やべぇ、銀魂ハマってきたかも。
元々ハマり気味だったのが加速しておる。
再会?···いいえ災会です。
今日俺はとある店へと来ている。
この店は、まあ、キャバクラみたいなもんだ。
といっても完全個室制で、しかも宇宙海賊春雨第7師団御用達の店。
ここで勘違いしないで欲しいのは、俺が望んでここを選んだ訳では無いという事だ。今日みたいに誰かと会う時に都合の良い店を阿伏兎に探してもらったところ、この店が当てはまったというだけだ。
会うのは、とある組織の幹部。なんでも俺達の傘下に入りたいとの事。実力が相応である事を確かめた上の合意で、この店での話し合いへと発展したのだ。
「これはこれは···第7師団御一行様、お待ちしておりました!」
店主が愛想笑いを浮かべて俺達へと頭を下げる。
いつもの部屋、と俺が言うと店主は頷きつつある提案をした。
「最近いい娘が入ったんですよ。その娘に接待させましょう。おーい、蓮!」
「お呼びでしょうか。」
―ん?あれは確か···
―げっ、あいつは確か···
「どうした?ご挨拶を申し上げなさい。」
「···!あ、はい、いらっしゃいませ。」
「(あ、顔がなんとなく違う。)」
「(まさかこんなに早く会うことになるとはね···。)」
「ではこちらへ···」
店長が誘うが、あいつはスルスルと近づいてさり気なく耳打ちをしてきた。
「(終わった後、待ってるから忘れずに来てね?来てくれるって約束するなら黙っててあげる。)」
「(···それはこっちのセリフだ。お前こそ、逃げるなよ?)」
タイミングは最悪だが、どうにか口封じはできそうだ。
数時間。
たった数時間キャバ嬢としていればいい。
「···」
△▼△▼
「(へえ、近くで見るとなかなか美人だ。)」
「面白いですね、うふふ。」
蠱惑的且つ魅惑的な笑み。ああやってターゲットの心を鷲掴みにするのだろう。事実、相手をされてる男は非常に満足げにしている。
―でも、俺はそんなものに騙される程ヤワじゃない。
何故か、意地のように心に浮ぶ想い。
まあ、興味を持ったから色々と表情を見てみたいのかもしれない。
―造られた表情じゃない、素の表情を。
「(···春雨第七師団の贔屓の店だったのか、此処···)」
顔に笑顔を浮かべながら、頭の中では考え事をしていた。
「(まあ、道理で素性を詳しく調べない訳だ。)」
普通、ある程度身元を調べるものだが、此処はそうでなかった。聞かれたのは、性別と年齢位だった――
「(···ん?···顔近い顔近い!)」
適当に相槌を打つだけで行動を見てなかった私は、相手が鼻息がかかるくらいの距離にいることに気がついた。
物凄いアップでむさくるしいオヤジ顔が来る。
「蓮ちゃんよぉ、彼氏とかいんの???」
「いませんよ。あんまりタイプの人もいないので···」
「じゃあさ、俺と付き合ってくれよ。悪い様にはしないからさ。」
「あはは···冗談がお上手ですね。」
「いや、冗談じゃないぜ?本気で俺の女にしたいんだ···!」
私は好色な瞳を向けてくる男を、心の中で嘲笑した。
そう、私の獲物は此奴なのだ。
殺す為に惚れさせていたのだが、ものの見事に引っかかってくれたらしい。だが――
「ねえ、離してあげたら?俺から見ると嫌がってる様に見えるんだけど???」
「(···!)」
「っ!は、はい···。」
彼奴が、余計な世話を焼いてきた。
こちらが困っているように見えたのだろうか?
軽く目線を向けると、得意気にニコッと笑ってきた。
私はそれに冷たい微笑を返す。
――そう笑ってられるのも、今の内。
ヒロインがひねくれてる感ありますけど、弱みを握られてたら普通腹立ちますよ。
神威くん、ちゃっかり楽しんでるからねʬʬʬ
ちなみに話し合い的な場面は省いております。シリアス系を神威くんで表現するのには無理があった。
気持ちがわかりにくいって方々がいたらこう考えて見てください。
男性の皆様でしたら···そうですね、香水きつくて化粧の匂いもきついおばさんの相手をしていると思ってください。
女性の皆様でしたら上記に述べたとおりベロベロに酔っ払って酒臭く、絡んでくるおっさんの相手をしてると思ってください。