世の中ままならぬものだとレイアは己の身の不幸を嘆いていた。
小学校では春とレイアは違うクラスだ。レイアは休み時間の度に春の元に走っている。当然時間ぎりぎりまで一緒にいる。給食の時間に押し掛けた時は担任の教師に連れ戻された。
登下校も一緒だ。二人は手を繋いで登校する。春と手を繋いでいると、レイアは心がとても気持ちよくなる。二人一緒に春のクラスに向かい、チャイムが鳴るまで一緒にいる。
チャイムが鳴る度に走っているレイアは学校ではちょっとした有名人だ。女の子らしくない服装をしているが誰がどう見ても可愛い少女である。小学生三年ともなれば色気づく子供も多く、時折告白の手紙らしき封筒が机に入っていることがある。中身は確認しない。全て捨てる。レイアにとって何の意味も無いことだからだ。
アンジェリカが用意する服は布地が多くひらひらして動きが阻害されるものが多かった。長いスカートは蹴る時に引っかかるし、袖の長い装飾の多い服は掴まれやすい。春を馬鹿にする者達に対処しにくくなる。
春を馬鹿にする生徒は多い。喋らないから。いつもぼーっとしているから。そんな事はない。春はよく喋っている。聞こえないだけだとレイアは思う。春はとても感情豊かだ。手をつなぐと沢山の感情が伝わってくる。だからいつも手を繋いでいる。心が気持ちよくなるからだ。春の心はとても暖かい。
ある日、春の担任の教師が生徒と一緒に春を晒し者にしているとしか思えない場面に出くわした。
「桐山。みんなもこう言っているんだ。ちゃんと声に出して説明しなさい」
回りからクスクスと声が聞こえた。レイアは全員即座に殴った。教師は最初に一発、最後に一発。秋奈とアンジェリカが学校に呼ばれ理路整然とレイアと春の擁護をする。学年主任、教頭、校長まで出てきて最後には教師が折れた。次の日から教師は春とレイアに関わらなくなった。
だからレイアはいつでも春を守れるように動きやすい服を着ている。アンジェリカ自慢の髪も、もっと短くしたいのだが、アンジェリカが納得しない。肩口までの長さは妥協の産物である。春が伸ばして欲しいと伝えればその日から伸ばすつもりではある。しかし今は春を馬鹿にする者達を直ぐに殴れるよう普段からの準備は怠れない。掴まれて動きを止められてしまえば一人のレイアはあっという間に負けてしまう。
そんなことはどうでも良かった。
レイアの目下の最大の問題は、春と一緒にお風呂に入らないようアンジェリカに通達を受けた事だった。
事の発端は昨日、春と一緒にお風呂に入った事だった。
授業が全て終わるとレイアは走って春のクラスに移動する。下校は当然二人一緒に手をつなぐ。春は車に引かれるようなドジはしないが、興味の惹かれたものをずっと見てしまう事がある。初めて会った時も姿を次々と変えていく雲をずっと見ていた。
そうなるとなかなか春は動かない。いや声をかければちゃんと動く。でもレイアはそんな事はしたくない。春が納得するまで見てもらう。だがそんな春をからかう者がいるのだ。レイアが殴ってきた結果減ってはいるが、レイアに一顧だにされず振られた男子がレイアの興味を引こうとしてか、ねちねちと春をからかうのだ。これは春以外に興味のないレイアが知らない事だった。レイアは手紙の相手の名前も顔も知らないのだから当然だった。
帰宅は春の自宅だったりレイアの自宅だったり両方だ。曜日によって決めていた。秋奈もアンジェリカも専業主婦ではあったが、勉強をよくする。秋奈は実益を兼ねた趣味を。アンジェリカは日本語と、少しでも夫の会社の手助けが出来るように。それに秋奈もアンジェリカも我が子ではないが、春もレイアも大好きだった。ほぼ隔日であるが子供と一緒に遊ぶのも楽しみだったのである。冬至は友人と一緒に遊ぶ事に忙しくこれには参加していない。冬至は人気者だったのだ。
家に到着すると相手の家に帰宅の連絡を入れ安心させる。夕方まで一緒に遊び、時には夕食、そしてお風呂を頂くこともある。迎えがきたらその日はさようならになる。週末は泊まる事もある。休みの日は例外で保護者同伴でなければ相手の家に行けないルールが出来た。レイアが入り浸って帰って来ないからだ。
そしてこの日、レイアは稲辺家に春と共に帰宅。食事を共にした後、お風呂に入る事になった。
アンジェリカはキスと同様お風呂も止めさせるつもりだった。もう三年生だ。言い聞かせればレイアは聞いてくれる。しかし春とのお風呂を昔からとても楽しみにしているレイアになかなか言い出せなかった。
稲辺の家は大きい。アンジェリカとの結婚を反対された輝政は家を飛び出し誰にも頼らず起業した。そして一年で結果を出した。それ以後右肩上がりの業績を出し続けている。この町に来たもの子供の環境に良さそうだと大きな一戸建てを新築し、引っ越してきたからだった。故にお風呂場もそれなりに大きい。春の家の三倍はあった。当然お風呂の中の会話は聞こえない。脱衣所以外であれば。
アンジェリカは二人の着替えを持って脱衣所に向かった。お互いの泊まりも多いので一揃えは常に準備している。
そして二人の会話が聞こえてきたのである。悪いとは思ったが二人がどんな話をしているか興味があったのである。
■
「……九九、百!さぁ、春、体洗うわよ。出て出て」
大きな湯船からざばりと飛び出したレイアは春と一緒にに洗い場へと移動した。
男の子の格好をしていても女の子らしさを隠せないレイアだが、女性らしい体という点では特別なことはなにもなかった。腰はわずかに窪んでいるが第二次性徴を迎えていない胸は女性のみが持ちうる柔らかさのみを有するだけで殆ど平らだ。臀部もボリュームに欠けセックスシンボルにはなり得ない。しかしもし異性が彼女の裸体を見る機会があったとするならば、きっと目を離せなくなるに違いない。スラリと長いしなやかな手足。春を見つめる輝く笑顔。アンジェリカの生家、グリム家の女性に継承され続けたハニーブロンドの髪と透き通るようなしみのない白い肌。それらが幼い肢体と合わさる事で西洋の妖精を彷彿させた。
しかしレイアはそれだけではなかった。白く輝く肌の所々に鱗に似た薄い痣があるのである。鱗の境界は薄い
もしレイアが温泉の男湯に間違って入ってしまったのなら、たっているのにたてない良い大人が続出してしまうだろう。
「頭から洗うね。終わったら私のもお願い」
痣の存在をしっているのは桐山家と稲辺家の大人四人。そして春だけだ。産まれた時痣は薄く取り上げた医者は気づかなかったし、プールの授業は宗教上の理由と嘘をついて参加していない。参加すれば、たってはいけないのにたってしまう悪い大人がきっと出てしまうだろう。
レイアは春の背中側に廻り、髪を洗う。頭皮も「痒いところはありますかー」とおどけながらマッサージする。洗い終えるとレイアは春の顔に流れないように注意しながらシャワーで泡を流した。水流に泡が弾けてレイアの肌に飛んだ。泡はレイアの頬、胸の先にある小さな突起、お臍、未だ性器とも呼べぬぴったりと閉じた泌尿器官に飛び移り、たっぷりと空気を含んだ泡はゆっくり、ゆっくりと重力に従い垂れ落ちて行く。レイアは、どうせ春に洗ってもらうのだからと気にせず、春の前に正面からぺたりとアヒル座りする。両の掌を女性器の前で開き、前かがみになった体重を支える様は主人の前で必死に『待て』で我慢している子犬のようでもあった。
春の目に白い泡で裸体を飾ったレイアの全てが映っていた。
頬から垂れ落ちる泡の白濁を気にせず笑顔で春におねだりするレイアは、まるで春になら何をされても構わないといっているようだ。
薄く伸びた泡の白濁から透けてみえる、未だ誰も口に含んだ事のない桃色の小さな乳首は、照れて泡に隠れ、でも春に触れてもらいたい、含んでもらいたい。そう囁いているのかもしれない。
臍の窪みに僅かだけ残った泡の白濁は大部分が下部に垂れ、将来男性を受け入れ、子供を産み落とす少女の大事な器官を経由し、女性器から先ににじわりと広がった泡の白濁と合流し、何かの行為を象徴してるようだ。
春はボトルからシャンプーを手で受け、十分にこすり合わせてたっぷりと泡立てる。掌から溢れ落ちそうなるまで泡立てるとレイアの髪を優しく丁寧に、傷つかないように洗っていく。
「…んっ。んふぅっ……んっ…」
泡が目に入らないよう目を瞑ったレイア。目を瞑り、五感の一つを封印することで春が触れる感触をより一層感じる事ができる。
「っふぅ…んっ…いいよ春……とっても…気持ちがいい……」
瞳を閉じる事により擬似的に発生した暗闇の中、レイアは感じる。春の手が頭皮全体を覆い、それが徐々に体全体に広がって行く。もちろん錯覚だ。春の手はレイアの頭皮にしか触れていない。しかし浴槽で温まり、感覚が鋭敏化したレイアは全身をいくつもの春の手で撫で回されているようにも感じていた。
「っん…はる…きもち…いいよ…もっと…んふっ…」
春の手がレイアの髪に隠れた額の少し上、僅かな突起に軽く触れた。
「っあっ!!」
レイアの腰が鋭く跳ねた。
レイアの額の上の髪に隠れた部分にはとても小さい、しかし触るとはっきりと分かる突起物があった。小学三年生になってから出来たものだ。頭蓋骨の延長らしく固い。そして髪に隠れ目立つものでもない。突然成長し直ぐに成長は止まった。丁寧にレイアに触れる春だからこそ気がついた。
春がいない時、レイアは一人で入浴する。アンジェリカと入浴する時も髪は自分で洗う。突起物の存在はレイアと春しか知らない。春は突起物に怯えなかった。むしろ大切に大切に扱ってくれた。だからレイアも気にしない。これまでも。そしてこれからも。
突起物は鋭敏だった。自分で洗うと少し痛い。でも春に洗ってもらうと全然違った。
春はまず突起物の回りを指先で円を描くように絶妙な力加減で押し洗う。するとレイアはなんだか分からない不思議な感覚に襲われる。お腹の奥の奥がじんわりと暖かくなってくるのだ。春の手で洗われている突起物がまるでそこにあり春の指が空間を超えて触れているかのように錯覚してしまう。そうするとレイアは自然と声がでてしまうのだ。
「んっ、んっ、はぁ…はぁ…はるぅ…そこ…もっと…んっ…ん~っ」
次にはるは小さな突起物全体を指で摘む。やはり力は加えない。摘むやいなや界面活性剤の力を利用し指を滑らしていくのだ。それを何度も繰り返す。
春が指を滑らす度に腰がまるで独自に意思を持ったかのようにレイアの腰が小さく跳ねる。それはまるで春の指からでた見えない糸がレイアを操っているようだった。
「んぁ、んっ、ふぅっ、んっ、んぅ、うふぅ」
腰が跳ねる度にレイアから声が上がる。あまりの気持ちの良さにレイアはいつも腰から力が抜け、どうしようもない為、体重を傾け春に寄りかかる。それでも腰は定まらず、自由の効く腕を春の首に回す。春は空いた手をレイアの脇腹にまわし優しく受け止める。
レイアはこの瞬間が大好きだ。接触面積が増えれば増えるほど伝わる春の優しい気持ちが大きくなるからだ。
「はぁ、はぁ、はぁ、ふぅ、ふう」
しばらく抱き合う形となっていたが、やがて呼吸が落ちつき、レイアは春から離れた。泡を落とさないといけないからだ。春は分かっているとばかりに頭を下げたレイアにシャワーのノズルを向ける。
洗い残しがないよう。シャンプーの余分な成分が残らぬよう。丁寧に丁寧に泡を流していく。シャワーの水流の音が止まるとレイアが顔を上げた。
髪から跳ねた泡の白い白濁がレイアの肢体を汚すように残っていた。春は水流を強めに、残った泡の白濁の汚れを落としていく。
「うふふふ。くすぐったいわ春」
この頃にはいつもレイアの状態は落ち着いている。泡を落としレイアはスポンジを取り出し体を洗う準備をする。
「さっ。次は体を洗うわね。春。いつもの姿勢になって。さぁ。洗いっこよ」
レイアの指示に従い春は座っていた椅子から下りて床に直接腰を降ろした。両足は軽く開き前方に放り出す形だ。
二つのスポンジにボディソープをたっぷりと含ませ泡立てるレイア。
「用意はいいわね。じゃいくね」
レイアは春の投げ出した両足の間に肉付きの薄い可愛いお尻を降ろした。そして安定感を得るため長いすらりとした足を春の腰に回し腰を密着。二つある泡立ったスポンジの一つを春に手渡した。
もしアンジェリカが見ていれば白目を剥いてこう言っただろう。
対面座位!!!!!!!(ぎゃー!見られていた!!
レイアは、アンジェリカがこの姿勢で輝政に虐められている所は見ていない。これはレイアが考案し、改良に改良を重ね続けた結果、楽しく楽に体を洗えるまでに至ったレイアオリジナルの姿勢、レイアスペシャルだ。
「よし。じゃ春、お願いね」
自然抱き合う形になる二人は回した手に持つスポンジでお互いの背中を洗い合った。背中だけではない。耳の裏、首、肩、脇腹、お互い一時手を休めての腕、腰、太腿。この姿勢で洗える部位は全て洗う。
「ふぅ…うふふ…くすっ。春、そこ気持ちいいわ。もっとお願い」
洗体時間の短縮と共にレイアの心までもが温まる完成された姿勢だった。
「あはははは。見て見て。春のおちんちん。やっぱり可愛い形してるね」
レイアが一休みし、下半身を覗き見た。間違いなく接触する位置で、春の陰部とレイアの陰部が見えた。春の陰茎はレイアが見慣れたいつも通りの形だ。春はまだまだ幼いので変形することはない。レイアの陰部は足を開いているにも関わらず一筋のラインがあるだけだ。
レイアは春の陰茎を掴むと泡を立てて洗い出した。昔、秋奈と三人でお風呂に入った時、『ここは綺麗にしなくちゃいけないの』と言っていた事は忘れていない。だから丁寧に綺麗に洗う。皮を剥くとピンク色の亀頭が現れる。名前は知らない。けど可愛い。『ここは敏感だからね』と言っていた秋奈。自分の突起と同じなんだろう。だから決して強くしない。指先だけを使って繊細に丁寧に。もう自分のものだと言ってもいいくらいレイアの手に馴染んでいる。ここだけは洗い残しがあってはいけない。シャワーで優しく洗い流す。
そして自分の陰部の番だ。『例え春君でも触れさしてはいけない』アンジェリカとの約束だ。自分は春のおちんちんを自由に洗えるのにな。春に洗って欲しいけど出来る限り約束は守らないと。
レイアは春のピンクの亀頭と同じく丁寧に洗う。シャワーで洗い流すと近い位置にある春の陰茎が踊るようにレイアの縦に割れた筋に何度も当たる。
「あははは。見て春。また春のおちんちんが踊ってるよ」
はるの陰茎はレイアの筋を上下になぞるように、シャワーの水流の圧力に押されて逃げるように動いていた。レイアはこれが面白くてわざと水流の位置を調整する。何度も包皮に覆われた亀頭がレイアの女陰の筋をなぞる。
「うふふ。面白いね。なんだか春のおちんちんがここに入りたがってるみたい。入るわけないのにね」
陰部を洗い終えたレイアと春はまたお互いの体を洗い始める。
「っ!!!!!」
春が掴むスポンジがレイアの臀部にほど近い太腿をなぞった時レイアがそれまでリズミカルに動かしていた手を止めて春に強く抱きついた。回したすらりと長い足もクロスさせるように蛇の如く春に巻き付く。
レイアの臀部にほど近い左右の太腿にも米粒程の大きさの突起がついている。これは頭部にある突起より更に鋭敏でこれまで春にしか触らせた事がない。しかしいかに春が丁寧に優しく触れようともレイアを襲う言葉に出来ない摩訶不思議な感覚はやり過ごす事が出来ない。こんな時レイアは春に強く抱きついて春が洗い終わるのを待つしかないのだった。痛いわけではない。むしろ春に洗われ幸せな気持ちになる。
本来ならばこの突起を洗うのはこの姿勢では最後の順だ。春が洗い始めれば、終えるまでレイアは息を整えながら春の背中に腕を回すしかできない。張り切っていつもより時間をかけて春を洗っていたレイアのミスだった。
落ち着いたレイアは洗いを続行。洗い終えた春はレイアの腰に手を回しレイアを少しでも楽にさせている。
やがて手は止まり洗い終えた事を伝える。
しかしどうだろうか。これでは体の前面、つまり胸やお腹、そして膝から先も洗えない。だがしかし改良されたレイアスペシャルに隙はない。
春の腰に回したすらりと長い足を折りたたむと、春からスポンジを受け取るレイア。レイアは一つをお腹に、一つを胸の少し下辺りにあてがった。そして落ちないよう春に強く抱きしめるよう指示を出した。
「春。そのまま力抜いちゃ駄目よ」
レイアの腰が浮く。両の足で床を掴みスクワットの動きで上方向に動く。レイアの腰の動きに連動しスポンジも移動する。やがて移動限界点まできたスポンジは次の下限限界点まで移動する。レイアが腰を降ろしたのだ。
「んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ」
レイアをピストンに見立て、膝を支点とした腰の上下運動の度にレイアの口から漏れる吐息にも似た掛け声。それはレイアが納得するまで続く。
「んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んっ」
だが惜しむらくこれではスポンジの当たる縦方向しか洗えない。だが諸君。繰り返すがレイアスペシャルに隙はないのだ。
春の肩を掴んでいたレイアの手がぽんと春に合図を出す。すると春は強くレイアを抱きしめていた腕の力を僅かに緩めた。
レイアは体全体を、腰を起点に縦方向へ楕円を描くように動かした。完璧だった。これで体に洗い残しは一切ない。
「んぁっ!んっふ!あっ!」
だが時折レイアの、未発達で桃色の可愛らしい小さな乳首が春のそれを掠める。
掠める度にレイアの口から声が上がる。
「ふっ!んっ!っぁあ!」
そして掠める度に楕円の動きが止まりそうになる。しかしここで止まってしまえば全力で協力してくれている春に申し訳ない。絶対に止まる訳にはいかなかった。
しかし諸君、やはりこれでは画竜点睛を欠くのではないかと思わないだろうか?そう。膝から下が洗えていないのだ。大きな問題だと思われることだろう。
しかしながら、何度も繰り返すようで恐縮だが、改良されたレイアスペシャルに隙はないのだ。
「春」
洗い終え、ピストン運動によるものだろうか、楕円運動によるものか。上気し、全身の白かった肌が、薄い赤に色を変えていた。
レイアが最後の合図を春に送る。
春はレイアに回した腕はそのままにゆっくり後ろに倒れた。自然レイアも一緒に倒れる事になる。
レイアを上に、春がレイアを抱きしめる形だ。これはまだ体の前面にある泡でレイアが滑って怪我をしない為の配慮だろう。
春がレイアに回した手を離した。ここからがレイアスペシャルの真骨頂だ。
レイアは泡の力を利用し、春の上でくるりと体を半回転させた。
もしアンジェリカが見ていれば泡を吹いてこう言っただろう。
シックスナインもどき!!!!!!!(ぎゃー!絶対見られている!!
お互いの局部は触れる位置にはないが彼我の距離は極わずかだった。
顔の横にお互いの
足の指の間まで丁寧に洗い終えた二人は立ち上がり一緒にシャワーを浴びて全身の泡と汚れを落としすっきりする。
「最後にもう一度湯船に浸かって温まるわよ。100までだからね」
レイアは春と一緒に湯船に向かう。
まず春が湯船に入り腰を落とし
レイアは腰を落とし春が組んだ胡座の上に可愛い臀部を載せる。すらりとした両足はまたしても春の腰へ。肩に置いた手は春の首に回した。春の手はレイアの腰に回っている。
密着した姿勢で体を温める二人。
もしアンジェリカが見ていれば(ry。ぎゃー!(ry
レイアは頬を春の頬に優しく当て、ゆっくりとすり合わせる。
「気持ちいいね、春。私春と一緒にいれて幸せだよぉ」
■
これはもう駄目だ。もうこれはセウトだ。限りなくアウトに近いセウトだ。
アンジェリカは脱衣所の前で持ってきた二人の着替えを手に固まっていた。
二人はお互いの体を洗い合っていただだけだ。それは間違いない。漏れ聞こえる声で分かる。喘ぎ声のように聞こえる声は恐らく春の洗い方が上手だからだろう。アンジェリカも輝政に体を洗われると声が出てしまう時がある。
両親のセックスを何度も見ているにも関わらず、レイアに性知識は驚くほどない。レイアがアンジェリカを騙しているわけではない。血を分けた我が子だ。親を騙す子ではない事は誰よりよく知っている。
幼い幼いとは思っていたが、ここまでとは……
春も春だ。もちろん可愛がっているし大切にも思っている。しかし春は少し理解する事が難しい所がある。
学業には全く問題ない。あまり知られていないが運動神経も良い。ただ無口でよくぼーっとしている時間が多いだけだ。しかし何故レイアにここまで合わせてくれるのか。
春は優秀だ。情緒も安定している。アンジェリカ達大人が考えている事を理解して行動している節もある。おそらく性的な知識ももっているだろう。体が幼くついてこないだけかもしれない。悪い子ではないし、むしろレイアの我儘に付き合ってくれるいい子だ。
レイアはこれまで何度か性犯罪に巻き込まれかけた。海やプールに行くとこれまで子供に性的興味を持たなかった人がレイアに目を付ける。だから学校のプールにも参加させていない。教師でも信用ならないからだ。
子供らしい幼い体をしているのにアンジェリカですらドキリとする時がある。
だから与える服は肌を晒さない服が殆どだった。結果レイアが喧嘩しにくい服となりよく破いて帰ってきた。
レイアが春に異常なまでに固執するのは理解出来ないが、将来的に二人が大人になり結ばれ子を成す事に何の反対もない。だが早すぎる。
女性の性的な成長は男性に比べても早い。世界には一〇歳で子を産んだ例もある。SENGOKU時代にも近い年齢で初産。その後何人も生んだ女性もいると輝政にも聞いた事もある。
レイアが肉体の成長を迎えたら。性知識を持ってしまったら。どちらか一つでも条件が満たされればレイアは止まらないだろう。
そして春が肉体の成長を迎え、性欲を押さえられなくなったとして、レイアが性的に成長していなくても、そして性的知識を持ってなかったとしても、春を拒否することなくその身を任せてしまうに違いない。
これは問題だ。秋奈と早急に相談する必要がある。なんとかしなければ。
そして何より。そう何より!
二〇代でおばあちゃんになりたくない!!!!
アンジェリカは脱衣所で一人静かに顔を覆い、その場に崩れ落ちた。
特に反対意見なさそうなので終わりに向かおうと思います。
小学生 → 中学生 → 高校生 とゆっくりコメディちっくに段階を踏むつもりだったのですが、需要を見誤った僕のミス。
すぐ終わります。