけるように腰を落とすブーディカの淫猥な動きに、マリーは息を飲み、虎太郎は笑みを深くする。
「初めは、ゆっくり、ゆっくり……ひんんっ!」
「はい、ストップ」
子供の握り拳はあろうかという亀頭を、にゅぷりと飲み込んだ割れ目は白濁した本気汁を漏らし、竿全体を濡らしていく。
だが、虎太郎の言葉に、より深くまで飲み込もうとしたブーディカの動きがピタリと止まった。
ブーディカは後ろを振り返り、何故という表情で虎太郎を見たが、それ以上は飲み込まない。
その代わり無意識なのか、大きい桃尻を左右に振って誘うような動きを見せていた。
誰の目から見ても、虎太郎に開発され、躾られてしまったのは明らかだ。
「な、なんでぇ……? このまま、虎太郎を気持ち良くしてあげるからぁ……」
「まあまあ、このアングルが好きなんだよ」
「…………ひゃぁっ!」
「ほら、見ろよ、マリー。ブーディカの此処もヒクヒクして喜んでるだろ?」
「……す、凄い」
(う、うぅ……失敗したぁ。マリーに恥ずかしい顔を見られないようにするためだったのに、これじゃ余計に恥ずかしいよぉ)
自身の選んだ体位が失敗だったと悟り、ブーディカは二人に見えないところで耳まで赤くなる。
それもそのはず。虎太郎はブーディカの巨尻を左右に割り開き、肛門を詳らかにしてしまったのだから。
二人の視線を感じたのか。はたまた飲み込ませて貰えない巨根に対するおねだりなのか。菊門は弛緩と収縮を繰り返していた。
「ふふ。マリー、ちょっと指を舐めてくれ。たっぷり、唾液を塗してな」
「え、えぇ……んじゅ……じゅぷ……るれ……ろ……んん……ちゅぬぅ……んぇあ……」
「よしよし、それぐらいでいいぞ。マリー、よーく見ておけよ」
「ま、待って、虎太郎。そ、それ、駄目だから。私の恥ずかしいところ、マリーに見せ――――おほぉっ♡」
マリーの唾液で塗れた人差し指と中指を肛門に侵入させる。
ブーディカの口から漏れたのは、苦い苦悶の声ではなく、甘い喜悦の声だ。
きゅっきゅと指を締め付けてくる括約筋の感触を楽しむ。
肛虐の味を全く知らないマリーの目から見ても、茶褐色の菊門の動きは悦びを表現しているように見えた。
「おっ♡ おぉ、おっほぉぉおっ♡」
「質問に答えろよ、ブーディカ。お前のケツ穴、どうなっちまったんだ?」
「わ、私のお尻の穴ぁ♡ こ、虎太郎に、けつまんこにされちゃったのぉ♡ 虎太郎の、これ入れられて、気持ち良くなれる穴になっちゃったよぉ♡」
「これ? これって、なんだ?」
「んひぃっ! にゅぽにゅぽ、音立てちゃ、やぁ! おちんぽ! 虎太郎のおちんぽ様ぁ♡」
「そうそう。ほら、マリーにも、どう気持ちいいのか、教えてやれよ」
「ひゃ、ひゃいぃ♡ おちんぽ様、けつまんこで迎え入れてぇ、ひ、ひぃぃ♡ ず、ずぶぅって奥に入れられると、子宮の裏を突かれて、腰がビクビクしちゃってぇ♡ その後に、ぬぷぅって抜かれるとおっきいのしてるみたいで、すっごく気持ちいいのぉ♡」
開いた菊門に指を抽送されながら、聞くも恥ずかしい言葉を並べ立てる。
突然の肛虐に、理性の箍が外れたのか、ブーディカは羞恥を感じながらも、言葉が止まることはない。良く躾の行き届いた牝そのものだ。
普段の彼女からは考えられない淫らさに、マリーは唇を噛み締めながら、疼き濡れそぼった股間をサマードレスの上から押さえつける。
目を背けたくなるほどの淫らさ、見てはいけないと感じるほどの不様であったにも拘わらず、マリーが抱いたのは羨望だ。
ブーディカの表情は女の悦びで蕩けている。ここまで自分を曝け出せたのなら、それはさぞや気持ちのいい――――そんな感想を抱いてしまっていた。
「オレも我慢できなくなってきた。一番奥まで入れるからな」
「うん、うん! 挿入れて! もう、子宮口も開いちゃったから、虎太郎のおちんぽ様、奥までちょうだい♡」
「――いくぞ」
「んっほぉおおぉぉおぉおぉっっ♡」
肛門から指を引き抜いた虎太郎は、ブーディカの腰を掴むと、一息に剛直を突き入れる。
緩み切った子宮口は剛直を容易く受け入れ、子宮の天井に亀頭が当たる。
その衝撃に、ブーディカはカっと目を見開き、舌を天井に向かって突き出しながら身体を反らす。
ぶしゅ、ぶしゅと音を立てて潮を噴き、容易く絶頂に誘われた秘裂は歓喜を表現していた。
深い絶頂にぶるぶると尻を震わせ、絶頂の余韻にガクガクと膝は笑っていた。
やがて腰の上に跨ったブーディカの身体からは力が抜け、そのまま虎太郎に身体を重ねるように後ろに倒れ込む。
「ほら、ノびてる暇はないぞ」
「ま、ま、待っへぇ……い、いまは、らめぇ♡ まだ、イってる、からぁ……♡」
「こっちも我慢させられてるからな。容赦はしないぜ?」
「んひぃぃっ! あっ、あんっ、あっあっ、イクっ♡ イッてる♡ イクの止まらないぃっ♡」
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を鳴らしながら、肉棒と蜜壺が絡みあう。
引き抜かれれば襞が絡み付き膣で締め上げ、差し込まれれば奥へと誘われるように締め付けが緩む。牡を知った牝の動きだ。
「はっ、はぁっっ、こ、虎太郎のおちんぽ様、すごぃ♡ すごすぎるぅ♡ ひっ、はひぃっう♡」
「ブーディカのスケベまんこも、気持ちいいぞ」
「や、やぁ、そんなこと言わないでよぉ……しょうがない、しょうがないのぉ、こ、虎太郎のおちんぽ様にぱこぱこされたら、女なら、誰だってぇ……♡」
「さて、どうかな? まあ、それはそれとして、気持ち良くなってくれてるなら、いいさ。オレも嬉しい」
「あぁ゛っ、イク! イッてるのに、またイクっ! ひあっ、はひぃぃんっ♡ そ、そんな、急に優しくぐりぐりされたらぁ♡ あっ、ダメ、出るっ、出ちゃうぅ♡」
子宮のあちこちを撫で回すように、八の字に腰を回すとブーディカはあっという間に根を上げる。
快楽を逸らそうにも、腰を掴まれて逃げ場のないブーディカは、アクメによって決壊した。
「んっほぉおおぉぉぉおおぉおおぉおおぉおぉぉっ♡」
一際強く子宮を撫で上げられたブーディカは、獣のような声を上げて、尿道から黄金水を迸らせた。
綺麗なアーチを描いて放射される小水は、音も勢いもシャワーのよう。ビチャビチャと音を立ててベッドの外まで届いている。
「はっへぇ……♡ う、嬉ションまれ、しちゃっひゃぁ……♡」
「おいおい、まだオレはイってないんだけど……」
「いいよぉ♡ このまま、動いてぇ……虎太郎なら、私のはしたないところも、汚いところも、駄目なところ、全部見せちゃうからぁ……私のおまんこで、イってぇ♡」
「じゃあ、遠慮なく」
「あんっ♡ あぁっ、おちんぽ♡ 硬くて熱くてすごいおチンポ様ぁっ♡ 子宮の中までぐちゅぐちゅにされてるぅっ♡」
オガワハイムで見られてしまった本音。
自分自身でも恐ろしいと、愚かしいと感じていた復讐者の側面。
ブーディカが最後に見た光景は、かつてローマに蹂躙された自分自身と同じに、咽び泣くローマ市民の姿だった。
理不尽しかなかった。復讐心に囚われ、本当に大切な物が何だったかを忘れ果てていた最期。被害者のまま加害者となる末路。因果応報と自業自得の終着点。
それを、まあそれが普通ですわとあっさりと受け入れてくれた虎太郎に、ブーディカは惚れてしまった。
虎太郎もまた彼女の危うさに気付いてはいたが、その末路に行きついたのは全ては深い愛情故だと理解していたからこそ受け入れた。
どうしようもない男だと思っている。
ともすれば、無残な侵略を行ったローマの行政官よりも悪辣ですらある。
それでも受け入れられたからのだから仕方がない。
言い訳染みた言葉ではあるが、元より情も深ければ愛も深い彼女のこと、一度でも一線を越えてしまえば、何処までも付き合うだけの話。
どんな淫らな姿を晒そうとも、どんな性癖で犯されようとも、離れるという選択肢は存在していない。
「……っ、そろそろ」
「うん、うんうん♡ イッてぇ、イッてぇっ! 虎太郎のザーメン、いっぱい出してぇっ♡」
「――――っ」
「あっああぁぁああんんんっっ♡」
どちゅ、と音を立てて子宮を蹂躙していた肉棒が突き立てられる。
次の瞬間、限界まで膨張した剛直は、熱い雄汁を容赦なく子宮に吐き出していく。
「イッたぁ♡ イッたぁっ♡ イッたぁぁああぁぁああぁぁ♡」
「あっ、あぅっ♡ はひぃぃっ♡ おまんこ、おまんこ溶けりゅぅ、溶けてるぅ♡」
「ひあっ、あっあぁっ、くひいっ♡ あえぁっ、あっあっあっぁぁああぁぁぁあっ♡」
「んうぅううっ、くうぅっ、イッてるのに、またイっちゃう♡ ひぃい、ひあぁああぁぁぁあぁっ♡」
「ぅ~~~~~~っ♡ ほっ、ほぉぉ、ほひぃっ、子宮パンパンっ、ひゃぁぁっ、ぐちゅぐちゅ、駄目、だよぉっ♡」
「イクっ♡ イクイク、イクぅっ♡ イィィイイィィッグゥううぅううぅぅっ♡」
吐精の度に、腰をくねらせ精を搾り取る。
深い絶頂に潮を噴き続けながらも、イキ締めだけは緩めない貪欲な牝としての本能。
その全てを堪能しながら、最後の精液を吐き出し終えた虎太郎は、音を立てて怒張を引き抜いた。
「……あ、え……あひぃっ♡」
失神したブーディカは、アクメ笑みを浮かべながら、ピュっと膀胱に残った最後の小水を吐き出す。
男性器を引き抜かれた秘裂は頂いた精液を漏らすまいとヒクヒクと蠢いたが、余りにも量が多過ぎたのか、ゴプリと音を立てて漏れ出してしまう。
虎太郎はだらしなく四肢を投げ出したブーディカを横にそっと降ろし、自分の性癖に付き合ってくれた彼女の頭に感謝のキスをする。
「はぁ……ふぅ……ひっ……ふぅ……はぁ、ふっ……」
「さて、マリー。お待たせ」
ブーディカの乱れた姿に当てられたマリーは、荒い呼吸を繰り返し、蕩けた視線を虎太郎に向ける。
白いサマードレスは股間の部分が濡れそぼり、青い水着が透けていた。
虎太郎の逸物に陰りはなく、勃起は維持されたまま。
女が一人気を失ってしまったとしても、興奮と発情に犯された女がまだ一人いる。
――――夜はまだ、始まったばかり。
ほい、短編二本立てでした。
サマー編は、短編仕立てで行きます。
まあ、その一日の様子を短編みたいな感じで表したり、男どもが馬鹿をやったり、エロしたり、といった感じにしていきますので、どうぞよろしくぅ!
あと、アーラシュと風魔のキャラ紹介はまた後日。マジで時間が取れねぇ……。