次話は来年かと。
今回エロシーンないよ
「···そろそろ帰らないの?阿伏兎さん、心配するんじゃない?それに上着···」
上半身裸の状態で、ぼんやりと窓の外を見ている神威に声を掛ける。
「···」
「おーい、神威。」
「···」
「···駄目だこいつ。」
どうやら此方の呼びかけに露程も気づいていないらしい。
それならそれで、と乾かした神威の上着を片手に抱え、背後からそれをバフッ、と思いっきり神威に被せた。
「えいっ。」
「っ!?」
余程驚いたのか、上着を被ったままその場でわたわたと慌てるばかり。
自分でやっておいて何だが、かなり面白い悪戯だ。
「クスクス。上着を被せただけよ。取れば辺りが見えるわ。」
私の言葉を聞く前に、神威はそれを取ってやや不満げな顔を私に向けた。
「いきなり何するのさ。」
「誰かさんが呼び掛けても何も反応返さないから、悪戯だピョン♪」
未だクスクス笑いを続けながら、更にふざけた返事をする。
「俺、ほんとに吃驚したんだけど···」
あらあら。かなりご立腹の様で。
「そんなに怒らない。上着乾いたからもう着られるよ、って伝えようと思ったのに話を聞かないからそうなるの。」
「···」
返す言葉が見つからないのだろう。黙り込む神威。
その様子傍目で見て楽しみつつ、残りの洗濯物も中にしまった。
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「ねえ、もう夜よ?いい加減帰ったら?」
再び黙り込んで此方に返事をしない神威に、本日2度目の帰宅誘導をする。
「···」
―駄目か。
一瞬無理矢理追い出す事も考えたが、それは余りにも愚策なのでこうして呼びかけるしかない。
はあ、と溜息を付いたその瞬間―
「···あのさ、藍華はそんなに俺に帰って欲しいの?」
「えっ?」
唐突な言葉に少し驚きを覚えながらも、真意を探るべく聞き返した。
「···どういう事?」
「さっきもさ、最初に「帰らないの?」なんて聞いてきて···そんなに俺邪魔?」
「···別にそういう意味は無いけど···」
神威の声には明らかに怒気が篭っている。何に対して怒っているのだろうか。
「ほんとに?」
「···ほんとよ。」
「ふーん。」
此方が肯定すると、更に冷たい声で返事をする神威。
―何にキレかかってるわけ?此方だって理由がわかんなきゃイライラするんだけど···。
「···だったらもう少し言い方とかないの?俺だって今さっきのは流石に傷つくし。」
「言い方も何も···私はただ「帰らないの?」って聞いただけ···」
「それが傷付くって言ってるんだよ!!!」
突然神威がキレだす。
私は唯々呆気に取られていた。
「出てけって意味で使ってないって言うけどさ···聞いてる側からすればそうにしか聞こえない!!!それに全く気づいてないで何回も繰り返すし···!」
「···!」
―成程。どうやら私の物言いが悪かったらしい。
まあ、確かによくよく考えてみればそう取られても仕方が無い。
ふざけた感じじゃなくかなりの真顔と真面目な声で、2回呼びかけてるのだから。
「ほんとにさ···そういう所考えてる!?いつも結構キツい事言ってるし···俺が傷つくとか考えないの!?」
「···御免。」
「···「御免」?それだけで済むと···」
「···今回ばっかりは完全に私に非があるわ···。本当に御免なさい。」
「···」
何も考えずに発言してた理由でもないが、今回は確かに神威の言う通り相手への配慮が足りていない。
···もとい、それを恋人に言われてるのだ。
傷つかない筈が無い。
「神威が傷つくとか、傷つかないとか···そういう所、全然考えられてなかった。そのままの意味で取ってくれるかな、って自分で思い込んでたわ···」
「···」
私の本気の謝罪に、怒鳴っていた神威も黙り込む。
「···私は、本当に貴方が帰らなくて周りが心配しないかなって、思ったから言ったの。追い出すつもりは···最初からなかった。」
「···俺の事考えて言ってくれてたの?」
神威は少し驚いたらしい。
まあ、てっきり邪魔扱いされたと思っていれば当然なのだが。
「···うん。でも、私の言い方が悪かったのは確か。これからは···もう無いようにするわ。だから···」
「···「だから」?」
少し優しげな口調で神威が私の言葉を復唱する。
どうやら、怒りは取れたらしい。
「···許して?」
上目遣い···そして目をウルウルさせて、ジッと神威を見つめる。
「···ふう。その顔はズルいよ?そんな泣きそうな顔で言われたら許したくなっちゃうじゃないか。」
「···え?許してくれないの?」
ニヤッと神威が笑う。
次の瞬間、私はベッドに押し倒される。
「俺の事、満足させてくれたら許してあげる。今夜は寝かさないぞ?」
「···」
身体で償え、って事か。
神威らしいやり方だ。
「···お好きにどうぞ。悪いのは私だもの。」
顔を見上げながらニヤッと笑って見せる。
「···気絶、しないでね?激しくするから。」
「···善処するわ。」
朝まで1晩中食べ尽くされる藍華だった。
行為中、藍華は何度か気絶しかけましたが、その度に神威が起こしたそうです。初めてを経験してから1日も経ってない藍華にとってはかなりキツかったようで、次の日1日は腰が痛くて動けなかったようです。