※この作品はR-18です。

東方恋人探   作:一ノ瀬 崇

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深夜の入浴。そして響き渡る鈴の音。※

 時計の短針が頂点をやや過ぎた辺り。

 騒がしい酒盛りは終わり、漸く夜の静けさが舞い戻ってきた。

 敷いた布団の中で泥の様に眠る女の子達を溜息混じりに眺め、一人廊下を行く。

 相も変わらず、宴会の後片付けをするのは俺一人だ。

 いつもは手伝ってくれる奈苗も酔い潰れて夢の中を散策中だ。

 起こすのも忍びなく布団に寝かせてやったんだが、その際に「おとーさん、お帰りなさい……♪」と寝言を聞き、少しほろりときた。

 その言葉を言ってくれたのは奈苗だけだ。

 今度奈苗の為にみかんゼリーを作ってやろう、と決意を新たにした俺は……一人じゃぶじゃぶと食器を洗っていた。

 以前神奈子に頼んでいた改革のお陰で、この集落の上下水道の整備はかなり進んでいる。

 発電施設が無い為電化製品は使えないが、少なくとも他の地域とは数世紀先の技術力を有しているのは間違い無い。

 竹炭を練り込んだ石鹸で食器を洗い終え、ふぅと一息吐く。

 

 

 ──そう言えば風呂も有るんだったな。寝る前に風呂でも浴びてくるか。

 

 

 序でに呑み直すか、と燗したままの徳利を五本程桶に入れ、普段の調子で廊下を渡り自室へ向かう。

 間取りは守矢神社のと変わらない為すぐに辿り着く。

 そして案の定と言うべきか、着替え一式が箪笥の中に入っていた。

 この用意の良さは何だろうな。

 色々と疑問は残るが今は捨て置こう。

 頭を切り替えた俺は着替えと徳利の入った桶を手に風呂場へと向かう。

 

 

「と、美鈴?」

「あ、契さん」

 

 

 廊下を曲がった所で美鈴と行き会った。

 まだほんのりと頬が赤く、酔いが抜け切っていない様だ。

 そして、手には来客用の簡易式風呂セット(桜の石鹸、ケロ印の桶、かな☆すわイベント手拭い、守矢神社特製バスタオル)を持っていた。

 

 

「広間で寝ていたんじゃなかったのか?」

「ええ、でも汗が気になっちゃいまして。そしたら諏訪子さんがお風呂入ってきたらどう、とこちらを」

「成程な。なら俺は後で入るか」

「あ、大丈夫みたいですよ? 何でも男湯と女湯に入口が別れているとか」

 

 

 踵を返そうとした俺の足が止まった。

 守矢神社では風呂場への入口は一つしか無く、代わりに脱衣場が広い。

 あの内装を二つに分けたとして、多少手狭には感じるが一般的な脱衣場としてはそれでも広い筈。

 浴槽も大浴場並みに広かったから、男女で分けても問題の無い広さだ。

 

 

 ──男は俺一人だから良いが、嫁さん達が入るには狭いんじゃないのか? 

 

 

 そんな疑問が頭を過ぎり思わず広間を覗き込むと、うつ伏せに力尽きた諏訪子が廊下側にサムズアップしていた。

 待て、それは何のサインだ。

 

 

「契さん、お風呂の場所なんですけど」

「ん、あぁ。今案内する」

 

 

 並んでひたひた廊下を歩く。

 俺より少し低い位置に有る肩は華奢で、少し力を入れれば砕けてしまいそうな印象を受ける。

 というか、はだけたチャイナドレスの隙間から細い鎖骨が覗いて色っぽい。

 何となく気恥ずかしくなった俺は、それを誤魔化す意味も込めて口を開いた。

 

 

「そう言えば、美鈴は日本の風呂に入った事が有るのか?」

「いえ、有りませんけど……どうしてですか?」

「いやなに、桶の構え方が随分と様になっているからな。なかなか筋が良いぞ」

「あはは、有り難う御座います。段位認定して貰えますかね?」

「それはまだ判らん。風呂の入り方、湯に浸かって呑む酒の味わい方、風呂上がりに牛乳を飲む際の角度や姿勢、そして浴衣で行う卓球の楽しみ方。その総合得点で与えられる段位が決まる」

「おぉっ、意外と本格的ですね!」

 

 

 からからと日向の様な暖かい笑いを零す。

 まだアルコールが残っている所為か、やけにテンションが高い。

 本当はアルコールを摂取した後、風呂に入るのは危険なんだが……妖怪なら大丈夫だろう。

 かく言う俺は少々思考力が落ちている。

 身体がふらついたり気分が悪くなったりという事は無いのだが、代わりに思考が鈍くなり判断力も多少落ちている様だ。

 

 

「っと」

「ひゃん♪」

 

 

 ふらついた美鈴の身体を抱き止める。

 俺の肩に頭を乗せる形になった美鈴が、少し楽しそうな声を上げた。

 

 

「大丈夫か、美鈴?」

「ごめんなさい、ちょっと躓いちゃいまして。……ふふっ」

「ん、どうした?」

「何でも有りません。別に契さんが優しくしてくれて、それで嬉しくなったとかじゃあ……無いですよ?」

 

 

 そう言って楽しそうに笑う。

 美鈴は笑い上戸だったらしい。

 普段とは違う美鈴の魅力に少し胸を高鳴らせつつ、廊下を歩く。

 二つ角を曲がれば突き当たりが風呂場だ。

 そこには赤と青の暖簾が架かっており、それぞれ女湯、男湯と書かれていた。

 本当に分割したんだな。

 

 

「じゃあ美鈴、後でな。……浴槽で溺れるなよ?」

「解ってますよぉ」

 

 

 若干間延びした答えに多少の不安は有るが考えていても仕方無い。

 美鈴と別れてばさりと暖簾を潜る。

 記憶に残る守矢神社の脱衣場より少し狭い広さが有った。

 外から見る限り室内がこちら側に大きく張り出していたという事も無い為、女湯の脱衣場も同様に広いと思われる。

 

 

 ──どうやら、風呂場だけはグレードアップしているみたいだな。

 

 

 これは嬉しい誤算と言って置こう。

 ともあれ手早く服を脱ぎ篭に放り込んで準備は万端。

 引き戸を開ければ大量の湯気が疲れた身体を出迎えてくれる。

 

 

「はぇ?」

「ん?」

 

 

 先程まで聞いていた声がすぐ隣で上がった事に疑問を覚えるが、それよりも速く反応した首が左を向いた。

 視界に飛び込んで来たのは、赤い長髪にお椀型の巨乳と引き締まった太腿。

 未だ酩酊し、どこかぽわぽわとした空気を纏った美鈴がそこに立っていた。

 

 

 

 

 

 

「ぷひゅー、良い湯ですねぇ♪ 疲れも吹き飛んじゃいますよ!」

「……疲れを取る為に入った風呂で疲れるとはどんな因果だ」

 

 

 無駄にテンションの高い美鈴を取り押さえ身体を洗ってやり、湯船に飛び込もうとしたのを止めゆっくり肩まで浸からせた。

 お陰で精神力が底を突きそうだ。

 ぬるめに設定した湯がじんわりと身体の疲労を溶かしてくれる。

 これで熱めの湯に浸かっていたら、間違い無く眠って溺れていただろう。

 と、背中に柔らかいものが当たる。

 

 

「ちょっと契さん、こっち向いて下さいよぉ? 何で背中向けてるんですかぁ」

「混浴とは言え最低限の礼儀として背中を向けているだけだ」

「契さんなら見ても良いです! ほらほら、おっぱいですよぉ?」

 

 

 腕を首に回して抱き付いてきた。

 より密着した事で、美鈴の柔らかい感触が背中一面に伝わってくる。

 ばしゃんと波打つ湯に煽られ、浮かべた桶に乗る徳利から酒が僅かに零れた。

 慌てて倒れない様支える。

 

 

「おっと。美鈴、落ち着け」

「あぁっ、何契さんだけお酒呑もうとしてるんですか! 私にも下さいよぉ」

「大丈夫か? 明日二日酔いになるぞ」

「そしたら看病して下さい」

「永琳が血管注射でもしてくれるさ」

「むぅ〜」

 

 

 窓から覗く空を肴に杯を傾ける。

 喉を流れる酒はそれ程強く無い為、日本酒本来の甘味が舌を楽しませてくれる。

 と、横から伸びてきた手が杯を奪った。

 そのまま耳の後ろでくぃっと煽り、ほぅ、と熱い吐息が漏れる。

 

 

「ふふ〜、契さんと呑むお酒は美味しいですねぇ♪」

「……ったく、酔っ払いめ」

「契さんも一緒に酔っ払っても良いんですよ? んっ、ちゅ」

 

 

 突然顔を左向きに固定され、美鈴の唇が重ねられた。

 唇を割り、甘い酒が流れ込んでくる。

 

 

「んっ、ぷはぁ……もっと呑みましょう? んくっ、んっんっ、ちゅ、はぷっ」

 

 

 唇を離したと思った矢先、美鈴は杯を置いて徳利を掴み中身を一気に煽る。

 そのまま半分程飲み干すと、今度は残り半分を口移しで流し込んできた。

 酒の甘い香りと美鈴の甘い匂いが混ざり合い、俺の理性をゆっくりと溶かしていく。

 三本程互いに呑み合った所で、美鈴は正面に回り込み抱き付く。

 

 

「んっ、ちゅぷ、んくっ、んっんっ、ぷはぁ、ちゅっ、はむっ、契ひゃん、ちゅ、んちゅっ、契、ひゃぁん」

 

 

 舌を絡め貪る様に吸い付いてくる美鈴。

 とろりと流れ込む唾液は酒の所為かほんのりと甘く、それが余計に脳髄をじわじわと灼いていく。

 

 

「んっ、あはぁ……っ」

 

 

 荒く息を吐きながら美鈴が離れる。

 その赤い舌先から、つぅと銀色の糸が俺の口元まで伸びていた。

 無意識の内に伸ばした腕が美鈴の腰元を抑え、ぐぃと引き寄せてる。

 亀頭が秘裂を撫で上げ、その度に美鈴の身体はひくんと震えた。

 

 

「ここまで来たら止まらないぞ?」

「んふふぅ……、優しくして下さいね♪」

「なら、せめて痛みの無い様にするか。白符『治癒の軟膏』」

 

 

 能力を使うと同時、肉棒を勢い良く突き入れた。

 微かな抵抗はぷつん、と途切れる。

 膣内はまだ濡れそぼっていないが『治癒の軟膏』が潤滑油の代わりに滑りを良くし、スムーズな抽挿を助けてくれる。

 こつ、と肉棒が子宮口に辿り着いた。

 美鈴はと言えば、何やら惚けた様に俺を見上げている。

 

 

「────っ、ぁ、あ?」

「美鈴?」

「な、何ですかこれぇ……? にゅるん、って契さんが入ってきたら、背中、ぞくぞくってぇ、何かキてますぅ」

 

 

 どうやら痛みは無いらしい。

 恐らく初めて味わっているだろう感覚が何なのか解らずにいる美鈴。

 だが膣内は収縮を繰り返し、奥から淫蜜を少しずつ滲ませている。

 頬へ口付けて、耳元で優しく囁いた。

 

 

「美鈴、それは『気持ち良い』って感覚なんだ」

「ほへぇ……? 気持ち良い、ですかぁ?」

「あぁ、そうだ。言ってみろ」

「気持ち、良い……契さん、気持ち良いですぅ」

 

 

 とろけた顔で喘ぐ美鈴。

 反応を見るに、どうやら幼児退行を引き起こしているらしい。

 アルコールに因る酔いと抱かれている事への高揚と動揺、それと今まで感じた事の無い悦楽に、精神が追い付いていない。

 腰を振る度に甘い鳴き声を響かせ、与えられる快感に身を委ねている。

 

 

「気持ち良いですぅ、契さんが私の中を擦るの、にゅぷにゅぷされるの気持ち良いですぅ♪ あはっ、私の中、契さんので広がってますよぉ♪」

「どこを擦られると気持ち良いんだ?」

「んはっ、真ん中の上の辺りが、あっ、あはぁん、そこぉ、そこ気持ち良いですぅ♪ ふぁぁ、ダメぇ、それ良過ぎて、頭馬鹿になっちゃいますよぉっ♪」

 

 

 美鈴の身体が大きく跳ねたのはクリトリスの裏側、所謂Gスポットと呼ばれる辺り。

 普通、ここが性感帯として芽吹くには相応の刺激を受ける必要が有る。

 それはつまり──、

 

 

「美鈴、オナニーの経験は?」

「んっ、ふぁっ、有りますぅ、あぁん」

「最近いつした?」

「四日前に、あんっ、契さんとお嬢様が夜に木陰でしてるのを見て、身体が熱くなって、ひゃあんっ、それから毎日、バレない様に、あっ、はぁぅ♪」

 

 

 やはりかと思うと同時、見られていた事に驚きを隠せない。

 毎日やる美鈴の性欲もそうだが、何より美鈴にレミリアとの性交をバッチリ見られていた事が、だ。

 

 

 ──運命操作とやらで大丈夫だったんじゃないのか!? 

 

 

 結果的に何も問題は無かったが、それでも失敗には変わりない。

 後でレミリアにお仕置きしよう。

 

 

「契さぁん、私、変ですぅ、背中ぞくぞくして、頭ふわふわして、あぁんっ、気持ち良いですぅ♪」

「美鈴、凄く気持ち良い時は『イク』って言うんだ」

「ふぁ、はぁん、イク……? 契さぁん、私イクぅ、イキますぅ、にゅぷにゅぷされてイキますぅ、ふぁっ、あっ、あぁんっ♪」

 

 

 びくんと上体が跳ね上がり、膣壁が肉棒をきゅぅと締め付ける。

 恍惚の笑みを浮かべた美鈴は、しかし腰の動きを止めない。

 先程よりも激しく腰を上下させ、文字通り肉棒を貪っていく。

 

 

「あはっ、あはぁん、もっとぉ、もっとイキたいですぅ♪ にゅぷにゅぷ、にゅぷにゅぷ気持ち良いですぅ、あぁん、私の中、契さんのでいっぱいですよぉ♪ んぁっ、契さんも気持ち良いですかぁ? 一緒に、ふぁん、一緒にイキましょう♪」

 

 

 小さく何度もイキ続けながらも、まだまだ足りないと快楽を求める美鈴。

 その淫乱過ぎる笑みと肉棒を刺激し続ける膣肉に誘われ、俺は一際強く腰を打ち付けた。

 鈴口が子宮口を割り、中に大量の精子が流れ込んでいく。

 

 

「ふぁ、あ、んぅ…………っ!」

 

 

 子宮を叩かれる感覚に耐え切れなかったのか、力無く凭れ掛かってくる。

 抱き止めるが身体に力は無く、目も虚ろ。

 どうやら気絶したらしい。

 額に手を当てると熱が篭もっているのが解った。

 

 

「アレだけ呑んで動いて湯に浸かれば、そりゃ気絶するか」

 

 

 念の為『天使の慈悲』と『疲弊の休息』を使い、肝臓の働きを助け全身の疲れを取ってやる。

 穏やかなものへと変わった寝息に頷き、お姫様抱っこで脱衣場へ。

 手早く浴衣に着替えさせ、自身も着替えて広間へ戻る。

 相変わらず死屍累々とした光景が広がっているが、呆れは一先ず横に置く。

 布団に美鈴を寝かせてやると、小さく声が届いた。

 

 

「……契さん……好き、ですぅ……」

「……世話の焼ける奴だ」

 

 

 優しく頭を撫でてやると、僅かに口元が綻んだ。

 さて、と勢いを付けて立ち上がり再び風呂場へと向かう。

 後片付けの序でに入り直すつもりだ。

 途中で徳利を補充して廊下を行く。

 

 

 ──しかし、襲われる事の方が多いというのは男として良いんだろうか? 

 

 

 求められるのは嬉しいのだが、だからと言って襲われる側に回るのは男の威厳的な意味で拙い気がする。

 とは言え肌を重ねる相手は全員嫁若しくは嫁候補な為、そこまで躍起になる必要も無い訳だ。

 要は気の持ちようか、と苦笑を漏らした所で脱衣場に到着。

 今度こそはゆっくり出来るとウキウキ気分で浴衣を脱ぎ捨てがらりと戸を開ける。

 

 

「はぇ? おとーさん?」

「んっ?」

 

 

 同じタイミングで戸を引いて現れた奈苗と鉢合わせた。

 何だこの既視感。

 

 

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