※この作品はR-18です。

Darkness Of The Game   作:斬刄

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Darkness Of The Game
勝てばどんな敵でも、抗うこともできず勝者の望みの通りとなる。

しかし、ゲームを始めた輝明とハイドでも敗北となれば勝者の望みの通りとなってしまう。このゲームは相手を自分の望み通りにできるが、最悪自分を殺す結果になるというハイリスクを背負わなければならない。だが、ハイドはどんな相手でも負ける気はしなかった。



COIN CHOISE

ーー僕はずっと、魔法少女に憧れていた。魔法少女が好きだった。

 

「我が名はラ・ピュセル!守りの音楽家クラムベリー!相手になろう‼︎」

 

ラ・ピュセルが魔法少女になる前はサッカー好きの少年だった。彼は小さい頃に小雪と出会い、幼馴染の仲となった。彼は中学生になり魔法少女育成計画のアプリで遊んでると、彼は魔法少女に選ばれて変身できるようになった。

 

『こんなの…なろうだなんて思ってなかったんだから⁉︎』

『こっちだって困るポン!男の子の魔法少女はレアだポン‼︎』

 

魔法少女だから身体の部分も女の子でできており、自分の身体を調べると顔を赤らめていた。彼は魔法少女の事は好みの対象だったが、なろうという気にはなったことがない。

 

(こうなったら魔法少女になった以上、僕の理想の魔法少女を目指すって…)

 

そんな時にマジカルフォンのチャットを見ていると、小雪に似た魔法少女が出てきた。彼女の教育係となり、話をしていくうちに本当に小雪だということがわかった。

 

ラ・ピュセルこと颯太は彼女とペアを組んで、理想の魔法少女を共に目指していこうと。

 

*****

 

スノーホワイトと別れ、二人を隠れて見ていたクラムベリーと人目のない場所で正面きって戦っている。

 

しかし、力の差は歴然としていた。

 

ラ・ピュセルは壁に叩きつけられ、頭が血塗れになっている。出血が酷く、手で触れると血塗れになっていることに身体に悪寒がする。戦いを好み、強者を殺して手を血染めにするクラムベリーと人を殺さず正々堂々と強くなるために魔法少女として戦うラ・ピュセル。どちらが勝つのかというのは言うまでもなかった。

「私は、貴方と同じように強者を求めている。しかし、貴方と求めるものと私の求めているものとは違う。飢えているのです。強いものをこの手で殺すことで、満たす」

 

殺す気で襲ってくるクラムベリーの方は遠慮なく叩きのめす。

 

(殺し合いなんて、望んでない。僕はただ…魔法少女として)

「嫌だ、僕は…こんなことがしたくて魔法少女になったわけじゃないっ」

ラピュセルは戦いは望んでいても、命の駆け引きをしようとは思ってない。彼は一歩自分の身を引いて、弱気になって離れる。

 

彼の思いはクラムベリーの一言で崩された。

 

「貴方は何を言っているんですか?

私達は魔法少女の魔法という人以上の力を手にしている。その力を使って生き残りのために戦うということは殺し合いになるのは当たり前のことではないですか?

 

そんなことも分からない貴方にはもう幻滅しました。今ここで死んでください」

 

彼は生き残りをかけた殺し合いをしたかったわけではない。そんなのは魔法少女がやることじゃないと。けれど、こうしてクラムベリーに命を狙われている。

 

スノーホワイトを守ろうとしても、ルーラ達にはキャンディーを奪われ、ルーラの元についていた男には能力で発動したゲームに破れて、魔法少女の姿に大きい男性器を生やされ、その男性器で好き放題弄られる。小雪も彼のゲームに敗北したことで、ラピュセルの勃起したモノを彼女の膣に入れてしまい幼馴染どころか恋人以上の肉体関係になってしまった。

 

 

だが、ラピュセルとスノーホワイトはハイドのゲームに負けても幸せだった。元々は二人も両思いだったために思いが通じあった部分があったからだ。

 

クラムベリーのような魔法少女がいれば、スノーホワイトも危ない。スノーホワイトを剣で誓った以上、ラ・ピュセルにはここで逃げ出すという選択肢はなかった。

 

(こんな奴が、魔法少女としていちゃいけないんだ…だから)

 

相手は自分の力を凌駕する敵。それでも、幼馴染の仲である小雪であるスノーホワイトを守る為に

 

「クラムベリー!お前だけは…お前のような奴は魔法少女と認めないっ‼︎」

 

ラ・ピュセルは決意を抱いた。

持っている剣がクラムベリーの身体を切り裂く。だが、その剣では完全に殺すことはできなかった。

 

「何だっ⁉︎」

 

クラムベリーは剣で斬られても生きており、魔法を使ってパトカーや消防車のサイレンを鳴らす。ラ・ピュセルがその音を聞き、よそ見をした隙を狙って首を掴んで絞める。

 

クラムベリーの魔法で騙され、ラピュセルは死にかけた。

「王道には続きがありましたね。戦いの末に互いの強者は認め合う。

認めていただかなくて残念です」

(ごめんっ…小雪)

 

彼の意識がもたない。ラ・ピュセルが誰もいない場所に誘導した以上、助けが来るわけがない。

 

 

 

 

「させるかよ、バカが」

ーーGAME発動

 

 

 

 

 

 

 

とある男(ハイド)を除いては

 

 

 

 

 

 

 

 

彼の介入によってクラムベリーとラ・ピュセルの戦いは阻害された。クラムベリーはラ・ピュセルの首を絞めようとしたはずが、急に手放してしまう。Darkness Of The Gameの効力によってお互いに攻撃ができなくなっている。

 

「おいおい…俺の気に入った魔法少女に手を出してんのはテメェか?」

(魔法少女…ではない?男の姿)

 

クラムベリーの攻撃がラ・ピュセルに見えない壁によって全く届かない。

ラ・ピュセルは彼の登場に安堵して、腰が抜けている。このまま彼の助けがなかったらクラムベリーに殺されてしまうところだった。ハイドはクラムベリーに対して睨んでいる顔をしている。

 

(助かった…のか)

「…どなたでしょうか?」

「まぁ俺のことはハイドとでも呼んでくれ?おい、大丈夫かラ・ピュセル」

 

クラムベリーはラピュセルの方に向いている彼が目を逸らしている隙に、殺そうと襲いかかってくるが、見えない壁がハイドとラ・ピュセルを守り、届かない。

 

「おっと…今のお前は俺とラ・ピュセルに危害は加えられないぜ。そして俺とラ・ピュセルもお前と同じように手を出すことはできない。

 

両方とも殺したいのならば…俺とゲームで賭けるしかないぜ?」

「…ゲーム?何者なのですか?魔法少女というわけではない、ただの一般人の男性に見えますが」

「俺がただの一般人ならこんな場所にいないっての」

 

クラムベリーの方は男が突然介入し、見たことのない変わった能力を使用して、他の魔法少女を守った。魔法少女ではないが、彼もクラムベリーの敵であることに変わりはない。

 

ラ・ピュセルは敵だった彼の登場に驚いている。ルーラ側にいたはずの彼が、何故か自分を助けてくれたことに疑問を抱いていた。

 

「なんでっ、僕を…お前が。それに…どうして僕がこの場所にいるって」

「あまり喋んな。お前は処罰で生やさせたんだ。勿体無いだろ。お前が勝手に死なれたら困るんだよこっちも。

 

 

 

言っておくがクラムベリー…お前にはゲームを拒否する権利はない」

クラムベリーと輝明、ラ・ピュセルの3人は結界内に入っている。Darkness Of The Gameが発動した以上相手に拒否権はなく、このゲームに参加せざるおえない。

「ラ・ピュセルとお知り合いなのですね?」

「まあな。ゲームの開始場所はここじゃないから移動するぞ」

 

ハイド、ラ・ピュセル、クラムベリーの3人は指定された建物の屋上へと移動する。クラムベリーは余裕の状態であったために、普通に飛んで移動する。対してラ・ピュセルの方はハイドの肩を借りて移動していた。

 

(今のところ助かったけど。次はどうするつもりなんだ…?もしも負けたら)

「お前を背負って行く。お前にもやるべきことがあるからな」

 

屋上の周りにはいろんな建物があって囲まれている。ラ・ピュセルの一命を救われたものの、次にハイドがクラムベリー相手にどうするか分からない。前のようにサイコロゲームを挑んで賭けるのか、それとも新しい別のゲームで挑むか。

 

 

時間はかかったものの指定された建物はすぐ近くにあるため、後々二人もたどり着く。

 

「さってと。ラ・ピュセルはそこでじっと休んでろ。休んでろって言っても絶対に寝るなよ」

屋上にたどり着くとラ・ピュセルの身体を休ませ、寝転ばせるようにする。代わりにハイドがクラムベリーの相手をし、闇のゲームについて話す。

 

「貴方の能力のせいで、互いに何もできない状態となってますが…どうするつもりで」

「まぁそう焦らせるなよ。ゲームはコインを使ったものでやる。そうだな…勝敗の代償として互いの魂を賭けてもらおうか?

 

ルールは簡単。

【この場所にてコインを使用し、3回勝負を行う】

 

 

ただし、俺…いや、俺だけではなくラ・ピュセルと他の2人の魂を賭けよう。ここで俺がしくじっても、お前はラ・ピュセルを殺すんだろ?」

(魂を賭けるって言ったのか⁉︎そんなことをしたら…僕もこいつも)

 

クラムベリーがこのゲームに負ければ、次のゲームで勝たない限りラ・ピュセルとハイドに攻撃することはできない。が、クラムベリーを見逃せばスノーホワイトを襲う危険が高いということには変わりはない。

「いいよな?ラ・ピュセル」

守ると誓った彼女を危機に晒させるわけにはいかなかった。今ここで始末すれば、脅威を一つ減らすこととなる。

頷くしかできなかった。

「ですが…それがどういう意味か分かってますか?貴方や他の3人も死にますよ?」

「あぁ、承知の上で言ったんだ」

逆にハイドが失敗すれば、能力による代償によって自分を殺すこととなる。更に助けられたラ・ピュセルもまたクラムベリーに狙われ、殺されてしまう。

しかし、命の駆け引きをしなければクラムベリーを無力化できない。

お互い殺す気で向かってきている。

 

「それじゃあ、ゲーム開始だ」

 

こうして、クラムベリーとハイドとの賭けは開始された。ハイドはコイントスを行い、投げたコインを手で掴む。

「さて、どっちの手を選ぶ?」

(ダメだ…そんなことしても。クラムベリーの魔法は)

 

クラムベリーの魔法は音の見分けがつき、彼がコインをどこの手とって隠しているかすぐにわかる。

 

「左ですね」

「…正解」

 

彼は手を開け、コインを見つけることは簡単だった。コインを掴む音を聴き分けることなど、クラムベリーには造作もない。

 

 

(まずい、これじゃ彼が圧倒的に不利だ…)

「このまま行けば君は確実に負ける!クラムベリーは魔法を操ることができるんだ‼︎すぐにゲームを変え「それはできないな?一度始めたこのコインゲームは変えられないんだよ」そんなっ…」

 

クラムベリーはパトカーなどに似せた音や、人の声を出すことも可能。彼女の周囲の音を聞き分けることができる。このままゲームを続行すれば、彼は負けて死ぬとラ・ピュセルは思っており、不安でならなかった。

 

「そういうわけだから、最後までコインを使ったゲームを続けさせてもらうぜ」

それでもハイドは臆することなくゲームを続行する。クラムベリーが正解を当てたことで1-0という結果になった。

だが、二回戦目を始める前に

「悪い、ちょっとトイレ行ってくる」

「では私の方も用を思い出しました。すぐに戻ってきます」

ハイドはこのビルにあるトイレに向かい、クラムベリーはどこかへ行った。

 

 

2回戦目

クラムベリーが先に戻り、トイレからハイドが帰ってきたが、ラ・ピュセルは余裕な彼を見て不安でならなかった。

(もう既に1回負けている…次負けたら死ぬんだぞ⁉︎)

「ちょっとラ・ピュセル…頼みたいことがあるんだけどいいか?」

「な、何だっ…」

突然彼は横になっているラ・ピュセルに抱きついて触りだした。

「なっ、何をするんだ‼︎」

「…随分と余裕なのですね?」

「すまないな、俺の緊張をほぐすためだ」

彼はまたコイントスをする。1回戦目と同じような方法でゲームを続けたら、クラムベリーが勝利してラ・ピュセルとクラムベリーの二人が死ぬ。

(もうこっちは後はないんだぞ…何考えてるんだあいつ⁉︎

それとも、何か勝機があるからあんな余裕になっているのか?)

負けれて死ぬ以上、普通は浮かれて余裕をこいている場合ではない。

彼は再度コイントスをして、手に取った。

「じゃあ…表か?裏か?」

(よしっ!これなら音は関係ない…でもっこれでダメだったら)

彼はコインを使ったゲームを変えることはできないとは言ったが、ゲーム内容を変えることはできる。前回と同じようにコインを使っているものの、表か裏かを当てなければならない。

 

「…確率は2分の1ですか。では、裏です」

「残念、表だ」

 

彼が手を開くと、裏の状態になっているコインが出てきた。

(良かった…)

これでゲームの結果は1-1となった。次のゲームでどちらかが負ければ、代償を支払うこととなる。

ゲームの三回戦目

またコイントスをするのかと二人は思っていたが、ハイドはコインを投げない。

それどころか、コインを使わずに手をポケットに収めた。

「…投げないのですか?」

「投げねぇよ。いや、投げる必要はないと言っておこうか?

 

 

これが最後の賭け…1回戦目で投げたコインは誰が隠してある?」

彼はコインを投げなかった。一回戦目にコインがどこにあるのかをクラムベリーに聞いた。

「最後の問いは…コインを投げてどちらの手にあるのかや、表裏かを当てるのではなく、誰が持っているのかというものですか?」

「Exactly(その通り)…このゲームはお互い勝てるものでなくてはならない。

 

 

 

隠している人物はこの魔法少女育成計画(サバイバルゲーム)に関与している人物だ」

最後は一回戦目に投げていたコインを持っている人物を当てなければならない。ラ・ピュセルと集合する前に誰かと会って手渡したというのは不可能。

 

1回戦目後にトイレに行くと言っていたが、音を感知しているクラムベリーは彼がこの建物から出ていなかった。

(普通の答えなら彼自身が持っている。しかし、3回目の開始前にいくつか伏線があった…ラ・ピュセルの身体をかなり触ってましたが…衣服に隠しているのか。なら何故、意味のない他の2人の魂まで賭ける?)

「…少なくとも貴方の手元にコインがないことがわかりした」

「へぇ?なんでそう言い切れる?」

「本当に貴方が隠しているのならそれこそバカ丸出しです。貴方の他に魂を賭けた意味が無くなる。サバイバルゲームやラ・ピュセルの名前まで知っているというを知っていたということは…どこかの組と繋がっていることとなる。

 

貴方と組んでいるのはルーラ側でしょうか?そして、ルーラ達と共にスノーホワイト達さらマジカルキャンディーを奪う時に関与していた」

(なんで、クラムベリーがそんなことを知ってるんだ…)

彼と接触している魔法少女はルーラ達とスノーホワイト達しかいない。だが、クラムベリーが彼の関係について知っているわけがなかった。

 

そもそも、クラムベリーがルーラ達の襲撃に関与していなかったからだ。なのにそれを知っている。

 

「貴方の協力者は、スイムスイムとたまですね。今の貴方には二人と手を組むしかできなかった。

 

貴方がミナエルとユナエルとは不仲であることが分かった以上、消去法としてたまとスイムスイムということになるでしょう」

(な、にっ…⁉︎)

「おいおい、俺とは初見な筈なのに随分物知りだな?」

スイムスイム達と彼との関係の情報が彼女によって筒抜けにされていた。

これでハイドがラ・ピュセルだけではなく賭けた2人の人物が分かる。

 

「1回戦目の後に貴方は途中でゲームを中断してこのビルに降りてトイレへと向かった。トイレの空いている窓からコインを落とし、それをスイムスイムが手に取る。彼女がそのコインを手にした後、どちらかにコインを委ねる。

 

セクハラをされていたラ・ピュセルか、他の魔法少女二人にコインを手渡した。そして今も、私達のことをずっと見ている」

 

クラムベリーが振り向くと、ミナエルとユナエルの2人はいなかったが、たまとスイムスイムがそれぞれの建物の屋上にいる。

彼の額に汗がにじむ。

 

「貴方は…2回戦目に何回も腕にある時計をずっと確認して見てましたね。

 

ということはつまり「あっ、ああぁあぁぁっ…ぁぁあぁあああぁあああぁあ‼︎」」

「どっ、どうしたんだ?」

 

ハイドは髪をかき乱し、叫んでしまった。さっきまで平常心になっていた彼の顔がクラムベリーの推理によって崩れていく。手の爪で顔を引き裂き、血が流れている。

 

「もうダメだぁおしまいだ…全て見破られてしまったぁぁ‼︎」

「…は?な、何言ってるんだっ‼︎」

「もう、手の打ちようがない…協力者がバレた。俺の計画した策がもう無くなってしまったんだ」

 

彼は膝に地面をついて、弱音を吐いていた。時計の針がある小学校が何軒かあり、スイムスイムの立ち位置の方からはほとんど見えない。が、たまの方からはちゃんと見えるようになっている。

 

ラ・ピュセルのセクハラ行為や、最初に手渡されたスイムスイムもフェイクであり、本命はたまが一回戦目のコインを所持していたということとなる。

「引き分け…そう引き分けで手を打とうじゃないか‼︎」

「馬鹿馬鹿しい…勝負に挑んだ貴方の目は覚悟を持っていましたが。今の貴方を見てると呆れますね。

 

互いの命を賭けると言っておいて、この有様ですか。嘘はついてないようですし」

(嘘だ…じゃぁ、僕を含めて4人全員纏めて)

クラムベリーは二人の心拍音がドクドクと聞こえている。これが、嘘ならば彼は冷静さを保っている。だが、本当に命懸けの勝負である以上死にたくないという欲求が湧き溢れていた。

(あの殺気や覚悟も、今となってはもう惨めな目になっている。

これで終わりですね)

「これで貴方を含み、スノーホワイト、ラ・ピュセル、たま…以上の四人が死ぬことになります。

 

では、さようなら」

「やめろっ…やめろぉぉぉぉぉぉお‼︎」

(もう、ダメだっ…小雪、僕は)

「貴方がコインを隠した人物はたまです。

なかなか変わった能力でしたよ。しかし、所詮貴方は覚悟のある賭博師ではなく小細工しか能のない弱者に過ぎませんでしたが」

クラムベリーはそう回答した。彼がトイレに行く最中に、ミナエルとユナエルが不仲であることとはファヴから教えてもらい、スイムスイム達に住ませてもらっているということから彼のことについて聞いた。

 

頼める魔法少女とすればたま、スノーホワイト、スイムスイム。しかし、スノーホワイトの声は近くで聞こえてないため来ていない。よって残りの2人が彼の協力者ということとなる。後は彼がラ・ピュセルとスイムスイムどちらかが隠すように見せた。彼はこうして乱れ、ラ・ピュセルの顔は絶望に染まっている。

 

 

これで勝ったと、クラムベリーは勝利を確信した筈だった。

 

 

 

ハイドは魂を賭けたのは四人だとは言ったが、クラムベリーの結論としてスイムスイムとたまに賭けるという時点で彼の策略にはまってしまった。

「…えっ」

 

クラムベリーは一つの違和感に気づかなかった。もしも、ファヴと内通していることがもしも分かっていた上で、彼女を騙して陥れるとなったら。魂を賭けてくれたたまと、スイムスイムも囮役で、どちらともハズレだったら。

 

クラムベリーは正解を間違えた。

そもそも、彼女ら2人とも【1回戦目のコイン】を持ってないからだ。

 

*****

 

 

「アッハハハハハ‼︎

あぁぁぁっ清々しい‼︎

ありがとうクラムベリーぃぃぃぃ‼︎‼︎

今の俺は最っ高にいい気分だ‼︎

俺の嘘を見破るか否か!もしも上手くいかなかったらと俺の心臓の鼓動がバクバクしててさぁ‼︎騙し、罠にはめて絶望に叩き落とすっていうのは中々心地いいもんだなぁ‼︎

 

 

狩る側から狩られる側になった気分はどうだ?」

 

クラムベリーの正解は大きく外れた。よって、彼女は何十本かの槍に心臓を穿たれている。

 

 

彼の心臓の鼓動が早くなっていたのは敗北による恐怖心ではなく、計画の達成による緊迫感。ラ・ピュセルにコインを隠したところで表情に出てしまうからあり得ない。

 

 

魂を賭けたのは輝明、ラピュセル、たま、スイムスイムの四人ではない。ならばもう一人がコインを隠していたということとなるが、一体それが誰なのか。クラムベリーにとっては全くもって検討がつかない。

 

(ファヴからはミナエルとユナエルの仲は悪いはず…いや、この男は一回戦目後に二人と会っているようには見えなかった。なら…あのコインは一体何処に)

 

一回戦目後にトイレに行き、スイムスイムに使ったコインを手渡した。サバイバルゲームにおける魔法少女育成計画の関係者とならば魔法少女しかいない。

スイムスイム達と接触し、取引ができる人数が少なすぎる。

クラムベリーは死の間際になってもずっと考えていた。

 

(ミナエルでもユナエルでも、たまでもスイムスイムでも、ラ・ピュセルでもない…では一体誰が隠した…⁉︎)

「お前の場合は、所詮音を聞き分けて、どんな音なのかが分かるだけ。

 

お前がその結論に至った時点で必死に笑いを堪えていたよ?でもお前の名推理は結構良い線ついていたからそれなりに良かったぜ?緊迫感のある最高のゲームを、どうもありがとう」

 

クラムベリーはゲームによって敗北し、賭けの代償として死ぬ。命を賭けた以上、負けた者は死を確定されることとなる。一回戦目に投げたコインの行方が分からないままクラムベリーはあっけなく死んでいった。

 

*****

 

賭けを開始する前の話。

 

既にスイムスイムとたまにはゲームについての概要を説明した上で魂を賭けることを承諾を得ている。輝明のクラムベリーはファヴと繋がっているという情報を利用して、まずハイドはクラムベリーとのゲームの前に小芝居を行うとした。それは、

 

 

「ファヴ、ちょっといい?」

『何ポン?』

ミナエルがマジカルフォンを使ってファヴを呼び出す。

「話したいことがあるんだけど「巫山戯んなっ‼︎」うわっ⁉︎」

 

いきなりハイドが叫び声をあげて、ドンと壁を叩きつける。ハイドの姿はボロボロの状態になっており、雑用を任されていた。雑巾で領地を拭き取り、手が赤く腫れ上がっている。

 

ユナエルは苦しそうな彼の顔を見て笑っていた。

「あっれー?こんなこともできないのー?ほら、このメモにあるリストを買ってこいって言ってんのー」

「なんで俺がこんな酷い雑用をしなきゃいけないんだよ‼︎こんなの、こんな仕事もうごめんだ‼︎俺は出て行く‼︎」

『誰ポン?』

ミナエルが彼が無職であることと、住む場所がないためここに住ませてもらっているが、こうして仕事の内容に反論している。

しかし、

「勝手に出て行ったらー?」

「「のろま〜のろま〜‼︎」」

「クソッ‼︎」

彼の言い分を2人が聞くこともなく、彼は出て行った。たまは出て行く彼をじっと眺めることしかできない。

「あんな仕事もできないなんて、どこに行ってもあいつはダメダメだねー」

『要件は何ポン?』

「魔法少女の動向って分かる?」

『前にも行ったけど、そんなことしちゃいけないポン。こんなことで呼ばないでほしいポン』

そう言ってファヴは消えた。たまが入り口の門を開くと、ハイドがそこで待っていた。

「…うまく行ったか?」

「あのさ…こんなことしてどうすんのさ?」

 

彼は協力してくれと言っていたが、こんな茶番劇をやって何がしたいのかミナエルとユナエルには全くわからない。

 

「お前ら2人は知らなくてもいいぜ。たま、スイムスイム…お前らが一番重要なポジションだからな。上手くやってくれると俺は信じてるぜ」

「う、うん。分かったよ」

 

ピーキーエンジェルズの2人はよく分からない顔つきで首を傾げていたが、スイムスイムは強者を倒す為に同意し、たまは彼女自身が優しい為に彼に協力した。

 

 

*****

 

「クラムベリーを…倒したっ⁉︎」

「さって、帰るか」

クラムベリーはその場で倒れ、心臓ごと槍を貫かれていた。確実に死んでいる。ラ・ピュセルは身体をよろめながらも立ちあがり、彼に疑問を聞いた。

「…ま、てっ」

「どうしたよラ・ピュセル。賭けには勝ったぜ?結果的に良かったじゃねぇかよ。俺達生き残れて」

「僕がお前に聞きたいことは山程…あるけど…どうやってクラムベリーを出し抜いて勝ったんだ」

ハイドの様子からしてラ・ピュセルもたまが隠していると思っていたからだ。冷静さを失っていた彼を見て、クラムベリーの言葉を鵜呑みになってしまった。

まさかの予想外の展開に、頭が追いつけてない。

「あぁあれ?…そもそも【ここで三回勝負】って自体が間違いだからな。俺は全部で何回勝負しなければならないとは言ってないし、俺はここに来る前に既に他のやつと1回勝負して1勝勝っている。

 

つまり本来は【三回勝負】ではなく【4回勝負】しかも俺が1勝している状態でクラムベリーと挑んだ。そして、俺の敵役としてクラムベリーを無理矢理参加させた」

「なっ、じゃあクラムベリーと戦う前に参加していた1.2回目で負けた人も‼︎」

「安心しなよ。何でもいいからジュース一本買ってこいですませている。言っておくが協力者が誰なのかは言わないぜ?そして、ここの二回戦目のコインの裏表で敗れても、俺には何のリスクもない。俺が負けたところで3回戦ではないってことが気づくが、その時点でもう遅いんだよ。

もう既に勝負は4回戦目に入っている。ゲーム回数に違和感があった時点で、もう詰んだも同然だ。

 

誰が隠しているのか分からないのならそのまま継続してやればいい。けど、クラムベリーはもう一度また間違った正解を答えることとなる。なぜなら、いくら模索して考えたところで俺が賭けた人物の名前を答えることができないからだよ。

 

兎も角、争うのは今の所やめにしよう。あー手でかきまくってたから俺も血がこんな大量に…俺もお前もかなり疲れてんだ。今回のことで多くのことがわかっただろ?クラムベリーは死ぬ前にとんでもない言葉を残したんだからな…ミナエルの話からファヴは魔法少女の動向は教えられないって言った。

じゃあなんで俺がミナエルとユナエルの二人と不仲だって知ってたんだろうな?」

 

クラムベリーはゲームの最中にハイドのことについてファヴに教えてもらっていた。彼女は頭脳を使う柄ではない為、彼の情報を手に入れて追い詰めた。

 

「どうして、そこまでして僕を助けて「気に入ったから、それだけだ」それだけでっ…なんで⁉︎」

 

ラ・ピュセルの方は彼の言葉を聞いて全く理解できなかった。前まではふたなりにさせられ、スノーホワイトをラ・ピュセルに対していやらしい少女にさせた彼には半分許せない部分があった。彼に身体を改造されてしまったが、こうして命を助けられるとは思ってなかったからだ。

 

「そうそう、次会った時は俺の要望を受けてくれよ?どんなことでも、エロいことでも。俺はお前の身も心も支配したい。

だからお前には生きてもらわなくちゃ困るからな?」

「へっ…?」

「じゃ、そゆことで」

 

彼は屋上から飛び降りたが、スイムスイムが彼をキャッチし、本拠地へと移動していった。ラ・ピュセルは彼の最後の言葉を聞いて呆然と立つことしかできなかった。

*****

 

「ご苦労さん」

「これ、貴方のでしょ…返すわよ」

早苗はハイドに負けた代償としてジュースを買わされていた。1本100円のが机の上に置かれている。クラムベリーとの対決を始める前に既に早苗と対決。彼女が2回とも敗北し、代償として買い出しに行っていた。

早苗はハイドにコインを返した。

「結局、どういうゲームだったのよ?」

「ん?コインゲームだけど?」

「あなたねぇ…それだけしか言ってないでしょ‼︎命を賭けて協力したんだからもっと私に知る権利があるんじゃないのかしら‼︎」

 

クラムベリーとの対決の時の際に、最終的に一回戦目のコインの所持者はルーラこと早苗がコインを持つこととなっていた。たまでも、スイムスイムでも、ラピュセルでもない脱落者が関係しているとはクラムベリーは思ってもなかった。

 

死ぬ直前に疑問に思っていても、もう答えを出した時点で敗北は決まったも同然だった。

「お前のおかげで、勝ったよ。すごく大事なゲームに…ま、次の日に輝明に説明してからお前にも話すよ」

 

ーーー勝った。計画通り

 

ハイドは今日1日を終えて、勝ち誇ったような顔をしていた。

 

クラムベリーの魔法と力、強者を潰すよりもハイドの心の奥底にあるドス黒い感情と執念が凌駕した。こうして、ハイドの功績によりクラムベリーは脱落してラ・ピュセルが生き残ることとなった。ハイドにとって音を使う魔法少女を相手するよりも、スノーホワイトの困っている人の心を読める力に比べたら造作もない。

 

 

*****

Darkness Of The Game

自分以外にも、他の人が許可すれば上乗せして賭けることもできる。賭けられた人は協力できるが、負けたら共に代償を背負うこととなる。

ただし、代償は平等ではなく勝者が1人ずつ決める。

 

コインゲーム

難易度☆

 

コインを用意し、どの手にコインが隠してあるかを当てる比較的簡単なゲーム。

 

難易度☆☆

コインの裏表を決めるゲーム

 

 

難易度☆〜☆☆☆☆

 

普通は右手か左手かと聞くが、『だれが隠しているのか』と言えば右手か左手かというわけにはいかなくなる。

 

難易度が上がり、正解が当てずらくなる。しかし、その難易度は賭ける人数による。協力者が誰もいなければ、隠したのは間違いなく質問をした相手だけなのだから。

 

ハイドがクラムベリーに言ったように自分以外の誰が隠しているかを言わなければならない。

事前の準備

 

 

・ファヴにハイドはミナエルとユナエルの二人の仲が悪いことを見せる(演技)

・スイムスイムとたまに協力するように頼む

 

ここまで手を込んだ理由。

・ラ・ピュセルを死なせないため。

・クラムベリーが気づかない限り絶対に勝てないから(ルーラが脱落した以上死んでいると思っている為、彼女の名前を答えるのはあり得ない)

最終的に隠していたのは脱落したルーラこと早苗さんが1回目のコインを所持していた。

*****

 

1回戦目 早苗VSハイド

コインを早苗に渡す

【0-1】

ハイドの勝ち

 

2回戦目 早苗&クラムベリーVSハイド

クラムベリー強制参加、及び新品のコインで挑む

【1-1】

クラムベリーの勝ち

 

3回戦目

2回戦目とは別のコインを使用。

【1-2】

ハイドの勝ち

 

4回戦目

1回戦目で使用していたコインを誰が持っているのかを当てれば勝ち

【1-3】

ハイドの勝ち

 

2-2となった場合、ゲームを続行する。

5回戦目に入った場合だと、4回戦目と同じ内容で行う。

【クラムベリーが生き残るには、全勝のみ。

引き分けになった場合でも生き残れない理由は、また後から判明します】

結果:ハイドの勝利

1-2ではなく、1-3という結果となった。

ハイドが賭けた人物

ラ・ピュセル、たま、早苗

代償

クラムベリー(死亡)

早苗(今日は何でもいいからジュースを一つ買ってこい)

 

 




色々用事が忙しかったのと、ゲーム内容の試行錯誤に時間がかかりました。
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