私の頭の中がこんな感じなだけなのでw
またまた春雨第七師団の宇宙船。
今日は、鬼兵隊···つまり高杉晋助との会談のある日で、前回とは別の意味でざわついていた。
「また来るのかー」
「来るのだー」
「そーなのかー」
「そーなのだー」
「わはー」
「わはー」
よくわからない思考回路+謎のハイテンション状態=マジキチ。
そんな方程式が良く似合う団員達。
「さいっきょうっ!のれ○む様のせいっさいっ!だよ!!」
「ゆぷぷ。馬鹿なゆっくりがいるのぜ。」
「馬鹿なんだねー、わかるよー。」
「むきゅ。ぱちゅは森の大賢者なのよ、むきゃっきゃっきゃ。」
「ぱ○ゅりーも馬鹿だみょん。」
「「どぼじでぞんなごどいうのおおおおおー!!!」」
「···どうしてこうなった······。」
原因がわからず呆れ顔の女。手元の盆には、なにかに良く似せられた饅頭が鎮座している。
「おー、すげーそっくり!」
「俺達に出来ない事を平然とやってのける!」
『そこに痺れる憧れるー!!』
「···落ち着け。悪い事言わないから。」
やれやれと頭を振って饅頭を配る女。
それを頬張る団員達。
そしてそれをクスリと笑う影。
「···何だかなぁ。偶にはリクエストに応えて作ってみたけど、なんか釈然としない···。喜んでくれてるのは確かだけど···。」
はー、と深い溜息をつく女。
すると、背後から何かが現れる。
「所詮料理なんてそんなもんでしょ?」
「···まあ、そうなんですけど·········って藍華さん!?」
『おー!!!!』
藍華の登場に色めき立つ団員達。
それもそうであろう。
藍華は普段着でなく、花魁のように艶やかな着物と装飾品で綺麗に着飾っていたからだ。
「···その格好はどうしたんですか?」
「ん?···あー、なんか、今日お客さんが来るって神威が言っててさ、旦那にも聞いたら重要な人だ、って言ってたから偶には気合い出してみた。どう?」
『めっちゃ綺麗です!!!』
即答の団員達。
「よく似合ってます!」
やや遅れて女も同じ言葉を口にする。
「わー、ありがとう♪」
素直に喜色を顔に表す藍華。
「いやもう天使だろ···!」
「俺このまま死んでも悔いなし···!」
「女神光臨なう!」
「極楽やわ〜。」
「あはは。」
心底面白そうに笑いながら、藍華はその場を去っていった。
△▼△▼
今日は、春雨第七師団の奴らと会う日だった。
要件は副団長のやつに伝え、俺は気紛れから此奴のおしゃべりに付き合うことにした。
この化物に会うのは、随分と久しぶりだ。
「子供が少しは成長したじゃねェか。」
「当たり前じゃん。俺もう23だよ?」
「ふっ···。23には全く見えねェけどな。」
「···そうやって、また俺を子供扱いするのやめてくれない?晋助の事、殺したくなっちゃうから。」
「相も変わらず、その台詞か。」
奴は、歳だけ取って、見た目は変わろうが本性は何一つ変わっちゃいねェ、子供だった。
「···まあ、俺は俺だからさ。殺し合いをするとか強い奴なら喧嘩売るなんていうのはそう簡単に変わらないよ。」
「···それを自慢げにいうな。」
「ははっ。」
悪びれる様子もなく、あっさりと言い切る奴は、とてもじゃないが23の大人には見えない。
話も大した事では無さそうだ。
「···俺はそろそろ帰らせてもらうぞ。」
「え、ちょっと待って。俺の女、紹介するから。」
「···女?···手前の家内って訳か。」
女、と非常に大雑把な言葉にほんの一瞬考え込むが、すぐに答えは出た。要するに、所帯持ちという訳だ。
「うん。俺結婚したからさー、晋助には紹介しておこうと思って。」
「···ほう?お前みたいな奴を好きになるなんてよっぽど物好きだな。」
「何それ。まあいいや。···藍華ー!」
「···はいはい。」
扉の外側から女の声が響く。
よく通る、綺麗な声。
「······?」
何故か、胸の奥がチクリと痛む。
そして妙に懐かしく、温かい。
前に、何処かで聞いたことがあっただろうか。
思い出せない。
扉が開く。
――考える必要は、無かった。
「何時も主人がお世話になっております。私は妻の藍華と申します。」
そうだ。
この声は、この姿は、この物言いは···
世話を焼き、俺が惚れた女――
「······蓮···」
彼女が俺の声を聞き、顔を見、驚愕の表情を浮かべる。
「······?···ッ!?晋助、様···」
彼女の目が潤む。
歳を重ね、すっかり大人の女へと変貌したにも関わらず、俺を見る真っ直ぐな瞳は、全く変わっていなかった。
「···え、ちょっと待って、何が起こってんの?」
「···俺にもさっぱりだ。」
△▼△▼
「···これが手前の惚れた男か。」
「···///」
「···」
「···」
蓮···もとい、藍華の頬がほんのりと赤くなる。
随分大人になったな。
と、時の流れをしみじみと感じる。
才能や器量はあるものの、まだまだ心は脆弱な少女のままだった彼女は、今やそれらの要素を綺麗に花咲かせていた。
良い所はそのままに、悪い所は改善して。
「もう子供の一人や二人でも居ンのか?」
「お恥かしながら···まだです···」
ほんのり赤く染まっていた頬が、更に赤くなる。
ふと、今更それに後悔している自分に気がついた。
あの時如何にかして口説き落とし、連れ出し、俺のものにしていたなら、等と考えている自分に。
嗤ってしまう。
俺も彼女も、どうしようもなかったこと位、痛い程理解しているというのに。
彼女は、俺が口説けば、むしろ付いてきていたというのに。
···俺自身が、彼女に別の奴と一緒になれと命令したのに。
いやはや、どうにも未練深い。
「そうか。···子供産まれたら連絡しろ。出産祝い送ってやらァ。」
「···はい。」
△▼△▼
彼女は笑った、俺を見て。
その瞳に映るのは、もう俺じゃなかった。
奴が、映っていた。
なんだろう、とても悔しい。
初めて、奴に敗北感を味あわされた。
だが――
「···ふっ。幸せになれよ、
きっと、これが正解なのだろう。
△▼△▼
「ねえ!!?なんで晋助の事知ってんのさ!!!??」
「おい!!?お前高杉と知り合いなのかッ!!!??」
「んー、まあね〜。」
私は、二人から質問攻めにあっていた。
まあ当然かな、と思う。
···あの御方は、全く変わっておられなかった。
涼やかな表情も、人を惹き付ける不思議な雰囲気も。
高杉様に対する恋情はもうないが、未だ畏敬の念を抱き続けている私にとって、再会はとても嬉しかった。
「ていうか晋助様ってどゆこと!!?何、ちょ、付き合ってたとかー!!!???」
「馬鹿言わないでよ。そんな訳ないでしょーが。」
「付き合ってないにしても何で面識あるんだ!???普通に親しかったのか!!!!?」
「まー、一言で言えば、仕事の依頼主だったの。それ以上でもそれ以下でもないわ。」
「いやだとしたらあの空気おかしくない!!?絶対何かあったよね!!!?」
「···」
妙に鋭い
面倒だ。
とはいえ、このままだと絶対に引き下がってくれない。
仕方が無い。
たまには、本当の事を言ってやろうじゃないか。
「···晋助様は、私の初恋の君。」
「「へっ?」」
固まる二人。
やれやれと思いながら、自分の目に涙が溜まっていることに気がついた。
「···これで満足?それじゃ、私行くから。」
追いかけられないうちに素早く部屋に逃げ込む。
涙が一筋、零れた。
「···何泣いてんだよ、馬鹿。"笑え"って、言われたじゃねェか。」
それが、遊女"蓮"であった証。
あの御方が、主であるという証。
――私が、ずっとお慕いしていた証。
皆さん、赤ちゃん編期待してます?
子供編、期待してます?
ありますよー、えへへへへへへ···(ry