ゲームオーバーから始めようか 作:モモンガ
ヤントラはナーベラルに命令はせず自室に置いた。
もう確認すべきことは無い。
後は自我を本当に持った人形たちの行動のみだ。
人形とは言うが経験を積める者達だ。いずれは知恵をつけて反旗を翻すかもしれないし、独自の思考を手に入れるかもしれない。
与えた性格は
命令を聞かない従者は危険なのだが、本当に危険かは確認しなければならないだろう。
被害妄想ばかりでは発展は無い。
命令遵守はオリジナルよりも高い。
同族食い。あらゆる倫理に
生まれた胎児をそのまま食す事もやってのける。
思いつく方も精神がおかしくなるのでは、と思うほどにあらゆる方法を試してみた。
それらが自我を持った時、起こりうる未来は暗いだろう。
それが当然と言う枠組みにしてしまえば不思議な事は無くなり、それが常識となる。
アンデッドを生産して労働力にする。それが可能なら生者はいずれ不用となるのも遅くはない。
あまり未来の事は考えたくは無いが、暗い未来は嫌だなと思う。
無心に冒険がしたい。
それがヤントラのささやかな希望かもしれない。
ナーベラルはアインズに
いくつか反対されるだろう事柄をナーベラルは確認しているだけなのだが、思いのほか強く拒絶されて驚いた。
主への奉仕は当然のこと。それを否定するアインズの気持ちはナーベラルには理解できない。
命令は絶対。
汚物を食せ、という命令にもアインズは反対した。
ただ、罪人にはさせるかもしれない、という答えが帰ってきた。
『いや、その前になんなんだ、その命令は……』
「従者として命令を受けた場合、従うべきかどうかの事柄でございます」
兎の耳を生やしたナーベラルは工事の様子を見ながらアインズへ報告していた。
「従順な人形共は命令遂行に躊躇いはありません。我々も気持ちでは遂行する気持ちはあるのですが……」
『うう……。そんな命令は出したくないぞ』
だが、同族食いの下りは命令した事があるので唸ってしまう。
「メスとして生まれた以上はオスの子を妊娠する事は当たり前ではないのですか?」
人間ではなく、生物的な観点からナーベラルは疑問をぶつけた。
これには元人間のアインズはすぐには答えられない。
「野生動物は近親間の交尾も普通に
『いや、それは……』
腹が減れば我が子すら食べる。
弱肉強食の世界では不思議な事はない。
虫の世界では弱いオスは強いメスに食べられる事もある。
「自害以外の命令は取るに足りないと判断いたしますが……」
戦闘メイドとしての疑問ではなく、生物的な観点からの疑問だとナーベラルは断ってから尋ねていた。だが、どれもアインズには重い話題だったようでまともに答えられないものが多い。
認めてしまうとナーベラルが妊娠して帰ってきそうで恐い。
他の連中もモンスター揃いなので不思議に思わないだろう。
アウラ達、
頭から禁止だ。というのは簡単かもしれないが、生物的に子孫を残すなと命令しているのに匹敵するのは間違いないだろう。
健全な恋愛を良しとするアインズには答えられない難しい問題だ。
ヤントラなら好きにやらせるだろう。エロいし。
今回の質問は妊娠したいから許可をいただきたい、ではなく、命令遂行は当たり前なのに抵抗しなければならない事は何故なのか、という疑問だった。
人形たちがためらい無く遂行する事が羨ましいとナーベラルは口にする。
「アインズ様のご命令であれば仲間であろうと食して見せます」
実際、エントマは食べてしまったわけだが。
全員に子孫を残す事を禁じる命令を下すわけには行かない。
そんなことをすればアルベドは確実に半狂乱になるだろう。
『モモンガを愛している』
あれは何のための設定だったのか。
あなたの事が好きです。だけで数年も数百年も過ごさせるのは拷問ではないだろうか。
いつまでも初恋気分で居るのも悪くない、と思うのはアインズだけだろう。
ハムスケですら子孫を残したいと言っているし。
ここで『お前は仲間ではない。好きにしろ』と言おうものなら取り返しはきっとつかないだろう。
ちゃんと答えてやらなければ。
大切な娘たちを預かっているのだから。
その娘たちもいずれは他人の妻となり、子供を生むこともあるだろう。
実際に真蒼の薔薇のイビルアイは子孫を残したいと口走る事が多い。
仲間のクレマンティーヌという女は拷問で
この世界の女性は子孫を残す話題は平気らしい。それは素直に驚いた。
貴族令嬢のラキュースですら
ソリュシャンのように
あるいは完全にアンデッド系の種族で揃えるとか。
デミウルゴスに尋ねたら孕みなさい、と言いそうだ。
たっち・みーは結婚して娘さんが居るし。既婚者の意見も聞いておけばよかったかもしれない。
それにしても複製でとんでもない実験をしているものだ。
自然と怒りが沸くのだが、それでもヤントラは孤独だと言う。
他人の気持ちは理解できないのだが、ナーベラルの報告ではナザリックが羨ましいと言っていた。
ラキュースと結婚したはずなのに。
真蒼の薔薇や女体観賞もしてきたはずなのに。
『その前に……。奴には部下が居ないのか?』
「居ない……、もようです。ンフィーレア・バレアレが候補として上がりますが……、定期的に来ている以外は従者らしい事はしていないかと」
地下の様子はだいたい見せてもらっているし、メイド達の仕事ぶりも見ているナーベラルが言うのだから、そうなのだろう。
たくさんの人材が居るのに孤独だと言うのは本当かもしれない。
従順すぎて面白くないのかもしれない。そう考えれば理解できる。
それもまたデメリットなのだろう。
世界征服が嫌いな理由と言うのは、その辺りにあるのかもしれない。
『ナーベラル』
「はっ」
『早まった真似はするな。行為が出来るとしてもだ』
「では、卵巣を摘出しておきましょうか?」
女性の尊厳うんぬんを
というよりよくそういう単語を口に出せるものだ。
事細かに女性器の名称をそらんじたりするし、男性器にも詳しい。
元々知識として備わっているようで、ヤントラが教えたわけではないらしい。
ソリュシャンも人体には詳しく、
バカなのは自分だけのようだ。
『……つかぬことを尋ねるが……』
「はい」
『発情期はナーベラルにも起きるものか?』
「定期的には。ですが、きちんと処理しておりますのでご安心を」
確か、一部のモンスターは排泄行為が出来る、はずだ。
つまりはそういうことか、とアインズは力が抜けるような思いを感じる。
ルプスレギナもマーキングはピピッと外でならするっすよ、と恥じらいながら言っていた。
生物としての特性に逆らえない部分はあるようだ。
聞けば聞くほど恥ずかしいのだが、それぞれ生物の本能に忠実なところは素直に驚いた。
アンデッドなので飲食は不要なのだが、出来ないことは無いし、胃に収めた物はいずれ大腸を通って肛門から出さなければならない。
解剖でもしないと分からないが、胃液は出ないようで消化しない。なので固形物はよく体内にひっかかる。
その時は|粘体系のモンスターに助けてもらうのだとか。
主にペースト状か液体で食事を済ませるようにしている、らしい。
食べ物をいつまでも体内に納めているとアンデッドの内臓器官が損傷するおそれがあるので、定期的に排出する事は必要だと聞いた覚えがある。
一時は女性器の締りが悪くなり、腐敗臭の老廃物に困った事があると。
治癒が遅れていれば下半身が崩れて歩行が困難になるところだった、らしい。
アンデッドといえど体調管理は大切だと言っていた。
食糞もどこかに居るかもしれない。
ソリュシャンが一番怪しいが他は無事のようだ。
なぜ、ソリュシャンが怪しいのか。人間を丸ごと飲み込むから。つまりはそういうことだ。
アインズは自分の知らないところで知ってはいけない真実を知ってしまった気がした。
生物だから仕方が無い。
モンスターが無数に居る理由は様々だ。
アンデッドくらいか、子孫繁栄に縁遠いのは。
アンデッド作成もある意味では子孫を残す行為かもしれないが。
セバスも
自分は支配者だ。だから、言葉には気をつけなければならない。
アウラの一件で思い知っただろう。
命令の大切さを。
そして、従者の矜持を。
エロい事が苦手なら全員に避妊を命令すればいい。
支配者の前で去勢や子宮を抉り出す事もやってのけるかもしれない。
もちろん、アインズにそんなことを命令できるはずが無い。
いずれは、と棚上げにしているうちに数十年も過ぎてしまうと更に状況が悪化するかもしれない。
長命な
ナーベラルには同種のパンドラズ・アクターが居るには居るが。
異種交配が可能なら同種である必要は無い。だが、それはそれで可哀相かもしれない。
新種のモンスターは気になるがオリジナルが絶滅するのももったいないだろう。
試しに妊娠して胎児を持ってこい、と命令できる
立派な支配者なら部下の身体など気遣ったりはしないだろう。
珍しいモンスターを生んでくれてありがとう、と言うのが正しい。
見た目が人間の女性だから悪いのかな。
本来の化け物なら気にしないのかもしれない。
それにしてもヤントラの施設ではとんでもない事の連続のようだ。
胎児生産には驚いたが。
それらの方法を自分で見つけた場合は喜び
結局はおぞましい実験をどちらが試すか、の違いしかないのかもしれない。
新種のモンスターの胎児を持ってくる部下の嬉しそうな顔が浮かぶ。
「アインズ様。私とマーレとの間に出来た子供です。ぜひ、名前を付けてください」
というアウラの笑顔がとても痛い。
あと、たくさんの赤子に名前を付けられるほどレパートリーは多くない。
戦闘メイド達がそれぞれ自分の赤子を自慢しに来る図も容易に想像できた。
全部、顔がデミウルゴスなのが恐ろしいところだが。
ハムスケに至っては無限増殖のように溢れかえるほど子孫が増えすぎて手に負えなくなってしまうかもしれない。
「生まれた子供が勝手に近親相姦ばかりして困った事態でござるよ」
最悪の未来かもしれない。
恐怖公の次くらいに。
だが、それぞれの種族の国もいずれは作ってやらなければならない事態になるかもしれない。
亜人達も国を作るのだから、それぞれの種族の国や集落は必要かもしれない。
絶滅させるのはもったいない。
頭の痛い問題だ、とアインズは長い熟考を続けた。
保留ばかりではいずれ答えを迫られる事態が来た時に困ってしまうだろう。
少なくともヤントラは真っ向から立ち向かっている。だからこそ、様々な問題に対処できるのかもしれない。
それもたった一人で。
意見を聞く部下も居ないとなると寂しい限りだ。
よそから調達しない限り、とも言える。
倫理観を捨てているなら手段は選ばない。そうして独自に世界を取るのだろう。
大勢を虐殺せず、確実に息の根を止める
『……質問は終わりか?』
「まだ色々とありますが……」
えっ、まだあるの。とアインズはあきれ果てた。というかもうやめて、と言いたかった。
「今の主の命令とはいえ即座に従わぬ私はナザリックに戻っても命令を遂行できるとは思えません」
というか、そんな命令は遂行するな、と言いたい。
命令の遂行は確かに従者としては大事な事だ。
私情を挟んで出来ません、などと言ってはならないだろう。
難しい選択を迫られているとアインズは感じる。
支配者として部下に答えてやらなければならない立場だからだ。
命令を遂行できない者は役立たずだ。外部から入れた者なら処分しても平気だろう。
『そ、その命令だが……。抵抗するのが目的なのだろう?』
「
使われる単語はとても恥ずかしい。だが、ナーベラルは平然と言ってくる。
「性処理の道具の価値しかないのであれば……」
『ナーベラル。その性処理だのは奴の趣味なのか?』
趣味なんだろう。
「見ている分にはそうとしか思えません。複製共は喜んで腰を動かしておりました」
『……あいつは性別は無いはずだが……?』
「男根を生やすスキルでも使用したのでしょう」
女性の口から出ると恥ずかしい気持ちが湧いてくる。だが、それも高ぶれば抑制される。
スキルで性器を生やす事も可能としてきたか。とんでもないエロスキルだなと思った。
必要な臓器を入れれば可能かもしれないな。
実際、後で性器類は消えて無くなっていたと報告を受けた。
それでラキュースを妊娠させたのだろうか。
変態の考える事はついて行けないし、ついて行きたくない。
『複製は従順でオリジナルは抵抗すると……』
「はい。私の処女に何の価値があるのでしょうか?」
『んっ! それは……、清純なナーベラルとして維持してほしいという気持ちがあったのかもな』
そもそもエロい事に使わないでほしい。とは思うのだが、既に自慰行為をしているようだし、清純もクソもないのかもしれないが。
ルプスレギナも発情期になると壁とかに股をこすり付けたくなって困るとアウラを通して報告があった。というかアウラを通すなよ。
直接報告ができなかった立場もあるかもしれないが。
ゲーム時代には起こりえなかった生物としての本能が備わってしまった、または本来あるべき本能が戻ってきたのかもしれない。
それはさすがに取り
それよりも外で恥ずかしい言葉を口にしているのをやめてもらいたいところだ。
恥ずかしい事と答えにくいことが続いたが結局は満足に答えられたものは一つも無いだろう。
アインズが答えられない事をヤントラは実験として続けたわけだ。それはなんとなく分かった。
それで分かる事は自分がいかに物事から逃げている、ということだろう。
疑問を持つ部下に何も答えてやれない。
一言でも答えたらとても喜ぶだろう。
『好きにせよ』と言えばどんなに楽だろうか。
それが出来ない自分はとても情けない支配者だ。
それほどの恥ずかしい命令に対して平然と答えられるのはアルベドとデミウルゴス辺りかもしれない。
自分の知らないところでとんでもないことが進んでいれば後々の会談で指摘されたときに困るだろう。
部下が勝手にやった、はそうそう通じない手だ。
ヤルダバオトのように成りすましでもやって言い逃れるくらいしかないかもしれない。
当然のように繰り返せば不信をもたれてしまうのだが。
「アインズ様のご命令があれば私は即座にこの身を捧げます」
ナーベラルの言葉はかつてラキュースからも聞いた覚えがある。
王国に住まう民のためならばこの身を犠牲にする事もいとわない、とかなんとか。
愛するものの為ならば自分を犠牲に出来る、という存在は素晴らしいだろう。
それが他人ならば気にする事はない。だが、今は大切な仲間が言っているのだから気にしなければならないだろう。
ナザリック至上主義。
少しだけ自己嫌悪に陥るが、ヤントラ
原住民ではなくNPCの挙動を確認するにはやはりナザリックの協力は必要不可欠なのだろう。
アインズ自身にはとてもじゃないが試す事も出来ない暴虐の数々だ。
暴虐ではなく陵辱とも言うかもしれないが。
『……ナーベラル。これから迎えにいく』
「なっ! それはいけません。裏切りどころか何を命令に組み込まれているのか分からないのですよ」
『私が構わんと言っているんだ』
即座に従うはずのNPCが抵抗している。
これが複製にはまだできない事なのだろう。もし抵抗を覚えてしまえば区別など出来ないかもしれない。
「お越しいただくのは構いませんが……。せめて今の
『……好きにするがいい』
このタイミングならば妊娠はしないだろう。
「では、このまま戻ります。
『そうだな。ナーベラルに任せよう』
「畏まりました」
その後すぐに魔法が途切れた。
永続的に
思った以上に長電話状態になっていたようだ。
途中で何度も切れていたことを思い出す。
数分後に『
「お待たせしました。
『……えっ? もう?』
主からフナムシこと下等生物になっているし。
早いなー、切り捨てるの。いや、既に決めていたのかもしれない。
「今の私は無所属でございます。それでも必要とおっしゃられるならば……」
と、次の言葉を言わせる前にアインズは『
次の瞬間にはナーベラルの側に『
「……申し訳ありません」
「帰るぞ、ナーベラル」
「……仰せのままに」
ヤントラの所属を離れたとしてもナザリックの所属にはまだなっていない。
そのまま第十階層の玉座の間に移動する。
守護者達の姿は無く、玉座の側にアルベドが居るくらいだった。
「アルベドよ、私のわがままを聞いてくれるか?」
「アインズ様の御心のままに……、っち」
軽い舌打ちにアインズはビクッと反応したが無視する事にした。
「んんっ。ナーベラル。様々な辱めを受けた事であろう」
「全ては……。いえ、まだ私はナザリックに認められておりません」
「あ、そうか……」
手続きが面倒くさいな、と思いつつ咳払いを一つした。
まずはナーベラルを改めてナザリックの一員として認め、プレイアデスのナーベラル・ガンマとして再就任してもらうことにした。
その事にナーベラルは文句一つ言わなかった。
「これで良いか?」
アルベドはコンソールで確認し、頷く。
ナーベラルの名前は白い文字で記されている。
「素直に従うわけには参りません。ですが、まずは……」
と、ナーベラルはヤントラから渡されたであろう書類の束を収めた封筒を取り出した。
「これをアインズ様に直接渡せと……。そして、執務室でご確認してほしいと言っておりました」
つまりアルベドにも見せられない極秘書類ということだろう。
なんとなく予想はつくのだが、アインズは頷いた。
「罠であれば私を処分してくれても構いません。ご確認が終わるまで徹底的な調査を希望いたします」
「ふむ」
残しておけばアルベドから手痛い罰が宣告されそうだ。
「その封筒を持って執務室の前まで来い。吟味の上で沙汰を下そう。それでいいか、ナーベラル・ガンマ」
「執務室の前までですか?」
「鉄壁の防御を誇る部屋だ。お前に何があってもシモベ達が即座に取り囲めるだろう」
「ですが……」
「ナーベラルの心配する通りでございます。罠かどうか鑑定してからでも……」
「外でも内でも変わらないだろう。それより中が安全として遠くから盗み見られることの方が問題だ」
そんなことをしそうなのはアルベドかもしれないが。
天井に
「封筒に大規模破壊魔法など仕込めるとは思えないし、あいつだけに注意を向けている場合ではないのだ。未知の敵は外にまだまだ居るのだぞ」
何か仕込んだとしても施設を吹き飛ばせばいい。
正直なところでは中を見るのは恐い。
悪用方法の書類なのだろうが、仲間内に見せてはいけない内容と言うのは無い心臓が跳ねるような気分だ。
ナーベラルに封筒を持たせたまま第九階層に移動する。
アインズの後方を歩くナーベラルと側に居るアルベドの迫力に周りに居たメイド達は驚きつつも一様に頭を下げていく。
目的の場所に着いたとき、近くに居たメイドに椅子の用意をさせた。
「では、ナーベラル・ガンマ」
そう呼びかけると
「アルベドよ、勝手な沙汰は許さんぞ。では、しばし待っているがいい」
「畏まりました」
アインズが自室に向かった後で、椅子が運ばれるがアルベドだけ座り、ナーベラルは立ったままだった。
「……アルベド様」
「何かしら?」
「私は……、命令に従順な人形になれませんでした」
人形と言う単語に不快感を覚えるが、アインズの命令を人形のように自分は従えるかと言われると疑問かもしれない。
部下が人形でも構わないのだが、自分は人形のような扱いはごめん被りたいところだった。