あれから更に一週間。
南東の道を行き盗賊を蹴散らしながらのんびり旅をしていた俺達は、何故か立ち寄った街で取り囲まれた。
それも荒くれ者や兵士では無く、ただの一般市民に。
どうやら敵意は無い様で力任せに引き剥がす事も出来ずにいると、美鈴が通訳してくれた。
「いやぁ……流石に予想出来ませんでしたね」
「彼等は何と?」
「悪名高い盗賊団を倒してくれた英雄を招待したい、って言ってます」
「……は、英雄?」
「どうやら余程悩まされていたみたいですね、あの盗賊達に。加えて護衛も付けずに女子供を連れての移動ですからね、やはり目立っていた様です」
御者の椅子に座った美鈴が困った様にぽりぽりと頭を掻く。
なるべく目立ちたくは無かったのだが、この状況ではどうしようも無い。
溜息を一つ吐いて天幕の外へ出る。
歓声やら拍手やらが沸き起こるのに辟易しつつ、俺は美鈴の側に腰を下ろした。
因みにレミリアとフランは一号車の中。
デイウォーカーになり羽を隠せる様になったとは言え、ここは異国の地。
妖怪に理解の有る奴等が居るとは到底思えない。
無用の諍いを避ける意味も込めて二人には隠れて貰っている。
「美鈴、通訳してやってくれ。それと、俺の事は東国の神官を取り纏める立場に在る者だと」
「え、あ、良いんですか?」
「一応事実だ」
奈苗は巫女だし、俺の言う事は何でも聞くしな。
夜伽の際に半分くらいまで抜いたままお預けしてやったら、子犬みたいに鳴きながら必死に腰を動かさない様に耐えていた。
余りの可愛さに朝まで犯したのは内緒だ。
「じゃあ、通訳を頼む」
美鈴を通して、盗賊を懲らしめるのは当然だとか見返りを求めてやった事では無いだとか善意は嬉しいが歓待を受けるのは神の教えに反するだとか、そんな事を適当に言ってみた。
と言うか神の教えも何も、俺自身が半分神になっているんだが。
それにこの辺りはイスラム教が主流だ。
八百万の神とか言われても理解出来ないだろうし、異端認定されて追い掛けられるのも困る。
どうにか民衆を納得させて、本物の神官や衛兵が来る前に退散する。
途中水や食糧を買い足して街の東の宿屋へ向かう。
通された部屋に手荷物を置いて一息吐くと、背中に勢い良く何かがぶつかって来た。
堪らずベッドに倒れ込むと、シャラン、と高くか細い音が鳴る。
「危ないぞ、フラン」
「えへへ、ごめんなさい」
余り反省していない声色で返事をしたフランは俺の身体を捩登り、左手を掴んで引っ張り上げた。
くるん、と回転してうつ伏せから仰向けになった俺に抱き付いてくる。
「お兄様の匂い〜♪」
「あら、楽しそうな事してるじゃない」
「お邪魔しますね」
開いていたドアをぱたんと閉めてレミリアと美鈴がやってきた。
……全員集まるなら部屋を二つ取った意味が無いんだが。
ベッドに腰掛けた俺の膝の上にフラン、背中にレミリアが抱き付いてくる。
吸血鬼のサンドイッチが完成だ。
「……美鈴?」
問い掛けた先、美鈴が顔を赤らめて俺の右手を握っていた。
普段は恥ずかしがって余りくっ付いて来ない美鈴が、自分から手を握ってきた事に多少の驚きを覚える。
フランは嬉しそうに、レミリアはニヤニヤと笑いながら美鈴を見ていた。
それに気付いた美鈴は途端に落ち着きを無くして口を開く。
「い、いえっ、べっ、別に私も契さんにくっ付きたいなぁとかそんなんじゃ無くて、そう、冷え性なんです私!」
「そうなのか?」
「そうなんですっ! な、なので契さんの手をお借りして暖めようかなと思っただけですから、た、他意は有りませんよっ!」
ぶんぶんと右手を振って熱弁しているが、繋いだ左手は離そうとしない。
だが冷え性と言う割には、余り冷たく無い様だ。
と、レミリアが耳打ちしてきた。
「ケイ、美鈴は照れ屋なのよ」
「あぁ……成程」
口実が無いと甘えられないとは、可愛いものだ。
軽く手を握り返してやると、美鈴の身体が小さくびくんと跳ねる。
にぎにぎ、びくん。
にぎにぎにぎにぎ、びくんびくん。
何か面白くなってきた。
試しに指を絡め、俗に言う恋人繋ぎにしてみる。
目に見えて耳が真っ赤になり、あわあわと口を開いたり閉じたりする。
そのままぎゅっと手を握ってやれば、カクンと美鈴の首が落ちる。
どうやら恥ずかしさが限界を迎えたらしく俯いた様だ。
代わりに指を握り返してきた辺りが初々しくて可愛らしい。
「ケイ、あんまりイジメちゃダメよ?」
「失敬な。愛でているだけだ」
「皆仲良しさん♪」
「ぁぅぁぅ……」
レミリアが笑い、フランが抱き付き、美鈴が赤面する。
何とも奇妙なおしくらまんじゅうは、宿屋の娘さんが夕食の時間を知らせに来るまで続いた。
夕食を終えて街が寝静まった頃、動き出す影が有る。
一人ベッドに寝転がっていた俺の部屋へ、静かにドアを開けて潜入する。
足音を立てない様にふわふわと宙に浮きながら、ゆっくりと近付いてきた。
入口に背を向けていた俺のすぐ後ろまで来た侵入者は、そっと掛け布団の裾を持ち上げて布団の中へ入ってきた。
ぴと、と背中に抱き付いて身体を密着させてくる。
ひんやりした感触が伝わる。
どうやら既に服は脱いでいる様だ。
「……はぁぅ」
悩ましげに、それでいてどこか満足そうな吐息が背中に掛かる。
きゅっと右手に腕を絡めた侵入者は普段の様子からは想像し難い、少し照れた口調で言った。
「きちゃった……♪」
俺はその声に答えない。
それが不服だったらしく、侵入者は俺の耳たぶを甘噛みしてきた。
ぞわり、と震えが背筋を駆け上がる。
「────っ!?」
「んっ、はむ、狸寝入りしないでよぉ、せっかくレディが、んむんむ、恥を忍んで来たのにぃ」
「わ、解ったから甘噛みを止めろ」
耳たぶが解放されたのを受け、ごろりと寝返りを打って侵入者に向き直る。
透き通る様に白い肌を桜色に染めた、青髪の幼女が居た。
普段の令嬢然とした気品に満ち溢れる凛々しさは無く、代わりに発情し切った淫らな雌の顔がそこには有る。
本人は気付いていないかもしれないが、既に可愛らしい乳首はぷっくりと膨れ上がっていた。
「で、こんな夜中に何の用だレミリア」
解り切った事だが、敢えて俺は事も無げに言い放つ。
それを聞いて切なげに眉尻を下げたレミリアは、弱々しく力無い声を上げる。
「ケイ、意地悪しないで」
「意地悪? 何の事だかさっぱりだな」
「うぅ……お願い、私もう、我慢出来ないわよぉ」
そう言ってレミリアは俺の手を取り、自らの秘所へと伸ばし自慰を始めた。
触れた指先がくちゅりと濡れた音を響かせる。
すっかり出来上がっている。
ここへ来る前に自分で慰めていた様だ。
レミリアが発情している理由。
それは寝る前に隣の部屋で、俺の血を吸わせていたからだ。
吸血鬼に取って血液は普段の食事とは別腹らしく、寧ろ血液の方をメインディッシュとする吸血鬼の方が多い。
だがレミリアとフランは元が小食なのに加え、俺のライフ濃縮ブラッドを摂取した事で半年以上は吸血しなくとも何ら問題は無いらしい。
それでも毎日吸血したくなる程に俺の血は美味かった様で、毎晩ねだられている。
言わずもがな、俺の血液には催淫作用が有る。
当然発情したレミリアと毎晩肌を重ねる事となるのだが、今日は少し趣向を変えた。
運命操作で美鈴とフランが寝静まったのを見計らい血を吸いに来ていたのを、今日はレミリアが能力を使う前に血を吸わせ放置してみた。
結果は一目瞭然。
火照った身体を持て余したレミリアは肉欲の虜となり、性奴隷もかくやと言った風体で鳴いている。
「んぁっ、ケイの指っ、ケイの指気持ち良いのぉ、もっと、もっとほじってぇ」
潤んだ瞳を向けて淫らに腰をくねらせる。
そこに理性の色は無い。
有るのは快楽を貪ろうとする卑しさ。
最初は俺の指を動かしていたが、次第に自ら腰を降り始めた。
ちゅぷっ、ぷちゅっ、と卑猥な水音が鼓膜を叩く。
暫し自慰に耽っていたレミリアだったが、刺激が足りなくなったのか俺の上に跨がり肉棒を挿入しようとする。
当然、腰を掴んで止めた。
お預けを食らったレミリアは切なげに声を震わせて鳴く。
「やぁっ、いやぁ、もっとぉ、もっと欲しいのぉ、ケイの入れさせてよぉっ」
へこへこと腰を振ろうとするが、しっかり掴んでいる為満足に動かせない。
秘裂はひくひくと震えて淫らな涎を垂れ流し、微かに触れた亀頭を愛おしげに吸い上げてくる。
だが俺は腰を抑え、決して落とさせはしなかった。
挿入出来ずにもがくレミリアは、それでも快楽を得ようと腰を前後に振る。
しかしその動きも到底満足出来そうも無い中途半端なものだ。
必死に雄をくわえ込もうとする唇をなぞり上げ、クリトリスの根元を擦っては再び元の位置に戻る。
確かに気持ち良いが絶頂には程遠い。
そんな刺激で火照った身体が満足する訳も無く、レミリアは切なげに鳴く。
「いやぁ、あぁ、ケイぃ、意地悪しないでよぅ、んんっ、ぐすっ、んぅっ」
とうとう泣き出してしまったレミリアに、途方も無く嗜虐心が満たされていくのを感じた。
綺麗な紅い瞳からぽろぽろと宝石の様な涙を零し、それでも腰を前後させるのを止めようとはしない。
正直、その姿だけで射精してしまいそうだった。
内心では歯を食い縛って堪え、俺はレミリアにニヤリと笑い掛けてやる。
「レミリア、そんなに気持ち良くして欲しいのか?」
「欲しいっ、欲しいのぉっ、ケイので私の中、いっぱいにしてぇっ」
「そうか。なら、おねだりしてみろ」
言うが早いか、レミリアは両手を自らの秘所に伸ばした。
くにぃ、と指で広げられた秘裂からはだらだらと淫蜜が溢れ出し、その上の小さなクリトリスはぴくぴくと震えながら勃起している。
「ケイの、ケイのおちんちんっ、私の中に入れさせて下さいっ!」
「レミリアのどこにだ?」
「……っ、お、おまんこっ、おまんこにおちんちん入れさせてくださいっ! ケイのおちんちんずぷずぷして、私のおまんこに中出しぴゅっぴゅして欲しいのぉっ!」
羞恥に顔を染めたが、それも一瞬の事。
すぐに淫語を口にしながら、はしたないおねだりをした。
良い子だ、と俺はほくそ笑んで抑えていた腰を解放する。
その意味に気付いたレミリアは顔一面に嬉の色を浮かべて、乱暴に腰を落とした。
ずぷん、と肉棒が幼い膣壁を割っていく。
「んあぁぁあぁぁっ、あっ、あっ、あぁぁんっ! しゅっ、しゅごぃぃっ、これぇっ、これが欲しかったのぉぉっ!」
きゅぅっ、と膣が強く締まる。
どうやら挿入されただけでイったらしい。
焦らされ敏感になった身体は、自分の腕よりも太い肉棒を苦も無く迎え入れた。
この上無い歓喜に打ち震えているレミリアの頬に手を伸ばす。
一瞬身体を強張らせた幼い吸血鬼に微笑みを返し、指先で優しく涙を拭った。
「あっ……」
「意地悪してごめんな、レミリア。もう気持ち良く『なって』も良いぞ」
俺の言葉にびくっと震えるレミリアの顔に浮かぶのは、紛れも無い悦び。
ここ数日、俺はレミリアの身体と共に精神を犯してみた。
具体的には、こうして言葉に『許可』を与えてやる事。
どんな些細な事でも許可を与えねば行わせず、少しずつ思考を縛っていく。
本来なら長い時間を掛けなければ成し得ない事だが、今回は少々裏技を使った。
……最早説明も飽きてきたが、言うまでも無く俺の血だ。
強過ぎる快楽が引き起こした一種の催眠状態を利用した事で、短時間の調教が可能となった。
優しく抱かれながら流し込まれた毒に抗う術も知らず、次第に心を蝕まれていくレミリアの姿はひどく愛おしく映ったものだ。
本人も気付かぬ内に隷属を刻み付けられたと知った時、どんな顔を見せてくれるのだろうか。
──いや、その時は既に隷属した後。なら愉悦に歪んだ笑みを浮かべるのだろうな。
すっかり鬼畜モードが板に付いてきた感は否めないが、愉しいのだから仕方無い。
そんな事は露知らず、レミリアは盲目的な笑顔を見せた。
「んぁっ、あぁん、良いっ、気持ち良いっ、ケイのおちんちん気持ち良いよぉっ、太くてごりごりしてて、私のおまんこいっぱいなのぉ」
夢中で腰を振るレミリア。
その官能的な姿に絆され、ついつい腰を突き上げてしまう。
ずんっ、と一際強く突いてみるとまたイったらしく、力無く倒れ込んできた。
それを優しく抱き止めつつ身体を起こし、対面座位へと移行する。
最早隠す為に割く理性も無いのか、レミリアは自身の身長程も有る大きさの羽を広げた。
その羽と両手を回して俺を抱き締める。
密着したレミリアは喘ぎながら何度も何度も愛を囁いてくる。
「しゅき、しゅきぃ、ケイぃ、しゅきなのぉっ、ケイっ、ケイぃぃっ、しゅきぃ、だいしゅきぃ」
「あぁ、俺もレミリアが好きだぞ。だからイク姿を『見せろ』」
「ふぁっ、見てっ、私がイクとこ見てぇ、あっあっ、あぁっ、んぁ、あ、んひゃぁぁぁああぁぁぅぅぅっ!」
身体を仰け反らせ膣壁を強く締め付ける。
びゅくっびゅくっ、と勢い良く潮を噴き出して痙攣する秘裂は既に肉棒の虜だ。
だらしなく開いた口の端は愉悦に歪み、とろとろ涎を垂れ流している。
伸びた赤く小さな舌にキスをする。
快楽で濁った紅い瞳を見つめ返した俺は、微笑みながら呪詛を吐いた。
「可愛いよレミリア。……だが俺はまだイってないぞ」
「ほへぇ……?」
「だからお仕置きだレミリア。俺が許可するまで『イクな』」
言い終わると同時、俺は右手でクリトリスを摘んだ。
指先が触れただけで潮がぷちゅりと溢れ出す。
「はひぃぃぃぃっ!?」
脳が焼ける程の快楽がレミリアを襲うが、絶頂の一歩手前で止まる。
言葉に縛られた精神が肉体を支配し、俺の言葉を忠実に守っている様だ。
なかなか素直で良い子だ。
ニヤリと笑い、俺はクリトリスを指の腹でくにくにと擦り潰す様に弄ぶ。
激しく腰を突き上げる事も忘れない。
クリトリスと膣内からせり上がる快楽が脳を溶かしていくが、決してイク事の出来ないという状態が精神を蝕んでいく。
「んひぃぃぃぃっ!? んぁぁっ、あがっ、ぁぁぁああっ、ひぃぃっ、ひぎぃっ、ぎっ、んぎぃっ、ひぃぃぃんっ!?」
「まだまだ『イクなよ』レミリア? 俺がイったら『イっても良い』からな」
「おほぉっ、おっ、おごっ、おぉっ、んおぉぉっ、んぉっ、おぉん、おっおっ、んほぉぉっ! あっ、あぁぁぁっ、あぁっ、んぁ、あ、あぁ、あぁんっ、ぅぁ、ああぁぁぁっ!」
「喘ぎ声も可愛いが『喋ってみろ』」
「ぅひぁっ、あぁっ、あぅっ、あぅぅっ、おひっ、おひん、ひんっ、ぅぁっ、ひゅごっ、ぅぐぅっ、ひゅごひぃっ、あがっ、がぁっ、ぎっ、んぎぃっ、きもひ、きもひぃのぉっ、おっおっ、んおぉぉっ!」
弄ぶ動きから扱き上げる動きへ変えると、喘ぎ声の質も変わった。
『あ』若しくは『お』を起点とした音を発する様になり、息を吸う時の声は『い』の音が混じる様に。
目も虚ろになり、俺を見上げてはいるが焦点は合っていない。
酸欠で失神されてもつまらないので、俺は更に腰の動きを早めた。
幸いな事にレミリアの膣は何度蹂躙しても最初のキツさを保っており、すぐに射精感が込み上げてくる。
「さぁ、出すぞレミリア。存分に『イって良い』ぞ」
「あぅっ、あぅっ、ぅっ、んっ、あ、あ、あぁっ、んひぃゃぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぅぅぅっ!」
今日一番の声を上げて全身を突っ張り、がくんがくんと異常なまでに身体を大きく揺らすレミリア。
幼い未熟な子宮を精子が凌辱していくという歓喜に震え、絶頂から降りて来られない様だ。
下腹部が子を宿したと錯覚しそうな程に膨れ上がった所で漸く痙攣は治まる。
が、同時に秘裂からちょろちょろと流れ出るものが有った。
黄金色の液体が俺の腹を伝い、シーツを濡らしていく。
「お漏らしするとは、だらしの無い身体だな?」
かひゅー、かひゅー、と怪しくなった呼吸を繰り返すレミリアの胸を強めに吸う。
一人前に硬くなった乳首を舌で転がしてやれば、小さな喘ぎ声を上げた。
同時に小水の勢いも増している様だが。
たっぷり一分を掛けてお漏らしをしていたレミリアは、疲労困憊といった様子で身体を預けてきた。
未だ愉悦を浮かべた口から、微かに声が漏れている。
耳を寄せると、甘くとろけた言葉が聞こえてきた。
「……き、ぃ……ケイ、しゅきぃ……」
「……ははっ」
思わず笑いが零れる。
完全に堕ちた。
魂に隷属を刻み付けた事で、レミリアは名実共に俺の嫁となった。
これで誰にも触れさせない。
「独占欲の強さは子供並み──いや、知恵が回る分、子供よりも質が悪いか。窮屈な思いをさせるかもしれんが、その分幸せにする。だからまぁ、勘弁してくれ」
それまでの情欲に塗れたものとは違う、純粋な愛しさを込めたキスを額にする。
意識の飛んだレミリアが微笑んでくれた様に見えたのは、自惚れだろうか。
それでも良いか、と思う。
この瞬間から、レミリアは俺の腕の中に在り続けるのだから。
「──とは言え夜はまだ長い。さ、二回戦と行こうか」
夜明け前まで響き渡った嬌声で、宿屋とその周辺に住む人間は皆一様に寝不足となったらしい。
ぐっすり寝ていたのはいつもの様に運命操作されたフランと美鈴だけだったとか。
まぁ、どうでも良いか。