※この作品はR-18です。

消し炭の男   作:Christmas

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序章
神様転生


見えないはずなのにわかる

私は空間に存在している

対面する存在の問いかけすら理解できる不思議な感覚だ。

 

ーやり直せるならばどう在りたい

ー望みを聞かせろ

 

そう尋ねられている気がした。

だから答える。在り方は変わらない。私は私でありたいと。

業が深いが変えるつもりはないと。

 

ー特別の才能は必要ないのか?

ー他のものが才能を得たならばまた地を這う惨めな一生を繰り返すだろう。

ー余すことなく述べろ

 

他の者が得たのであれば私も得なければまた失ってしまう。

失うのはもうたくさんだ。

私は望む。最高の分析力を望む。

誰よりも速く深い分析力を。

これは人生において万能の能力に違いない。

 

ーそんなものか?

ー神秘の力を望むものしか現れないのに不思議なことをいうやつだ

ー創作の力はいらんというのか?

 

冗談じゃない。

また奪われるのか。一方的に。何でもないように。目の前で。私の見えないところで。

冗談じゃない。ならば私は万能の力を求める。

燃焼をつかさどる力。さらにNARUTOで定義されるチャクラを望む。

うまく使えば何からも奪わせない協力でいて万能な力だ。

出し惜しみのネコ型ロボットとは違うのだ。

 

ーこれほど大それたことを望むのか

ー対価も持たない存在が?

 

確かに自分自身を除けば何も持たない

対価を捧げないとまた奪われる無くしてしまう。

ならば、私を私たらしめる人格や思考のパターン

そういったもの以外はすべて捧げる。記憶も感情も私以外すべてを捧げる。

 

ーそうか

 

そこまでだった。

何もなくなった。

なにかあったのかすらよくわからない

ただ、余計なものを無くしたせいか私は嫌な予感を持っていた。

 

私が決めたようでいてそうでないこと

そんなことに身を任せている

なにかよくないことがおきる。

そんな予感がしてならない。

そもそも他の者を引き合いに出したことも気になる

僕を煽り、多くを引き出す意図があったのではなかろうか

他の者と言っていたが彼らは神秘の力を望んだはずだ。

彼らは何を捧げたのだ。

神秘の力に見合う対価などありはしないはずだ。

持ち物など、ろくにありはしないと相手もわかっているはずの状況だ。

差し出せるものなど限られる。

 

嫌な予感がする。

望みを確認せずに交渉を済ませた。

対価としての過不足を確認もせずに進んで捧げた。

そもそも後払いもできたのではないだろうか。

 

嫌な予感がする。

相手の意図に乗せられたうえに、対価を払わされた実感がある。

望みと対価

相手の希望するものをいわれるがままに差し出した。一方的に。

故に何もないのだ。私以外何もない。

 

失った。

 

失ったのだ。捧げたのだ。当然失う。

口車に乗った私は進んで捧げた。

遭遇する可能性があるのかもよくわからない連中が恐ろしかった。

私以外のすべてを捧げた。

もう何も聞こえないし感じない。

なせることなど何一つないことを理解する。

もう、任せるしかない。ただこのまま任せ続けるのだ。

 

ー余った対価はこちらで好きにさせてもらう。

ーもっとも

ーなにもわからない状態では伝わらんだろうが。

ー愚か者が

ー確認の仕様などいくらでもあったろうに

ーどの存在も皆例外なく愚かだ

ー後払い、居直り

ー彼らはこれから対価を払い続ける。

ー苦しみに何かを見いだせるのならばそれでよいのだろうが

ーせいぜい次はよく考えることだ

 

 

僕が最後に感じたのは確かに希望だったはずだ。

希望に手を伸ばしたはずなのに

しかし手にしたのは希望とは程遠い何かだったのだ。

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