この作品は拙作『俺は竈の女神様』を本編とする作品であり、本編の中に入れることのできなかった話でもあります。
ですので、まずはそちらをある程度以上読み進めなければ意味が分からない設定が多々存在しています。それどころか原作には存在しない別作品のキャラとか普通に出ます。と言うか現在原作キャラ出てません。多分暫く出ません。東方projectのキャラしか現在は出ていません。
ですので、まともなダンまちチャラのエロが読みたい方はブラウザバック推奨です。
メリークリスマス!(一日遅い)
まあ気にせず投稿します。活動報告で相談に乗ってくださった方々、ありがとうございました!
※この小説においての前提知識
1.『俺は竈の女神様』本文の日本神話編を読んでいることを前提としています。読んでいないと状況や設定がわからないかも?
2.諏訪子は個体ごとに性格が違うが、基本的には公明正大。罪を犯したものには厳しく、そうでないものには優しく。
3.諏訪子は公的な一人称は『私』。プライベートだとそれぞれ。
4.うちの諏訪子は多少S? と言うか、よくある二次のミシャグジの性格に似ているかも?
5.いあ いあ へすてぃあ ふたぐん!(意訳:へっ様は大体なんでもできる素敵なお方です)
6.『俺は竈の女神様』の原 作 は ダ ン ま ち で す 。イイネ?
以上の事を理解した上で、ゆっくり読んでいってください。『こんなものを読んでいられるか!俺はすぐに帰るぞッ!』と言う方は、ウインドウの右上にあるXっぽいマークを左クリックしてください。
それでは、どうぞ。
雄と雌。男と女。人間であればどちらか片方の性しか持たないはずのそれは、神にとっては少しの苦労をすれば変えることができる程度のものでしかない。神によっては初めから両性であったり、無性であったり、あるいは別の神として信仰されている一面がある神では性別を自在に変えることができる者もいないわけではない。
洩矢諏訪子もそういった神に近いものを持っている。違うところと言えば、諏訪子は自身が男であり、女でもあり、しかし片方の性しか有さない特殊な神格であったと言うところだろう。
一つの卵から生まれた群。全く違うが全く同じ天罰神。およそ500の雄性と、それより一つだけ多かった雌性によって千通りの自身を持つ、作られた神。
天罰。法を犯した者を裁く時こそその実力を最大以上に発揮するその神性に、東征と称して侵略戦争を仕掛けた建御名方は敗北し、更にその上に存在したミシャグジ神によって神格をいくつか干された天津神は、たった数日で自身も干される可能性があると言うことから漸く一度の敗北を受け入れた。その証として送られてきたのが、八坂刀売神、八坂神奈子である。
八坂神奈子は、目の前にいる少女のような顔をした天罰神に苦手意識を抱いていた。いつでも薄い笑顔を浮かべ、何を考えているのかいまいちわからないそのあり方。しかし戦闘となればその細腕から繰り出されたとは思えないほどの剛撃と、鈍色に輝く神鉄の輪を自在に操りあらゆる攻撃を受け止め、打ち払い、受け流し、切り裂きまでする強さと上手さ。それらを持っているにも関わらず見せびらかそうとしないその性格。大和の神の多くには持ち得ない考え方だった。
だからこそ、神奈子は諏訪子を苦手としていた。畏れていた。自身に理解できないその存在を、恐れ、怖れ、惧れ、畏れていた。
「で、な」
「ひゃっ!?」
「……おいおい、儂がここにおることくらいわかっていたろうに」
その、畏れの対象が目の前にいた。ずっといた。神奈子はその事に恐れ、ついつい大きな反応をしてしまう。
そうした神奈子の反応に、飽きれるように諏訪子と呼ばれた神は溜息をつく。その少女のような風貌からは想像できないような老成した話し方に、神奈子は頬を羞恥に赤く染めた。
だが、諏訪子はまるでそんなことは無かったと言うかのように何も変わらず話を続ける。その在り方が、神奈子をまた畏れさせる。
「それで、どうする?」
「……どうする、と言うのは……?」
「わかっておるよな? 初夜だ。お主が嫌なら無しにしてもよいぞ?」
なんとか返すことには成功したが、再び神奈子は固まることとなった。
心の底ではそうしてしまいたいと言う自分がいる。こんな奴の妻として侍ることを拒否し、こいつの視界から消えてしまいたいと思う自分がいる。
だが、それはできない相談だ。それをしてしまえば、大和の神々は滅ぼされかねない。既に神格を奪われ、信仰を奪われ、干からびていった神もいるのだ。だからこそ、ここで自分が逃げると言うことはしたくなかった。
「
「……捨てた名だ」
そう、捨てた名である。捨てさせられた名である。捨てざるを得なかった名である。
軍神である建御名方は、諏訪の守護神であるミシャグジ、その眷属である洩矢神に敗北した。たかが眷属でしかない存在に敗北したのだ。しかも、命を奪われず、死なない程度に傷まで治された上で、送り返された。これを敗北と言わずになんと言うのだろう。
だが、敗北した軍神に価値などない。軍神は勝利し続けるからこその軍神であり、一度でも敗北すればその信仰は地に堕ちる。不敗の神と語られるのと、多くの戦いで勝った神と語られるのでは、得られる信仰は段違いなのだ。
それを知っていながら、洩矢神は時にからかうように、揶揄するように、神奈子を建御名方と呼ぶ。その度に筋肉の落ちた手を強く握り締め、洩矢神を睨み付けるのだが、当の洩矢神は呵々と笑い、にやにやと嫌らしい笑みを神奈子に向けるばかりで堪えた様子を全く見せない。むしろ、神奈子のそういった様子を楽しんでいるようですらあった。
「……神奈子や? お主、女として抱かれるのは初めてだろう?」
「……それが、どうした」
「……優しくしてやろうか? ん?」
大きなお世話だ、と、口に出して言えればどれだけ良いだろうか。だが、実際に神奈子の胸中には不安が渦巻いていた。
男として、女を抱いた経験はある。征服した地に君臨していた女神を犯し、信仰の大半を奪って頑丈な人間と同じ程度まで落としてから兵に払い下げたこともある。
だが、自分が女として男に抱かれると言うことなど一度たりとも考えなかったし、想像すらしていなかった。
建御名方は軍神である。八坂刀売神と名乗るようになってからもその性質自体は変わっていない。
だが、軍神であると同時に、八坂神奈子は女でもある。軍神としての在り方と、女としての本能から、八坂神奈子は洩矢神を男として求めたいと言う意識がどこかに存在し続けているのだ。
何度振り払おうとしても、振り払う度に戻ってくる。無理矢理に意識しないで居ようとしても、心が揺らがされる度に、洩矢神を畏怖してしまう度に、神奈子のどこかで疼きが声を上げるのだ。
その疼きがちりちりと身体を焼く。焼かれた身体が熱くなり、しかし建御名方としての精神がそんなものはまやかしだと振り払う。振り払われた何かは一時的には消えるが……建御名方としての意識を強く持ち続けなければいつの間にか現れ、身体を焼いている。
それが繰り返される度、少しずつ自身の精神が女のそれに近付いていることを自覚する。
だからこそ、かつて建御名方であった八坂神奈子は恐怖する。かつて自分が名も知らぬ女神にそうしたように、目の前にいる洩矢神に犯されたのなら……あの時愚かだと鼻で笑った相手のような、無様な姿を晒すことになるのではないか。そういった内容が、いつまでも脳裡にこびりついて離れようとしない。
だが、同時に建御名方には洩矢神を拒否できない理由があった。
神格殺し。それも触れず、姿を見せず、一方的に行われるそれを、この神を作り上げたミシャグジ神は保有しているからだ。ここで神奈子が洩矢神を拒否すれば、可能性としてあの神格が動く可能性がある。いや、もしかしたら洩矢神もできるがやらないようにしているだけで、ここでのことを原因として実行する可能性もある。
あり得ない可能性ではない。むしろ、十分に考えられること。だからこそ、建御名方は名を捨て女となり、八坂神奈子として洩矢神の嫁となったのだから。
ここで感情に任せて拒否すれば、自身の尊厳は一時的に守られることになるかもしれない。だが、その代わりに加減を無くした洩矢神が何をしてくるかもわからないし、最悪の場合は大和の神々の滅びの引き金を自分が引くことになりかねない。
だからこそ、神奈子は自分にできる精一杯の反抗として洩矢神を睨みつけ、そしてゆっくりと頭を下げた。
「……頼んだ」
「頼まれた」
呵々と笑う洩矢神に殺意を抱きながらも、拳を握り締めて抑え込む。恐らくこのことも理解しているだろう悪辣な天罰神に、せめて喜ばせることをしたくないと言う小さな小さな反抗として。
「では……始めようかの?」
背後に回られ、耳元で囁かれたその言葉。同時に白一色の夜着一枚に包まれただけの胸が
「ッ!」
「はぁ……中々に大きいのぉ? 男の時にあれだけ鍛えておった胸板が、女になればこれほど大きく、柔らかい乳房に変わるのか……驚きよな? 建御名方や」
「その、名で……呼ぶなっ」
「おやおや、いつまでも男のままの精神で居たがっておるようだから
名を呼ばれただけで、精神が揺れた。揺さぶられた。男として在ろうとしていた精神が肉体に引かれて女のそれになろうとしていた勢いが、突然数十倍になったような感覚。力ある存在にそう認識されて、名を呼ばれると言うことは、それ以下の格しか持たない神にとっては存在から変えられるようなことだと知ってはいたが、所詮知識での事でしかなかったのを思い知らされた。
ぎゅうっ、と服の袖を強く握り締め、身体を抱えるように押さえ込む。精神が突然の変容を来した影響が身体に現れ、その胸が服を内から押し上げる。
その変化は当然のように諏訪子に伝わり、諏訪子はにんまりと楽しげな表情を浮かべて神奈子を更にからかうように囁く。
「ほれ、儂がそう呼んだだけで乳が膨らみ始めたぞ? 男として在ろうとしていたからこうなっておるのだがな?」
「うる、さいっ!」
「呵々、嫌われてしもうたか。しかし……」
諏訪子は神奈子の膨らんだ乳に指を這わす。この時代の女としてはそれなりより多少大きい程度だったそれは、今やなかなか見れない大きさにまで成長していた。
諏訪子の掌からややはみ出る程度であった乳房は、いつの間にかはみ出るどころか隠しきれないほどの物になる。からかいの意味も込めて耳元で新たな名を呼ぶ度に神奈子は震え、少しずつ少しずつ女へとその在り方を変えていく。
「───身体の方は、大分儂に慣れてきたようだの?
「ッ───!や、めろぉ!」
「儂が、儂の妻を、妻の名で呼ぶことを、なぜ辞めねばならぬ?
ビクンと神奈子の肢体が跳ね、様々な部分がより女らしく、艶やかに、艶かしく変わっていく。
乳房はより大きく柔らかく。皮膚の内側と筋肉の間には脂肪の層がうっすらと付き、尻はふわふわと柔らかく。外から見えた筋肉は脂肪によって覆い隠され、荒れていた髪は細く柔らかく絹のような艶を出し始める。
精神が女のそれに近付くにつれて、身体もそうあるように作り替えられる。諏訪子にとっても予想外の事ではあったが、しかしそれは諏訪子の行動を止めるようなことには繋がらなかった。
「おお、なんとも美味そうに実ったものよ……どれ」
「ぅ、うぅ……っ!」
神奈子の白く柔らかな肌に、唇を当てる。首筋に吸いだこのような鬱血した痕と、舌が這ってぬらぬらと唾液の跡が線状に残る。
「呵々……良い『女』になったではないか。
「くぅ……や、めろぉ……」
急に身体の作りが変わったせいか、上手く力が入らない様子の神奈子の身体を、諏訪子は好き勝手に蹂躙する。
服の上から触れていたはずの両手はいつの間にか服をはだけさせて露になった乳房を優しく壊れ物を扱うように触れ、耳元では諏訪子の小さな口から揶揄するような、ある種罵倒にも取れるような、しかしけして激しくなく、口調そのものは非常に優しいとしか表し用のない語調で精神を苛み、柔らかくなって行く肉体はいつの間にか嫌悪感が薄れ始めた諏訪子の手による優しい愛撫と、それに対照であるような言葉によって何度も震えさせられている。
「───ほれ、女の快楽はどうだ。男のそれとは違う不思議な感覚であろう?」
「く、ぅ、ぅう……っ!」
「これ、唇を噛んでは傷になってしまうだろう? よせよせ、痛いだけで何も変わらん。……れる」
「!?」
ぬるり、と唇に舌を這わせられ、唾液とも違うぬるぬるとした液体を塗り付けられた。
途端、傷はそのままだが痛みが消え、同時に顎に力が入らなくなる。
「な、なりを、ひら……」
「ん? 薬と毒をな。痛み止めに止血剤、抗炎症剤も治癒を邪魔しない範囲で少々。それからこれ以上傷付けんよう筋弛緩剤と……ついでに少々の媚薬。それらをガマの油に混ぜ込んでな……そこそこ効果はあるぞ?」
だから、と、諏訪子は神奈子の耳元で優しく囁く。
「乱れてしまっても、薬のせいだ。
それに、身体も上手く動かせんのだろう?
無論、諏訪子の唾液に媚薬のような効果をもたらすものはない。あるのは止血効果と強心作用、そして蛙繋がりの筋弛緩毒であって、それらを複合させれば身体を暖めるような効果を出すことはできる。
だと言うのにわざわざ媚薬のような効果があると嘯いたのは、神奈子が自身に言い訳ができるようにと諏訪子が用意した
全く、分かりにくいにも程のある優しさだと、この場にヘスティアがいればそう言っただろう。しかしながらここにはヘスティアはおらず、同時に諏訪子が吐き散らかす言葉の猛毒を止めようとするものはこの場にはおらず、神奈子がその毒に侵されゆくのを止める存在もまたいない。居るのはただ、悪辣な言葉の毒をもって一柱の神を誑かそうとする裁きの神と、その毒に翻弄されるなりたての女神だけであった。
「ほれ、口を開け。痛みも不安もしっかりと消してやろう。儂は約束は守る。今回は優しくしてやるとも……とは言え、既に口を閉じることもできぬだろうがな」
「ぅあ……ひゃ、えよぉ……」
「呵々、物欲しげに涎を垂らしおって。儂が舐め取ってやろうかの」
神奈子の口の端から溢れた唾液を舌で舐め取り、そのまま唇を合わせる。閉じることのできない神奈子の歯の間をすり抜け、諏訪子の長い舌が唾液と言うには粘度の高すぎる油を塗りつけ、浸透させていく。粘膜から吸収されるガマの油の効果で、神奈子の体温は上がり、心臓がばくばくと早鐘を打つ。
体温をある程度保つことのできる生物、あるいはその特性を持つ存在の形をとっている神や悪魔ならば、心拍数が上昇して拍出量が増大すれば体温は上がる。それは自然なことであり、逆らえるようなものではない。
だからこそ神奈子の体温は上がり、増えた血液が一部漉されて粘膜が充血し、汗を筆頭とする体液が滲み出す。それは当然汗だけで済むような変化ではなく、それ以外の涙や愛液といった様々な液体も滲み出していた。
「ふむ……少しはほどけてきたかの?」
「ぁう、うぐぅ……」
「おお、その通りだとも。儂の薬のせいだから、
そう言いながら諏訪子は神奈子に口移しで薬の混じった唾液を与え続ける。ただでさえ強力な薬が口内と言う粘膜に覆われている場所に塗りつけられ、粘膜から直接血液の中へと浸透していく。
諏訪子や神奈子は知る由もないが、ヘスティアがかつて人間として生きていた頃には舌の裏側において唾液で少しずつ溶かすことで成分を素早く血管内に取り込む薬と言うのも存在していたのだから、口の中からの薬の吸収が非常に効率的なものであると言うことがよくわかる。
神奈子がすでに動くことができないほど薬の効果が出ているのも、そのせいであった。
諏訪子は唇を重ねながらふよふよと優しく神奈子の乳房を揉み解し、少しずつ神奈子の反抗の意思と体力を奪っていった。強心作用によって充血した粘膜は刺激に敏感になり、諏訪子の掌で緩く揉み解された乳房はつんと尖端を主張する。
そして───突然、新たに二つの手が神奈子の太股を内側から押し広げた。
「んっ、んぅっ!?」
「ん? ……呵々。漸く参加する気になったか?」
諏訪子は笑いながら乱入者へと問いかける。そこに居たのは、諏訪子と同じ顔をした、諏訪子と同じ神格を持つ、諏訪子と同じ神。洩矢諏訪子本神であった。
その顔に、神奈子は目を見開く。今、背中から自身を抱き締め乳房を弄ぶ存在と、股の間に潜り込みつつこちらをじっと見つめる存在。神威も神格も全く同じようにしか感じ取る事のできない全く同じ顔の存在が、二つ並んで存在しているのだ。それは驚愕して然るべきだっただろう。
「……ん? あれ? 私達の事教えてないの?」
「教えとらんよ。もっとしっかり柔らかくなってからにしなければ受け入れられんだろうしな」
「あ、そ。まあ、こっちは私に任せなよ。処女だろうがなんだろうがとろっとろにして大根だって受け入れられるようにしてやるからさ」
「……大根はやめてやれ。儂が言うのもあれだが、もう少し優しくしてやってくれ」
「そのくらいできないと逆に苦しいと思うけど? 塔の神の眷属神だし?」
「
「……あはっ」
軽薄にも酷薄にも見える笑みを浮かべたもう一柱の洩矢神は、それ以上は何も言わずに神奈子の女陰へと食らい付くように顔を埋めた。
その効果は劇的だった。それまではゆるゆると焦らすような、言い方を変えればどこまでも優しくあった快楽が、突如として雪崩のように襲い掛かってくるのだから当然の事かもしれない。
しかし、まるでぬるま湯のように暖かく染み入るような快楽を受け続けた直後に、小さな雷が弾けるような暴力的な快感を押し付けられる神奈子からすればたまったものではない。質の違う二種の快楽。染み入るような快楽に耐えようと身を固めれば雷のような快楽に砕かれ、衝撃的な快楽を受け流そうと緩めれば緩やかな快楽が毒のように身体を侵す。どちらかに耐えようとすればもう片方を受け入れることになる。しかし両方同時に耐えようとすればどちらも中途半端にしか押さえ込めない。女としての経験など皆無に等しい神奈子にとっては、この同じ顔をした二柱からの愛撫は一度に受けるとなると身に余るものと扱うしかなく、しかしそれを拒否することもできずに快楽の奔流に流され続けていた。
初めから神奈子を抱こうとしていた老人のような口調の諏訪子───洩矢神は、神奈子の唇を己の唇で塞ぎながら豊かな乳房をやわやわと優しく嬲る。ぷくりと膨れて主張する先端にはあえて触れないようにしながら、どんどんと神奈子の身体に熱を籠らせる。
逆に今現れたばかりの女性らしい口調の諏訪子は、神奈子の弱点とも言える弱い部分や敏感な部分を探索し、発見し、開発していく。それは蛙に由来する長い舌や唇によるものだけではなく、指や爪をも使っての行為。洩矢神の使った薬物と同じようなものを唾液と共に塗り込みながら、痛みだけは与えないよう甘やかすように凌辱する。
「んぐ……んぅっ……!」
「ちゅ……じゅるぅ……ふむ、不思議そうな顔をしておる。なぜ儂が複数居るのか気になっとるな? 呵々、まあよい。寝物語に教えてやるぞ? お主は儂の妻なのだからな?
洩矢神は、神奈子が自身の妻であると強調するように、神奈子に聞かせる。それは自覚を促すためであり、いまだに男としての意識にしがみつこうとしている神奈子に対する罰のようなものでもあり、早いところ中途半端な状態から脱させようと言う優しさでもあった。
そんな優しさを見せたことを誇るでもなく恩着せがましくするでもなく、洩矢神は神奈子の耳元に唇を寄せ、囁いた。
「儂はな? 群体の神なのだよ、
目を見開き、絶句する。今の神奈子にはそれしかできることが無かった。
自身が敗北した相手。それが、複数の身体を持つ群体の神のたった一体。大和においては名高き軍神であった己を、真正面から打ち破って見せた相手がまるで本気ではなかったと言う事実に、神奈子の頭は混乱し始める。
だが、その混乱も長くは続かない。火照り続けている身体に、与えられる快楽。それは神奈子から思考する余裕を奪い取り、精神的な衝撃を受け流す機会を与えない。
しかし、それでも理解することはあった。今、神奈子の股座に顔を埋めて神奈子を責め立てているこの洩矢神と同じ顔をしている存在は、洩矢神の一側面であり、群体としての洩矢神と同じ存在である違う個体だと言う事を、神奈子は理解した。
理解したが、現状は変わらない。背後から乳房を優しく弄ばれ、女陰を舌と指で嬲られる。そして遂に、神奈子の意識が一瞬真っ白に染まる。
「――――――ッ!」
ビクンっ、と身体が跳ね、そして力が抜ける。体重を背中側の洩矢神に預け、息を荒くついているその姿は、明らかに絶頂に上り詰めた女の姿であった。
「……ひはひ」
「ん? どうした?」
「んー、
「ほぉ……楽しめそうか?」
「……まあ、うん。解したし、柔らかくもなってるから問題ないと思うよ? 締まりが凄いけどもね」
「呵々、そいつは楽しみ……と言っておこうかの」
そう言うと、洩矢神は神奈子の背をトンと押す。完全に脱力していた神奈子は慌てて手を付いて身体を支えようとするが、伸ばした手が床に触れるよりも早く前に居た諏訪子に抱きすくめられ、そのまま前に倒れてしまう。
「くっ……な、何を……」
「はいはい私に集中ね」
瞬く間に唇を奪われる。それも、先ほどまで洩矢神から受けていたようなゆっくりと浸透するようなものではなく、一気に塗り替えるような、決して乱暴ではないが同時に優しくもないもの。先程まで感じることができていた、こちらを大切にしようと思う気持ちが全く感じられない行為。それから逃れようと神奈子は腕に力を入れようとするが、それ以上の力で諏訪子に抱き竦められているため殆ど身動きが取れなくなった。
無理矢理犯される、と言う感覚に、神奈子は寒くもないのに身を震わせる。相手は自分より小さい存在。しかし力では負けており、逆らえる相手ではない。唇を塞がれ、両腕を押さえつけるように抱き締められ、胸がぎゅうぎゅうと押し付けられて形が変わる。そんな中で、神奈子は背後に洩矢神の気配を感じ取った。それも、ゆっくりと背中を覆うように体重を預けてくる感覚と共に。
「
耳元で優しく囁かれる声。離せない唇。呼吸が苦しくなり、頭が少しずつぼんやりと霞みがかってくるなかで、その声だけがまるで道標のように神奈子の頭の中に響く。
「ちゅ……呵々、美味いの、神奈子の肌は。ほんのりと塩辛く、しかして甘い……男を求めてやまない牝の身体よな……今、楽にしてやるからの?」
耳朶を舐められた直後、そうして告げられた言葉に今更ではあるが羞恥心が沸き上がる。だがその羞恥心もすぐに別の物に取って代わられることとなる。
先程まで、諏訪子によって舐められ、解されていた女陰。そこに、指とも舌とも違う、異様に熱い物が押し付けられたのを感じた。
それが何なのか。神奈子は
「これこれ、大人しくせい。優しくできんぞ?」
諏訪子の腕に身体を、唇に顔を、脚に両脚を固定されてしまっている神奈子の腰を優しく押さえるように、洩矢神は両手で臀部を押さえ込む。むっちりとした肉付きの良い尻に指が埋まり、神奈子の腰の動きは強引に止められた。
そのまま洩矢神は神奈子の尻肉を弄ぶ。掌全体で圧を加えてみたり、中心部を割り開くように広げてみたり、まるで新しいおもちゃを与えられたばかりの子供のように神奈子の身体を弄り回していた。
くぱりと尻肉が割り広げられる度、神奈子はひやりとした冷たい空気が触れるのを感じる。それと同時に、ほんの僅かにではあるが女の匂いが強くなることも、それが自分の女陰から漂っていると言う事も理解してしまう。
「安心せい。初めのうちは小さいまましてやるからの。ゆっくりゆっくり広げてやるから、痛いことなど無いぞ?」
「わー、やっさしー」
「茶々を入れるな。さっさと溶かしておけ」
「へいへい」
ゆっくりと、洩矢神は男根を神奈子の女陰に沈めていく。しかし、神奈子はその行為に痛みを感じる事はなかった。洩矢神は言葉の通り、自身の男根を体格に見合った程度にまで細く、小さなものへと変えていた。
そして、ゆっくりと神奈子の膣を搔き回し、拡げていく。ゆっくりゆっくりと掻き回され、一度も使われたことのなかった媚肉が何度も突かれて解されて行く。激しく動かされても痛みを感じることがなくなるほどねちっこく解され、その大きさで突くことのできる範囲を解し終えた頃には、神奈子は自分の女陰からぬるぬるとした液体が溢れ出すことを止めることができなくなっていた。
そして、神奈子の唇から甘ったるい悲鳴が零れ始めた。諏訪子によって塞がれているため、まるで子犬が鳴くような小さな声は外へは届かない。しかし、神奈子自身にはその声がどうして出たのか。誰から出たのかが鮮明にわかってしまう。
そして、痛みが無くなったであろうことを察した洩矢神はわずかに陰茎を肥大させる。そのまま少しずつ、少しずつ神奈子の女陰を解していた。
「神奈子や。あまり無理をするものではないぞ? 声を抑えようなどとは考えなくてよい」
「んっ……んんぅっ!」
「呵々……気付いておるか? 目が蕩けてきておるぞ?」
そう言うと、洩矢神は前方に腕に填めていた鉄の輪を飛ばして鏡を作る。そして神奈子の顔を引き上げて鏡が見えるようにした。
そして、神奈子はそこに映った物を見てしまう。少女の姿をした神格に唇を奪われ、異様に長い少女の舌が神奈子の舌を絡め取りながらしごきあげ、いきなり離れてしまったせいで舌を外に引っ張り出されて唾液を零しながら涙に潤んだ瞳と上気した頬を晒す、
「―――」
「おうおう、やはり自覚させるのは重要だの? 急に締まりが良くなりおったわ」
耳元で洩矢神が囁く言葉が、じんわりとだが脳裏に刻み込まれていく。身体にではなく意識に、認識に、心に、自身が女であると言う事実がある種の納得と共に受け入れられていく。
こちらを向け、と耳元で囁かれる男の言葉に、女に成り立ての軍神は素直に従う。下に居る少女は絡めていた舌を離し、代わりに豊かな乳房に吸い付く。まるで腹を空かせた赤子がそうするように先端を強く吸い出されると、神奈子の喉から嬌声が溢れる。
その表情……雌の顔を、洩矢神は愛しげに眺めては唇を肌に落とす。秘部を肉の槍で貫かれ、掻き回されながら行われる優しい行為に、神奈子の意識はゆっくりと溶けていくように曖昧になる。敏感になった身体はより優しい刺激に適応し、背中で肌が触れ合うだけで意識がゆだるような熱を感じる。
「神奈子や。儂の子を孕め。子も、主も、愛してやるぞ?」
返事をするより早くに塞がれる唇。赤子がするように乳房に吸い付く少女と、自身を孕ませようとする男。疲労と快楽、意識を蕩けさせる柔らかな熱に、神奈子はその言葉を受け入れてしまう。
意識の切り替わり。その一つの出来事だけで感覚は変わり行くものだ。事実としてではなく、感情で相手を受け入れる。それだけでその相手から与えられる物に対しての嫌悪感は薄れるものだし、嫌悪感が薄れれば多少であろうが受け入れてしまう快楽は増える。ダムの水門を開いた時に開いた口の大きさに見合った量の水が溢れ出るのと同じように、神奈子の意識も洩矢神と言う存在の受け入れ口が広くなった分、一度に与えられる快楽の量が増えたのだ。
効果は劇的と言えた。神奈子は食い入るように鏡に映った自分を見つめながら快楽を貪り、洩矢神はコツコツと神奈子の膣を叩く。いつの間にやら洩矢神の男根は初めに神奈子に見せつけた時よりも大きく長く太くなり、神奈子の膣肉をかき分けて子宮にまで到達して押し上げることができるようにまでなっていた。
神奈子の腕からはとうに力が抜けて上半身を支えることもできておらず、代わりに自分の胸に吸い付く諏訪子の頭を掻き抱く。胸に顔を押し付けられている諏訪子はそのこと自体に悪い気はしていないのか顔を胸の谷間に埋めたまま空いた両手でくりくりと神奈子の乳首を転がす。
そして、長く続いた割にあっけなく神奈子と洩矢神の初夜は終わりを迎えた。神奈子の胎内に洩矢神の精が放たれ、神奈子もそれに合わせて今まで以上の絶頂を重ねる。感覚など存在しないはずの子宮の中に精が流れ込むのが本能的に理解でき、そしてついに神奈子は完全に『軍神・建御名方』から『女神・八坂刀売神』、つまり、八坂神奈子へと変質を終えた瞬間でもあった。
洩矢神が未だ屹立したままの、とは言え射精時よりもやや縮んだようにも見える男根を神奈子の女陰からゆっくりと引き抜けば、その中からどろりとした白いような黄色いような精が零れて股を伝い、その真下の諏訪子の女陰に滴り落ちる。それでようやく諏訪子も行為が終わったという事を理解したのか、ゆっくりと神奈子の脚に絡みつけて抑え込んでいた脚から力を抜いた。
「……終わったかい?」
「おお、終わった。これで神奈子は
「いやいや、運が『悪ければ』、かもしれないよ?」
「かも、しれんの」
洩矢神と諏訪子は待機させていた風祝達に、神奈子を寝かせるための新しい布団の準備をさせながら話し合う。未だに一度しか精を吐き出しておらず、まだまだ余裕のある洩矢神と、結局最後まで身体を火照らせるだけで終わってしまった諏訪子。この一柱の神達は、疲労からか眠りについている神奈子が新しい布団に寝かされるのを眺めてから、お互い服に手をかけた。
「お相手、願えるか?」
「おいおい、私はあんたであんたは私なんだ。別の身体でも考えくらいわかるだろう?」
「なに、様式美と言う奴よ」
「なるほどね。まあ、身体が火照ってたまらないんだ。あんたもだろう? 未通娘の神奈子を壊さないようにお互い頑張ったわけだし、ご褒美の一つ二つあっても罰は当たらないと思うよ?」
「儂らは当てる側だがの?」
「違いない」
諏訪子は自分とほぼ同じ姿をした洩矢神の腕を引いて、先程までと同じように寝転がる。先程と違うのは、諏訪子が一糸纏わぬ姿であるという事と、諏訪子と洩矢神の間に何者も存在していないことだ。
どちらからと言うこともなく、洩矢神と諏訪子は唇を合わせる。これから始まるのは神奈子との初夜で満足できなかった洩矢神の、自分自身を使った一人遊びのような物だ。
しかし、それを見る者は一人もいない。先程まで待機していた風祝たちも既に退去し、ここには眠る神奈子を除けば
夜はまだ深く、明けるまでにはいささかの時が必要となるだろう。
そこで耳を澄ませれば、虫の鳴き声や蛙の声にかき消されるほどに小さな嬌声が上がっていることに気付くかもしれない。
それは、天罰と呪詛を司る諏訪の国の守り神の声かもしれない。
決して、邪魔をしないよう。さもなくば、貴方に神の怒りが降りかかるかもしれない。