Hopeless chain of innocent girl 作:ゆるポメラ
こちらの執筆も久しぶりになりますね……
今回は海未ちゃんの視点です。
それではどうぞ。
「待って!!」
私は彼を追いかけていた。
声をかけながら必死に……
「はぁ……はぁ……」
次第に彼の姿が遠のいていく。
「あ…………」
手を伸ばす事も叶わず、
目の前が真っ白になり自分の意識も遠のくなる感覚に陥る……
待って……すぐそこに彼がいるのに……!!
「…………」
気づけば朝でした。
時刻は7時。
あの日からずっと同じ夢を見ます。
「そういえば今日は転入の日でしたね……」
私、園田海未は1週間前に中学を退学しました。
それも自分から………
理由は2つあります。
1つめは私達にとって大切な人である悠里君が死んでしまったからです。
2つめは悠里君が死んだ事で彼の悪口を言うクラスの人達や教師達に嫌気が差したからです。
死んだ奴なんてどうでもいい、あんな落ちこぼれ死んで当然だと言う言葉を何度も聞いてしまい私は人間不信になった……
それだけじゃなく憎しみが強まるばかりの日々でした。
「海未ー?、ティアちゃんが迎えに来ましたよー?」
「は、はい!」
お母様の呼ぶ声がしたので私は荷物を持ち
急いで玄関に向かう。
「ウミ、おはよ」
「おはようございます」
玄関に着くとティアがいました。
すると隣にいたお母様が……
「海未、忘れ物はない?」
「はい。大丈夫です」
「時々で良いから連絡はしてくださいね?」
「はい。あの……お母様」
「どうしたの?、改まって」
「私のワガママを聞いてくれてありがとうございます」
私が中学を退学した理由も深くは聞かず、
ティアが薦めてくれた新しい学校に転入する事を許してくれた。
普通でしたら反対するのが当然だというにも関わらず……
「いいんですよ。それより海未、これを持って行きなさい」
お母様から渡されたのは青色の包みのような物でした。
「これは……?」
「それは自分の目で確認するのですよ。」
「は、はい。分かりました」
「ティアちゃん、娘をお願いね?」
「分かりました。ウミ、そろそろ行くわよ?」
「はい。お母様、行ってきます」
「楽しく過ごすのですよー」
こうして私は自分の家を後にしました。
「ウミ、その包みの中身って何なの?」
「そういえばそうですね……、ちょっと確認してもいいですか?」
「いいわよ。私も個人的に興味があるわ」
移動中ティアが聞いてきた。
お母様から渡された包みの中身をまだ確認してなかった私も
気になったのでティアに断りを入れて、その場で確認してみる事に。
すると中に入っていたのは……
「刀……?」
一振りの長刀だった。
「それ多分、ウミの家に伝わる伝家の宝刀みたいじゃないの?」
「私の家の……ですか?」
そう言われれば納得がいきます。
でもどうして、お母様はこれを私に渡したのでしょうか……
「そういう事ね。ウミママが言いたい事って……」
「どういう事ですか?」
「今は言わないでおくわ。ただこれだけは言っておくわね?、その刀、大事に持っておきなさいよ。そう遠くない内に使う日が来るかもしれないから……」
理由を聞いてもティアは深くは教えてくれませんでした。
それ以上の追及は止める事にした。
「藍音学院ってどんな学校なのかしらね」
「ティアは知ってるんじゃないんですか?」
「知らないわよ。今朝ママに地図を渡されただけだし」
「という事は穂乃果とことりも場所は知らないんですか?」
「ホノカはカレンが迎えに行って、コトリとルナは昨日の内に藍音学院に引っ越したってママから聞いたわ」
藍音学院に引っ越した?
という事は寮生活か何かでしょうか……?
そもそも藍音学院という学校自体、初めて聞く名前なので
どんな学校なのかは想像がつきません。
「ママから聞いたけど、生徒は私達6人で数日くらいしたら後輩が入って来るみたいよ?だから実質7人ね。後輩の子はママ達の高校時代の同期の娘さんって言ってたわ」
生徒は7人……
少なくとも嫌な人はいないのが幸いです。
それでも不安でした。
「こんな時に悠里君がいたら何て言うんでしょうね……」
「ウミ。その事なんだけど……」
「えっ?」
「何でもないわ。さ、早く藍音学院に急ぎましょ?」
ティアは今、何を言おうとしたのでしょう?
少し気になりつつも私達は新しい学校生活を送る場所、
藍音学院に向かった……
読んでいただきありがとうございます。
海未ちゃんママの口調が難しい……
次回の視点は、ことりちゃんに戻ります。