ーとある管理世界の片隅で
少女の家族は囚われた。
厳重な警備に守られた、豪華な家から出たところを狙われた。
家族旅行だった。
彼女の父親は容姿端麗な姉妹を外へ見られたくなかった。
バカンスは決まってプライベートビーチ。
絶壁に囲われた、誰にも邪魔されない家族だけのビーチ
切れ長の瞳を源流に、艶やかな黒髪は健康的な臀部を強調し
流れるような腰つきはパレオの上からでも撫でたい衝動に駆らせるには十分で
およそ12の少女の躰つきとは思えない妖艶さ
彼女はプライベートビーチで肌を存分に自慢するかのように誇るかのように露出させた。
傍らにはさらに幼い少女が一人
姉を慕う彼女は、背伸びをして姉と同じくビキニをせがんだ。
今年ようやく気に入るデザインを見つけて姉と並んで喜んだ。
お姉ちゃんが大好きだ。
体全体でそう表現する少女はとても可愛がられた。
自立した姉とは違い彼女は助けを求めた。
彼女は愛を求めてわがままを言った。
彼女の容姿は美しさは姉にも劣らないのではないかと予想された。
好奇心を封じたその瞳は健康的で可憐な彼女の魅力だった。
両親を人質に取られた。
谷間をふさぐように現れたのは統一された白服達
装備を統一させた彼らはどう見ても正規の部隊だった。
第一、誰一人としてそ精悍な顔を隠さなかった。
彼らは素早く谷間を背にして広がった。
両親と姉妹を分断するように並び、姉妹に抵抗しないように呼びかける。
姉は諦めない。
自分はこの人生では主人公。
主人公は諦めない。
覚醒する気配を探るように
彼女は大魔力を循環させる。
心配そうな妹の表情は彼女の優越感を汚く満たす。
白服は、父の首を落とした。
抵抗をするな
白服は容赦をしなかった。
事前に力を知られていたかのように対応をされた。
両親にはなんら利用価値を見出さないその動きは彼女を混乱させた。
抵抗できたのは母が肩を外されるまでだった。
姉妹は魔力封印を施され、次元航行艦へと収容された。
収容先は秘密の施設だった。
年の近い子供たちが集められた。
皆、部屋を用意されていた。
妹の姿はそこにはない。
出される食事は流動食だった。
味気のない食事、窓のないホールに窓のない自室
そして日に日に減っていく同期達
なんとなく、施設の目的を察し始めていた。
彼女の番が来た。
麻酔で感覚を奪われた。
目覚めた彼女は牢屋にいた。
うめき声が廊下に木霊し恐怖を煽る。
麻酔の影響か体に違和感があって気持ちが悪かった。
自分の体が別の何かに代わってゆくような気味の悪い感覚。
彼女は未だに主人公だった。
違和感を感じ、出所を制御して使役を試みた
彼女は未だに主人公
力に馴染んだ彼女のリンカーコアは人間ではない。
それを知らないから彼女は未来を諦めない。
絶対に求められる。認められる。
その思いだけが彼女を彼女たらしめた。
猿のようなモンスターを連れた職員が
向かいの少女の折にそれを繋いだ時も。
未知の痛みと快感に絶望し、絶叫した声が向かいの部屋から聞こえても
嫌な臭いが廊下を立ち込めて、向かいからぬちょぬちょという音、少女の艶声が聞こえても
恐怖はあっても彼女は彼女のままだった。
牢屋に入って食事が変わった。
ある日の食事は生肉だった。
前腕の大きなほくろは向かいの部屋にいたはずの少女を想起させた。
彼女はそれを残さず食べた。
彼女はまだ、彼女だった。
彼女の妹は愛されていた。
施設の職員の多くは彼女の笑顔と健気さに心打たれた。
この笑顔を守っているのだ。
彼女はある職員に大変可愛がられた。
お菓子を手土産に、就寝時間にこっそり部屋に訪れた職員は彼女の笑顔を見て、疲弊した心の活力を得るのだった。
彼は自らの夢を語る。
うまくいけば争いを事前に無くせる平和な世界を作れる
警察が悪い人に負けなくなる。
彼の情熱にすっかり同調する少女
ある日彼は少女と濃厚なキスをする。
お姉さんもしたことのない秘密の大人の行為と伝えた。
彼はお礼を言って明日の努力を彼女に表明する。
次の日彼女は男に執拗に太ももを撫でられる。
男は自分の生気を触ってくれとせがんだ。
その日はこれで毎日世界の平和に近づいていると教え込んだ。
大人はこうして少しずつ頑張って働いている。
君は偉い。少女はのめりこんだ。
遂には男は裸となって彼女に迫る。
もっと頑張る。約束する。
だから一緒に頑張ってみないかと
自分が一緒なら安心するだろうと
少女は濃厚なキスで
執拗に太ももを撫でるその手つきで
そして嘗め回される男の舌遣いで
女らしい反応を返し始める
濡れた秘部はあっさりと受け入れた。
次の日もその次の日も
少女はすっかり行為を受け入れた。
誰かの役に立つことは気持ちのいいことだ。
そう、教え込まれた。
男は自分一人で世界を支えきれない悩みを打ち明ける。
少女は自分にできることがあれば何でもすると真剣なまなざしで返した。
彼女はふと、かつて見たアイドルと同じステージに立てたような気がした。
次の日、彼女はホールで裸の男たちと交わった。
年には似つかわしくない腰遣い
舌を突き出し喜ぶその顔はまさしく女の顔だった。
彼女は両手で男たちの性器を拙くしごき
白い液体を自ら体に塗りたくって無邪気に喜んだ。
彼女は皆に愛されるていた。
その日彼女は施設の全員を受け入れた。
その日姉のもとに腐肉以外の物が届けられた。
妹だった。
手術着に身を包んだ妹に彼女は心を痛めた。
外道の行いに怒り、
自身も苦しんだ異物を心配した。
沢山話をした。
昔のこと
ここから出たら何をしたいか
妹は彼女よりも落ち着きを以てよどみなく会話を続ける。
まるで大人のような落ち着きだった。
ある日妹は施設の秘密を教えてくれた。
ここは世界の平和を願って作られた。
職員はいい人ばかりだ。
自分は職員のために頑張っている。
皆にはよくしてもらっている。
姉は、嫉妬した。
昔から妹の方が可愛がられた。
姉が努力して認められると両親は欲しいものを聞いてきた。
彼女は努力の対価を正当に受け取れることに悦を感じた。
前は見向きもされなかった。
それが今では世界は自分の努力に真摯に答えると。
世界が真摯なのは姉だけではなく妹へも同等か、それ以上だった。
むしろ、妹は世界に祝福されているようだった。
妹は姉が獲得したものをねだった。
お揃いが良い
可愛くねだる彼女をとがめるものは姉を含めて誰もおらず
温室で育てられる妹をよそに
姉は心に暗い感情を育んだ。
施設でも妹は優遇されていたのだ。
そう気がつくと妹のことが憎くなった。
なんでお前ばっかり!
妹はさらに教えてくれた。
自分たちにもできることはあると。
そう言って妹は檻の鍵を開け、再びカギをしてどこかへ去った。
妹は5人の職員を引き連れて戻ってきた。
男たちは姉の目の前で妹と濃厚なキスをする。
妹はキスをしながら両手で男性器を擦った。手慣れた手つきだった。
そのまま手術着の裾を上げた男は妹の秘部へ性器を抜き差しする。
妹は後ろから胸をまさぐられ、
嬉しそうに体をくねらせた。
魔力を封じられた姉は、なすすべもなく呆然とする。
きみのこともたすけてあげる。くるしかっただろう。
そう、優し気に男が姉に迫る
嫌だ。嫌だ。
彼女は激しく抵抗した。
こんなことのために磨いたわけじゃない。
こんな目に遭うために努力したわけじゃない
こんな目に遭うくらいなら生まれてきたくなかったのに
抵抗する彼女を押さえたのは四つん這いの妹だった。
彼女は魔力を解放されていた。
彼女は姉を抑えつけた
男は姉の膨らみかけの乳房を丹念に舐めた。
気持ち悪さと屈辱で泣きわめく彼女の後ろから来た男は少女の内腿を丹念に撫でながらこういう
左手に握っている物が君に入る。今のうちに形を覚えておいてくれ。
嫌だ。やめて下さいお願いします。
髪を振り乱す彼女は妹に顎を抑えられて彼女と接吻させられた。
男たちは妹を下がらせた。
仰向けに抑えつけられた彼女は恐怖に歪んだ顔で男の性器を見つめた。
諦観と共に下腹部に痛みが走り、知りたくもないのに快感が脳を刺激した。
嫌悪と屈辱と快楽に身を焦がした彼女の表情はなお美しく、
男はあっけなく彼女の膣に体液を流し込んだ。
彼女は彼女を捨ててしまった。
それから彼女は快楽に身を委ねる。
彼女自身の存在を否定するかのように。
自らの未来に絶望し、自我を放棄した。
男たちが入ってくる時間を察すると自ら寝台に座った。
挿入されれば自ら妖しく腰を振った。
姉は1人を除いた施設の全職員と交わった。
なぜ助けた
救出された彼女は叫ぶ。いっそ土気色になって誰かの腹に収まりたかった。
この世からいなくなりたかった。
いなくなればまた、やり直せるのかもしれなかった。
なぜ、自分ばかりこんな目に遭う
隣の妹は未だに自らの行いの意味を理解していなかった。
なぜ、こいつはこんなにへらへらしていられる!
彼女は懇切丁寧に裁判の聞き取り内容の意味を教えた。
職員たちの証言を教えた
あの施設で行われた実験の実態を
正義とはかけ離れた非道さを
理解した妹は膝から崩れ、彼女自身の存在を否定した。
彼女たちは世界を呪う。
なぜ自分たちだけこんな目に遭うのか。
皆、死んでしまったらいいのに。
彼女たちは世界を道連れに心中することを選んだ。
生まれ変わりを夢見て。