ここのところあなたは寝不足になっていた。
睡眠中、去年の一時期に訪れたとある経験が夢としてフラッシュバックしてよく眠れていなかったのだ。
今宵もうなされるかと思っていたあなたが風呂から出ると、見慣れない着物が置かれていた。
「今夜はこれを着てね」
そう式の名が書かれた置手紙が添えられていた。
あなたは手紙の指示に従って着物に着替えると床に就く。着物はいわゆる肌襦袢のようで、たきこめられた香が心を静めてくれる。
これなら寝られるかなと思って横になるあなたは予感の通り寝入った。
「そろそろいいかしら」
眠りが深くなり始めた頃、あなたの部屋にやって来た式はそういって床に潜り込んだ。
しゅるしゅると二人の襦袢が擦れる音が部屋に響く。
式の柔肌が襦袢越しにあなたの体に押し当てられると、あなたの体はそれに反応した。
肌が熱を帯びて熱くなった股間が焼き鏝のように式の体を押し当てる。熱に悶える式の声も「ん!」と甘く、その吐息の甘さで夢の中のあなたの口まで甘く感じる。
「寝ているだけなのに心地がいいわね」
式が言うようにあなたも心地よい。
柔肌の温かさと香と入り混じる式の匂いにあなたの脳髄は蕩けていた。
挿入こそしていないが式が押し当てる太ももの感触だけで竿は濡れる。
襦袢の下には肌着は一枚もつけていないので濡れた先走り汁は襦袢に溢れ、ぬるぬるになった亀頭は摩擦に悶えてさらにお汁を溢れさせた。
「起きた?」
あなたは自分の鼓動の音についぞ目覚めた。
寝ぼけ眼に式の顔が写り思わず顔を起こして唇を重ねる。
そのまま「んちゅ」「んぱ」と式もキスをし返して、唾液の水音が響いた。
体には式の重みが伝わって、おちんちんは興奮のあまり破裂しそうである。
あなたはムラムラして、式の膣内におちんちんを挿入して盛大に射精したいと悶えるが、式はそれを許さない。
「パンパンに膨れて……今にも射精しそうね。でも今日はこのまま射精してもらうわ。そのための肌襦袢だもの」
式の真意はわからずとも、この襦袢はいくら汚してもいいものとして準備されたのにはあなたも気付いていた。
それに汚す気が無くても既に汚しているので手遅れでもある。
もぞもぞと抱き付きながら細かく動く式の体がおちんちんを床に擦りつけたような快感をあなたに与え、雌の匂いに酔ったあなたはそれに耐えられない。
「こんなに射精してベトベトだわ。気持ちよかったかしら?」
言われるまでもない。
腰が痺れて我慢できないまま溢れ出した白濁液は襦袢に染みて式の太ももまで水気で濡らしていた。
自発的に動いたらもう一回射精してしまいそうなほどに腰が抜けて、あなたは恥ずかしくなる。
自分は気持ちが良いが彼女はどうなのだろうとあなたは思い、そっと式の顔を見る。
「あら、恥ずかしがらないでもっと射精していいわよ。これはそのために用意した肌襦袢なのだから」
視線だけでは伝わらないかとあなたは式に「キミの方はこれでいいのか」と訊ねる。
ふふふと笑ってから式は答える。
「あなたもオトコノコね。そんなことを心配してくれるなんて。でも添い寝するだけというのも心地がいいものだわ。あなただってそうでしょう? わたしだってこうして抱き付いて添い寝するだけで気持ちが良いのよ。セックスだけが快感ではないわ。これが充実と言うものよ」
言われてればあなたも式との添い寝に満たされていた。
睡眠時間は途中で起きたので依然として足りていないが寝不足の倦怠感は消えている。心臓が高鳴って全身に駆け巡る血潮は熱く、脈拍も多い。
そっと触れた式の股は濡れていて、裾から入れた手で水源を辿れば小さな入り口があなたの指を待ち構える。
きゅうきゅうと締め付けてくるがいやらしく指を咥えこむ膣穴にあなたが指を入れると、式もつい「あん」と喘ぐ。指だけで気持ちが良いのだろう。あなたの指の腹が式のヨガリポインツに入ってくにくにと動かす掌が陰核をやさしく撫でた。
「んっあんっ! 幹也が式にしている時とは違うけれど、あなたにしてもらうのは気持ちが良いわね」
あなたはこれまで式を手マンする機会などあまりなかった。故に上達など特にしていないが、いつものように自分がするのと違って式もされることが気持ちいのだろう。喘ぎ声が部屋にびいて艶やかな汗がうなじに流れる。
「ん~!」
式は絶頂の声を殺しながら体重をあなたにかけて果てた。
襦袢越しにおっぱいを押し当てて潰れた肉の塊があなたの胸に乗ってなんだか気持ちが良い。
セックスではなく互いに相手を果てさせただけなのに、一つに繋がって膣内射精したかのような一体感がある。これが式の言う充実なのだろう。体が気持ちよさに溶けて一つになったようにあなたも錯覚してしまう。
「お疲れ様。今夜はこのままもう寝ましょうか」
本番行為をしなくても過度の興奮の末にあなたも疲れていた。
そのまま快感の余韻に浸りながらあなたの意識は遠くなり、おぼろげな意識の中でする唇合わせについあなたも射精してしまった。
びゅるびゅると効果音を立てそうなほどの射精はふたりの襦袢をイカ臭い汁でベトベトに汚した。
イカ臭い匂いにドキドキしながら添い寝する式と、その式の体にドキドキしながら夢の中に入るあなたは互いに満面の笑みでよい夢を見ていた。
夢の中では何をしたのか、はたまた獣のようにナニをたたせて交尾でもしたのか。
それを知るのはあなたと式だけである。