Star Dust Space chapter3 作:深緑 風龍
-ローザンヌ ノーグ村-
シェルファ誘拐から暫く経ち、どうやらレイグルは戦士の国『ファヌージュ』に侵攻し、善戦を繰り広げられ、『ファヌージュ』陥落の危機に瀕した時、レイン達が到着により時間稼ぎをさせられ、レインはレイグルに近づき決着をつけようとするも、シェルファとガルッチが止めに来て、ノエルの力を使い、撤退することになった。
そして、レインとシルヴィアが何処かに行こうとしていたとき、ガルッチも一緒に行きたいと言い、別のところに転移する事となった。
レイン「ホントに着いてってよかったのか?」
ガルッチ「構わない。それに気になるんだ。レインが戦士として生まれたきっかけ、それが知りたいだけさ。」
レイン「はぁ…………、時折お前って強情なとこがあるよな。」
ガルッチ「否定はしない。兄さんも、そうだだし。」
レイン「やれやれ、ホントに兄弟なんだな。」
互いに笑い合ってるとレインの目的地に着いた。そこは家と言うより、小屋のような建物が建っていて、今では住む者はいないのか、荒れ放題となっていた。
ガルッチ「…………ここが、レインが戦士として生きるきっかけ…………か。」
レイン「何の変哲も無いボロ家と思っただろ?」
ガルッチ「いや、皆からしたらきっとそうだが、僕としたら、なんだか………悲しい出来事なんだな。」
ガルッチの目には、恐らく見えているのであろう。ここで起こった出来事を……。
ガルッチ「始まりは、盗賊達がこの家に襲われた時だった。そこでレインにとって、大切なものを奪われ、弱かった時の自分を憎み、戦士として生きるようになった。確かに、『あの子を守れずに自分だけいい思いをするなんて、間違っている。』と言う思いが、今なら分かるかもな。」
レイン「………………。」
ガルッチ「痛むのは、僕だって同じさ。時々僕も、無力なんだなって思うときぐらいあるから………。」
レインとガルッチは、静かに廃墟と化した小屋に入っていった。ガルッチにとっては、あるはずも無い死体が見えていた。自分が出してる幻影なのか、はたまた幻惑なのかは分からなかったが、だが確かに、死体を見ていた。
レイン「誰よりも強く、この世のどんな存在よりも強く…………、そして、何物にも屈する事のない強靱の心を……………。どうだ、フィーネ。お前から見て、今の俺はそういう男に見えるか?いや、そう見えたら、かえってまずいのかな?お前は、乱暴な男はきらいだったし……。」
ガルッチ「フィーネ?」
レイン「ああ、多分お前がいるその場所に、お前にはいるはずもない死体がいるのは、俺の恋人だった、フィーネだ。」
レインの声は、何処か震えてる気がしたのか、ガルッチはこれ以上はレインに喋らなかった。無理をしていると思い、そっとすることにした。
ガルッチ「(…………思い出したくなかったんだろうな。こんな辛いお別れの出来事を…………。)」
レイン「なぁ、フィーネ。今の俺なら、海を別ち、山を動かすことも可能かもしれない。だけど、お前だけには、白状しとくが………、実は俺は、少しも自分が強くなった気がしない!!未だにあの晩と同じく…………、弱いままだという気がするんだ………。………………何でかな?不思議だとは、思わないか?」
ガルッチ「…………え?」
ガルッチはあるはずの無いフィーネの死体を見ると、驚いたことに、誰かに似ているような顔付きがあった。
ガルッチ「(エンドの記憶も、僅かながら共通してるけど、これって………、どう見ても……。どう見ても、ミストに似てるじゃないか!!)」
ガルッチの目には、エンドの頃ともに暮らしていた、エンドの妹『ミスト』、本名は『ミストラル・ケルピー』の顔立ちと似ていたフィーネの顔を見ていた。
ガルッチ「(まさか、ミストって……………。)なぁ、ミスト。聞きたいことがある。」
ガルッチはすぐさまリアクターを起動し、ミストに話しかけた。
ミスト『如何したの、兄や。』
ガルッチ「単刀直入に言う。君が生まれる前世とかある?」
レイン「ガルッチ?」
ミスト『…………………前世、か。うん、もう朧気だけど、覚えてはいるよ。』
ガルッチ「え?」
ミスト『前世はね、私には恋人がいたの。その人は気弱で静かな人だけど、優しい人だった。黒髪に黒目、そこにいるレインさんみたいな人と、恋人だったの。でも、何でだろ。私がその名前を呼ぶと、何故だか………懐かしい気がする…………。』
ガルッチ「…………ミスト?」
ミスト『でも、レインがいる村には近づく事すら出来なかった………。あれ?何でだろ。私、朧気の筈なのに、何で?何で、こんなに鮮明に覚えてるの?』
ミストは困惑するも、ガルッチは一つの結論が出た。ミストもまた、転生者。そして、その前世は………。
ガルッチ「…………まさか、ミストって…………、『フィーネ』?」
レイン「え!?」
ミスト『………………如何して、そう思ったの?兄や。』
ガルッチ「……………最初はレインさんと言ってたのに、二回目の時呼び捨てした。しかもレインが戦士として生きる前の性格も合致してる。」
ミスト『でも、別の人かもしれないわよ?』
ガルッチ「いや、ないな。ミストの今の顔はどうなってるか分からないが、何処か懐かしく、そして悲しく震えた声で、自分の前世を話してた。」
ミスト『………………………兄やって、時々勘が良いことも有るよね。』
レインは困惑しているが、ガルッチに声をかけた。
レイン「おいガルッチ、そのリアクターって奴に………フィーネいるのか?」
ガルッチ「…………居たとしても、君のこと覚えてるか、保証はできんぞ。」
レイン「…………構わない。」
ガルッチ「……………分かった、ミスト。暫くは………、レインに代わるよ。」
ミスト『うん。』
そう言い、ガルッチはリアクターを外し、レインに付けた。
ミスト『生態承認開始………………完了………って、嘘………。ホントに、ホントにレインなの?』
レイン「フィーネ?フィーネなのか!?」
ミスト『嘘みたい…………、私ミストなのに、貴方の声を聞くだけで、何故だか…………嬉しい………。』
レイン「フィーネ…………。」
ガルッチ「ここら辺りに時間を止めておくから、ゆっくり話し合ってくれ。」
ガルッチはそのまま、小屋を出て行き、先程から鳴ってる通信に出ることにした。
ガルッチside
ガルッチ「もしもし。」
???『もしもし、お久しぶりですね。Lです。』
ガルッチ「L?何か用なのか?」
???『今は竜崎と呼んでください。貴方の場合、盗聴される心配は無さそうですが、念のためです。』
Lの奴、逆に自分を疑えっての。
ガルッチ「一応言うが、僕が偽者って言う可能性も考慮しているの?」
竜崎『いえ、貴方を真似することは無理でしょ。最も高度な変装術でない限り、大丈夫です。』
ガルッチ「そうか……。んじゃ早速だけど、何か用?」
竜崎『悪い知らせです、『緋弾のアリア』の世界が消滅しました。』
ガルッチ「…………奴が本格的に動き始めたのか?」
竜崎『いえ、恐らくまだだと思いますが……………、ガルッチさん。何か隠し事していませんか?』
……………やっぱり、苦手だな。こう、声だけで見破られるのって………。
ガルッチ「声だけで、分かったのか?」
竜崎『ええ、何か秘密をしてるかのような、恐怖に怯えてるような声がね。』
ガルッチ「……………無の神の正体、だけど。」
竜崎『無の神の正体?貴方は何を?『
ガルッチ「そこだ。おかしいと思わないか?無の神の本体が居ると言う事。」
竜崎『どういう事ですか?』
ガルッチ「全知である『
竜崎『…………分かりました。』
……………もう、言うしかないな。バレた以上………、話せるだけ、話そう。
未来『電話代わったよ、ガルッチ。』
ガルッチ「久しぶり、未来。あの世界以来だ。」
未来『どういう事なの?『
ガルッチ「………人工スタンドって、聞いたことあるか?」
未来『人工スタンド?』
ガルッチ「例を挙げれば、鈴美さんにあげたスタンドだ。僕は、その人工スタンドが作られてる研究所のところで、あることが分かった。初めはオリンポス神に聞いて、無の神について調べさせたけど、何処にもその経歴にもなかった。それを思い出して、その研究所があった世界に飛び、独自で調査してみた。」
未来『待って、ガルッチ。んじゃあ、君が言いたいのって、無の神の正体って………。』
ガルッチ「…………彼奴の正体は『スタンド』。しかも、誰かに作らされた、人工『スタンド』なんだ。」
未来『そんな、スタンドが作れるはずが…………!!』
ガルッチ「それがあったんだ。ある日記には、こう書かれていた。
『◯月◯日
ようやく『人工型スタンド』を作れるときが来た。これで、新次元の神になれる日が近づいた。だが、まずは全部の次元が邪魔になる。その為には、『無』が欲しくなる。だったらまずは、『FINALFANTASY5』にある『無』を手に入れ、それから強靱な能力にするために、あらゆるエネルギー源を探さなくては………。』
恐らくその研究員は、新次元の神に成るために、まずは僕らの次元を滅ぼそうと考えていたようなんだ。」
未来『…………続きは?』
ガルッチ「『●月■日
『無』の力、そしてその他の力も手に入れた。後はDISK化させ、私に導入すれば、後は簡単だ。私は天才だ。今に見ておれよ…………、私の研究を馬鹿にした連中共を、ギャフンと言わせてやる。』
『◎月♤日
何と言うことだ、DISK化は成功したものの、入れた途端に弾かれてしまった。私は天才の筈だ、何処を間違えたというのだ?いやまさか、適性ではなかったと言う事か!?だとすれば、どうすれば…………。いや、一つ方法がある。『無垢な子供』を使えば!そうときまれば、早速無垢な子供を捕らえなくては………。』
………。」
未来『ちょっと待って、子供!?何で子供なの!?』
ガルッチ「僕だって知りたい。どうも此奴は、マッドサイエンティストかつ、新次元の神に成ろうと考えた、愚かしい奴だったんだろう………。ただ、実験はどうなったか、日記には書かれなかった。あったのは…………あの遺体と、あの日記、そしてもう使われる事のない研究所だけ…………。」
未来『…………んじゃあ、無の神と、その本体の正体って、人工スタンドと無垢な子供!?』
ガルッチ「…………………ああ。」
未来『なんだよ…………、それ…………。』
だから、言いたくなかったんだ。こんな、あり得ない事って、あるのかよ………。
本音『ガルガル君、それじゃあ私達、その無垢な子供を………殺すために、現れた刻印だって言うの?』
ガルッチ「……………………僕だって、嘘だと思いたい。だがこれは、紛れもない……………真実だ。」
本音『………………。』
ガルッチ「だから、言いたくなかったんだ。恐らく、その研究員はその無垢な子供を捕らえ、スタンド適合させるために、陵辱、調教、レイプなどやらかし、無理矢理適合させたに違いない。結果は暴走し、その場に居た研究員達を無に還し、飛び出したに違いない………。
それで『星の勇者』とか『星の勇者を阻む者』とかなどが生まれ、現在に至るって訳だ。
正直な話、僕はあの子には同情を禁じ得ない…………。なんの罪も無いのに、巫山戯た研究員のせいで、殺さなくっちゃいけないんだから……………。」
白夜叉『待て、ガルッチ。スタンドなのは分かったが、それを切り離す方法はあるのか?』
ん?今なんていった?
ガルッチ「白夜叉、何て?」
白夜叉『切り離す方法、その無の神は人工スタンドなんじゃろ?』
ガルッチ「ああ、確かに。」
白夜叉『ならば、その無垢な子供と無の神を切り離す事が出来れば、無の神だけ倒せると思うんじゃが……。』
ガルッチ「『
未来『あったの!?』
ガルッチ「…………『零』の力と『絆』の力。それだけで、スタンドと本体を切り離す事が出来る。」
未来『『零』の力?』
ガルッチ「『零』の力は恐らく、『零の龍神』が持つ力、そして『絆』の力………これが厄介な事に、『太陽』の刻印、『月』の刻印、『88星座』の刻印等を繋げて始めて使える力なんだが…………、実際どうなるのか、さっぱりなんだ。」
未来『太陽と月って事は、ガルッチとそのお兄さんになるね。でも、88星座って………。』
ガルッチ「『星の勇者』の事だと思う。でも、死んでしまったら如何する事も無いが…………。」
未来『…………誰一人も、死なせてはダメって事?』
ガルッチ「恐らくは、そうだな。でも、例外はある。」
未来『例外?それって何?』
ガルッチ「『混沌』を持つ者と『調和』を持つ者、そして…………………。//////」
未来『ん?如何したの?』
ちょっと待て、おい。え?これもあり得るの!?いやいや、マジで?
ガルッチ「えーっと……………、『虚王魔神』が生涯共に生きると決めた『転生者』。//////」
未来『……………え?』
ガルッチ「しかも、元ただの会社員で、女装が普段着で……………、
未来『…………………。』
ガルッチ「…………………………………なんでさ。////////////」
いやまじでなんでさ。もうこれ、ちゃっかり未来の事言ってるんですが…………。え?マジで?
未来『…………………………ガルッチ、ホントに書いてあるの?『
ガルッチ「…………………信じがたいことだが、マジらしい。////////////」
もうお互い、喋りづらくなってしまった…………。いやまあ、確かに僕未来の事好きだよ?未来も僕のこと愛してるし、なんの問題も無い。いや一つあげるなら、同性だと言う事。
普通に考えたら、有り得ないよね?僕如何すれば良いの?
???『うひょー!!ガルちゃん!もう思いっきり未来ちゃんに告白しちゃって!!』
いや誰!?
???『全王神だよ~!』
軽くね!?いや、あんた死んだんじゃ!?
???『あ、あれ演技。』
巫山戯んなァァァァァァァ!!あの涙返せよ!!!
全王神『ガルちゃんって、未来ちゃんの事が好きなんでしょ?』
そうだけど、いやまあそうなんだけど………。男同士じゃん!?いいの!?
全王神『良いじゃん、良いじゃん!美々も言ってたじゃん!『男の人は男の人同士で、女の子は女の子同士で恋愛すべき』だって!!!』
おい待て!!それ以前に、僕結婚してる身だぞ!?それ分かってんの!?
全王神『でも、フランちゃん達も受け入れてるじゃん。もう体と体が絡み合う仲になっちゃえばいいじゃない。♡♡♡♡』
お前は自分の息子をなんだと思ってるんだァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?!?!////////////
グレるよ!?グレますよ!?
全王神『反抗期キターーー!!!\(^o^)/』
あ”ぁぁぁぁ………、この時初めて親父より憎悪を抱いたことは他にあっただろうか……。マジで殴りてぇ………。(-_-#)
未来『ガルッチ…………。』
ガルッチ「ん?」
未来『ガルッチはさ、僕のこと…………どう思ってるの?』
ガルッチ「ウェ?どうって、そりゃあ…………。未来と一緒に居ると、凄く落ち着くって言うか、なんだか安心出来るって言うか…………。僕の荒んでしまった心を、癒やしてくれる、愛しい、愛しい人だと思ってるよ。」
未来『…………。』
ガルッチ「君と出会ってなかったら、ずっと荒んだままだったかもしれない………。ううん、フラン達がいたからそんな事はないけど、でも、僕にとって……………君は………………………………………
僕の心を救ってくれた、恩人であり、フラン達と同じくらい、大好きな人さ。」
電話越しとは言え、正直恥ずかしい…………。でも、何でかな?未来と一緒にいてからなのか、フランとこいし、イリヤと同じくらい、未来の事を思うことが多くなってた気がする。未来が居なかったら、多分…………。
未来『…………………………同性なのに、こんなに嬉しい気持ち、初めてかも。//////』
ガルッチ「未来。」
未来『僕も、君の事が大好きだよ。ガルッチ。』
ガルッチ「……………ありがと。事が終わったら、一緒について行っていいかな?フラン達を連れて。」
未来『うん。』
よし、そうときまれば、絶対に無の神を倒して……………、いや、もう一つやり残した事があったな。それを済ませてから、だな。
竜崎『もう宜しいですか?』
ガルッチ「ああ、っと最後に頼みがあるけど、今から『ミュールゲニア』の地図を送るから、ちょっと頼みがあるんだ。」
竜崎『何でしょうか?』
ガルッチ「最近、僕の右腕の様子がおかしいんだ。いや僕だけじゃ無い。フラン、こいし、のも変なんだ。魔神化解除してるのに、見た目がそのままで。」
竜崎『どの辺りで、そうなったのですか?』
ガルッチ「ナシド砂漠のセレステア跡地で、それ以降はこのままなんだ。」
竜崎『他には?』
ガルッチ「あと、ファヌージュに着いたときは、セレステア跡地程じゃ無いけど、何かに反応してたんだ。」
竜崎『では、貴方が滞在しているサンクワールはどうですか?』
ガルッチ「全く反応無し。ただ、移動する際に、聖域ってとこに近づいたら、凄まじいほど光り始めたんだが………。」
竜崎『なるほど、場所が分かりました。恐らくは、その聖域のどこかに、その何かがあるんでしょう。一応印をつけておきます。』
ガルッチ「ありがと。」
竜崎『ガルッチさん、無の神の対策は?』
ガルッチ「ご安心を、もうあの時のように絶対にしない。未来も簪も、本音も、オーフィスも、フランも、こいし、イリヤ、兄さん…………皆を失わせやしない。」
竜崎『…………あの時とは?』
ガルッチ「悪いが、竜崎でも言うわけにはいかない。それに、無の神を倒したら、僕にとっての最後の贖罪をするつもりだから。」
竜崎『待って下さい。贖罪とは───』
ガルッチ「大丈夫、ただ昔出来なかった事を、やるだけさ。じゃあね。」
『ピッ』
……………『星の破壊者 ラヴォス』を、今度こそこの手で決着をつけるまで。
レイン「ガルッチ、終わったぞ。」
ガルッチ「………恋人と再会出来て、嬉しかったか?」
レイン「ああ、もう迷いは吹っ切れた。」
ガルッチ「そうか。んじゃあ、いこうか。」
レイン「あ、此奴を返さねえとな。…………俺の恋人、宜しく頼む。」
ガルッチ「任せろ、レイン。」
-to be continue⇨-