※この作品はR-18です。

錆びた涙   作:卵白

27 / 32
沈黙

 

 

 

 

 

 

 

=スペック判別不能=

 

 

=スペック判別不能=

 

 

=スペック判別不能=

 

 

 

 

 

=『イ-505』のカタログを検索中=

 

 

 

 

=…=

 

 

 

 

 

=このような変異は仕様上 有り得ません=

 

 

=ダメージ表示します=

 

 

 

 

=両肩 大幅破損=

 

=体液 流出中=

 

=射突機 使用不能=

 

=16inch三連装砲 使用不能=

 

=フレーム 歪度 大幅に上昇中=

 

=接合部 破損=

 

 

 

 

 

 

=危険です=

 

 

 

 

=出力変更しますか?=

 

 

→[YES]

 [NO]

 

 

 

 

 

 

 

=出力修正=

 

 

[60%]→[80%]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[深海棲艦覚醒薬 限界値まで再注入]

 

 

 

 

 

 

=!警告!=

 

 

 

 

=規約に則り、独自の判断での限界値までの使用は禁止されています=

 

 

 

 

 

=規約に則り…

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[強制…コマンド使用]

 

 

 

 

 

ル-101[パスワード入力]

 

 

 

 

 

ル-101[********-***]

 

 

 

 

 

 

=…=

 

 

 

 

 

 

=パスワード一致 生産臓器より覚醒薬 使用=

 

 

 

 

 

 

 

 

=幸運を祈ります=

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[[…]]

 

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[[にんMU…ぞっKOう…しま…SU]]

 

 

 

 

 

ル-101[[…Iiiiaaaa…!!!]]

 

 

 

 

 

…

 

 

 

…

 

 

市長「深海棲艦ですか?」

 

 

 

 

初雪「ん…でっかいの…」

 

 

 

 

春雨「なんとか皆さんを避難させることは可能でしょうか?」

 

 

 

 

市長「可能ですが…それなりの時間は必要です艦娘さん…」

 

 

 

 

市長「避難勧告をだして、

消防署と警察署に指示を出して

各町村の指定された避難所へ移動するに…

どれほど時間が…かかるか」

 

 

 

 

市長「それに…

避難が必要な程、おそろしいヤツなんでしょう?

艦娘さんたちがここにいて…

今はだれが食い止めてるんです?」

 

 

 

 

 

初雪「わたしたちの仲間」

 

 

 

 

 

初雪「とっても弱くて、とっても強い…だいじょうぶ」フンス

 

 

 

 

市長「…」

 

 

 

 

市長「どっちですか?」

 

 

 

 

 

春雨「えと…えと…」アセアセ

 

 

 

 

 

 

満潮「安心して…本当に『強い』から…」

 

 

 

 

 

初雪「ほう」

 

 

 

 

春雨「ふふ♪」クスッ

 

 

 

 

満潮「なによ!///」

 

 

 

 

初雪・春雨「べつに」ニヤニヤ

 

 

 

 

満潮「ニヤニヤすんなぁぁ!///」

 

 

 

 

市長「?」

 

 

 

 

 

…

 

 

 

 

-執務室-

 

 

 

 

 

提督「―本当に助かる」

 

 

 

 

提督「―ああ…すまん…頼もしいよ」

 

 

 

 

提督「―詳しい事はまた…ああ、ありがとう」

 

 

 

 

ガチャ…チィン

 

 

 

榛名「提督…

こちらは駄目でした…やはりここの場所まで

距離があるようで…」

 

 

 

 

 

提督「ああ、すまんな…こっちは大丈夫だった、

昔馴染みの連中が、応援に戦艦を手配してくれたよ…」

 

 

 

 

榛名「そう…ですか」

 

 

 

 

提督「…」

 

 

 

 

榛名「…」

 

 

 

 

榛名「提督…あと…出来る事は…」

 

 

 

 

 

提督「…」

 

 

 

 

提督「もう…ほとんど無ぇけど…

まだ一つ残ってるさ」

 

 

 

 

 

 

提督「なぁ榛名…

俺達、提督がお前ら艦娘を遠征であれ出撃であれ」

 

 

 

 

 

 

提督「海に送り出した後に思う事は一つなんだよ…」

 

 

 

 

 

 

榛名「…」

 

 

 

 

 

 

 

提督「何でも良いから帰ってこい」

 

 

 

 

 

 

榛名「…!」

 

 

 

 

提督「だからお前も強く祈れ、

『無事に帰ってきてほしい』

『生きて帰ってきてほしい』

んで戻ってきたら―」

 

 

 

 

 

提督「今度はお前があいつの

頭を撫でてイイコイイコしてやれよ」

 

 

 

 

 

 

榛名「…は…い、…っはい!!」

 

 

 

 

 

榛名「榛名!一生懸命!祈ります!」

 

 

 

 

…

 

 

 

 

グジュル…

 

ジュルル…

 

ブジュル…

 

 

 

ニチュブチュ…

 

 

 

 

 

……ブヂン

 

 

 

 

 

イーゴ「Haaaa…aa…a」クチャクチャ

 

 

 

 

 

 

 

 

…ゴクン

 

 

 

 

 

 

 

その巨体を押し倒しマウントポジションから

 

両腕の顎、人間の口で

 

肉を貪る、胸の肉、腹部、肩、首

 

 

 

美味…

 

 

 

 

 

舌に乗るドロドロとした液体を啜り

 

口の中に含んだ肉を嚥下する

 

 

 

 

 

両腕の顎も、変異により

 

消化器官が生まれ何度も咀嚼し

 

飲み込む

 

 

 

 

 

体に組み込まれた機関が取り込んだ体液を

 

エネルギーに変える

 

 

 

 

力が満ちてくる

 

体の末端まで力がみなぎってくる

 

 

 

 

しかしそれと同時に一回咀嚼するたびに

 

頭の中から大切な何かが失われていく

 

 

 

 

 

己が持つ、本来の

 

暴力を抑えつけるはずの理性、

 

弱きに手を差し伸べる思いやり

 

 

 

 

 

 

それら僅かに残っていたはずの『人間性』が

 

メッキのように剥がれていくのを感じる

 

 

 

それとは逆に剥き出しになっていく

 

貪欲なまでの『食欲』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美味い…うまい…uまi…

 

 

 

 

 

 

?

 

 

 

 

コイツ…

目が…段々

 

 

『金色』に…?

 

 

 

 

…

 

 

 

 

=覚醒薬 適応完了=

 

 

 

=Flag Shipモード に移行します=

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[[ I I I I A A A !! ]]

 

 

 

 

…

 

 

 

-対象の…変異を確認…-

 

 

 

-カタログにない変異です-

 

 

 

-注意して下さい-

 

 

 

 

 

青白い目が一瞬で金色に輝き始めた

 

 

 

 

 

 

 

瞬間

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

両腕が弾かれた

 

 

対象の体と義手の接合部分から俺と同じように

 

触手が勢い良く生える

 

 

その勢いに負けてがっちりと固定していた

 

はずの両腕がほどかれたようだ

 

 

 

俺とは

比較にならないほどに多い肉の束

 

それが同じ様に義手にまとわりつき始め

 

巨大な『肉の盾』を形成し始めた

 

 

大きく脈打つ筋肉の束

 

そして束の隙間から飛び出るヘドロのような液体

 

 

 

それが筋肉を覆い尽くし瞬時に頑強な黒い装甲に変化し始める

 

 

 

 

 

 

 

 

 

己の両腕とは比較にならないほどの強大な質量

 

 

その威圧感に気圧されてしまった

 

 

 

 

現れたソレは紛れも無く『戦艦ル級』の両腕に

装備されている兵装だった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ル-101[[AAAAAiiii!!!!]]

 

 

 

 

 

 

イーゴ[[ !? ]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グワシュ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

隙を突かれた

 

 

 

 

ル-101が両腕のソレを

 

俺の体に両脇から挟み込むように

 

叩きこんだ

 

 

 

 

 

 

積層構造の体の装甲が凹んで、

 

内部を強烈に圧迫する

 

衝撃に耐えかねて胴体が悲鳴を上げた

 

 

 

 

 

 

 

ギシギシギシィ…ベキン

 

 

 

 

 

 

 

イーゴ[[Buu…!!fuu]]ゲボゴボ

 

 

 

 

 

 

体液混じりの未消化の

 

肉を口からぶちまける

 

 

カタカタと体が再び痙攣する

 

 

 

早く…防御姿勢を取らないと

 

 

 

 

 

 

目の前に迫る黒い塊

 

 

 

 

 

 

ズゴン…

 

 

 

 

 

 

体勢を整える暇を与えられず、顔面を殴られる

 

体がバラバラになりそうな感覚を感じつつ

 

体は吹き飛ぶ

 

水しぶきをあげて背面から海面に倒れ込む

 

 

 

 

 

バッシャァ

 

 

 

 

 

 

 

 

イーゴ[[グッ…ッゲェ…!]]

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スゴンスゴンズゴン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

轟音を上げてめちゃくちゃな角度で

 

黒い巨体が、砲を俺に向けて撃ちまくる

 

当らないこそ爆風で体が蹂躙される

 

 

 

顔が、衣服が、皮膚が焼かれ爛れる

 

髪が燃え始める

 

 

 

 

 

イーゴ[[u…a…]]

 

 

 

 

バシュ!

 

 

 

ル-101[[ooooooo!!]]

 

 

 

 

 

巨体が海面を跳び凄まじい勢いで近づく

 

 

 

そしてその勢いを利用して体を大きく回転

 

 

 

加速と遠心力、そして巨体が持ち得る腕力

 

から打ち出される質量に対して、この細い体が

 

耐えられるはずもなかった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴォォォォン!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

イーゴ[[…a……]]

 

 

 

 

 

 

 

 

折れるフレーム

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴッ!…ゴッ!…ゴッ!…

 

 

 

 

 

 

 

馬乗りに覆いかぶさり

 

マウントポジションを逆に取られ

 

幾度も顔面を右に左に殴られる

 

 

 

 

 

 

…バキン

 

 

 

 

 

 

 

再び頭蓋骨が割れる

 

 

 

 

 

 

 

ガシ…メキ…メキメキメキ…

 

 

 

 

 

 

両肩を掴まれ左右に思い切り引っ張られる

 

真反対の強烈なベクトルが働き

 

軋みをあげて―

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

…ブチィ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―ちぎれた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ブシュゥゥゥ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

肉と義肢を繋ぐ接合部のパーツごとゴッソリと

 

『持って行かれた』

 

露出した肉から今度はこちらが青黒と赤の混じり合った

 

シャワーを吹き出す事となった

 

 

噴水のように噴き続ける体液

 

 

 

馬乗りになったル-101の体を濡らしていく

 

 

 

 

対象のソレは、俺の腕を背面にまるで

 

気に入らない玩具を与えられ駄々をこねる子供のように

 

乱暴に放り投げた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

- da…だmeーじ…計測…不nou -

 

 

 

 

 

 

 

-シス…ム……しゃっ…と…down…-

 

 

 

 

 

 

 

体が大きく二、三回

 

陸に打ち上げられた

 

魚のようにビクンビクンと跳ねる

 

 

 

 

 

 

 

 

イーゴ[[…a……ッ…]]ガクン

 

 

 

 

 

 

 

段々…瞼が…重くなってきた…とても…眠い…

 

 

 

 

 

 

ねむいなぁ…

 

 

 

 

 

 

 

…ぁぁ…

 

 

 

 

 

 

…

 

 

 

 

 

=タイショウ…沈黙 を…カクニン=

 

 

 

 

 

=最重要任務 『榛名』捕獲 ゾッコウ可能でス=

 

 

 

 

 

 

 

…

 

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