社用車から自分の車に乗り換えて米花小学校から少し離れた立体駐車場の二階に車を停める。
そこそこ大きな駐車場に加えて無人で稼働していることもありカーブ毎に天井には監視カメラが目を光らせていた。
しかし、駐車スペースになると話は違う。個人情報やコストの関係から要所に数台が置かれているだけだ。それも死角をカバーしているに過ぎない。
待ち合わせでここに来るのは三回目になるはずで、怪しまれないようにそろそろ場所を変えなくてはいけない。
そんなことを考えていると窓をたたく音の後にドアが開き、ランドセルを背負った歩美が助手席に乗り込んで来た。
赤いパーカーにスカートを着た、いかにも小学生といった格好をしている。俯いていて表情が見えないが両手の指を合わせて何かを考えているみたいだった。
「時間までまだ時間があるし、どこか行く?」
歩美の『仕事』の時間まで二時間近く余裕がある。
「……ホテル」
長い沈黙を置いて吐き出された言葉に従ってアクセルを踏んだ。
簡素なベッドと趣味の悪い内装。隣の部屋から漏れる派手なあえぎ声が煩くてたまらない。
目の前には裸の歩美が恥ずかしそうに手で身体を隠している。
小さな乳房形を変える。両足を摺り交わせている股に指をやると自分のクリトリスを触らせようと身体をよじらせた。
「んっ」
指でクリトリスを弾く。指の動きに合わせて身体を微痙攣させる歩美の様子を確かめながら愛撫を激しくしていく。
「あっ、ん、ふっ。クリッ、トリスッ、気持ちいいッ、ですっ」
小さかった身体の震えが段々と大きくなる。
胸にあった腕は痙攣に合わせて細かく動き、いつの間にか両足をM字に開いて腰を浮かせている。
「いっ、イきますっ!」
上体を弓なりに反らした歩美が吹いた可愛らしい潮が緩やかな放物線を描いてベッドにシミを作る。
「やっぱり敬語になっちゃうか」
「うん」
目下の二人の目標は歩美がセックス中の敬語を辞める事だ。
普通にセックスする分には変化は無い。しかし、愛撫された時や奉仕する時になると途端に口調が変わる。
取り分け愛撫される時は徹底して自分の状態を説明するように敬語で話す。それが『仕事』の成果だと気付いた時に、まずはこれを矯正することを思いついた。
口調込みで一種の羞恥プレイなのだろう。現に歩美はこうしないと不完全燃焼な絶頂になって自分の指で慰めてしまう。
中指と人差し指を歩美の膣内に入れていく。ふにふにとした膣の中で指を開いてストレッチをしていく。
『仕事』の数少ないメリットに膣が柔らかくなったことが上げられる。初めての時に関節を外しかけた逸物も今では目一杯脱力すればなんとか収まるほどになった。
別の言い方をすればユルくなったとも言える。
―――
「ねえ」
腕の中の歩美がこちらを見上げてくる。
「今日もしないの?」
「園子くんからきつく言われてるんだ。『仕事』中に気を失うから控えてって」
「いいよ、別に。どうせあの人たち、歩美が気絶するまで止めてくれないもん。だから、しよ」
歩美は尻に敷いている逸物を掴むと膣口にあてがう。
その手を振り払うように腰を振った。
この間まで『あの人たち』の一員だっただけに不思議な気分だった。
気を失うまで止めない理由は単純に順番が回らないのだ。
毎回4,5人で輪姦するだが、各々の性癖をぶつけると共に最後に全員が中出しするのが暗黙のルールになっている。これは歩美に限った話ではなく園子から紹介される女の子は全員がそうだった。
普通のセックスをする輩はむしろ稀で、各人が如何にマニアックなプレイを提案するかを競っている気すらある。
「なんで?」
歩美が悲しそうに尋ねてくる。
「ごめん。でも園子くんの意見を無視して好き勝手にやってたら歩美ちゃんと会えなくなる可能性があるんだ。だから、ごめん」
歩美は掴み直した逸物から手を離すと代わりといった風に顔を上げてキスをせがんできた。
歩美を腿の上に抱え直して唇を合わせる。
ぷっくりと触れ心地のいい唇に舌を滑り込ませるとすぐさま彼女の舌が絡んできた。
お互いの口の中を行き来して唾液を交換する。
大きさが合わずに頬張るようにして舌を受け入れる歩美の口から涎が落ちた。
「んんっ、ふうっ、んほっ」
息継ぎをする度に歩美は声を漏らしていた。
慣れた手つきで自分の股関に手を伸ばしてクリトリスを爪弾く。
「はあ、はあ」
指の動きに合わせるように息を吐く歩美をベッドに凭れさせて鼻先に勃起した逸物を翳す。
一瞬目を寄らせた歩美は口を大きく開けて逸物を頬張った。
荒い鼻息に合わせて口蓋が亀頭に着いたり離れたりを繰り返した。
腰をゆっくりとピストンさせて逸物で口の中を愛撫していく。
すぐに舌がカリの裏スジを撫でてきてお互いの弱点を刺激し合う。
「射精すぞっ!」
逸物を喉から離して口蓋垂、喉ちんこにぶつかるように精液を吐き出す。
「ごふっ」
むせた歩美を逸物に歯を立てて慌てた様子で鼻の下が伸びるほどに口を開く。
目を赤くしながらもどこか嬉しそうに歩美は鼻の穴から流れる薄く白濁した精液を啜った。
逸物を引き抜くと粘り気のある涎が橋を作る。それはすぐさま落ちてシーツのシミを増やした。
―――
『その他』から抜け出した方が歩美とセックスする機会が減ったというのは笑えない。
しかも、身の安全を理由に同好の連中のお守りを押し付けられている上に、彼らからは抜け駆けと言われるのはとても心外だった。
大抵が週末の『仕事』前にしか会う時間が無い。
平日の時間を削って会う時間を作ることも考えたが、夕方から小学生と時間を過ごす場所なんて知らないのでかえって時間が区切られている今の方が良好な関係を続けられるの皮肉としか言えなかった。 罰を名目に歩美の身体に跡を残そうとするので目を離せない。ピアスやタトゥーの類いはまだ幼い彼女では隠すのは難しい。
シャワーの音が止まり、バスタオルを身体に巻いた歩美が髪をタオルで叩きながら浴室から出てきた。
さっぱりとした顔はこれから抱かれに行く人間の物とは思えない。充血の引いた瞳は潤んでいて色気すら感じられた。
「着替えたら出ようか」
「……うん」
素っ気ない声にはどこか気合いのようなものがあった。
―――