その後
芳人の流した
映像が引き金になり
五十嵐グループはその影響力を
ことごとく失っていき
倒産も時間の問題となっていくと
報じられる
家の事情により
学校どころではなくなった
隼人は学校に通えなくなり
休学届を提出したとのことであった
さらに・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
旧校舎
そこに訪れたのは
一人の男子生徒
3年3組 出席番号7番
川本 大輔
なぜ彼がここに入ってきたのかというと
「扉開いてたから
もしやと思ったからさ
・・・・久しぶりだな
レン君」
「・・・・・」
そこにいたのは
同じく3組 出席番号19番
常盤 蓮
煙草をふかした彼がいたからである
「レン君がいない間
マジ大変なことが
起こってたんだぜ
つかもう
知ってるよな!?
窪田が薬してたんだぜ
五十嵐の家の会社も
倒産寸前だって・・・・
俺はその日さぼりで
いなかったけど
やべーよなぁ!
なんか窪田の件で
マスコミもいっぱい来て・・・・」
「大輔・・」
蓮は大輔の言葉を遮り
タバコの火を消して言う
「そんなどうでもいい
ことをペラペラ
しゃべんなや・・
お前が俺に
報告するべきことは
一つだろーが・・」
「・・・・どうでもいいって・・・・
クラスの奴が事件に巻き込まれたんだぜ・・・・?」
「そんなもんなんとも
思ってねえくせに
こんな時だけ騒ぐな
・・・でどうなんだ?
あいつは相変わらず
俺らのおもちゃと行動ともに
してんのか?」
「・・・・ふ、藤沢と北斗のことか・・・・?
今日は北斗は何でか学校を休んでる
彩奈のほうにはまだ滝嶋がいるし・・・・」
「そうか・・
ところで噂で聞いたんだが・・?」
「え?」
大輔は動揺しながらも聞いていく
「森谷の奴が
「彩奈は自分の女だ」って
言いふらしてるって噂だ・・
そのことについて聞きたいことが
あるんだがなあ・・」
「・・・・森谷も学校に来てない・・・・」
大輔が恐る恐る答えた
その時
蓮の拳が大輔の目の前を通り過ぎ
それは壁にめり込んでいる
それを見て完全におびえきってしまった大輔
「もしも北斗の奴が学校に来たら
彩奈と一緒にここに呼んで来い
絶対だぞ?
これ以上死人を出さねえためにもな・・」
「・・・・・・・・」
と蓮は上着をもって
旧校舎を後にするのであった・・・・・・・・
その場に残ったのは
地面にへたりと座り込んだ大輔のみが
取り残されていたのだという
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・」
芳人は
メモのようなものを
持ってどこかに行く
更にそのあとには
一人の男子生徒が
つけているのであった・・・・・・・・
だが・・・・・・・・
「ひっ!?」
「なんか僕に用事?
僕の後をこそこそ
つけてたみたいだけど・・・」
芳人に首に手を回されて
取り押さえられてしまう
「君は誰?
僕のこと知ってるみたいだけど?」
「・・・・も、森谷・・・・直人・・・
き、君の・・・・クラスメート、だよ・・・
き、君に訊きたいことが・・・」
出席番号 26番
森谷 直人
眼鏡をかけた気弱そうな男子だ
「森谷・・・?
ふうん、君か・・・
彩奈ちゃんのことに関して
ラインやツイッターで書き込んでるのって・・・
君のそれ見てみたよ?
彩奈ちゃんは僕の女だ
僕にべたぼれで
どんなことでもする
そう一言ってるらしいね」
「そ・・・・んなこと・・・
何で・・・?」
「まあいいや・・・
そんなのはどうでもいいや・・・
僕丁度君に聞きたいこともあるし・・・
もしも言ってくれたら・・・
君のこと助けてあげる・・・
ウフフフ・・・」
「あ・・・・ああ・・・
うああああ!!!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
後日
3年3組の教室は
静まり返っている
「静かね・・・」
「無理もないわよ・・・
七人も休んでるんだもの
恵美の事件の影響も
まだ残ってるし・・・」
話をしているのは
彩奈と結子
「そういえば
山瀬から聞いたんだけど・・・
森谷と美穂も休んでるんですって
美穂には話したいことがあるのに・・・」
「大丈夫なの結子?
あなただって・・・」
「泣き言なんて言ってられないわ・・・
恵美があんなふうになってしまったのを
止められなかったこともあるし・・・
それにあなたを一人にしたら
真莉や蓮達が何をしでかすか・・・」
するとそこに
扉を開けて入ってくる大輔
「大輔!
なあ今日 蓮
見てないか?」
「・・・・ああ!?
うるせえよ
何で俺に訊く!?」
「え?
だってお前いつも
蓮達と・・
お おい!?」
と大輔は彩奈のほうに行く
「・・・・破軍の奴はいないのか?」
「出ているわ・・・
授業以外めったに
教室にいることもないしね・・・」
「芳人に何か用事・・・?」
すると
「放課後に旧校舎の
図書室前だ・・・・
破軍と二人で来い・・・
必ずだぞ!!」
「・・・・!?」
それだけ伝えると
大輔は去って行ってしまう
「あの様子・・・
あいつの意思じゃ
ないわね・・・」
「彩奈・・・
大丈夫なの?」
「大丈夫よ・・・
今更尻込みなんてしないわ」
と彩奈は告げるのであった・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
放課後
「やれやれ・・・
まさかこんなことに
なるなんて驚きだね・・・」
「気を引き締めて・・・
あいつはそう簡単には
行かないからね・・・」
旧校舎に向かう二人
そこに待っていたのは
「・・・よう」
「やあ・・・」
「・・・・・・・」
出迎えたのは蓮だった
「最近ずいぶんとそいつと
行動を共にするようになってる
らしいじゃねえか
噂では滝嶋と付き合ってるなんて
噂もあったが・・・
ほんとのところはどうなのよ?
別に本気でできてるってんなら
俺も野暮なことはしねえが・・・?」
「・・・人のうわさほどあてにならないものはないよ
僕と彼女が一緒にいることは事実でも
それが同時に真実であるかどうかは別物だ」
「なるほどな・・
確かにお前の言うとおりだな・・
お前と彩奈が一緒にいるって事実は
俺にもしっかり見ている・・
まあ、とりあえずは
そういうことにしといてやる・・
だがな・・」
蓮は階段を下りて
芳人にすり寄る・・・・・・
「あんまりこいつに
付きまとわれると
俺たちの楽しみがなくなるんでな・・」
「それってつまり・・・
僕にもう彼女に近づくなってこと?
無理だね
僕がそれを受けても
結子ちゃんがいる
彼女がいれば君たちも自然に
彼女には手を出せない・・・
どのみち結果は変わらないさ・・・」
「ずいぶんとでかい口をたたくじゃねえか
俺はそう言う言い方されんのが
一番腹が立つんだよ!」
と殴りかかってきたが
芳人はその拳をいなして
また放たれた拳を
回してたちまち蓮を抑えた
「があ・・!?」
「勝てるって思った?
でも残念・・・
君より強い奴なんてごまんといる
君は所詮は蛙さ・・・
井の中のね」
芳人をにらみつける蓮
「それよりも聞きたいんだけどさ
本当なの?
彩奈ちゃんとえっと・・
あのメガネの子を脅して
彩奈ちゃんに告白した男の子の前で
キスをさせたってさ?」
「っ!?」
芳人の言葉を聞いて驚愕する彩奈
「へえ・・・
森谷から聞いたのか?
そうだよ
あれは実に傑作だったぜ・・
もっとも森谷はのぼせ上ったようだがな」
「なるほどね・・・」
すると芳人は
蓮を離してやる
「彩奈ちゃんにも
その真偽・・・
聞いておきたいんだけど・・・
本当?」
「・・・・え、えっと・・・
その・・・」
口ごもる彩奈
すると・・・・・・・・
彩奈の顔面を芳人は思いっきり殴りつけ
彩奈は壁にたたきつけられるのであった
「っ・・・」
「最低だね
仮にも君のことを
考えてくれてる男の子の気持ちを
脅されていたとはいえ
踏みにじるなんてね・・・
君も彼と何にも変わらないよ・・・
僕は君みたいな人間が大っ嫌いだよ・・・」
鼻血を出して抑える彩菜
その彼女に冷淡な言葉を投げかける
すると
「彩奈!」
そこに駆け付けたのは
一人の男子生徒だ
「ひどい・・
血が出てるじゃねえか・・
お前がやったのか・・
破軍!」
「誰、君?」
すると
「北浦 亮
彩奈に告白してきた奴だよ・・
フフフ・・
はーっはっはっはっ!!
ずいぶんと傑作だな
ふたれた女をあきらめきれずに
その尻をおっかけでも来たか?」
蓮がそう告げた
「へえ、君か・・・
蓮君に言われた
彩奈ちゃんに告白踏みにじられて
腑抜けになったっていうのは・・・」
「え・・!?」
それを聞いて
亮は蓮を見る
「・・・・それ・・
本当なのか?
どうしてそれを・・」
「聞いたんだよ
彩奈ちゃんとキスした眼鏡の子に」
「直人に・・!?
まさか、あいつが学校に来ないのも・・」
「さあ・・・
何でだろう・・・
覚えがないね」
と笑みを浮かべる芳人
「蓮・・
お前、最低だな」
亮がつぶやくと蓮は壁に拳をぶつける
「お前 昔から
そうだよなぁ・・?
自分の正しさを
他人にも
押し付ける偽善者・・
吐き気が
するぜ!!」
と去っていく蓮
「蓮!!
おい待てよ」
亮は呼びかけるも蓮は無視していく
「けなげだね・・・
自分を振った
女の子を助けようと
するなんてね・・・」
「破軍・・・
どうしてこんな・・・」
「僕さ・・・
彼や彼女みたいに
人の気持ち踏みにじるやつ
大っ嫌いだもん・・・
人殺しとおんなじくらい嫌い・・・
だから殴った、それだけ」
でもねと続ける芳人
「君もさ・・
完全な被害者って
わけでもないよ
彼女の気持ちを
理解しようとしない点では
さっきの彼とおんなじだ
知ってる?
彼女ね
君に告白されるずっと前から
不良グループに強姦されてたんだよ?」
「なっ・・!」
「さらにはあの瀬尾君、だっけ?
彼にも家に連れ込まれておんなじことされてる
そんな彼女の気持ちを理解しようともしないで
付き合ってください?
ずいぶんとのんきなものだね?」
「・・・・・・」
黙り込んでしまう亮
「これから自分がどうするのか・・・
じっくり決めるんだね二人共・・・」
と去っていく芳人であった
「あ、彩奈!
大丈夫か!?」
と助け起こそうとするが
彩奈はその手を振り払い
芳人の後についていくのであった
「・・・・彩奈・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
「・・・・・・・」
「なるほどね・・・
確かに芳人の言うとおりよ
いくら脅されていたとはいえ
精一杯の気持ちを込めて告白した
相手の気持ちを踏みにじるなんて
最低よ」
座り込んだ彩奈に
きつい言い方をする結子
「その傷・・・
痛い?
でもあなたに告白して
目の前で直人とキスをする姿を
見せられた亮は
きっともっと痛かったでしょうね」
「・・・・・・・」
「どっちにしても
彼の怒りを買ったことには
変わらないわ・・・
彼と次に会ったら・・・
しっかりと話をしてくるのね・・・」
「・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・
翌日
旧校舎にて
ある人物がいた
常盤 蓮だ
「・・・よう」
「やあ・・・」
そこに現れる芳人と軽く挨拶を交わす
「昨日のお礼参りでも
するつもり?」
「・・・いいや
用があるのは
俺じゃねえ・・
とにかく来いや」
と案内される芳人
ある部屋に連れ込まれる
そこは図書室
そこにいたのは
「君は?」
「・・・・・・」
出席番号 17番
塚本 美穂
彩奈とは幼馴染だった
「ずいぶんと派手なことを
したみたいね・・」
「知ってたんだ
僕があの子を殴ったこと」
「・・・・・・」
にらむ美穂
「僕が憎い?」
「・・・・いいえ・・
あの子が悪いのも
重々承知してるもの
殴ったことは許せないけどね」
「フフフ・・・
まるで今も自分は
彩奈ちゃんと友達だって
言ってるみたいだね
結子ちゃんと恵美ちゃんが
彩奈ちゃんのもとを離れていったと同時に
自分も離れたくせに・・・」
「別にそんなんじゃないわ・・
私はただあなたに釘を刺しに来ただけ
私の邪魔をしないようにね」
「ふうん・・・
君の邪魔ね・・・
ひょっとしてあいつのこと?」
「っ!?」
「ほう・・」
言葉を続ける芳人
「僕も恵美ちゃんから
話は聞いてる
でも僕にはどうでもいいことだ・・
僕には僕のやりたいことがある
君たちこそ僕の邪魔をしないでよね・・」
「ふん・・
ずいぶんと隙のないこって・・」
と去っていく芳人
「んで?
どうすんだ?
あいつも引き入れるのか?」
「・・・・あなたには関係ない
それにもしかしたら
あなたの因縁に決着をつけられるかもしれないわよ」
「・・・なるほどな・・」
二人はその様子をじっと見つめているのであった・・・・・・・・
塚本 美穂と常盤 蓮
二人の狙いとは・・・・・・・・
残り、22人と12人
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・