※この作品はR-18です。

月虹の元で生くる者達   作:名も無き呟き

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今年最後の更新かな。
次話は来年かと。

今回エロシーンないよ


夕方···喧嘩する程仲が良い?

「···そろそろ帰らないの?阿伏兎さん、心配するんじゃない?それに上着···」

 

上半身裸の状態で、ぼんやりと窓の外を見ている神威に声を掛ける。

 

「···」

 

「おーい、神威。」

 

「···」

 

「···駄目だこいつ。」

 

どうやら此方の呼びかけに露程も気づいていないらしい。

 

それならそれで、と乾かした神威の上着を片手に抱え、背後からそれをバフッ、と思いっきり神威に被せた。

 

「えいっ。」

 

「っ!?」

 

余程驚いたのか、上着を被ったままその場でわたわたと慌てるばかり。

 

自分でやっておいて何だが、かなり面白い悪戯だ。

 

「クスクス。上着を被せただけよ。取れば辺りが見えるわ。」

 

私の言葉を聞く前に、神威はそれを取ってやや不満げな顔を私に向けた。

 

「いきなり何するのさ。」

 

「誰かさんが呼び掛けても何も反応返さないから、悪戯だピョン♪」

 

未だクスクス笑いを続けながら、更にふざけた返事をする。

 

「俺、ほんとに吃驚したんだけど···」

 

あらあら。かなりご立腹の様で。

 

「そんなに怒らない。上着乾いたからもう着られるよ、って伝えようと思ったのに話を聞かないからそうなるの。」

 

「···」

 

返す言葉が見つからないのだろう。黙り込む神威。

 

その様子傍目で見て楽しみつつ、残りの洗濯物も中にしまった。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「ねえ、もう夜よ?いい加減帰ったら?」

 

再び黙り込んで此方に返事をしない神威に、本日2度目の帰宅誘導をする。

 

「···」

 

―駄目か。

 

一瞬無理矢理追い出す事も考えたが、それは余りにも愚策なのでこうして呼びかけるしかない。

 

はあ、と溜息を付いたその瞬間―

 

「···あのさ、藍華はそんなに俺に帰って欲しいの?」

 

「えっ?」

 

唐突な言葉に少し驚きを覚えながらも、真意を探るべく聞き返した。

 

「···どういう事?」

 

「さっきもさ、最初に「帰らないの?」なんて聞いてきて···そんなに俺邪魔?」

 

「···別にそういう意味は無いけど···」

 

神威の声には明らかに怒気が篭っている。何に対して怒っているのだろうか。

 

「ほんとに?」

 

「···ほんとよ。」

 

「ふーん。」

 

此方が肯定すると、更に冷たい声で返事をする神威。

 

―何にキレかかってるわけ?此方だって理由がわかんなきゃイライラするんだけど···。

 

「···だったらもう少し言い方とかないの?俺だって今さっきのは流石に傷つくし。」

 

「言い方も何も···私はただ「帰らないの?」って聞いただけ···」

 

「それが傷付くって言ってるんだよ!!!」

 

突然神威がキレだす。

 

私は唯々呆気に取られていた。

 

「出てけって意味で使ってないって言うけどさ···聞いてる側からすればそうにしか聞こえない!!!それに全く気づいてないで何回も繰り返すし···!」

 

「···!」

 

―成程。どうやら私の物言いが悪かったらしい。

 

まあ、確かによくよく考えてみればそう取られても仕方が無い。

 

ふざけた感じじゃなくかなりの真顔と真面目な声で、2回呼びかけてるのだから。

 

「ほんとにさ···そういう所考えてる!?いつも結構キツい事言ってるし···俺が傷つくとか考えないの!?」

 

「···御免。」

 

「···「御免」?それだけで済むと···」

 

「···今回ばっかりは完全に私に非があるわ···。本当に御免なさい。」

 

「···」

 

何も考えずに発言してた理由でもないが、今回は確かに神威の言う通り相手への配慮が足りていない。

 

···もとい、それを恋人に言われてるのだ。

 

傷つかない筈が無い。

 

「神威が傷つくとか、傷つかないとか···そういう所、全然考えられてなかった。そのままの意味で取ってくれるかな、って自分で思い込んでたわ···」

 

「···」

 

私の本気の謝罪に、怒鳴っていた神威も黙り込む。

 

「···私は、本当に貴方が帰らなくて周りが心配しないかなって、思ったから言ったの。追い出すつもりは···最初からなかった。」

 

「···俺の事考えて言ってくれてたの?」

 

神威は少し驚いたらしい。

 

まあ、てっきり邪魔扱いされたと思っていれば当然なのだが。

 

「···うん。でも、私の言い方が悪かったのは確か。これからは···もう無いようにするわ。だから···」

 

「···「だから」?」

少し優しげな口調で神威が私の言葉を復唱する。

 

どうやら、怒りは取れたらしい。

 

「···許して?」

 

上目遣い···そして目をウルウルさせて、ジッと神威を見つめる。

 

「···ふう。その顔はズルいよ?そんな泣きそうな顔で言われたら許したくなっちゃうじゃないか。」

 

「···え?許してくれないの?」

 

ニヤッと神威が笑う。

 

次の瞬間、私はベッドに押し倒される。

 

「俺の事、満足させてくれたら許してあげる。今夜は寝かさないぞ?」

 

「···」

 

身体で償え、って事か。

 

神威らしいやり方だ。

 

「···お好きにどうぞ。悪いのは私だもの。」

 

顔を見上げながらニヤッと笑って見せる。

 

「···気絶、しないでね?激しくするから。」

 

「···善処するわ。」

 

朝まで1晩中食べ尽くされる藍華だった。




行為中、藍華は何度か気絶しかけましたが、その度に神威が起こしたそうです。初めてを経験してから1日も経ってない藍華にとってはかなりキツかったようで、次の日1日は腰が痛くて動けなかったようです。
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