最優秀生徒である生徒会長は、最底辺生徒に中出し孕ませ妊娠出産させられなければならない会則 作:ヤラナイカ―
第一条「会長および森村君は、妊娠後出産までを恋人としてすごさなくてはならない」
私が生徒会長室に入ると、副会長の香坂祥子《こうさかしょうこ》が、森村遊太《もりむらゆうた》に注意していた。
「また、計算間違えてる。ここからよ」
「あっ」
どうやら、生徒会の仕事ではないらしい。
森村君が必死に書き散らしているノートを見ると、高校一年生の数学だった。
「こんなにぐちゃぐちゃにこねくり回してるのは、乗法公式を覚えてないのよね?」
「すみません」
「謝られても困るわ。確かに一つずつ展開すればできないこともないけど、公式を覚えれば早く解けるんだから覚えるようにしなさい」
「はい」
ふむ、やってるな。
仲の悪かった二人が、意外と仲良くやっているのを見るのは微笑ましい。
本来なら、私が勉強を教えてやるべきなんだが。
この私、鷹宮彩乃《たかみやあやの》にも苦手なことぐらいある。
例えば、勉強を教えることはあまり得意ではない。
香坂君は、すぐに森村君が公式で詰まっていることに気がついてやれたのだが、私はできない人間がなぜできないのかがわからないのだ。
ちょっと厳しい先生ではあるが、私が教えるよりも森村君のためにもなるだろう。
課題を終えると、森村君はノートを提出しに行くと言って部屋を出ていった。
どうやら、補習かなにかだったらしい。
香坂君はもう生徒会の仕事に戻ってりうが、私の言いつけ通り森村君の面倒を見てやってくれているので、お礼を言っておくことにする。
「香坂君、よく指導してくれてるな」
「会長聴いてくださいよ。森村ったら、この前まで九九も覚えてなかったんですよ!」
「それはちょっと想像を絶するな」
小学生レベルで理解が止まっていたのか。
そりゃ進級も危ぶまれるはずであった。
うちの高校にどうやって入ったか以前に、どうやって中学校を卒業したのかに疑問がわく。
本人は、マークシートを適当に書いてたら入学してしまったと言ってたのだが、そもそもなんでうちを受けようと思ったのやら。
「特に数学。いや、算数でつまずいてるみたいです。二年から文系選択させればいいですけど、数一は赤点取らないようにさせないといけませんからね」
「面倒をかける」
「万が一にも会長の足を引っ張らせるわけにはいきませんから、森村のやつは私がビシバシ指導します!」
「頼もしいが、音を上げないぐらいにしてやってくれよ」
「いえ、それが本人も妙にやる気を見せてまして、公式も覚えずたらたら計算してたり、要領は相変わらず悪いみたいですが、やればできるようになってきましたね。うん、森村は意外と根気はありますよ」
「そうか、それは良かった」
香坂君が人を褒めるのは珍しいので、よっぽど真面目にやっているのだろう。
そんなに必死に勉強しているのは、もしかすると私と同じ大学に来たら……って約束を本気にしているのだろうか。
「さっきもきっちり課題を仕上げてたようですし、この分なら進級は大丈夫でしょうね」
「そうか。引き続きよろしく頼む」
私ほどではないが、香坂君も優秀だ。
教えるのは、私以上に上手い生徒である。
ずっと香坂君について教えてもらえば、卒業して三流、いや二流どころの大学に入学することも難しくはないだろう。
その時の彼の内申点にもよるが、学園理事の娘である私が、それとなく推薦の口を利いてやってもいい。
だがそれでも、私と同じ大学に行くのは無理だ。
可愛いだけのただの女なら、がんばってる森村君に合わせてランクを下げて二流の大学に行って彼を待つ、なんてこともあったかもしれない。
「だがな、やっぱり私は可愛い女ではないのだよ……」
「会長、なにかおっしゃいましたか?」
「いや、なんでもない。香坂君も、仕事もほとほどでいいぞ。まだ文化祭までは時間があるだろうし」
「はい。では、失礼いたします」
生徒会長室から香坂君が退室すると、私は一人になった。
森村君は、私のことを可愛い女だと言ってくれるが、やはりそうではない。
この私、鷹宮彩乃の未来はすでに決定している。
日本で最高の大学に入って、アメリカに留学して最速で経営学の修士号を取得してくる。
そして、鷹宮グループの総帥として辣腕をふるい、鷹宮家を栄えさせるのだ。
私はこれまで富裕者としての権力を惜しみなく使ってきたし、これからも使うつもりだが、それは代償を伴う。
人の上に立つ者には
生まれついて優秀である者は、その力を最大限に生かさなくてならない。
「私の人生は、そのためにある」
だから、森村君の気持ちには応えてやれない。
その思いが彼を奮起させて勉学にいそしませているのなら、しばらくはそのままにしておこう。
「せめて、この子が産まれるまではな」
私はお腹をさする。
妊娠から九週、三ヶ月目。
まだ見た目はほとんど変化はないが、少し胸が張ったような感じがあって、つわりがある。
まだほっそりとして見えるお腹の中で、森村君の子供が宿って育っているのだと思うと、とても不思議な感じがした。
私はまだ森村君の彼女だ。
そう思って、スカートをたくし上げるとパンティーの内側に手を差し入れて、唾液で濡らした指でアナルをほぐしはじめた。
これから安定期に入るまで、前の穴は使えないので後ろの穴で受け入れる準備をしなきゃいけない。
これはなんだろう、ビッチなる者の義務ってところか。
指でアナルをかき回しながら、私はそんなバカなことを考えて少し笑った。