それでもなお皆様のご拝読誠にありがとうございます!
タダカツはジムバッチを全て手に入れて、四天王戦も無事に突破した。
そして、最後の四天王のズミとの戦いを終えた直後のとこ。
「タダカツさん、貴方のポケモンバトルは実に冷静で的確な指示でのバトルの戦法、どれをとっても完璧で素晴らしいものでした。」
「貴方のようなポケモントレーナーは私も見たことありませんよ。」
「お褒めの言葉誠にありがとうございまする。かの有名なカロスリーグ四天王のズミ殿からそのような言葉を受けるとは光栄です。」
「ですが、タダカツさん1つ伺いますが、貴方にとってポケモンバトルとは芸術に値しますでしょうか?」
「確かにポケモンバトルはスタイルや技の出し方などによっては美しく輝かしいものになるまさに芸術に値するものと思います。ですが、それを引き出すにはトレーナーとポケモンが心を合わせて動かなきゃ美しいバトルにはなりません。」
「つまり、トレーナーがどれだけ優秀であろうとバトルの勝敗の決め手はポケモンに対してどれだけ信じられるか否かです。私にとってのポケモンバトルの芸術性はそれなんだと考えております。」
「成る程確かに芸術に値するポケモンバトルを可能にするにはトレーナーとポケモン双方の絆の強さと努力の量も関係しています。ですが、もう1つ大切なことがあります。」
「それはポケモンの純粋さです。トレーナーに尽くしたいという思いを綺麗な心で受け止めなきゃ絆も生まれなくなります。ですからポケモンバトルは芸術なんだと私は考えているのです。」
「そうですか、貴方にそんな想いがあるとは気づきませんでした。貴方は本当に素晴らしいトレーナーです。」
「あのマーシュがなぜ貴方に惚れたのか今分かります。」
「お褒めの言葉ありがとうございます。貴方とのバトルは大変内心熱く美しいバトルでした。また、機会がありましたらバトルしましょう。」
タダカツは手を出して握手する態勢を取った。
「こちらもとても素晴らしいバトルが行えて大変感激しています。次回挑戦するときはぜひ来てください。それとカルネさんとの対戦応援していますよ。本当にありがとうございます。」
ズミも手を出してタダカツの手を握って握手をした。
こうしてカロスチャンピオンカルネに挑むための準備が整い地方警察本部長にこのことを報告していつでも挑戦できると報告した。
警察本部の庁舎からマーシュ宅へと帰る途中、
タダカツは少し夜の空気を堪能するため近くの公園のベンチに座り、休んだ。
「やっと四天王全員とのバトルで勝利することができたよ。これもお前たちのおかげだよ。」
タダカツはカバンに入れてあるモンスターボールを全て取り出し微笑みながら全ポケモンを褒めてあげた。
「今まで苦労かけたがこれからもよろしくな。本当に付き合ってくれてありがとう。」
そうするとそれぞれのボールから優しく温かい気持ちが伝わってきてタダカツはこの想いが伝わりさらに幸せな気持ちになった。
そして再び立って歩き出そうとした瞬間だった。
タダカツは急にめまいがしてベンチに再び座ったそして彼意識を失ってしまった。
(ん、うっ・・・・・。!?こ、ここはどこだ?)
そこは周りはなにもかも真っ暗でどこが右左上下か分からなかった。分かることはここが底なしに幅広い巨大な空間であるということだ。
「こ、声は響くな。だが何故私はここに?」
するとタダカツの目の前に一つのモニターが現れてとある映像が流れた。
「!?・・・・・・・・・・・・こ、これはっ・・・・・・・・・。」
そこに映された映像はかつて自分が住んでいた村が火の海になっているところだった。
----------モニターの中の映像-------------
「キャーーーー!!」
「ぐわぁーーーーーー!!!」
「皆急いで村から出るのだーーーーー!!」
あちらこちらから聞こえる悲鳴の荒らしその中に一人の忍者、タダカツがいた。彼は彼のポケモンと共に必死の村人の救助活動をしている最中だった。
タダカツがとある老人の親と子があたふためきながら逃げているところを見つけた。
「そこのお方達私の後についてくるんだ逃げ道がある。」
タダカツはその親子を避難のための道へと慎重に案内した。
タダカツは火の勢いを防ぎながらやっとの思いで逃げ道の入り口にたどり着いた。
「さぁ、この道をまっすぐ行けば助けの者がいるすぐに逃げるんだ!」
「あ、ありがとぅございます。ほんまにありがとぅ。」
その親子を逃げ道から送るのを見届け他の被災者を探しに行こうとした振り返ったそのとき。
ドォーーーーン!!!!
後ろの方から爆撃音が聞こえ、振り返ったらそこは土砂や瓦礫の山となっていた。
「そ、そんな、こっ、こんなことって・・・・・・・・・・。」
タダカツは膝を地面につき呆然と眺めていた。
その時横からガラの悪そうな男二人とサイドンとボスゴドラが出てきた。
「けけけけ、また二人狩ってやったぜ。」
「おいおい、今のはちょっとやりすぎじゃねえのか?」
「何を言う使えないゴミポケモンと只の下等人間に手加減してたらボスに怒られるだろ?もともと低品質のポケモンも無能な人間も所詮はただのゴミなんだよ。」
「俺たちはただゴミを始末しただけなのさ。」
「ハハハハハハハハハハ!!!」
「おい・・・・。」
「あー?なんだてめぇは?そんなボロボロのかっこして。」
「貴様ら本気でそう思ってるのか?」
「あーん?もっとはっきりと言えや!」
「貴様らは本気で弱い人間やポケモンを殺してもなんとも思わないのかと聞いとるんだ!!」
「!?あーそうだぜ。それが俺たち毒牙ドラピオン族の生きがいだからな。依頼された殺しなどのことは徹底的にこなすたとえ相手が女や老人でもあってもだ。ネズミ1匹とも逃すことは許さないそれが俺たちの一族の生きがいだからな。」
「・・・・・・・・・・よーし分かった、もう話は結構だ喋らなくていい。」
「なんだ?聞くだけ聞いててめぇ何様だ?」
「お前たちがこれからやることは地獄へ行くことだぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
タダカツは激しい怒りと憎しみで腰にある二本の刀を二刀流に持ち二人とポケモン2匹を信じられない程の素早い動きで瞬時に切り落とした。
二人は血しぶきを吹き倒れ、2匹のポケモンも血しぶきを出し、倒れた。4体とも即死の状態であった。
やがてタダカツはその怒りと憎しみで村の中にいる全てのドラピオン族の者を斬り続けた。やがて敵が全滅を認識した時タダカツは自我を取り戻し両親や弟や妹のいる自宅に向かった。
「この先が確か私の家だ、父上達は無事だといいが。」
タダカツはすぐに自宅に向かって走って行った、だが、家の周りは火の海と化し近づくのは危険だった。
「この中に父上と母上がいるんだ。助けなければ。」
なんとか試行錯誤して家の中に入ることに成功したタダカツはすぐに確認しに行った。
「こっこれは・・・・・、こんなことって・・・・・。」
タダカツは見たものそれは無惨に斬り殺されていた両親と妹と弟の遺体だった。母親の手には家族で撮った家族写真が握られていた。
「ち、父上・・・、は、母上・・・、タダツグ、イナ・・・・・・・。」
「皆、みんな、嘘だろ・・・・、嘘なら覚めてくれ・・・・、覚めてくれよ・・・・。」
タダカツはそう語りながら二人の妹と弟を揺すってみた。だが、二人は目を覚まさず、冷たい体がぐったりとしたままだった。
「あ、あ、あ・・・・・・。」
「うわああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!!!!!!」
タダカツは泣いた、忍びとしては無駄な涙は禁じられていたが、それでもタダカツは地域全体に聞こえるほどに大きく泣け叫んだ。
彼は泣いて泣いて泣き叫んだ。
しばらく時が過ぎてタダカツは四人の遺体を村近くの広場に持っていき、火葬した。その残った遺骨は四つの骨壷に納めてタダカツの自宅跡の床下の地面の中に埋めた。
やがて、ポツポツと雨が降り始めてきたその雨はだんだんと量が増えていった。
そして、タダカツはとぼとぼと絶望のどん底にいる中行く先を決めぬまま只々歩き続けた。その最中、自分の忍び装束の服を見ると返り血をたくさん浴びた跡があり、両腕や手や顔に真っ赤な血がたくさん付いていた。
「あ、あっ、あ、う・・・・・・・わ、私は私はどれだけの人を殺してしまったのか・・・・・。」
「俺が、俺が、ちゃんと警戒して入れば皆は助かったのに。俺は皆を殺してしまったんだ・・・・・。」
「うっ、うっ、うおっ、うおおおおおおお、うおああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
タダカツは全ての事に絶望したのと己の怒り任せでの殺戮をしてしまったことへの強い罪悪感を感じて大きく叫んだ。
その声はまるで希望という名の灯火が消えてしまった瞬間のような悲惨な姿であった。
・・・・・
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ここでモニターの映像は切れてしまった。
「そうだ、私はあの後悲しみと絶望の中、気晴らしにポケモンを周りのトレーナーとバトルさせ何度も勝ち続けただがそれでも絶望感は晴れなかった。」
「そんな中でもポケモン達はこんなダメな私の元を離れなかった。それは私でも唯一理解できなかったことだった。」
「絶望の中で歩き続けたらクノエシティに辿り着きマーシュと出会った。」
「今でも家族のことを思うと・・・・・。」
すると目の前に眩い光が差しタダカツを包み込んだ。
そして、気がつくとさっき座っていたベンチに座っていた。
「!?さっきのは夢なのか?それとも幻?」
「だがあの映像で改めて思い出したが、もしあの時みたいな凶悪な精神が出たらどうすればいいのだろうか。」
「命日が来るととてつもない悲しみが私を襲って来る。こんな私でもマーシュやスミレ達を守られるのか?」
タダカツは不安な気持ちで自宅に帰った。
「ただいま。」
「父上お帰りなさいませ。」
「お父様お帰りなさいませ。」
「ああ、今日も元気にしてたか?勉強も大事だが遊ぶことも大事だぞ。」
「あい(はい!)」
「あなた、お帰りズミはん達との四天王戦はどうやかったさかいすか?」
「ああ、無事に勝ったよ。これでチャンピオンのカルネ殿と戦える準備は整ったよ。」
「そうやったの。おめでとうさん。そう思ってうちも腕を振り絞ってご馳走を作ったんよ。」
それは和洋食で肉魚、サラダも豪勢に並べている料理の数にタダカツは圧倒した。
「おおー!これは美味しそうだな。スミレ、ソレイユ、一緒に食べようか。」
「はい。父上僕、お腹すきました!」
「うちもお腹すいてペコペコなんよ。」
「そうか、やじゃあ食べようか、せーの。」
「「「「いただきます!(いただきはりんす。)」」」」
四人は幸せそうに四天王とのバトルの内容や学校の話を賑やかに話した。
食事を終え、食器を片付け終わった後の就寝時間のこと。
タダカツ、マーシュ夫婦寝室
「マーシュ、ちょっと話があるけど聞いてくれるかな?」
「?ええ、かまへんけど、どないしたん?」
「ああ、実は私の過去の話で相談が。」
タダカツは帰宅中にあった出来事をマーシュに話した。
「この話を知ってるのは私と君だけだ。私の過去を聞いて怖くなっただろう?軽蔑しただろう?私は家族を守るどころが村の皆を守ることができなかった最低な男なんだよ。」
「例え正当防衛のためとはいえ、君に危害を加えるわけにはいかない。自分でも恐ろしいんだ己の心の闇で人が変わり再び人を襲ってしまうのではないかと。だから私と離婚してスミレ達と共に暮らしてくれ。」
「君に迷惑かけて辛い思いにしたくないんだ。本当に済まない。離婚したら私はどこかの山奥にひっそりと暮らすからさ。」
「ここに離婚届がある。チャンピオン戦が終わったらこれを役所に届けるつもりだよ。」
「あなた・・・・・・。」
マーシュは一つため息ついた。
「ちょっとこっちに来ておくれやす。」
「えっ・・・・?」
「いいから来ておくれやす。」
タダカツはマーシュに言われた通り寝室の隣の和室の真ん中で畳の上に座った。
そしてマーシュもタダカツに向かい合うように畳の上に座った。
「あなた、うちと結婚する時の言った言葉覚えておるやろ?」
「あ、ああ。無論忘れてないよ。『どんな事があっても君を絶対に守り、最高に幸せな人生にしてみせる』そう言ったことは今でもしっかりと覚えている。」
「そうよ。うちはあの時あの言葉を聞いた時は心の奥底から泣きそうな程に嬉しかったんよ。せやから、うちもあなたと結婚する時どんな事があってもタダカツはんを支えていこうと決意しておったんよ。」
「うちはあなたがほんまに好きで愛しかったやから結婚したんよ?それやのにさっきの言葉はなんではりますの?あなたがうちらから離れればあの子達は幸せになれると本気で思ってはるんか?」
「いや、そういう意味で言ってたわけではなくて、それは・・・・」
「そういう意味で言ったんでっしゃろ?下手な言い訳はしいひんでくんなはれ!」
マーシュはタダカツに真剣な眼差しで見つめた。
「あっ、・・・・・・・・・。」
彼女強い視線の圧力やオーラの力などをタダカツは感じて言い返す言葉も出なかった。
「うちはあなたがほんまに立派な忍者として、一人のポケモントレーナーとして尊敬しておったんよ。」
「・・・・・・・」
「それなのに今のあなたは自身の過去から目を背いて逃げようとしてるただの臆病者、うちはそんな情けないあなたの姿はみとうないどす。」
「っ、・・・・・。」
「せやけど。」
マーシュはそっとタダカツに近づき前から優しく彼を覆うように抱きしめた。
「!?・・・。」
「あなたはもう一人であらへんよ。うちやスミレ達や皆がおるやないの。一人で苦しみを抱えることはないんよ?辛い時があったらうちに相談してくれはりんす。」
「マーシュ・・・・。」
「だって、うちはあなたの奥さんやもの夫を助けるのもうちの務めなんやからね。」
マーシュはそう言いながらタダカツに向かって微笑んだ。
「マ、マーシュ・・・・・。」
タダカツはそっとマーシュの背中に腕をまわして抱きしめた。
「ありがとう・・・・、本当にありがとう。いつも私は君やソレイユ達を守るために働いているが、君がそこまで想ってくれているなんて私はとても嬉しいよ。」
「君と出会うまでは不幸の連続で何度死にたくなってたのだが、君に会えて本当に大切なことはなんなのかを多く学べたよ。」
タダカツはマーシュに自身を思って叱ってくれたり、ファッションデザイナーとして忙しいのに子供達を見てくれたり、美味しいご飯を作ってくれたりするなどに対して深く感謝し続けた。
「マーシュ」
「なに?あなた?」
「これからも君には苦労をかけるかもしれないがこんな私でも付いて来てくれるかい?」
「もちろんよ。あなた♡」
「マーシュ、愛してるよ♡」
タダカツとマーシュは互いに引きつけ合うようにそっと目をつむり唇を重ねた。
やがて、二人は布団の中に入り眠りについた。二人の寝ている顔はとても幸せそうな顔だった。
続く