比較的少ないとはいえ昼前になるとスキー場には利用客がある程度は増えていた。
大半は地元の人間らしく、マイボードを持参している。
管理棟横の食事処も人が入り朝の閑散とした景色とは一変していた。
轟たち六人は管理棟の前でこれからのことを話し合っていた。
「そろそろ昼御飯時ですけど、どこか食べに行きます?」
「そうですねぇ、ここは人が多いですし」
宮脇は言外にメールの指令をこなすのがここでは困難だと言っている。
「どこかに食べに行きましょうか」
「でもそうするとまた戻ってこないといけませんよ」
宮脇の提案に轟は難色を示した。ここに来るまでに民家すら数える程度しかなかったのだ。食事処のある場所までとなるとかなり距離がある。
「昼からも予定がありますし」
午後は哀たちに小遣い稼ぎをさせることになっている。その稼いだお金は今夜の夕飯代だ。
「なら順番を入れ替えましょう」
「つまり先に体を売らせると?」
「そうです」
「でも来てますかね? 人のこと言えませんが哀たちみたいな年端も行かない少女を買うような人間がのこのことスキーを楽しむとは思えないし、リスクを考えて直前に来て、目的を果たしたらすぐに帰るのが心理的にあり得そうですけど」
楽しそうに宮脇は楽観的な予想を口にする。
「ええ。だから買いたい人間をここで調達します。さいわい観光客もそれなりにいそうですから、旅先の思い出に買ってくれるでしょう」
要するに哀たちに客引きをさせるということだ。彼女たちが誘惑すれば釣れるかもしれない。
二人は少女らを見やる。少し離れた場所で光彦たちと何かを話している。元太が歩美の袖を引いてどこかに連れて行こうとしたが、哀に手を叩かれて恨めしそうな顔をした。
「決まったのか?」
轟が近づくと元太が訪ねる。腹に両手を当てて空腹のポーズだ。
「ああ。食事は後回し、ですよね?」
宮脇が頷く。
「ええ、腹ペコで死んじまうよ」
いつもらしくない弱気な元太は尻餅を着くと、腹を擦り尚も空腹をアピールする。
「だいたいさ、今日歩美たちも来てるのに何もしねえなんておかしいぜ」
横暴としか聞こえない不満に少女二人が冷めた視線を送ると、自分勝手な言動に気づいたのか元太は逃げるように首をすくめた。
「まあまあ、元太くんももう少し我慢して下さい。ちょっとした予定を消化したいだけですから。歩美ちゃんと哀ちゃんは私に付いてきて下さい」
人の少ないレンタルのスキーボードの置かれている場所まで宮脇は離れ、その後を少女二人が後を追う。
「何の話してんだ?」
座ったままの元太がもぞもぞと座り直した。雪が相当に冷たいのだろう。
「さあ?」
光彦は耳に手を当てたが、話し声は聞き取れないみたいだ。
「何の話をしてるんですか?」
話の内容が気になるらしく、光彦が尋ねてきた。
「ちょっとね」
答えを濁す。
しばらくして帰ってきた歩美と哀は周りの利用客を物色する。
「それじゃあ、私たちは借りた道具を返してきますね」
借りたボードを返しに行く宮脇は手招きして少女らを二人きりにする。
ボードを管理棟の受付に返した光彦が宮脇に尋ねる。
「歩美ちゃん達と何を話してたんですか?」
「そんな大した話じゃありませんよ。単に予定が繰り上がって彼女たちにちょっと頑張ってもらう必要が出てきただけです」
笑顔を張り付けた宮脇は外で話し合う歩美たちを見て楽しそうに笑みを深くした。
キョロキョロと辺りを見回していた歩美たちだったが、ゲレンデの端でボードを雪面に突き刺した三人組に狙いを付けたらしく足早に近付く。
金髪一人、茶髪二人のいかにも軽薄な雰囲気の二十代らしき集団だ。
値段交渉をしているのか哀は指を伸ばしてそれに対して男たちが互いの財布の中身を確かめる。
宮脇がポケットから探偵バッジを出した。
『それじゃあ一人五千円ね』
『あ、ああ』
淡白な哀の声に戸惑うように男の一人が相づちを打つ。
小学生に自分を買わないかと言われるなんて初めてだろうから無理も無い。
『人気の無い場所に行きましょ』
『え?』
『まさかここでするつもり?』
男たちは周囲を見回す。混雑しているわけではないが人目は十分にあり、この場で哀たちが服を脱げば通報されることは避けられない。
『どうする?』
『どうするって、そりゃ人の少ない場所に連れてくしかないだろ』
『でも、このスキー場で絶対人の来ない場所なんて無いぜ。』
『……っ!お前の車でかかったよな。二列目の席倒せばイケんじゃないか』
『ええ、車ん中臭くなんの嫌だぜ』
『頼むよ。好きな方、一番最初にヤっていいからさ』
『……わかったよ』
目の前で話される自分たちの扱われ方について哀は腕を組んでいる。後ろ姿で顔は見えないがおそらく彼らにプレッシャーを与えるような表情をしているだろう。
歩美は交渉を全て哀に任せているのか一言も聞こえず、哀の後ろに隠れている。
男の一人、車を提供することになった人物は明らかに歩美に狙いをつけ、首を伸ばして舐めるように歩美を見ている。
『それじゃあ行くか』
金髪の声で三人は駐車場に向かい、その十メートルあまり後ろを哀たちが歩く。男たちは頻繁に後ろを確認し少女たちが着いてきているかを見ていた。
「私たちも移動しましょう」
哀たちの姿が曲がり角に消えると宮脇はバッジをポケットに入れて外に出た。
「着いてきてるか?」
先頭を歩く金髪の男が後ろ歩く茶髪男二人に訪ねる。
「ああ、後ろから距離をキープしながら着いてきてる」
茶髪のうちの一人、さっき歩美を見ていたのとは別の人物が後ろを振り向いて確認する。
哀たちはお互いに手を握り仲良しの姉妹のように肩を寄せていたが、弱々しげに足を進める歩美に声をかけている。
「あの子たちこういうの慣れてるみたいだな。今もこうして距離開けてるし」
「どういうことだよ?」
「俺達くらいの年齢なら歳の離れた従兄弟って見られるだろうけどさ。これが、脂ぎったおっさんとかだったら事案じゃん」
「それこそ親子に見られんじゃね?」
「かもな。けどこうも考えられる。今までの経験からやる場所まで離れて着いてった方がトラブルが少ないってわかってるんじゃないか?」
「まさか。だってガキだぜ?」
金髪が会話に入る。
「だからだよ。自発的にこんなことはしねえだろ」
「親がさせてんのか?」
「それか誰か大人に脅されてるのか」
「それってヤバくねえか?」
「大丈夫だろ。俺らは単なる客だし」
駐車場に到着すると、茶髪男が中央の駐車スペースにあった大型SUVを端に停め直す。
エンジンを掛けたまま降りてくると金髪男に肩に手を回された。
「全く、お前がデカイ車で来てくれて助かったぜ」
「帰りに掃除すんの手伝えよ。これ、親父のなんだからな」
銀の塗装のしてある車は後部席には遮率の高い黒いスモークフィルムが貼られている。外からはほとんど車内が見えず、少女を裸にするには絶好の場所に思える。
運転していた茶髪男が後部のスライドドアを開き、二列目シートの倒れていない片方のシートも倒そうとして動きが止まる。そして助手席に上半身を乗り出すとダッシュボードからジップロックに入った冊子を手に取った。
「どうした?」
「そういえばシートが汚れないようにどかす方法が……あった」
パラパラと冊子をめくっていた男は目的ページを見つけたらしく、ページを右手で開いたまま倒れていた奥のシートを起こすと、その下に左手を入れて何かを操作した。
器具が外れる音がしてシートが競り出しすと手前のシートも同じように操作する。 続けて後部シート倒すと中央の下に手を入れてロックを解除し、観音開きに開いてベルトに繋がれたフックを手すりに掛ける。
「「おお」」
車外で見ていた男たちが感心したような声を上げた。
「これならシートが汚れないな」
満足そうな顔をしながら持ち主の男が車から降りる。しかし、
「意外と狭いな」
「ああ」
さっきの感心はどこへやら。男たちは車内を見回し、男二人と少女一人がせいぜいな広さに残念そうに呟いた。
「そんな風に言うなら使わなくていいぞ。俺だけなら子供二人入れそうだし」
「んなこたぁ言ってねぇよ。」
「なら順番で良いよな。最初に俺で次は二人で決めててくれよ。歩美ちゃんだっけ? 車の中に入りな。もう片方はこいつらのどっちかと俺の終わった後に相手してもらうからちょっと待ってな」
歩美を車の中に放るように入れてドアを閉じる。
車外に取り残された男たちは一分あまり車に背中を向けていたが、寒さに堪えきれなくなったのか管理棟の方へ歩いていった。
「さてと、それじゃあ服をヌギヌギしようか」
男の手が歩美のウェアのファスナーをおろすと、
「お」
ウェアの奥に着ている薄いベストに目が止まる。
「これって歩美ちゃんの趣味」
歩美が横に首を振る。
「じゃあ誰の?」
「……おじさん」
「従兄弟の?」
「……歩美を調教してるおじさん」
「歩美ちゃん調教されてるんだ?」
「うん」
予想が当たり嬉しい反面、どの程度まで乱暴に扱っていいのか解らずに男は考えに耽る。
(ここで止めてもばらすと思われるかもしれないなぁ)
父親や親戚が相手ならあちらにも非があると言ってトラブルを揉み消すのも可能かもしれなかったが、彼女から調教という日常生活の中でまず人に使わない言葉が出た以上、反社会的なバックが控えている可能性が高い。
「ねえ、そのおじさんは何か言ってた? 例えば中出しNGとか」
「身体に跡を残さないようにはみんなに注意してる」
「じゃあ俺もそれに倣おうかな」
下の衣類を脱がせやすいように足を上げる歩美を手伝い彼女の足を持ち上げた男はズボンごと下着を踝まで下げると股関から伸びている管を見て息を呑んだ。
「これも?」
しっかりと尿道に固定されているカテーテルを引いて尋ねると歩美は顔を上げて股関を覗き込んで首を更に伸ばして頷いた。
「ならさ、この栓を抜いたらおしっこ出る?」
「出ると思う」
それを聞いた男は助手席からほとんど飲み干したミネラルウォーターのペットボトルを手に取る。
「いやっ」
従順だった歩美が突然身体を捻る。
男の手からカテーテルが離れた。
「それはだめ」
「言われたの?」
「言われてないけどだめなの」
カテーテルをされている時点で何を恥ずかしがるようなことかと思うが、歩美にとっては自分の尿が残るというのは避けたいらしい。
「どうして?」
「……」
「言わないと解らないよ。どうしてだめなの?前に何かされた?」
エンジン音だけが響く車内で歩美が何かを考えるように目を泳がせたあと、覚悟を決めたような顔で口を開いた。
「前にりんごジュースにおしっこ入れたのをみんなで飲んだの」
「もしかしてまたされると思ったの?」
歩美の頭が縦に動く。
「そんなマニアックなのはしないよ。単に管を流れるのを見たいだけ」
「……それなら」
了解を受けて男は管の栓を抜き、排出口をペットボトルに入れる。
しかし、
「あれ?」
管に溜まった少量がボトルに滴っただけで後に続かない。
中間あたりまで来るのたがそれ以上進まないのだ。
「ん」
寝そべって様子を見下ろしていた歩美がのそのそと上半身を起こし立てて置いていたボトルを倒す。
どうやら管の位地が高かったのが問題だったらしく、口の高さが尿道口より低くなると管を通って黄色い液体がボトルに溜まる。
「疑問なんだけど、これって自分で止められる?」
歩美の頭が今度は横に動いた。元々から一度出し始めると中断することは難しいわけだが、管を通されてしまっては垂れ流すしか選択肢は無い。彼女の調教主はなかなかに悪趣味なようだ。
尿の勢いが弱まる。男は管に栓をしてボトルのキャップを閉めてズボンから逸物を出すと、膝を曲げて歩美の横に対角に寝そべった。
「それじゃあチ〇コ舐めてくれる?」
歩美は身体を起こすと、特に表情も変えずに男の胸に跨がり逸物を口にする。
慣れた作業とばかりに頭を動かさず、舌を使って舐め回され逸物に精子が上がってくるのがわかった。
「出るっ!」
男は歩美の頭を押さえ逸物を深くくわえさせる。
逸物が脈打ち、歩美の頭が微かに男の手を押し返す。
逸物が落ち着いてきたのを感じた男は歩美の頭を掴んでいた手の力を緩める。歩美の頭の位地が高くなり逸物が空気に触れた。
歩美が男の方を振り向く。男が身体を起こすと膨らんでいる頬を指差した。どうやら精子の処分方法を尋ねているようだ。
「飲める?」
男の要求になぜか歩美は口を開いた。
白濁した液体が下顎に溜まり、舌が濁りの中に浮いている。
歩美は顎を上げると喉を鳴らして見せつけるように白濁液は喉奥の吸い込まれた。
全て飲み干した歩美が確かめてと言わんばかりに口を大きく開いた。
「よしよし」
細かく動く舌を見ながら男は歩美の頭を撫でる。
男は歩美を自分の方に向き直させると、逸物の上に腰浮かせる。男の鼠径部に膝を着いている歩美は前のめりになって男の腹部に手を伸ばしていた。
男は逸物を握り膣の中に挿入していく。歩美は大袈裟とも思える息をはいた。
やはり少女とは思えない濡れ具合の膣は逸物を楽に受け入れ襞が絡みついてくる。
「っ、気持ちいいよ」
逸物をピストンさせながら男は息を吐くのと同時に感想を口にする。他に言い表す言葉が咄嗟には出てこなかった。
「あ、歩美もっ、気持ちいいっ」
逸物に突かれる度にガクンと身体が揺れる歩美は息を絶え絶えにしながらも呼吸の合間を縫うようにして言った。
突き上げの間隔が短くなる。
「ヴッ」
くぐもった声を上げた男は歩美の腕を掴むと彼女を引き寄せ、抱き締めるように身体に手を回す。
膣内に射精し終えるまで抱き締めていた男は歩美の脇に手を入れて立ち上がるように促す。
股から白濁した精子が垂れて男の下腹部に落ちた。
やはりというか、当たり前というか、歩美の顔はぼうっと男の顔を見ているだけで他に何の変化も無い。膣内射精されても妊娠しないと解っているというよりも、どこに出されようが関係ないといった顔をしている。よく見れば瞳孔も妖しく開いており、どうやら意識を避難させて自己保身を図っているらしく、つまりさっきまでの彼女の反応は男を悦ばせるための演技だったようだ。
「終わり?」
目に光を戻した歩美が訪ねる。
「あ、ああ。俺の番は終わりだ。後の二人が歩美ちゃんを選ばなかったらこれで終わりだけど」
男の話す間に歩美は着ていたズボンを履いてウェアにも腕を通す。あまりの淡白さに肩透かしにあったような気持ちになった。
「五千円」
ウェアのファスナーを上げた手をそのまま男に向けて金銭を要求した歩美に男は五千札を渡すと、歩美はドアをスライドさせて外に出ていった。
2はない(哀はわざとマグロのふりをしそう)