あいつらが去った後、後片付けを済ませ、控え室にいって顔のマスクを外し、化粧を落とした。
ただし、髪型と服装はそのまま。
家に帰らなければ、換えの服はないからだ。
△▼△▼
裏口から出て、一応あたりを見回す。が、姿は見えない。
「流石に此処にいる訳ないか···」
私はゆっくりと歩き出す。夜道には、人っ子一人居なかった。これなら都合が良いなと思いつつ、ふと視線を路地裏に向けた。
ある予感が頭をよぎる。
私は回れ右をして、彼奴と会った路地裏に入った。
すると、
そこに、
赤髪の、
男は、
いた
△▼△▼
「来てくれたんだね、殺し屋さん。」
「···私を呼んだ目的は何。」
「え、やだなー、忘れちゃったの?」
「···私に、見ず知らずの男と殺り合う趣味はない。無目的で私を呼んだのか?」
「無目的じゃあないさ。それに、今答え言ったよ?」
「···私と殺り合いたい、それが目的なのね。」
「そっ。だって今は普通だけど···」
「···」
「···あの時の、殺意に満ちた君の目が忘れられないからね。」
瞳孔の開いた彼奴の目は、心底楽しそうで、それでいて殺意にぎらついていた。
「···生憎、私はアンタみたいに娯楽で殺ってる訳じゃないの。けど、顔を見られたアンタを、生かしておく訳にもいかないから。癪だけど、相手してあげるわ。」
「そう来なくちゃ···ね?」
刹那、砂埃が舞い上がる。
「へえ、よくアレをかわしたね。」
「···伊達に殺し屋やってる訳じゃないから。」
バンッ!!
番傘から弾が放たれる。
「···銃弾。ッッ!やるね···!」
「···」
いつの間にか取り出された細身のナイフが、神威の肩に浅い切り傷を負わせる。
「いいねぇ···ッ!!!」
神威の拳を、藍華が受け止める。
「···力は強いのね。」
そして受け流すと、脇に蹴りを放つ。
「いい蹴りしてんじゃん。」
神威が受け止め、すぐさま拳を放つ。
「ッ!!!」
受け止める体制が不十分だったせいか、軽く吹っ飛ぶ藍華。が、すぐに反撃に出る。
「···」
バンッ!!
「···煙幕···」
黒い煙が辺りを包む。
何も見ることが出来ない。
「·········。ッ!!?」
斬光が煌めいた――
が、
キンッ!!!
金属同士がぶつかる乾いた音。
「···誰?」
「······阿伏兎···」
「···帰りが遅ぇから見に来てみりゃ、殺されかかってるとはねェ···」
突如として現れた第三者に、戦いは終息した。
「···誰だィ?アンタ···」
「俺か?俺は阿伏兎。春雨第七師団の副団長ってとこだな。」
「···此奴が団長なのか?」
「まあな。······お前さん、何で団長を殺そうとしたんだ?」
「···正体バレたから。」
「···成程。確かに色々とバレたらまずいんだろうが、殺すのはやめてくれないか?」
「···ことわ······」
「悪い様にはしない。俺が責任もってお前さんの正体はばらさない。」
「···」
藍華は少し考え込む。
信用できそうだと判断したのか、微かに首を縦に振った。
「よし。じゃあお二人方もお互い名乗りな。ほら。」
やや眉根をひそめたものの、しぶしぶ片手を差し出し神威の手を握った。
「俺は神威。」
「···藍華。」
「···ん、じゃ帰るぞ。団長。」
「ばいばい。」
「···さよなら。」
藍華は、深い溜息を付きながら空を仰ぎ見た。
あとから変わる可能性がメッサ高いです。
ノリで書いちゃったので。
↑このフラグ回収。
変えた