※この作品はR-18です。

俺と幼なじみと秘密のリハビリ   作:王子の犬

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・原作第一巻#3を参考にしました。
・みさくら語はありません。


後日談
えーくんに彼女ができた


 鋭太(えーくん)に彼女ができたらしい。

 より正確にいえば、夏川真涼に彼氏ができたという話が学校中を駆け巡っていた。夏川真涼なる生き物は鋭太と同じクラスの帰国子女だ。髪は銀色、瞳は蒼い。超がつくお金持ちで、北欧のどこかの国にいたそうだ。千和と同じ日本人の血が流れていると考えるのが億劫(おっくう)になるほどの超美人。真涼を月とすれば千和などはすっぽん。それどころか、アリの大群のアリ一号くらい差が開いている。

 モテ度にいたってはびっくりするくらい高嶺(たかね)の花。玉砕覚悟で告白してみよう。そんな空気が学校中に蔓延している。クラスが違う千和ですら時折告白シーンを見かけてしまい、いつも目のやり場に困った。

 その真涼がよりにもよって鋭太とゴールインだ。何かの間違いだ。きっと誰かが、真涼と鋭太の会話を聞いて勘違いした。絶対、そうに違いない。

 

「だまされないんだから」

 

 千和は怒りで顔を真っ赤して、大股で先を急ぐ。目標は鋭太だ。彼は帰宅部なので授業が終われば帰途につく。ウワサが正しければ真涼と一緒だ。

 

「ま、まさか、ううう腕なんか組んじゃったり!?」

 

 恋人ならそうするだろう。自分たちの幸せを見せつけたい。学校で過ごす時間が一日の大半を占める。同じ時間を共有したい。その結果、見ているほうが恥ずかしい行為を公衆の面前でやってのけてしまう。

 鋭太との甘い関係を何度夢想したことだろう。少女マンガみたいな恋がしたい。千和がずっと憧れてきたものだ。

 

「みつけたらとっちめてやるんだからあ!」

 

 拳を振り上げて叫ぶ。周りを歩いていた生徒がくすくすと笑った。

 

「うぬぬぬ……」

 

 笑われたことに気づいて、真っ赤な顔がさらに紅潮する。千和は「えーくんが悪いんだから。最近私のことをほったらかしにして……」と呪文のようにつぶやいて足を早めた。

 しばらくして鋭太の後ろ姿が目に入った。横にべったり張りつく銀色の髪。真涼だ。千和はカッとなって走り出す。砂煙を上げながらふたりの前に立ち、指先を鋭太に向ける。

 

「う、腕なんか組んじゃって、やらしー! やらしー!」

 

 鋭太が先にモテるなんて許さない。千和は貧弱な語彙を最大限活用してあらんかぎりの言葉で彼を罵倒した。ほんの少しの嫉妬と、やつあたりのつもりで。

 

▽

 

「うらぎりもの……っと」

 

 謝罪のつもりだろうか。鋭太がメールで「好物のハンバーグを作った」と連絡してきたので、怒りを込めて返信する。

 絶対に許してやるものか。

 千和はずっと胸が痛かった。目を閉じれば鋭太と真涼が腕を組む光景が思い浮かぶ。このまま付き合いが続けば、いずれふたりは体を重ねてしまう。真涼のなかで果てる鋭太を想像し、ひどくいらついた。

 机に向かい、ノートにシャープペンシルを走らせる。今日出た数学の宿題を済ませてしまおう。勉強している間は彼と彼女のことを考えなくて済む。

 

「むむむむ」

 

 困った。頭でいくら考えても答えがわからない。模範解答を見ても導出方法が理解できなかった。千和は顔をあげて、外の部屋の灯りに目を移す。季堂家の食卓に灯りがついている。彼の伯母、冴子は仕事人間で家によりつかない。先日見かけたときは「もうすぐマスターアップ(納期)だから」と口にしていた。つまり忙しいのだ。

 

「こんなときはえーくんに聞けば!」

 

 千和は携帯端末を手にとって文章を作る。宿題おしえて、とまで打ち込んだところで手が止まる。真涼の悪い顔がよぎった。

 

「……泥棒猫」

 

 奥歯をかみしめる。鋭太を盗った真涼が憎い、とさえ思う。うらやましくもある。彼との関係は複雑なものだ。最近まで彼女が欲しい、とは口にすら出さなかった男がちゃっかり彼女を作っていた。美人に言い寄られて鼻をのばす鋭太。どんどん悪く考えてしまう自分がいやになる。

 

「明日学校で聞こう。夏川さんとのことも」

 

 鋭太はどうするつもりなのだろうか。真涼と本気で付き合いたいと思っているのか。もしそうなら千和と鋭太の関係を知られてはいけなかった。間違いなく破局してしまうだろう。彼の幸せを願う気持ちからすれば、生々しい修羅場だけは避けたい。

 千和は鋭太のあだ名を恋しそうに紡ぐ。

 ……ずっと体を触ってもらっていなかった。偶然手を触れたり、肩がぶつかることはあっても、以前のように求めてくることはなくなっている。こちらから誘っても、手を出してくるのは数回に一回だ。勉強が忙しいと言って避けているようにすら思える。

 

「はあ……」

 

 千和は内股を切なげにこすりあわせた。

 ノートを脇に寄せた。涎が垂れるのはまずいだろう。同級生に見られたら眠ってしまった、と笑われるかもしれない。

 千和は机に突っ伏して、少しだけ股を開いた。

 

「……疼(うず)くの。えーくん」

 

 シャープペンシルが目に入った。鋭太と一緒に買ったものだ。定価三〇〇円の三割引。前のものより少し高級感がある。レジに持っていくときに鋭太が触れた。まぶたに彼の手が浮かび上がり、指を踊らせ千和のからだの隅々まで汚していく。

 素肌を傷つけてしまわないようにカチカチと鳴らしてシャープペンシルの芯を抜いた。そして飾りっ気のないショーツの上を軽くなぞる。布が張りつく感触。もう、濡れている。

 これじゃあ勉強にならない。

 

「こんなに……なってるのに。いつだってやらせてあげるのに」

 

 えっちがしたい。腰をぶつけ合うだけの激しいせっくす。彼が求めるなら学校でしてもいい。誰もいない教室でショーツを脱いで、机に手を突いて後ろから貫かれる。愛液と先走り汁がぐちゃぐちゃに混ざり合ってどちらのかわからなくなる。亀頭が降りた子宮口をコツコツたたく。はだけたスカートから尻があらわになり、跡がつくくらいに強く鋭太が尻肉をつかんでいる。根本を締め付けると、小さな菊穴がすぼまる。背中に覆い被さった彼が意地悪そうに耳元でささやく。あえぎ声を漏らしてから「意地悪するならさせてあげない」と強がった。ゆっくりと引き出された竿がものすごい速さで突き刺さる。歯を食いしばりながら机にしがみつく。ガタガタガタガタ……。

 鋭太の射精。妊娠させたがるような勢いで大量の精液がゴムのなかにたまっていく。一度で足りないから、ひざまづいてコンドームを外す。精液のにおいになれてしまった。尿道口にキスをして残った精子をすいあげる。お掃除フェラのあとは勃起させるためのフェラチオ。唾だらけの口に鋭太のおちんちんを含んでしごきあげる。ジュパジュパと汚い音を立てるのが彼のお気に入り。三、四分もすれば回復して、前より大きいくらいだ。ゴムを口に含み、手を使わずにかぶせていく。何度もしているうちに覚えてしまった。

 机に腰を乗せて股を開いたら、大陰唇に指を当てて横に広げる。くぱぁ……という効果音が頭に浮かび、鋭太の亀頭が膣口に埋もれる。鋭太の体にしがみつき、首に腕を回す。恥骨同士がコツンと当たる。蕩けるようなしびれ。繋がったことへの満足感と再び始まる獣同士の交わりへの期待が高まる。大きく開いた膝をつかんだ鋭太が腰を浮かす。尻が机から離れ、腕の力でしがみつく。落下する恐怖。膣穴をえぐられてもたらされる快感。体を抱えたまま廊下へと向かい、掃除ロッカーに千和の背中を押しつけて乱暴に押しこむ。人目を気にしてあえぎ声を我慢するよりもずっとガタガタガタガタ、という音のほうが大きい。だんだんさざ波のようなもどかしい感覚がはっきりとしたものに変わっていく。鋭太の腰の動きがどんどん激しくなる。恥骨がぶつかる音。鋭太のペニスでこじあけられ、だらしなく開ききった膣のすき間から空気が入り込んで、淫らな響きが教室中に木霊する。膝を強くつかまれ、体が潰れるんじゃないかと錯覚するほどの圧力を感じた。

 二人して大きな波に溺れ、足を地に付けた千和は肩で息をする男の唇をふさいだ。とても愛おしそうに……。

 

▽

 

 千和は濡れた指先を灯りにかざす。ひとときの快楽に溺れるための自慰。鋭太に開発された体はたった一度の絶頂では満足できない欲張りな女に作り替えられてしまった。

 

「えーくん。夏川さんとしたのかな……」

 

 熱く煮えたぎったペニスが白い肉を割れ目を容赦なく蹂躙(じゅうりん)する。ベッドで本性を現した鋭太に開発され、調教されていく柔肉。端正な澄ました顔が快楽に歪み、慎ましい口から獣のような叫び声が漏れる。

 千和は鋭太になったつもりで想像のなかの夏川真涼を犯していく。

 

「はあ……もう勉強はやめよ……」

 

 汚れてしまったショーツを脱いで、ベッドに身を投げ出す。

 妄想で同級生を汚す。自慰の続きをするべく指先に唾液で濡らしていく。

 ハンガーにかけた制服を見つめて、ため息をついた。

 

「明日仲直りできたら、また……誘おう」

 

 もし鋭太が望むなら、真涼を交えてもいい。鋭太の気を引けるなら、どんなことだってしてもいい。

 千和は妄想に浸りながら、指先が奏でる快楽に身を委ねた。

 

 

 

 

 

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