※この作品はR-18です。

Hopeless chain of innocent girl   作:ゆるポメラ

4 / 18
ゆるポメラです。
今回でEpisode1は最後になります。

それではどうぞ。


Diary4 最後の言葉

「……ぅ……」

 

目が覚めると朝になっていた。

 

(私、泣き疲れて寝ちゃったんだ……)

 

辺りを見回すと

穂乃果ちゃん、海未ちゃん、花怜ちゃん、ティアちゃんが

ゆーくんの傍で眠っていた……

ここで私はある人物がいない事に気づく。

 

(瑠菜ちゃんがいない……)

 

何処かに行ってしまったのかと思った私は

一旦、治療室から出る事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー中庭ーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

気づけば私は病院の中庭を歩いていた。

すると大きな木の下で体育座りをしながら俯いている

瑠菜ちゃんを見つけた。

私の気配に気づいたのか……

 

「ことりちゃん……」

 

顔を上げた瑠菜ちゃんの表情は酷かった…

泣いたせいか目元が腫れていた。

きっと私も同じなんだと思う……

 

「今まで黙っててごめんね……」

 

再び顔を下に俯きながら

私に謝ってきた。

 

「ゆうくんから口止めされてたの。ことりちゃん達には黙っててって……」

「えっ………」

 

私の反応をよそに

瑠菜ちゃんは話し続けた……

 

「学校に来るたびに、ゆうくんは暴力で怪我を

負わされて、授業中でも落ちこぼれって

周りから言われる毎日……

それどころか下級生にも嫌がらせを受けた

ゆうくんは、わたし達から距離を置くように

なっちゃった……だけど、わたし達の前では笑っててくれた。」

 

…じゃ、じゃあ……な、なんで……

 

「私達に言ってくれなかったの……?」

「そんな事……わたしだって聞きたいよ……」

 

私達2人が黙っていると

そこへティアちゃんがやって来た。

 

「コトリ、ルナ。ユ(・)ー(・)リ(・)が(・)目(・)を(・)覚(・)ま(・)し(・)た(・)わ(・)……」

「「っ!?」」

 

ゆーくんが目を覚ましたと聞いた

私と瑠菜ちゃんはティアちゃんに詰め寄り……

 

「ゆ、ゆーくんはっ!?」

「ティアちゃん!、ゆうくんは大丈夫なの!?」

「今、ウミとホノカが看病してる。ただ……、いえ。実際に見た方が早いわ」

 

なんでティアちゃんは暗い表情をするの?

ゆーくんが目を覚ましたならティアちゃんだって嬉しい筈なのに……

どうしてそんな顔をするのか私には分からなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー治療室ーー

 

 

 

 

 

 

 

ティアちゃんに連れられた

私と瑠菜ちゃんが戻ると花怜ちゃんがいた。

 

「カレン、ユーリの様子はどう?」

「今、穂乃果ちゃんと海未ちゃんが話し相手になってるけど……」

「反応がないのね……」

「うん……」

 

反(・)応(・)が(・)な(・)い(・)というのは

どういう意味なのか?

瑠菜ちゃんは、ティアちゃんの言った意味を

理解したのか……

 

「じゃあ、ゆうくんはもう……」

「そうなってしまったのが妥当ね…、私だって信じたくないけど……」

「とりあえず入ってみた方がいいかもね……」

 

そう言いながら花怜ちゃんはドアを開ける。

そこで私が見た光景は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が虚ろになりながら……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

穂乃果ちゃんと海未ちゃんが必死に話しかけながらも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

糸が切れた人形のように

反応を示さない彼がいた……

 

「ウミ。ユーリ…何か喋った?」

 

ティアちゃんの問いかけに

海未ちゃんは泣きながら……

 

「喋らないどころか……わ、私と穂乃果の声でさえ……な、何の反応も……

示して…く、くれな、いんです……」

「う、うぅ……、ゆ、ゆう、ちゃん。な、何か言ってよぉ……」

 

隣では穂乃果ちゃんも泣いていた。

私は、ゆーくんに近づき……

 

「ゆーくん……?」

「…………」

 

声をかけるが何の反応も示さない。

 

「…ねぇ、ゆ、ゆーくん……」

「…………」

 

嘘だ。こんなの噓だ……!!!

 

「ねぇ、みんな……」

 

静まり返った雰囲気の中、

花怜ちゃんが口を開いた。

 

「ゆうり君からの手紙、読んでいいかな?」

「カレン、あなたこんな状況で何言ってんの。流石の私でも怒るわよ……」

「分かってるよ、でも…こんな状況だからこそだよ……」

 

そう言うと花怜ちゃんは、

ポケットから1通の手紙を取り出した。

 

「今朝、ゆうり君の制服を調べてたら内ポケットから出てきて……

悪いなと思って読んでみたら昨日までの出来事が書いてあったの。

それと自分がやりたいと思った事とかも……」

 

ゆーくんが……?

 

「それと後半が何故かフランス語で書かれてて……私、読めないし」

「カレン、ちょっと貸して。」

 

ティアちゃんは花怜ちゃんから受け取ると

手紙を読み始めた。

そして一通り読み終わった後、

ゆーくんを見て……

 

「……バカユーリ。なんで今まで言わなかったのよ……!!」

 

涙を流しながら訴えていた。

 

「…ぉきてよ」

 

瑠菜ちゃんが、ゆーくんに掴みかかった。

顔を俯きながらも歯を食いしばりながら悲痛な声で。

 

「ねぇ起きてよ!!、ゆうくんはどうして1人で背負い込むの!?

辛い事があったら何でも言ってって、わたし達と約束したでしょ!!!」

「ルナ!!、止めなさいっ!!!」

「瑠菜!!、落ち着きなさいっ!!!」

「離してっ!!!」

 

ティアちゃんと海未ちゃんが押さえる。

それでも暴れるのを止めない瑠菜ちゃん。

 

「ゆー、くん、お願いだから……何か喋ってよぉ……」

 

彼の手を握りしめながら

私は泣きながらただそう言うしか出来なかった……

そう思った時……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ちゃん、……ちゃん、……ちゃん、……ちゃん、……ちゃん、……ちゃん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「「「「えっ!?」」」」」」

 

今、誰が喋った?

少なくとも私達6人じゃない……

その答えはある人物に目がいく……

 

「ゆーくん!?」

「ゆうちゃん!?」

「悠里君!?」

 

彼を見るが表情は先程と同じだが

たった1つだけ違う仕草をしていた。

それは手の動きだった……

 

「…………っ」

「カレン、ユーリが何て言ってるか分かる!?」

「ちょっと待ってて!」

 

ティアちゃんが慌てながら花怜ちゃんに言うと

花怜ちゃんは、ゆーくんの近くに向かい耳を傾けていた。

 

「うん…うん…、わ、分かった…」

 

花怜ちゃんは泣きながら

ゆーくんの言葉に耳を傾けていた。

そして私と穂乃果ちゃん、海未ちゃんの方を向き……

 

「ことりちゃん、穂乃果ちゃん、海未ちゃん。ゆうり君が言いたい事があるって…」

 

そう言うと花怜ちゃんは、

何も言わずに背を向け肩を震わせ泣き出した……

その意味を理解したティアちゃんと瑠菜ちゃんは

目を瞑りながら佇むだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…ほ、のちゃん…、みー、ちゃん…、こ、とちゃん……」

 

再び意識が朦朧とし始めた

ゆーくんは精一杯の声で私達の名前を呼ぶ……

 

「ゆうちゃん!!、お願いだからもう喋らないで!!」

 

穂乃果ちゃんが叫ぶが

ゆーくんは止めようとしない……

 

「…もぅ、いいよ……僕、もぅ疲れたんだ……、ゴメン、ね……、本当は……げふっ!?」

 

すると今度は吐血をし始めた。

夥しい程の血がその場に染まった……

 

「僕、ね……学校の人達……から嫌わ、れてるの…は分かっ…てたんだ……落ちこぼれだ…って……げふっ!?……居場所なんてないんだって……」

 

い、イヤッ!!……ゆーくんの苦しむ姿なんて私もう見たくないよぉ……

 

「部活でも……同じ、だった…いつも1人で練習…して、けど…みーちゃんだけは…こんな僕にでも…声をかけてくれ、て嬉しか……った…でもどうせ僕なんて……」

「そんな事言わないで!!、私は悠里君がいなきゃ…何も……っ!!」

 

ゆーくんの手を握りながら泣き叫ぶ海未ちゃん。

そして最後に私達3人を見ながら……

 

「…こんな僕と……友達に…なってくれて……ありが…とう……」

 

握った彼の手が段々と冷たくなっていく……

 

「ほ、のちゃん…、みー、ちゃん…、こ、とちゃん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…バイ…バイ……大好き…だ……ょ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その言葉を最後に涙を流しながら目を閉じた。

 

「う、嘘……ゆ、うちゃん?、い、イヤッ……!!」

「悠里君…?…ねぇ起きてください!!、悠里君っ!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こんなの嘘だ……

認めたくないっ!!

昨日の朝まで笑ってくれた彼が……

 

 

 

 

 

「ゆー、くん……いや…いやぁ……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私達の目の前で……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

死んだ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「い、いやああああああああああ!!!」」」」

 

 

 




読んでいただいてありがとうございます。
次回からはEpisode2になります。
これからもよろしくお願いします。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。