「くぅ~っ、娑婆の空気は旨いぜ」
お勤めを終えた止ん事無き御方の如き台詞を曰ってみる。
一週間振りに浴びる朝日はなかなかに眩しかった。
まさか本当に一週間監禁されてしかも正座しっぱなしとは思わなかった。
ルーミアに、血液の流れが滞り足が腐ってしまいます! と訴えても当の相手は「能力使えば平気だよね?」と天使の様な笑みを浮かべて悪魔の様な言葉を吐くばかり。
初めてルーミアが怖いと思ったぜフゥハハァー。
しかし俺もよく律儀に守ったな。
四六時中見張られてる訳でも無いからサボろうと思えばサボれたんだが。
まぁ、惚れた弱みとでもしとこう。
その方が体裁が良いからな。
一歩進む度に膝がバキバキと音を立てる。
回復量が足りなかったかもしれんな。
「白符『天使の慈悲』」
淡い光が幾つか身体の周囲に浮き上がり、柔らかに辺りを照らす。
すっと血流が正常になったのを感じ、うむと一つ頷く。
「やはり『天使の慈悲』は内臓系の修復に効果的か。ライフ回復量で大別されている訳じゃないから、名前が持つイメージに左右されるのか?」
ここ一週間暇だったので、回復の効果について考察していた。
効果は主に三種類。
『天使の慈悲』は内臓や血管等を癒やす効果が有る。
『疲弊の休息』は身体の活力を高める。
『治癒の軟膏』は筋肉や皮膚の修復に効果を発揮する。
どれもライフ回復には違い無い為、一定の効果は有る。
上に挙げたものはそれぞれ特に秀でている部分だ。
例外として『不死の標』が有る。
『不死の標』はライフを二倍にする性質上ほぼ万能と言って良い回復性能が有る。
使った時の精力増強の効果から、最初は活力系の効果だと思っていた。
だがよくよく調べてみれば、力の方向性は生命力に特化していると解った。
言わずもがな、人間は細胞が幾つも集まって出来ている。
その細胞一つ一つに超生命力を与えればどうなるか。
俺は学者じゃないから詳しい事は説明出来ないが、少なくとも幾つかの状況は把握出来た。
まず、再生能力が強化されているから大抵の傷は直ぐに治る。
軽く手の甲を切って見たが、赤い線が走った側から癒着していった。
まだ試してはいないが、腕を切り落としても三日と経たず新しい腕が生えてくると思う。
……ますます人外だな。
次に、細胞そのものが劣化しなくなった。
これは推察に因るものだが、こないだまで一介の高校生だった俺が四百年も生きていられる訳が無い。
だが、俺の肉体は一切老化していない。
早い話が、『不死の標』を使い続ける限り擬似的な不老不死を再現出来るって訳だ。
「……一応、まだ人間だよな俺?」
自信が無くなってきた。
ともあれ久し振りの風呂を堪能すべく浴室へ足を進める。
随分と昔に信仰の力を使ってお湯が沸く様に湯船を改造した為、一日中風呂に入れるという素晴らしい環境が整っている。
風呂こそ最高の娯楽である、が持論の俺には堪らない。
脱衣所に着くなり早速服を篭へ脱ぎ捨て、意気揚々と風呂場へ乗り込んだ。
備え付けのケロ印の洗面器を手に取り湯を組んで手拭いを浸す。
石鹸で手拭いを泡立て、鼻歌なんぞ歌いつつご機嫌に身体を洗って行く。
ばしゃっと湯で流して頭を洗い湯船に身体を沈めると、自然と声が漏れ出た。
「うぇ~ぃ」
こらそこ、爺むさいとか言うんじゃない。
熱い湯に浸かったら自然と出るんだから仕方無いだろ。
軽く五分程浸かって風呂から上がり、絞った手拭いで身体の水滴を拭き取る。
篭へ手を伸ばすと、新しい服と一緒に手紙が置いてあるのが目に映った。
『おとーさんへ。新しい着替え用意して置きました。朝ご飯は居間におむすびを置いといたので、食べて下さい。貴方の奈苗より、なんちって♪』
……やべぇ、思わず萌えた。
気も回るし可愛いし微笑ましいとか、流石は俺の奈苗。
手早く着替えを済ませて居間へ向かう。
因みに着替えは和服だった。
藍色の下地に流れる雲と霞む満月が映えるなかなか渋いデザインだ。
到着した居間には更に置かれたおむすびが二つと、何故か淹れ立ての緑茶が有る。
座布団に腰を下ろして手を合わせ、左側のおむすびに手を伸ばす。
少し歪な三角だが、構わずかぶりつく。
程良い塩気と炙った鮭が合わさり、ついつい二度三度と口へ運ぶ。
熱い緑茶を飲み干すと自然に言葉が出た。
「美味いな」
「やたっ♪」
襖の向こうから小さく声が聞こえ、次いで慌てる気配が有る。
思わず笑いが漏れた。
「奈苗、有り難うな。今まで食べたどのおむすびよりも最高に美味いよ」
襖の向こうに声を掛けると、やや気恥ずかしそうに奈苗が姿を見せる。
その顔は少し赤い。
目が合うといつもの様に、でへへとだらしなく笑って見せた。
「おとーさんにそう言って貰えると嬉しいです。これでお嫁さんに行っても恥ずかしくないですか?」
「嫁に出すのが勿体無いな。いっそ奈苗も俺の嫁にするか」
「きゃぁん、私がおとーさんのお嫁さんだなんて♪」
くねくねと身体を捩って恥ずかしがる奈苗を撫でながらおむすびを食べる。
あっという間に平らげ、改めて奈苗に頭を下げた。
「奈苗、ごちそうさま。最高に美味かったぞ」
「でへへ、お粗末様でした」
互いに頭を下げる。
どこか滑稽なその雰囲気に二人で笑い合った。
一頻りまったりした後奈苗と別れ、特に用も無いまま境内へ足を伸ばす。
まだまだ低い朝日を存分に浴びていると、背後から声が掛かった。
「お、契じゃないか。おはよう」
振り返ると神奈子が立っていた。
今日は珍しくガンキャノン重装型での出撃らしい。
左右に浮いた御柱と背中の注連縄が存在感と威圧感を放っており、神としての威厳は十二分。
しかし、我等が愉快な望月ファミリーに於いてはイマイチ目立たない不遇な存在だ。
子煩悩だったり可愛いもの好きだったり実は一番背が高かったり、と何気に特徴はいっぱい有るんだがな。
……そう、一番背が高いのだ。
前に測った所、ギリギリ神奈子に身長が負けているのが判明した。
神奈子には解らないだろうが、女性にギリギリ身長で負けるというのは男に取ってなかなか悔しい事なのだ。
女性に解りやすく例えるなら胸の大きさだな。
だが神奈子はやはり望月ファミリーの中で一番胸がデカい。
だからこの悔しさを理解出来る日はまだまだ遠いだろう。
因みに次点は奈苗、大人ルーミアの順だ。
しっかり育っている様でおとーさん偶にドキドキしちゃうぜ。
「おはよう、神奈子。どうしたんだ、そんなフル装備で」
「うむ、村に視察へ行こうと思ってな。民達の暮らしを見つめ、困っている事が有れば神として出来る範囲で手を差し伸べるのが、神足る者の責務だからな」
「おい、録音機持ってないか? 諏訪子にリピートで聴かせてやりたい」
昔はちゃんとやっていた様だが、今じゃ俺よりニートだからな。
全く羨ましい。
「いや、アレだけ諏訪子に鞭打って置いてまだ責め立てるのか?」
「これは別腹だ。俺に取ってだが」
「……一層鬼畜っぷりに磨きが掛かってないか?」
「失敬な奴め」
ぷんぷん、と妙なテンションで怒る。
開放感からか、少しばかり高揚しているのは間違い無さそうだ。
にしても視察かぁ。
どうせ暇だったし一緒に行くか。
「なぁ、神奈子。せっかくだし付いてっても良いか?」
「元よりそのつもりで声を掛けたんだ」
「成程。じゃあ綺麗なお姉さんを連れ立ってデートと洒落込みますかっと」
村の方へ歩き出すが、神奈子は立ち止まったままだ。
どうしたよ、と振り返ると顔を赤くして固まる神奈子と目が合った。
忘れていたが、一番鈍くて乙女なのも神奈子だった。
「これはこれは神奈子様、いつも有り難う御座います。今日は夫婦水入らずで遊覧ですか?」
「おぉ、神奈子様じゃ。ありがたやありがたや……今日は契様とご一緒ですな、仲睦まじゅうて良い事です」
「あ、神奈子さまだー! 今日は旦那さまとお出かけ?」
擦れ違う人、皆が神奈子に親しみを持って接している。
神だから一定の畏れは有る様だが、それでもこうしてにこやかに話し掛けてくれるというのは素晴らしい事だ。
思わず胸を張りたい気分になる。
俺の嫁はこんなにも民に慕われる素晴らしい女性だぞ、と。
「おぉ、契様じゃないですか。お団子包みましたんで、良かったら持って行って下さいな」
「あっ、契様! 今度のお祭りで私、舞子をやるんです。是非観に来て下さいね!」
「けい様だー! どこ行くのー?」
そして何故か俺にも村人が寄って来る。
しかも殆どが女性だ。
たまにやって来る少年は「どうやったら契様みたいにモテますか!?」と訊きやがる。
取り敢えず「モテようとするな。モテようと気負う姿は女性から見ると滑稽に映るものだからな。母性本能をくすぐって相手を落としたいので無ければ、ただ在るがまま、無為に過ごせば良い。その無為の中に、意中の女性を置くだけで素直に好意を伝えられる筈だ。だが下心は持ち過ぎるなよ? 女性は己を見る眼差しには敏感だ。唯一意中の女性の幸せを願う事が自分の幸せを引き寄せる手立てになる。万一、意中の女性と恋仲になれずともお前の頑張りを見た誰かが、お前に好意を持ってくれる。人生はまだ始まったばかりだ、変に気負わず人として大きくなれよ、少年」とガチ説教しといた。
──柄にも無い事を口走ったのはテンションが高い所為にして置こう。流石に小っ恥ずかしくなってきた。
マジ語りした俺をどこか惚けた目で見る女性達、感激した様子で礼を言い走り去る少年、茶屋の店先で団子を食べながら手を振るストーカー幼女。
神奈子はと言うと、熱に浮かされた様に俺を見ていた。
「どうした、神奈子?」
「え、いや、うん」
「要領を得ない奴だな。まぁ良いか、ほれ行くぞ」
やや強引に手を繋ぐ。
白魚の様な肌はすべすべで、触っていて実に気持ち良い。
因みに繋ぎ方は指を交互に合わせる、所謂恋人繋ぎだ。
女性からの黄色い悲鳴をBGMに、のんびり気の向くまま歩き出した。
「~~~~っ」
「相変わらず神奈子の手は温かいな」
「ぅっ!?」
顔をトマトの様に赤くしたまま俯いている神奈子。
見掛けとのアンバランスさがなんとも可愛らしく、童女の如き初々しさにこちらまで無垢だった頃を思い出してしまいそうだ。
何となくからかうのも気が引け、互いに無言のまま村を練り歩く。
だが気まずさは無く、むしろ心地良い。
繋いだままの手から神奈子の体温が伝わってくる。
時折きゅっと握ってやれば、身体をびくっと震わせる。
それでも、繋いだ手を離そうとはしない。
全く可愛らしい嫁さんだ、と微笑みを漏らした所で気になる立て札を見つけた。
「守矢神社、分社この先。おい神奈子、これは……」
振り向くと俯いたまま微動だにしない神奈子の姿が目に映った。
明らかに聞いていない。
額に軽くチョップしてやると、神奈子は慌てて顔を上げた。
「なっ、なんだいっ?」
「守矢神社って名前の神社がここに分社立ててるが良いのか?」
そう言って俺は立て札に指を向ける。
普通、こんな近くに神社が並び立つ事はまず無い。
信仰が分散し神力の低下に繋がるからだ。
知らない神がこうした暴挙に出たなら対立は必至、なんなら俺が出張って相手を焼き土下座に処しても構わない。
だが神奈子はきょとんとした表情を浮かべ、次いでぽんと手を叩いた。
「そうか、契にはまだ伝えてなかったな。実はここ私達の分社なんだよ。契は諏訪大社ってずっと呼んでるけど、実際はもう守矢神社に改名してあるんだ」
「それにしたって、何でこんな近くに分社を?」
「皆が皆、健脚って訳じゃ無いからね。足腰の弱ったご老体でも気軽にお参り出来る様、ここに建てたのさ」
「成程、そう言う訳か……」
「因みにこの分社、契を祀って有るんだ」
「は?」
聞き慣れない言語に耳を疑う。
まじまじと神奈子を見詰めると再度同じ台詞を吐かれた。
「この分社は別名望月神社って言ってね、契を祀って有るんだよ」
「色々聞きたいが、何故祀った?」
まずはそこだ。
こちとら一介の高校生だったがきんちょだったんだぞ?
さしたる功績も無いのに何で祀ったんだ。
すると神奈子はやや照れ臭そうに頬をポリポリと掻きながら口を開く。
「いやぁ……鼎にせがまれてね」
「ただの親バカじゃねぇか!」
「なっ、し、仕方無いだろう! あんな可愛く首を傾げてお願いされたら聞かない訳には!」
「それで祀るなよ! どんだけ親バカだよ! いや親は俺と諏訪子だからお前親バカじゃない! ただのバカだ! バーカバーカ!」
ノリで苛烈に責め立ててしまった。
こんな風に子供っぽく馬鹿にするのは何年振りだろうか。
小学生の様な罵声を浴びせられた神奈子は下を向いて頬を膨らませ、ぎゅっとスカートの裾を掴んで言った。
「……だって、お願い叶えてあげたかったんだもん」
「ぐふっ」
神奈子よ、それは狡くないか?
童女の様なむくれ方をするとか、余りのギャップに思わず抱き締めたくなる。
──否、やろうと思った時には、既に行動は終わっているッ! だから『抱き締めた』なら使ってもイイッ!
という訳でぎゅっと抱き締める。
突然の行動で呆気に取られている神奈子の頭を優しく撫でてやった。
「悪い、神奈子が可愛くてついつい意地悪しちまった」
「え、あ、契……?」
「むくれた神奈子も良いが、お前には笑顔が一番似合う。だからいつもみたいに笑ってくれ、神奈子。俺はお前の笑顔が一番好きだ」
「ふわ、あ、ぅぁ!?」
顔を真っ赤にして口をパクパクさせる神奈子。
金魚みたいだな。
というか赤面症かと疑いたくなる程、顔に出やすい質か。
構わず抱き締めてやると豊満な胸が俺の胸板に押されてむにゅっと形を変える。
いかん、ムラムラしてきた。
混乱している神奈子の手を引いて分社の境内へ足を進める。
真新しい丹色の鳥居を潜りやや手狭な境内を抜け、社の裏手に向かう。
諏訪大社──守矢神社とは違って針葉樹が並び立つでも無く拓けており、子供達が遊ぶには持ってこいだ。
だが神社という事で控えているのだろう、地面は余り均された様子が無い。
周囲は石垣で囲まれており、ちょっとした隠れ家的な雰囲気さえ有る。
──ここなら存分に楽しめそうだ。
ニヤリと笑う俺を困惑した表情で窺う神奈子。
くるりと身体を入れ替え、何の前触れも無しに服の中へ手を這わせた。
「なっ、や、契っ!?」
上げられた悲鳴を無視して右手で胸を揉みしだく。
柔らかくも弾力の有る乳房は力を込める度に形を変え、目と掌を存分に楽しませてくれる。
指先が小さな突起に触れるだけで、神奈子の身体は電流が走った様に跳ねる。
突然与えられた愉悦の刺激に戸惑いながら手を退かそうとする。
それを制する為に俺は耳元に口を寄せた。
「ダメか、神奈子?」
「だって契っ、ここは」
「俺の社なんだろう? なら遠慮は要らないさ。それにな、一週間禁欲生活を強いられていたんだ。この溜まった濃い精子で、愛する妻を孕ませたい」
こちらの思惑通り神奈子の動きが鈍る。
前半の言葉は飾りだ。
本来なら愛する妻の下りだけでも充分なのだが、生憎とここは野外。
神奈子が慌てていたのも、それが理由だ。
恐らく未知の経験への興味は有るのだろうが、人一倍羞恥心が強いのも神奈子だ。
そんな神奈子には恥ずかしさを誤魔化す為の逃げ道を与えてやれば良い。
案の定、小さな声で「け、契も溜まってるみたいだし、受け止めてあげるのも妻の役目だ……うん、そうに違い無い」と自己暗示を始めていた。
なら遠慮は要らないな、と手の動きを再開させた。
邪魔な注連縄は外して御柱に引っ掛けて置く。
「んんっ、契ぃ、本当にするの……?」
身を委ねながらも眉尻を下げて振り返る神奈子に、勿論だと軽くキスをする。
同時にスカートを捲り上げ、形の良い尻を外気に晒した。
答える代わりにクリトリスを抓み上げると、ひぅっ、と小さく悲鳴を漏らす。
コリコリと弄びながら薬指を伸ばしてみると、秘裂は既に淫らな蜜をとろとろ溢れさせていた。
蜜をたっぷりと指に絡ませ、見せ付ける様に目の前で開く。
ねちゃあ、と音が聞こえそうな動きと共に劣情の糸がキラキラと光を返す。
「ほら、もうこんなになってるぞ?」
「やっ、いやぁ……」
「いやらしいな、神奈子は」
わざと辱める台詞を口にして、羞恥と劣情を煽る。
目を閉じて顔を背けた神奈子に優しくキスをしながら息子を取り出し、股の間に滑り込ませた。
きゅっと太腿が締まりすべすべの肌と肉棒が擦れて気持ちが良い。
が、素股で終わらせる気は無い。
両手で腰を抑え、ゆっくりゆっくりと押し広げる様に腰を進めた。
「んぁっ、あぁぁ……っ、ま、前より大きくなって……!?」
目を見開き振り返る神奈子。
やっぱすぐ判るもんなんだろうか。
それともサイズの増し方が激しかったか?
普段まじまじと見るもんでも無いだけに、自分ではどれだけ肉棒が大きくなったのか判らない。
流石に裂けたりはしないと思うが少し心配になり、いつもより手心を加えて抽挿を繰り返す。
自然と愛撫にも熱が入り、少しずつだが神奈子の方もこちらを求め始めた。
「契、契ぃっ、私の中っ、契でいっぱいになってる、んぅっ、ねぇっ、もっと、もっとキスして、あぅん、んぅっ」
なんとも可愛らしいおねだりをする神奈子が愛しくなり、立ちバックで繋がったまま唇を寄せた。
初めはキスされるのを待っていたが、次第に二度三度と自分から唇を重ねてくる。
漸く互いの距離が離れ、合間に銀糸が繋がれ、垂れ落ちた。
『パン、パン!』
「っ!?」
突如響いてきた音に神奈子がびくっと身体を強ばらせた。
鳴ったのは柏手。
どうやら敬虔な信者がお参りに来た様だ。
小さく届いた足音で解っていたが、どうやら神奈子は気付かなかったらしい。
解りやすく混乱している神奈子を眺め、俺はニヤリと笑う。
それに気付いて俺を見るのと同時、止めていた抽挿を再開させた。
嬌声が漏れそうになり、咄嗟に口を両手で抑える神奈子。
ぷるぷると身体を揺らして快楽に耐える姿を愛おしく思いながら、耳元で囁いた。
「もし声を聞かれたら、神奈子のいやらしい姿を見られるかもな?」
「~~~~っ!?」
その場面を想像したのか、膣内がきゅっきゅっと締まる。
予期せぬ快感に気を良くした俺は、音を響かせようと何度も腰を打ち付ける。
まるで柏手の様に尻が鳴り、その度に神奈子は身体を震わせる。
「んっ、んふっ、ふっ、ふぅっ、んぅっ、んっんっ、んくっ、くぅん」
必死に声を抑えているのを後ろから犯していると、何やら神奈子をレイプしている様な気分になってくる。
精神的な昂揚に押されて、俺は腰を深く突き入れた。
鬼頭が子宮口と重なり、ぷちゅっと押し潰していく。
ぱっくりと開いた子宮口に鈴口を合わせ、思いっ切り射精した。
「んんっ、んん~~~~~~~~っ!?」
全身で快楽を受け止め大きく二度身体を跳ね上げる神奈子。
と、急にガクッと脱力し凭れ掛かってきた。
顔を見れば目はやや虚ろで口は半開き、呼吸も荒く頬は上気とは違う赤みを湛えていた。
酸欠だ。
喘ぎ声を抑える余り、呼吸が苦しくなっても気を回せなかったのだろう。
崩れ落ちそうな身体を抱きかかえてやりながら、俺は苦笑を漏らした。
──だがこれで終わる訳が無いだろう?
止めていた腰の動きを再開させると、虚ろなままの瞳が俺を捉える。
浮かぶのは歓喜と困惑。
「ぅぁ、ぁ、っ、んぁっ、け、契……?」
「言ったろ、一週間分溜まってるって。出し切るまでやるぞ」
「んんっ、あっ、そんな、んぁっ、無理ぃっ、身体が保た、ないぃっ」
抗議を無視して腰を振る。
すっかりへろへろになった神奈子に抵抗する気力は無い。
時折思い出した様に人が来ないかを気にして嬌声を我慢するのが可愛らしい。
逆に我慢する事を止めた俺は、何度も何度も神奈子の子宮に精子を注ぎ込んだ。
それから日が落ちるまで抱き続けた俺は、幸せそうに気絶した神奈子を背負ってあの石段を上る羽目になった。
重くは無いんだがバランスを取りながら階段を上るというのは膝にキツい。
帰るとルーミアと奈苗に叱られた。
それぞれルーミアからは帰りが遅くて心配した、奈苗からはせっかく作ったお昼ご飯を食べて貰えなかった、と。
取り敢えず目覚めた神奈子を風呂に入れて土下座し、ルーミアに「懲罰房だけは勘弁して下さい」と懇願する俺だった。