日本の夏休み。
8月中旬のお盆休みにあわせて帰国したあなたはホテルの予約を取っていた。
帰省の前にイベントに参加するために前日入りでホテルに宿泊したあなたの部屋はツイン。
もちろん彼女を傍らにしているからである。
「やはりこういうときにはケチケチしないほうが良いわね」
「式」の言葉にあなたも納得して頷いた。
ツインの部屋を事前予約したことで、預かった部屋の鍵を開けると寝室には大きなベッドが鎮座している。
ビジネスホテルとしては少しお高いグレードだからか室内には微かに甘い匂いが焚いてあり、隣にいる彼女のことをあなたも余計に意識してしまう。
そして隣にいる彼女の服装は赤いワンピースという彼女としては珍しいもの。
いつものマイルームでもコスプレとして洋装をすることは多々あったが、逆に普段着としての洋装は物珍しくて目に新しい。
「荷物だけ置いてディナーに出かけましょうか?」
荷物をクローゼットに片付けた式が振り返りあなたに尋ねるのだが、あなたは既に辛抱たまらず。
悪目立ちしないようにしていた目新しい姿の式をふたりきりという場で強く意識してしまったことで、あなたのスイッチがトレースオンした。
「んもー」
背中から抱きついたあなたは式のうなじに鼻をつける。
そのまま息を荒く吸うあなたの鼻に、夏の暑さでかいた汗が入り込む。
事前に冷房が効いた室内とはいえ外気で身体は火照っている。
肌を重ね合えば汗が混じるほどに潤うふたりはそのままベッドに倒れ込んむ。
「いきなりがっついてしまって
……そんなに我慢していたのかしら?」
どちらかといえば切り替えなので興奮したのはついさっきだが、このまま抱きしめたいという意味は変わらない。
和服と違って生地が薄いので布越しでも身体のラインがわかりやすく、手で撫で回すと容易に式の肢体を脳内にマッピングできていしまう。
だが和服と違って下着も洋装ということで手触りはその点でも異なっている。
バストはブラジャーによって寄せられているのでパラメータを改変しているわけでもないのにカップが普段より大きいし、敏感な部分は布地がガードしているので刺激が淡い。
次第に濡れる下着に悶える式の表情からあなたはそれを感じ取っていた。
だが式がこうして淡い刺激だからこそ悶えている姿にあなたは興奮している。
愛する人が自分の手で気持ちよくなっている姿に興奮しない者はいないだろう。
ワンピースの裾をめくり上げるのはそそりたつあなたのモノ。
ズボン越しに硬くなったモノで手淫で湿った式のパンツをあなたは擦った。
(今にも爆発しそうなのに……そんなにわたしを愛撫するのが心地が良いのかしら?)
式の予想は的を得る。
あなたはもったいないと思いながらも式を気持ちよくさせることに夢中になり、衣服を脱ぐことすら忘れて後ろ手で式を抱き続けている。
式にいたずらされてなすすべなく暴発するこ〝いつもの優位〟とは逆転しているようでいて、結局のところ式が優位なことに変わりがない貪るような愛撫。
次第に気持ちよさが声に反映されてきた式の喘ぎに呼応するようにあなたは果てていた。
「あん……射精てる……」
ズボンを貫通してパンツの先にある膣内にまで届く勢いで射精をしたあなたの精液の熱に、甘イキだった式は一気に本気汁を溢れさせる。
パンツは湿りを通り越してぐっしょりであり、指を挿入れればちゅるんと音を立てそうなほど滑らかに飲み込む。
そんな内側の具合は排卵しあなたの子種を待ち望むかのよいに熱く柔らかである。
このまま膣内に射精されたら妊娠できそうなほどに熟れたのを感じる式をあなたは強く抱きしめると、下半身を少し丸めて上手にズボンを半脱ぎにしてから身体を翻して彼女の下に潜った。
ベトベトの衣服の下から顔を出すあなたのモノは己のパンツを孕ませる勢いの白濁液などジャブだと言わんばかりに硬く大きい。
最初の射精の時点で裾をめくっていたソレは式のパンツのクロッチを外側から愛撫して、これから導入するぞと彼女を誘う。
そして身体を支えるあなたの手も股間に当たるモノと同様に熱くて、式は挿入れる前からイキそうである。
「今日は焦らし上手ね……でも……焦らすくらいなのだから……まだイケるわよね?」
式の問いかけに頷いたあなたは肉槍を巧みに裁いて下着をずらし、式の膣内を下から突き上げた。
グチョグチョに濡れていつもと違う角度からでもスルリとあなたを受け入れる式の膣内は熱い。
「あ♥」
いつもと違う角度からひとつになったことで、式は挿入れられただけでイっていた。
歳上として余裕の態度を取りたいのに〝つい〟跳ねた肢体。
そのかすかな動きを受けた爆発寸前となっていたあなたも釣られて本日2度目の精液を注ぎ込んだ。
搾り出すようなゆっくりとしたピストンを伴った膣内射精は濃くて量も多い。
この膣内射精のあとも、ふたりは夢中になって身体を求めあう。二つの接合部からあふれる水音だけが部屋に響いた。
着崩したまま夢中になって抱き合っていたので衣服は様々な体液でべっとり。
明日、明後日の着替えは用意してあるとは言え洗濯を怠れば確実にカピカピになるであろう。
そして愛し合う快楽の毒は時間すらも忘れさせてしまう。
夕方から体力が限界を迎えて交尾を終えるまでの段階で既に深夜。
目覚めた時にはお昼近く、イベントの入場時間を大幅に遅刻していた。
イベント自体は帰省ついでなので午後からでも構わないとはいえ問題はホテルのチェックアウト時間。
フロントからの電話に叩き起こされたあなたは慌ててシャワーを浴びてから、まだ乾ききっていない髪の毛をボサボサにしてホテルをあとにした。
その後は遅刻参加でのお買い物を終えて夕方。
電車を使ってあなたの実家の最寄り駅に降りる頃には乙女の秘密も隠せなくなっていた。
汗染みが目立たない濃い色と少し厚手のシャツにジーンズという「式」の着こなしは新鮮であり、式であれば夫の前以外でさえ恥ずかしがりそうな艶めかしさを感じてくる。
今朝は昨夜ハメを外しすぎたのもあって飛び起きての出発ということで意識していなかったが、半日以上もべったりとデートしていればさすがに気づく。
「いつから……気づいていたのかしら?」
そして周りに聞こえないように尋ねる式の言葉にあなたはドキリとしてしまった。
ピクンと驚いてズボンの下が跳ねている。
目線を向ければ胸元の微かに尖った膨らみが気になって仕方がない。
それにもしや此方もという推測は当然のように正解。
あなたは理由を知らないが、今日一日「式」は下着をつけずにあなたと歩いていた。
理由はあなたが寝坊助をしている頃にあなたをオカズにひとりえっちに没頭して下着を汚したからだというのは乙女の秘密である。
「まあ良いわ。それより……」
手をつないでいるあなたの手に汗があふれる。
それを感じ取った式は生唾を飲み込むと、あなたの手を当然のように引いて寄り道を促す。
只今の時刻は夕方5時半。
あなたの実家に顔を出すにしても、1時間程度なら休憩する時間がふたりにはあった。
「一休みしていきましょう」
式が誘ったのはいわゆるホテル。
子供の頃に何度も見ていたが立ち入る機会のなかった逢引宿である。
中学生くらいの頃には誰かと入ってみたいと憧れもしたこの場所に、まさか彼女と入るとはあなたも想像したこともなし。
式の方から誘っているのに「本当に良いのか?」とさえ思ってしまうのは一種の郷愁のようなものなのだろうか。
既にあなたと「式」はそんなことを気にする関係ではないはずなのに。
「丁度良かったわ。このホテルには下着が売っているのね」
ご休憩で部屋のキーを受け取り、部屋に入ったあなたと式はとりあえず室内を物色。
浴室は綺麗に清掃されているが湯は溜まってない。
ベッドはシワ一つなくシールが伸ばされていて清潔そのもの。
そしてベッド横にあるルームサービスの小型自販機をチェックした結果が式のこの発言であった。
下着と言ってもここは恋人や夫婦がえっちなことをするための連れ込み宿。
当然普通の下着ではなく「はいたまま、着たまま行為に及ぶため、あるいは前戯として目で楽しむためのエロ下着」なのは明白である。
式が間髪入れずに購入した2着もそう。
片方は乳首とデリケートゾーンにスリットが入っており、指でずらすと敏感なところがあらわになってそのままえっちができるもの。
そしてもう片方は下着としての機能を疑うほどに布面積が少ないもの。
式は早速あなたのためにつけてみたいという表情をしているが、それを見てあなたのほうが先に我慢の限界を迎えていた。
まだ洋服を脱いでいない式に背中側から抱きついたあなたは張り裂けそうな息子を背中に押し付けながらシャツ越しに式の胸を優しくつかむ。
掌に伝わる乳房の柔らかさ。
指先に残る隆起した乳首の程よい弾力。
そしてうなじから立ち上る「式」の淫らな汗の匂い。
最初に誘ったのは式の方でありながら、すっかり逆転状態と言えよう。
「んもー。わたしのほうから誘ったのに」
式の呆れるような声にも艶が出るのは当然かもしれない。
あなたの指先に式は悶え、ずっとノーパンのまま擦られ続けていたジーンズの内側はあなたのものを咥えたくて仕方がない。
そんな状態で胸ばかりイジられたのだからお預けを前に式は苦しんでしまう。
一方であなたはこれから式の身体を堪能する前のオードブルである乳房の感触に股間をイキらせている。
勃起が加速し、玉袋の中で精液が作られて、昨夜もあれだけ射精したことなどもう忘れたと言わんばかり。
暴発するという式の心配も通じていないほどの隆起はジーンズ越しに擦り付けているだけで挿入しているかのような存在感である。
悶えて艶を出しながら、式はこの暴れん坊で身体の疼きを鎮めてほしいとあなたに目配せをした。
「ありがとう」
式がポツリと漏らす感謝の言葉。
鏡越しの目配せに気づいたあなたは式のジーンズをやや無理やりにおろして半脱ぎにさせると、自分のズボンも同様に半脱ぎにして後ろからおちんちんを突き出していた。
肉欲に身を任せているがその動きは焦らずじっくりである。
汗で蒸れつつも愛液で濡れた式の入り口に暴発寸前の肉棒をあてはったあなたはゆっくりと膣穴を掘った。
先端をキュッと締める入り口の狭さだけでも発射しそうな心地よさ。
それを我慢したあなたはニュルニュルと膣内を押し広げながら腰を突き出してあなたのかたちを式の身体に刻む。
初めて同士でもないし、なにより昨日の同じ頃合いにもあれだけ身体を重ねて求め合った後でもありながらハツモノのような感覚。
普段のこっそり隠れながらの行為とは異なる、普段と違うシチュエーションの妙もあるのだろうか。
根本まで差し込んだあなたがゆっくりと腰を引くと、式の膣壁はあなたから精液を搾り出すかのように吸い付いて尿道を刺激する。
掻き出すような刺激に思わずあなたは腰を突き出すと、噴水のような勢いで精液を注いでしまっていた。
わずか一回半のピストン。
勿体ないという反射で捩じ込んだ膣内射精は式のお腹に新たな熱を灯した。
それから暫くあなたは式に精液を注ぎ続け、射精がおさまったあなたは息を切らせながらあなたは式に抱きついている。
そしてあなたを壁に手をついてあなたを支える式は剣が引き抜かれた穴から溢れる精液が太ももを伝わるのを感じながら余韻に浸る。
このまましばらく。
まったりとしていたあなたたちを起こしたのはホテルのコール。
驚いたあなたが移動して受話器を取ると、休憩時間終了間近を伝える機械音声が流れてきた。
「もうおしまいなのね」
コールの時点で意味を察していた式は残念そうな顔であなたを見る。
半脱ぎのジーンズにまで溢れた精液を伝わらせた汗塗れの式は艶めかしく、勃起を回復させるのに充分な淫猥さなのだが、時間切れでは仕方がない。
シャワーで汗を流し、精液にまみれていない服に着替えたあなたたちはホテルを後にする。
スッキリはしたがまたしたくなるという、どこか本末転倒な結界にヤキモキしながら家路についくあなたは自然と式の手を握って歩いていた。
まるで掌だけでもいいから式と繋がって、もっと子作りをしたいとでも言わんばかりに。
夏コミのコピー本と冬に当選した時に出す予定の続編をダイジェスト化したものなので普段とは少し違うノリです。