【祝! 同人コミカライズ化】異世界交易チートで街中の女を孕ませてみた 作:ヤラナイカ―
「きゃぁぁああ!」
身の丈二メートル半もある巨大な悪鬼が、リサーリィの足首を掴んで持ち上げていた。
異様に発達した筋肉を持っている。
なるほど、火の精霊サラマンドラに敵わないもんだから、正面から迂回して精霊術者を狙ったんだな。
脳筋に見えて、意外に知恵がある。
「ぐおぉぉおおお!」
威勢よく叫んでいる。人間に近い知性と、猛獣の迫力。確かに強敵だ。
だけど、図体のでかいオーガはMP5にとってただの大きな的にすぎない。
健太は胸のあたりめがけて短機関銃をフルオートでぶっ放す。
タンタンと乾いた銃声が響き、空薬莢があたりに飛び散る。
それで終わり。
いくら異様に発達した筋肉でも、生身では鉛弾は跳ね返せない。
風穴の開いた胸を手で押さえるオーガは、信じられないといった表情でガクリと片膝を付いた。
そこを、すかさず猫耳姉妹の姉のロリンが、蛮刀で首を跳ね飛ばした。
おーやるねえと、健太は笑う。
ロリンがトドメを討ってくれてよかった。
舐められてはいけないが、無駄に近代兵器の力を見せつけても、ろくなことはない。
あんまり戦闘で目立ちたくない。
さて、リサは無事かなと健太は駆け寄る。
「リサさん。怪我はありませんか?」
「私は大丈夫です。ありがとうございます。アラドさんが居てくれて助かりました」
短機関銃を片手に構えた健太は、もう一つの手でリサーリィを起き上がらせる。
モンスターは、もうこない。
「どうやら戦闘は、もう終わりみたいですね」
「ええ……」
リサーリィの精神集中が解けたせいで、サラマンドラが消えてしまっていたのだが、問題はなかったようだ。
モンスターの一団の大ボスであったオーガが討ち取られた途端に。
オークやゴブリン達は、逃げまくっていた。
不利になったと見たら、もうその瞬間に脱兎のごとくバラバラに逃げるモンスター達。
人間は組織になれば強い。
不利になればとにかく逃げるのが、この世界でモンスターが生き延びるための秘訣なのであろう。
街の兵士達はこの機会にオーク達を一掃しようと追撃していったが、モンスターは森の中をどこまでも逃げていく。
おそらく、森の奥深くのどこかにモンスターの巣穴があるのだろう。
そこまで追っていくだけの戦力は、この街にもない。
リサ達が襲われた村の様子を見に行くと言い出したので、健太もモンスターの被害がどういうものなのか後学のため見に行くことにした。
襲われた村の惨状を見て、リサーリィは口元を抑えて呻く。
「酷い……」
確かに酷い有様であった。
オークやゴブリンといった亜人種は、人間と交配可能だ。だから山賊とそれほど変わらない。
男は殺し、女は犯せの勢いで村を徹底的に略奪したらしい。
同じ悪人として共感はできるが、共存はできない連中だなというのが健太の感想である。
ダナンの街の聖女であるセシリアは、犯されて傷だらけになっている村娘達を神聖魔法で癒していく。
身体の傷は癒せるが、いくら聖女様でも心の傷までは癒せない。
家族を殺され、汚らしいオークやゴブリンに徹底的に犯された女達は当面、教会に保護されるそうだ。
人間と交配可能な種族のモンスターにレイプされると、なぜか受胎率は格段に高まるらしい。
やがて、彼女らの中からハーフオークやハーフゴブリンを産み落とすことになる女が出てくるのか。
そんな光景を眺めていて、健太はリサーリィに同調して「許せませんね」とか言いつつ。
内心で凄く興奮していたのだった。
犯された女からすれば、健太もオークや山賊とそれほど変わらない存在なのだからそんなものであろう。
※※※
健太は、アラド商会の伝手を使って各地から腕利きの冒険者を呼び集めることにした。
いくら、オークで興奮したからといって、自分の縄張りである街をモンスターに襲われてレイプ祭りされては堪らない。
だから、冒険者にモンスターを駆逐してもらうのだ。
イケメンのスパイク警備隊長とは違い、いかにも女にモテなさそうな屈強な冒険者達は、嬉しそうに雇い主の健太に笑いかける。
「アラドさんとこは、給金の払いがいいって聞くから期待してますよ」
「もちろんだ。働きや討伐数に応じて報奨金も弾むからな。武器や防具も用意したから、使えそうだと思ったら持ってってくれ」
健太は、ごそっと購入した武器、防具を冒険者達の前に出す。
まず飛び道具がいるだろうと、連射式クロスボウ(六万円)を並べた。
「お、これは凄い。新式のクロスボウだぞ。連発式になってるのか?」
「アラドさん、これは鎧なんですか?」
冒険者達は、健太が用意した武器や防具を珍しげに見て口々に質問する。
鎧は、防刃チョッキ(二万円)を人数分用意してある。
「あーそれは、防刃チョッキだ。鉄の鎧より軽いから使いやすいだろう?」
「へー、変わったもんなんすね」
「この透明の盾はなんなんだ。凄まじく堅いぞ?」
「それは、ライオットシールドです」
日本では機動隊が使っている盾である。
値段は七十五万とそこそこ張るが、銃弾の弾ですら弾く強度を持っているから、前衛に持たせれば鉄壁の防御力を誇る。
冒険者は、防具よりも武器に注目が行くようで、特に日本刀(十万円)が気に入った冒険者が多かった。
日本刀としては安物の部類だが、技術力の劣るこの世界の刃物に比べれば格段に良い。
「この剣は、スゲエ斬れ味でいいっすわ」
「うむ、さすが天下のアラド商会製は違うのだな」
「こんないい武具をくれるとは、なんという気前の良さか」
「これだけでも儲けモンだわ。アラドさんとこに来てよかった」
冒険者達は、口々に褒め称えている。
普段からモンスターと戦っている冒険者は、武器の良さがわかるようだ。
さすがに流れ者の冒険者には危なすぎて銃器は与えられないが、連射式クロスボウや日本刀ぐらいならいいだろう。
防刃チョッキを着込んで居並ぶ冒険者達は、まるで武装警察官のようだった。
傭兵とはいえ、手元に武力があるというのは安心できる。
「では、皆さん。モンスター討伐をよろしくお願いします」
「おー!」「任せよ!」
集まった冒険者達は、三々五々とチームを組んで森の奥へと討伐に出ていった。
それを、健太が街の前で満足気に見送っていると、聖女セシリアがやってやってくる。
そして唐突に、健太に深々と頭を下げた。
「アラドさん。このたびはこの街のためにご尽力くださり、本当にありがとうございます」
「いえ……セシリア様。どうか頭を上げてください。あくまで商人として、うちの店や街道の安全を考えてのことです」
そもそも今回のモンスターの襲撃は、健太がスパイクを領主のほうの街に追いやったせいでもあるので、褒められても困ってしまう。
聖女セシリアはそんなに厚かましくないが、街のためになんでも無料奉仕してくれるんだと思われてもことだ。
「それでも、街の人間を代表して心よりの感謝を捧げます。これで、住民も安心して暮らせましょう」
「聖女様にそう言っていただけると、ありがたいですけどね」
聖女の好感を得られるのは好都合だから、せいぜい恩義に感じてくれるといい。
街の聖女であるセシリアが、「街の防衛はアラドさんがいれば安心」と言ってくれるのは、やはり嬉しい。
健太は、街がモンスターに襲われてから、にわかにスパイク待望論が起きているのが気に食わないのだ。
ダナンの街の住人から、領主の館に出向しているスパイク警備隊長を呼び戻せなんて声が上がっては困るのである。
健太が組織した冒険者部隊によって、この付近のモンスターが一掃されて。
スパイクなんか必要なかったんだとなれば、溜飲も下がろうというものだ。
しかし、聖女も大変だと健太は思う。
顔を上げた聖女の美しい目元にクマが出来ている。
モンスターの襲撃があってから、襲われた村の人達の救援やら治療やらでほとんど休んでない。
途中まで一緒に帰りませんか。
そう聖女に声をかけようとした矢先……。
「ちょっと、セシリア様!」
目の前で聖女ががくっと崩れ落ちたので、健太は慌てて駆け寄った。