「お前など
生まれてこなければ
よかったんだ
彩奈」
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
「・・・・・・・」
彩奈はふらふらと
暗い街の中を
歩いている
その目に涙を浮かべて
気が付けばそこは
河原の場所であった
すると・・・・・・・・
「どうかしたのかな?
こんな夜中に一人で・・」
そこに一人の少年が
訪ねてきた
「・・・・・・・」
「こんな夜中に
君のようなお嬢さんが
いったい何をしているんだい?
しかも・・
目に涙を浮かべて・・」
少年の問いに
答えることのない彩奈
「よかったら・・
話してくれない?」
「・・・・・・・」
すると
「・・・・・・・」
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
「そうか・・
お父さんに
そんなことを言われたのか・・
それはショックだったね・・」
「・・・・・・・」
彩奈の話を聞いたその少年
「実の父親に見限られる・・
まるで彼みたいだね・・」
「・・・・彼・・・?」
彩奈は恐る恐る聞いてきた
「僕のある友人の話なんだ
彼は昔、質の悪い同級生に
嵌められて犯罪者のレッテルを
張られてしまったんだ
その時彼のお母さんは
息子の無実を最後まで信じたんだけれど
お父さんは彼の話より
その同級生の残した偽物の証拠と証言に
翻弄された警察の話を信じ
彼は世間体を気にして
お母さんに息子の親権を押し付けて
さっさと離婚して行方をくらませちゃったんだ・・・
つまり彼のお父さんは彼と彼のお母さんを捨てたってこと・・・
そう、君のお父さんのようにね」
「・・・・その彼は
その後どうなったの?」
「彼はその後は知らない
僕が彼にあったのは
それからおよそ三年後だった
僕は彼に力を与えた
この世界で生きるための力に
使ってくれればと思った
でも・・
それは誤りだった・・」
と少年は語る
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
ある豪邸前
それをじっと見上げる
一人の少年
それは・・・・・・・・
「・・・・・・」
白咲高校 元3年3組 出席番号22番
破軍 芳人
彼であった
「まさかこんな豪邸に
住んでいるとはね・・・
3年前までは
小さな家に住んでたっていうのに・・・」
そう告げた
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・
「誤りって・・・
どうして?」
「僕は彼に足りなかった分の力を
分けてあげたんだ
それを使って彼がこれからを生きていく
きっかけになれればッて思った
でも彼はその力を得て・・
悪魔になってしまった・・」
「悪魔に?」
「自分を陥れた
者たちの人生を
その力をもって次々と狂わせて行き
ついにはそれらを全員この手で落としこんでしまったんだ
八人全員ね・・」
「八人・・・
それって!?」
彩奈は見開く
すると・・・・・・・・
「その彼ってひょっとして・・・
破軍 芳人って名前じゃなかった!?」
彩奈は聞いた
だが
「ううん
そんな名前じゃ
なかった
彼に力を上げた後僕は
彼には会っていないから
彼がその後どうなったのか
僕にもわからないんだ・・」
「そう・・・」
また暗い表情を見せる彩菜
「僕は今でも
彼を探している
もしもその彼が
まだ止められるのなら・・
僕は止めたいんだ・・
それが今の僕がやるべきことだと思ってるから・・」
「やるべきこと・・・」
「おそらく彼にとっても
それがそうだったんだろう・・・
すべてに裏切られ
見放された彼に残されたものは
ただ一つ・・・
復讐、だけだったんだから・・・」
「・・・・わかる気がするわ
クラスメートがどれほど
私のことを虐げていても
教師たちはそれを
被害妄想だのたいした問題じゃないだのと
挙句にはその事実をなくし
なかったかのように見せていく
両親に相談しても
成績だの期待に応えろだの
勝手に決めて
挙句にかってに見限って・・・
とうとう最後には
生まれてこなければよかった・・・
きっと彼も今の私と同じだったのかもね・・・」
と少女は立ち上がる
「私はすべてに見捨てられた
もう生きていく意味はない・・・
でもだからってただ死んでやるつもりもない!
私にはまだ・・・
やるべきことが残っているから!!
それじゃ・・・
その彼にあったらよろしくね・・・」
と去っていくのであった・・・・・・・・
「そうか・・・
彼女の身に
そんなことが・・・」
と声がする方を見る少年
そこには破軍が立っていた
「久しぶりだな
輔 憂・・・」
「三年ぶりだね・・
・・・君・・」
「ふうん・・
さすがにお前には
見破られたか・・・」
「お父さんには会ったかい?」
「ふん
あんなクズを
父親だなんて
思いたくもない・・・
僕の復讐はもう終わりだ・・・
あの七人を地獄に落としてやった
最後にお前に会えてよかったよ・・・
感謝するぜ・・・
俺にこの力を貸してくれてよ」
「私は・・
私は君にこんなことを
してほしいために
力を渡したんじゃない・・
私はただ・・
君に新しい人生を歩んでほしくって・・」
「ははは・・・
新しい人生だ?
手遅れだよ!
こんな顔で生き続けたくないし
元の顔に戻ってたところで何も変わらねえ!!
俺はもう・・・
この世界で生きていく権利さえ・・・
あいつらに奪われた・・・
でももうそれも終わりだ
俺の復讐はもう終わった・・・
俺の人生もな・・・」
「そうか・・」
と彼は表情を落とす
「だったら私と君の協力も
ここまでだね・・
僕は君にこんなことしてほしくなかったよ・・」
「俺の人生だ・・・
どうするかは俺が決めるよ」
と二人は別れるのであった・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・
「・・・・・・・」
夜の街を徘徊する彩奈
するとそこの見覚えのある女子が
現れた
現在自分の通っている
南ヶ原高校の女子生徒だ
「ねえ・・・
あんた
あの揺光が
警察に身柄を
確保されたって
同じ中学校っていうことで
警察がうちに来たけど
あんたのところにも来た?」
携帯で誰かと話をしている様子
「そうやってはぐらかす気?」
何やら険悪な雰囲気
そして・・・・・・・・
「とぼけないで!
私たち三人
みんな知ってるのよ
あなたがあの時
彼を陥れた張本人だって!!」
「・・・・っ!?」
「覚悟してよね!
破軍に訊いて
真相を問いただしてやる!!」
と携帯を切って
その場を走り出していくのであった
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・
破軍宅
「・・・・これが・・・
すべての真相?」
そこには
元3年3組 出席番号16番
滝嶋 結子
彼女が資料を見ていた
「どうやら・・・
調べて
見る必要があるわね・・・
この事件について・・・」
と家を後にする結子であった・・・・・・・・
破軍 芳人
藤沢 彩菜
滝嶋 結子
それぞれが動きを見せ始めていく・・・・・・・・
残り、12人と六人
・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・