この素晴らしい世界で催眠を! 作:名無しの(´・ω・`)
君がもし、どんな相手でも従えられる催眠能力を手に入れたとしたら――君はそれをどう使う?
* * *
催眠能力の凄さを改めて実感したのは、催眠を掛けた相手――酒場にいた冒険者に聞いたところ、あの看板嬢さんはルナと言う名前なのだそうだ――が陽も沈んで人の気配も少なくなった頃に、広場へとやって来たときだった。流石にあのチートアイテムと並んでいただけある。効き目抜群じゃないか。自分で命令しておいてなんだが、上手く行きすぎてて怖い。……ってコレ失敗フラグか?
因みに、前にも言ったように、俺が催眠を特典に選んだ理由は異世界ハーレムを作るため。
だから、これはある意味俺にとって悲願とも言えるものだった。今日のコレが上手く行けば、ハーレム実現への初めの一歩を踏み出せるのである。
生前という言い方が正しいのかは分からないが、前の世界で俺は『彼女なんていらねーし? 3次元より2次元の方が好きだし?』とかなんて言う
ああ、勘違いして欲しくないのだが、だからといって別にコミュ障と言うわけではなかった。特に緊張するでもなく女子と会話も普通に出来ていたし、それなりには仲良くなれていたと思う。
だが、本当は生身の女性にだって恋愛してみたいくせに意地を張り、気になる女性が居たって『フラれた時に回りに広められないだろうか』なんてことを考えて告白だってしてきやしなかった。ほら、最近の情報社会って恐いから。
……俺だって、彼女を作りたい。よろしくしたいのだ。エロゲみたいなシチュを体験してみたかったんだ。
――そして、そんな俺に漸く転機が訪れた。
死んだことによって、『どんな相手にでも効く催眠能力』なんて言う便利なものを手に入れた。これが有れば、好きなことが何でも出来る。告白してフラれるどころか、そこら辺のまどろっこしい部分を一気に通り越し、初めて会った人と同意の上でヤる事だって出来る、そんな力を。
* * *
雲から覗いた月の光が広場を照らす。ソコには、一人の女性が立っていた。取り合えず準備は上々だ。足音を消し、出来るだけ静かに彼女の後ろからのんびり忍び寄る。
「ルナさん、こんばんはー」
「……っ!?」
何故自分がここに来たのかもわかっていないのだろう、夜の広場で一人首をかしげていたルナさんの肩を、後ろからポンと叩く。ルナさんの体が驚きにビクリと大きく震え、弾かれたようにこちらを振り向いた。
「……その反応、何気に傷付くなぁ……。あ、そう言えば。唐突ですが、ルナさんって彼氏居るんですか?」
「貴方は……?」
苦笑する俺に、警戒心を露にするルナさん。流石に冒険者と常日頃から話を交わしたりするためか、冒険者相手でも中々肝は据わっている。怯える気弱美少女も好きだが、こういう気丈なのも悪くはない。……けど、無駄。
「んー……。こんなファンタジー世界で日本語フルネームなんて滑稽ですし、普通にリクと呼んでくれれば良いですよ。……ところで、ルナさんは彼氏居るんですか?」
今度は、『俺の質問に答える』という催眠を掛けながら問い掛ける。するとルナさんはピクリと体を震わせ、意外にもふるふると首を横に振った。取り合えず、現在好きな男性は居ますか? と聞いても、ルナさんは再び首を横に振るだけだ。
――どうやら、意中の男性すら居ないらしい。こんな綺麗なのに、もしかして仕事一直線の人だったりするのだろうか?
じゃあ、問題ないな。一人内心で頷き、嗤う。
そして、寝取りという最大の憂いが無くなった俺は自分の目的を1つ叶えるため、ルナさんへと催眠を掛けた。
『ルナさんは俺とセックスしたくて堪らなくなる』
ルナさんの体が、ピクンと震えた。
さてさて、冒頭の質問だが、俺が出す答えは1つだ。
『催眠使って凌辱プレイ』『好きなシチュでのセックス』『事後承諾のレイプ』……これ1つじゃねぇじゃねえか。
……まあ、1つに纏めるとすると、『女性に全力でエロいことをする』のである。
俺はこうだが、君達はどう使うだろうか。
因みに作者もエロいことに全力を尽くすタイプ。