※この作品はR-18です。

月虹の元で生くる者達   作:名も無き呟き

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ちょうどお昼時に投稿ʬʬʬ
季節は真逆だけど。


昼市···夜兎族とは大食いなのか

「もうお昼か···」

 

着替えてる内に時間が経ち、時刻は12時半。

辺りの定食屋からはいい匂いが漂っている。

 

「家に帰っ······たとしても材料買ってない。たまには外食でもしようかな···。」

 

基本的に私は自炊派だ。自分で作るなら味も好みに出来るし、何よりコストがかからない。

 

まあ、極論を言うならば安全ということもあるが。

 

「うーん···お店、どこにしよう···」

 

―この着物、結構高かったし···

 

お詫びに貰った着物とはいえ原価が高い。それを万が一汚すというのはなんとも決まりが悪い上に、濡れたりしたら今度こそ家に帰って着替えなければならない。タイムロスと言うか、手間がかかる。

 

「あれ?何してるの?」

 

「···」

 

―やっぱやめておくか?でも買い物して帰るのはなぁ···

 

「おーい。」

 

「···」

 

―外食だとしてもお金がなぁ···手間はかからないけど。いやでもコストを考えれば···

 

「藍華。」

 

―さっきからなんかうっさ···あっ!?

 

「うえっ!?神、神威(か、かみゅい)!?」

 

―えっ、えっ、なんで神威が目の前にいるの!?ここ江戸だよね!?空き地とか宇宙船前じゃないよね!?

 

「やっぱり気づいてなかったんだネ。さっきから何回も呼び掛けてるのに何も答えないし···何1人で難しい顔して考え事してるのサ?」

 

「···別に、大したことはないわ。」

 

―ヤバい···そんな難しい顔してたのか私。

 

たかが昼をどうするかだぞ?

 

これはバレたら赤面ものだわ。

 

「ふーん。まあ、いっか。」

 

―ああ良かった。深く追及されなくて···

 

いや、依然として軽く疑問視されてはいるけど。

 

「···ところでさ、暇?」

 

「···。なんで?」

 

「いや、お昼ご飯まだなら一緒に食べない?って思ってネ。」

 

「···」

 

―私の気にしすぎなんだろうけど、これって普通はナンパ師のセリフよね···

 

多分、神威は純粋な方の意味で使ってる···筈。

 

「また何か考えてない???」

 

「···別に。」

 

―決まった。こいつ無意識だ。

 

「で、どうするわけ?行くの?行かないの?」

 

「···」

 

―暇といえば暇なのよね···

 

とは言え絶対注目を浴びてしまう気はする。

なんでかって?

まあちょっと、ね。

 

「···行く。けど行先は―」

 

「じゃあそこでいい?」

 

神威が指さしたのはファミレス。

 

―···うん。もうそこでいいよ。

 

一々悩まれるよりかはさっさと決めてくれた方が楽だ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

「少食なの???」

 

「···神威が異常。」

 

予想通りの結果となりました、はい。

夜兎族は大食い。つまり、めちゃくちゃ品物を頼むのだ。テーブルに皿が積み重なっていく。

 

店員さんとか他の人が目を丸くしてるよ。

 

え?私?

ちょっと私は···うん、少食。

 

「よくそんな量で足りるヨネ。」

 

「···普通よ。それじゃまるで私が異常みたいじゃない。」

 

ぶっちゃけ言うと神威の言ってることは間違っていない。

 

そう、私が異常なのだ。

 

なんでかって言うのは私の過去にも関わってくる為、秘密だが。

 

「···」

 

「ほらまた難しい顔して考えてるヨ?」

 

「······。ふう···。」

 

―その鋭さが辛いのだけど···

 

今は···確かに難しいことを考えていた。

決して言う事の出来ないもの。

いうなれば機密情報(トップシークレット)だろうか。

 

「そういえばさ、着物だよネ?」

 

「···ええ。」

 

―今更か···

 

「ん、藍華によく似合ってると思う。」

 

「···なにそれ。いきなり褒めても何も出ないわよ?」

 

―不意打ちに褒めるのやめて欲しい···

 

どうもムズ痒くて仕方が無いのだ。

 

「まあいいじゃん。俺がそう思ったんだからサ。」

 

「···そう。」

 

―なんだかなぁ···

 

「そんな格好するってことは···藍華は恋人とかいるの?」

 

「っ!?ゴホゴホッ!」

 

―いっ、いきなり何を言い出すんだよこいつは!

 

不意打ち過ぎて水を吐き出しそうになった。

神威は面白そうに私を見つめる。

 

くそ、反応見て楽しんでやがる···

 

「···いないわ。作りたいとも思わないし。」

 

撥ね付けるように言葉を返し、神威を睨んだ。

 

「へええ。じゃあ処女?」

 

「···何の為に聞いてるわけ?」

 

自分でも驚くほど低い声が出た。

 

―さっきからニコニコと···

 

思わず手にしたグラスを握り潰しそうになった。

 

「そんなに殺気立たないでヨ。興味があったから聞いただけサ。」

 

「···ろくなこと聞かないわね。」

 

―なんかなぁ···

 

「あのお客様、店内での痴話喧嘩はちょっと···」

 

「へっ?あ、すいません。」

 

そりゃ殺気丸出しの夜兎が居たら迷惑だわ。

 

早々に退散することにしますか···




神威は確信犯です。

次話は午後から夕方かな。

恋愛に対する免疫は基本無い。

というか神威も独特になると思いますw
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