Star Dust Space chapter3 作:深緑 風龍
-ガルフォード城 訓練所-
ガルッチside
ガルッチ「…………んで、何でこんな場所にしたの?」
レイン「何でって?そりゃあお前、あのレイグルを圧倒出来たぐらいの実力を持ってるからな。」
ガルッチ「そうでもねえよ。あれは奇襲で動揺してたようだし、追い払う程度にしか実力を出さなかったんだ。あれが堂々としてたら、こっちも本気でやらざるしかないさ。」
ぶっちゃけあれの実力は、体験済みとはいえ、本気じゃないときだったしな………。本来の実力はどれ程なのか分かんないし。でもさ………。
ガルッチ「だからって、僕に挑むっておかしくない?」
レイン「天才剣士の勘が言ってんだ。彼奴に挑めって。」
ガルッチ「………その理屈がおかしいと思うんだけど。」
レイン「まぁいいだろ、オメェの実力がどれ程なのか………確かめてぇしな。」
全く、まあいいか。元より気になってたしな。レインの実力、どれ程のものなのか、見させて貰おうか。
シェルファ「レイン~、頑張って!」
レイン「おう。」
フラン「お兄ちゃん、ファイトー!」
こいし「お兄ちゃん頑張ってー!」
イリヤ「殺っちゃえ、お兄ちゃーん!」
ガルッチ「ああ。ってイリヤの応援に、違和感がある気がする……。」
レイン「まぁ、殺せるならな………。」
ガルッチ「随分と自信あるな……………。だが、ついてこれるか?」
レインの武器は真作の傾国の剣、対して僕のは贋作で作った傾国の剣二つ。壊れたらこわれたで、もう一度投影するだけだしな。さて、早速こっちから行くか!
sideout
先手必勝と言わんばかりに、ガルッチは素早く動き始めた。それを読んでいたのか、レインは剣を振るい、攻撃を防いだ。だが、ガルッチは剣を使ってるわけでなく、隙を見ては蹴りも入れていた。
レイン「ッ!?」
しかも驚いたことに、なんとオーラを纏っているはずの剣を、ただの足に防がれたのだ。
レイン「おいおい、どんな足をしていやがるんだ!?」
ガルッチ「チョイと足には自信があってね。隠れ筋肉って奴だ。」
レイン「普通斬られてもおかしくねえってのに、ぜってえおかしいっての!」
そしてそのまま打ち合いをしている内に、贋作の傾国の剣にヒビが入り始めてきた。
レイン「へっ、やっぱり贋作は真作に勝てねえようだな。」
ガルッチ「どうかな?一応言うが、贋作が真作に勝てないなんて、道理はないぜ!零距離
ヒビが入った傾国の剣が爆発し、2人を巻き込んだ。
シェルファ「ッ!」
フラン「大丈夫、あんな爆風で倒れるほど柔じゃないわ。」
フランの言うとおり、お互い無傷の状態で立っていたのだ。
ガルッチ「………やっぱりな、お前…………何らかしらの防御魔法、または対魔術スキル的な何かで防いだようだな。」
レイン「オメェこそ、巻き込まれてたたじゃすまねえってのに、躊躇いなく爆発魔法を使うとは…………。」
ガルッチ「………久しぶりに、此奴を使うか。強化してきたこの宝具を………。」
レイン「ほう?いいぜ、待ってやる。」
そういいはなったレインの言葉に甘えて、ガルッチは固有結界の詠唱を始めた。
ガルッチ「
ガルッチの詠唱が続けると同時に、レインはあるものを見た。そこに映ってたのは、血に塗れた草原、あらゆる場所に死体の数々、中には無残にも血肉が残っている遺体もあった。夜空には青く光る月と数々の星が浮いていた。
ガルッチ「
今度は屍の隣には無数の剣や槍、斧等の武器が出現した。
ガルッチ「
『
詠唱が終わると、鎮魂大桜が吹雪きはじめ、そして空にオーロラが現れた。あまりにも異様な世界に、レインは驚きを隠せなかった。
レイン「なっ、なんだこれ!?」
ガルッチ「驚く事じゃあない。これは我が固有結界、無限の武器と幻を内包した世界。『
レイン「しかも、見事にミスマッチ感があるんだけど………。」
ガルッチ「そこは言うな。強化してきた結果、これだからな。」
レイン「だが、この死体はなんだ?」
ガルッチ「……………元々この固有結界は、僕の悪夢が生み出した世界だ。今はもう、その原型すらなくなりつつあるが、死体は消すことは出来なかった。死体を消すことは、自分の罪を忘れると言うこと。言わば背負ってるんだ、殺戮を求めることを………、その為だけに犠牲になる者達への、償い。歪み狂い壊れきった僕への、懺悔と決意。そしてこの固有結界が…………。」
レインはすぐさま構えると、ガルッチが消えた。いや正確には……………。
ガルッチ「僕が断罪者として、殺戮者として、家族を守ると決めた意志だ!!」
レイン「!?」
後ろに回り込まれ、すぐさまレインは防御の構えを取った。が、その甘くなった場所に蹴りをいれ、壊れていない傾国の剣を投げつけ、爆発させた。
ガルッチ「剣製よ、我が血よ、雨のように降り注げ!『
背中から血飛沫をだすと同時に、血に着いた武器が動き出し、レインにぶつけては爆発した。
レイン「ちぃ、甘く見てたかもな………。剣だけじゃなく、俺のバリアすら大きくヒビを入れてくる奴なんざ、今まで居なかったんだが……………。」
ガルッチ「こちとら、命を投げ捨てる覚悟でやってるからな。今ので血液4分の1は減ったよ…………。それにあんた、誰かを失ったからこそ得た力だろ?」
そんなことを言うと、にやけた顔が歪んだ。
レイン「なぜ、そう思う。」
ガルッチ「君の目さ。常に僕が戦場に行くとき、決まって悲しい目をしている。後悔してる目、俺がもっと強ければこんな事にはと言う眼だ。………………違うか?」
レイン「………………………………。」
ガルッチ「図星だったのか、又は思い出したくないか……………だな。悪いな、どうも僕は────」
レイン「なぜ謝るんだ?お前もまた、何かあってこの世界とその技術を持ったんだろ?」
ガルッチ「…………気付いていたか。ああそうさ、君とは違う出来事だが、僕は信じていたものに裏切られた。そっちは?」
レイン「……………1番大切な者を奪われた。だからこそ、俺は強くなろうと思った。あの子を守れずに自分だけいい思いをするなんて、間違っているから────」
ガルッチ「いや、それこそ間違ってる。」
その言い分に否定されたのか、レインは少し怒りを込めて話した。
レイン「何故そんなことが言える。俺は───」
ガルッチ「レイン、お前の言いたいことは分かる。大切なものを守れずに自分だけ幸せになるなんて出来ない。確かに、そうかも知れない。だがな、逆にそいつが悲しむ事を想像してみろ。過去を引きずるのはいい。だが、それではその人が悲しむぞ。」
レイン「何でそんなことが言える、彼奴が幸せになれなく───」
ガルッチ「今のお前は、その人の幸せを奪ってる!」
レイン「なっ!?」
2人の話に対して、シェルファは混乱していたが、フランは少しささやいた。
フラン「(お兄ちゃんはね、相手の気持ちを読み取る力を持ってるの。)」
シェルファ「(相手の気持ち?)」
こいし「(言ってみれば、相手が何かの悩みを持っているなら、出来るだけ相談に乗ろう的な感じよ。)」
シェルファ「(そうなんですか?)」
ガルッチ「流石にその人の気持ちにならないと分からないが、今のその人の幸せは、『レイン自身の幸せ』を願ってるんだ!!!!」
レイン「ッ!あり得ない!そいつがそんなことを祈ってるはずが────」
ガルッチ「否定して如何する!お前にとって、その人は大切な存在なんだろ?少しは信じる気はないのか?!それとも、その大切な存在の幸せすら、簡単に捨てられるものなのか!!?」
レイン「…………。」
最早何も言えなくなってしまったレインに、一筋の涙がこぼれ落ちた。流石に言いすぎたのか、ガルッチも黙ってしまった。
レイン「……………………俺は、俺は如何すればいいんだ!俺は誰にも負けない、最強の剣士として生きてきた!だがお前は、俺を如何したいんだ!如何しろってんだ!!!!」
ガルッチ「……………僕が言える事じゃあないが、これだけは言える。『泣きたければ、泣けばいいし、幸せになりたかったら、幸せになればいい』。そして………。『泣いてもいい、別に怒ってもいい、笑顔で隠さないでよ。精一杯抱き締めてあげるから』。」
レイン「ガルッチ………………。」
ガルッチ「頼むから、何かあったら…………、辛いことがあったら……………、僕や皆に頼ってくれ。その人の為にも…………、君のためにもな。」
本音を言えば、ガルッチは放っておけなかった。誰かを失い、自分ひとりで何とかしよう、そんな人を放っておけなかった。まるで過去の僕をみてるようで、苦しみを背負ってるようで…………。
レイン「…………負けたよ、この天才剣士の俺を、ここまで言わせるなんてな。卑怯すぎるぜ……………………。」
ガルッチ「…………。」
レイン「だけど、此奴だけはどうも決着をつけたがってるぜ。悪いが、最後まで付き合って貰うぜ。」
傾国の剣は、唸りを上げるほどの魔力が凄まじくなっていった。まるで、全てを斬り裂かんとばかりの威圧だった。
レイン「傾国の剣の真髄、見せてやるぜ。」
ガルッチ「………いいだろう、付き合ってやるぜ。『月夜見憑依』!」
対してガルッチは月夜見尊の力を持ち、常闇月の刀で抜刀の構えをした。
レイン「ぬんっ!!」
ガルッチ「秘剣『無明長夜・月光一閃斬』!」
レインが振るうと同時にガルッチが空を斬る瞬間、何も見えない刃のつば競り合いが始まった。
シェルファ「止めた!?」
イリヤ「この一撃が、全てが決まるわ。」
凄まじい程の火花が飛び散り、いつの間にかレインの顔ににやけた顔が戻った。だが、あの哀しみの目ではなく、ガルッチとの戦いを楽しみたい眼をしていたのだ。ふと、ガルッチにも笑みがこぼれ、常闇月の刀を見ると、黒く、しかし澄んでる綺麗な黒色のオーラが見えていた。まるで、黒いオーロラを見ているかのように。その瞬間、何かの障壁が無くなったのか大きく空ぶってしまった。が、それ以外は何もなく、あったのは、笑いあう2人の剣士だった。
レイン「俺の負けだ、ガルッチ。」
ガルッチ「………ああ、そして僕の勝利だ。」
その言葉を最後に、夜が明けるかのように、固有結界が消えていった。そこに朝日が見えるかのように………。
レイン「ああ、ホントお前強すぎだろ。規格外だっつうの。」
ガルッチ「いやいや、これぐらいが丁度いいんだ。規格外の相手がいるんなら、それ以上の規格外で対抗するしかねえって事さ。ようは、チートにはチートで対抗しろって事さ。」
レイン「その理屈、おかしいのは俺だけか?」
ガルッチ「いや、普通だと思うぞ?」
レイン「そうかい。そんなら、俺はチビのとこに行くぜ。」
ガルッチ「ああ、ちゃんと付き合えよ。」
そんな発言をしたのか、歩みを急ブレーキをし、ガルッチの方に戻ってきた。
レイン「おい待て、それってどういうこったな?」
ガルッチ「いや、どういうことも何も、彼女ゾッコンだぞ?」
レイン「マジで!?」
ガルッチ「マジマジ。(・_・)(._.)」
それに察したのか、シェルファも赤くなっていた。あれはもう、完全に出来上がってるかのような、デレデレだった。
レイン「えっ、ちょっと待て!?って事は、まさか………。」
ガルッチ「ついでだからいうけど………、何名かはフラグが立つと思うぞ?ハーレムを作るか本命と共にするか、そこはレイン次第だよ。」
レイン「いやいや、待てって!本気!?」
ガルッチ「本気も何も、恋の育児は邪魔しないけど、ランサーみたいに横やりとかも入れるかもだけどね。」
レイン「…………はい?」
ガルッチ「かもだけどね。如何したレイン、笑ってもいいぞ?」
レイン「えーっと?なんだって?」
ガルッチ「横やりだよ!横やり!ランサーと横やりをかけたかの英雄王が考えたジョークを知らないの!?」
レイン「…………すまん、ジョークだとか知らんかったわ。」
ガルッチ「………………今のは忘れてくれ、あとついでだから血を吸ってくる。」
レイン「もうお前の種族が分かんねえんだけど!?」
そう言いつつ、滅茶苦茶笑いながらシェルファとフラン達のとこに戻っていった。
ガルッチside
『──────んで結果は僕の勝利。まさかレインもまた、僕と似た境遇を持っているなんて、まぁ正直不安だったのは事実だったけどね。やっぱり、僕的には皆が笑っていた方が幸せだな。未来も未来で、偶にはメールだけじゃ無く、電話もしてくれ。僕のリアクターも通信機があるから、この番号で電話してくれ。
ps,
ツッコミはご尤もではあるが、僕だって最初は戸惑ったよ。でも、どちらにせよ僕らの家族には変わりないからさ。再会することがあれば、鳳凰ちゃんとアラヤと出会ってくれ。未来父さん。……………ごめん最後のは忘れてくれ。でも2人も会いたがってるってのは、本当だからな。』
ガルッチ「………ふう。」
メール送信完了。ここに滞在してもう一週間か。
フラン「お兄ちゃん、アラヤちゃんが眠ったわ。」
ガルッチ「そうか、んじゃあ早速…………ね?」
フラン「うん………。どうぞ、私の血………味わってね。」
ガルッチ「勿論………。♡」
フラン「その代わり、お兄ちゃんの精子も頂戴。♡」
ガルッチ「なんかサキュバスっぽいとこある気がするけど、いいよ。お互い、眠りにつくまで…………。」
こいし「ちょっと待った!私も交ぜなさい!♡♡」
イリヤ「抜け駆けは許さないんだからねぇ!!♡♡」
アハハ、アラヤには悪いけど喘ぎが聞こえないぐらいぐっすり眠ってて貰うよ。あとレイン達にも聞こえないように、邪魔よけと耳塞ぎの魔法もかけて置いたし。んじゃ、始めようかな。
(注意、手紙を送る前から既に皆さん全裸です。)
-to be continue⇨-
シェルファ「あ、あの………レイン?」
レイン「見るなチビ、流石に御前には早い。全く、俺には聞いてないと思ったか?ガルッチ。」