※この作品はR-18です。

とある殺人鬼の誕生   作:ㅤ ْ


原作:オリジナル
タグ:R-18 残酷な描写 グロ リョナ 内臓 モツ 拷問
一人の男が少女を惨殺する

これが一匹の殺人鬼の生誕であった。

こちらはノクターンノベルズにも掲載しております。


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第1話

 ここに一人の殺人鬼予備軍の男がいた。

 

 男はまだ二十代と若かったが、彼は性的倒錯を起こしていた。

 

 いわゆるエログロ、リョナと言われる猟奇系の性的倒錯者向けのジャンルがある。

 

 これは女の子が破壊される様。死に逝く様。苦しむ様などに興奮を覚える者向けのジャンルだ。エロのジャンルの中でも極めて上級者向けと言え、愛好家は人の死や苦しみ、壊れる様に興奮し肉棒をしごきたてるような人物達なので上級者向けエロでも特に危険視されやすいジャンルでもある。

 

 男もエログロ、リョナの愛好家である。二次元のリョナ作品や三次元の女の死体の画像などを集めて自慰に耽るのが趣味だ。特に彼は幼い女の子が殺されているシュチュエーションに激しく興奮を覚える。

 

 自分も出来るなら是非やってみたいと思う。創作や画像、妄想で満足するのはあくまで代替行為であり、皆あからさまには言わないだけで、何よりやってみたいと思うのはこのジャンルの愛好家ならさして珍しい事ではないのかも知れない。

 

 しかし、実際にそういったリョナ好きの人物が殺人に走るケースは稀であろう。案外そのような人物は性癖が異常な程度で常識をわきまえている。また犯罪により社会的制裁を加えられて破滅してまでやる価値はないと、デメリットも考えて例えやってみたいと思ってても、冷静に創作作品で楽しもうと割り切るからだ。

 

 むしろ実際、このジャンルの愛好家は逆に常人より現実の倫理などにうるさい人物も多い。おそらく自分が異端であると理解しているが故に自身を社会的に見せようとする防衛かも知れない。偽善的であるが。

 

 だが、この男は少し事情が違う。

 

 特に目的意識もなく生きている男は、自分の未来になんの展望も希望も、そして絶望も抱いては居なかった。ただなんとなく生きて必要な最低限な路銀を手にする為にフリーターをやっている。

 

 特に企業に勤め社会的地位を築こうという気もない。恋愛や結婚に興味などあるわけもない。何か長い時間をかけてまでやりとげたいと思える事もない。

 

 男には何も無かった。ただ生きてるから惰性で生きてるだけ。逆に言えば明日死ぬ事が決まっても男は、ああそうか。で済ませてしまうだろう。

 

 そんな男だからか、彼は内心で唯一やりたい事。現実での殺人を夢想してしまう。彼はそれで捕まって死刑になろうがそれはそれでいいのではないか? そういう危うい破滅願望に近いものがあった。

 

 故に彼は殺人鬼予備軍と言える。

 

 だが、同時に惰性であっても生への執着がないわけではない。故に創作物での自慰で満足して、実行にまで踏み切っていなかったのだ。

 

 結論。男は逸脱するか正常に生きるかの天秤を微妙なギリギリのバランスで水平に保っていた状態だった。そこそこ正常な人生を送るか、異常へと転がる落ちるかの瀬戸際と言えた。

 

 そのまま彼が惰性の生を送っていれば何かの転機で正常へと傾く可能性も充分にあったのだ。

 

 しかし、男を見出したのは神や天使では無く悪魔だったのか。結果的に男の天秤は真逆へと傾いた。

 

 その日彼は気紛れを起こした。

 

 まだ肌寒い春。桜の散り際の季節だった。男はバイトも無かったその日暇だった。そして唐突に花見にでも行ってみるかと考えた。

 

 何故そう思ったのか? 深い意味はない。ただ男はここ数年まともに桜など見ていなかったので、近くにある公園へと見に行ってみようと考えたのだ。

 

 桜の樹の下には死体が埋まっている。そんな話は有名だ。

 

 普段の男は花見になど行こうとは考えない。気まぐれと言えばそれまでだ。

 

 もしかしたら、男は既に桜の樹の亡霊に誘われていたのか。

 

 彼は愛車のバイクに乗って近くの公園に向かった。そこはそこそこの広さがあり桜の木も多い。

 

 すぐ近くだったのでちょっと走らせたらもう到着する。男は公園の中の見事な桜並木を見ながら中を歩く。

 

 そのシーズンは花見客も多かった。皆桜の下でバーベキューをしたり酒を飲んだりしている。それを横目に男は思う。彼らには桜などあってもなくても大差ないのではないか。

 

 そして男も歩きながら桜を見る。綺麗だと思う。そのくらいの感慨はあった。だが、わざわざ出歩いてまで見に来る価値はあったかと問われば男は頷かなかっただろう。

 

 だがどうせ、家に居てもやりたい事ややるべき事もないのだからこんな気紛れもたまにはいいだろう。男はそう思っていた、この時までは。

 

 公園をを一回りした後、自販機で缶コーヒーを買い男は桜の下のベンチで一服した。そうしてやる事もなくなったので彼は帰宅しようとバイクの元に戻り跨った。

 

 何と無く外出した男の気紛れに、さらに偶然が重なった。

 

 いくら試してもバイクのエンジンが掛からなかったのだ。そう言えば最近エンジンのかかり方の少し調子が悪かった。だが男はあまり気にせず乗り続けていたのだ。

 

 原因はオイル交換を男が怠っていた為の整備不良であった。何事もどうでもよく、放っておきがちの男の怠惰が招いた故障。

 

 男はしばらくバイクと格闘した後、舌打ちして小さく悪態を吐き、乗るのを諦めた。やはり意味無く外出などするべきでは無かったと思いながら。もっとも男の整備不良の為だから自業自得と言えるのだが。

 

 やむ終えず男はバイクから鍵を抜き、歩いて帰宅する事にした。今は財布にいくらも入ってないから帰ってから改めてバイク屋に電話しようと思った。

 

 幸いにこの公園は本当に近所であった為に、歩いても30分と掛からずに帰宅出来る。走ればもっと短時間だ。

 

 この公園はサイクリングロードと繋がっていた。男の住む街は比較的田舎町であり、川沿いに沿って小高い土手の上に細い道があり、サイクリングロードとなっていた。実際は川の決壊を防ぐ役割があるのだろう。

 

 男はこのサイクリングロードを歩いて帰る事にした。男の家も川近くになるので近道なのだ。

 

 そしてサイクリングロードを男は歩き始めた。サイクリングロードの川沿いの方は孟宗竹が非常に密に生えた竹林となっている。もう片側は民家の裏が見えるか、開けた場所では小高いサイクリングロードから広い水田と遠くに家が並ぶ景色が見渡せた。

 

 だが丁度公園から少し歩いたところ。そこは川の逆側も密な竹林となっている地点がある。

 

 細いサイクリングロードは両脇を竹林に挟まれ、上も高い傾いた竹によりアーチになっており、日が出ていても竹に遮られ薄暗かった。また道も緩くカーブしているから高いアーチの中では前後もあまり見通せない。

 

 風が吹けば撓った竹同士のぶつかるカンラカンラと小気味よい音がなるその道は、和的な風情がある道であった。

 

 しかし、男がその道に抱いていた感想は違う。

 

 何せ男は如何にすれば楽しく、邪魔されずに殺人が出来るかといつも夢想していた変態なのだ。なればその道に抱く感想など決まっている。

 

 すなわち、絶好のスポットであると。

 

 周囲からの見通しが効かない細い道。実際男はこの道なら獲物を待ち構えて、事に及ぶ。それが出来る。そんな事をする妄想にも幾度も耽った。

 

 無論ただの夢想である。しかし可能な場所であるのは確かだった。そんな道に男は差し掛かる。もちろん妄想のように待ち伏せなんてする気もない。彼は早く帰りたかっただけなのだから。

 

 しかし

 

 男の気紛れの外出。このタイミングで故障したバイク。

 

 そしてさらに三つ目の偶然にして最大の要因が重なった。

 

 男の胸がドクリと大きく高鳴った。

 

 男は向かいから歩いてくる人物を見据えたのだ。

 

 それは小学生中学年くらいであろう女の子。小さな体躯。あどけないながらも澄ましたとても愛らしい顔をしていた。艶のある黒髪は背中へと流れ。服装はシンプルに暖色系のトレーナーにスカートといった派手さはないが可愛らしいものだった。

 

 まさに、男の理想の獲物そのままだった。

 

 向かいを歩いてくる少女をあまり見ないようにしながらさりげなく振り返り後方を確認する。

 

 見通せる短い範囲には誰もいない。前も同様。直ぐには人は通りかからない。

 

 出来る。いや、いくらなんでも。しかし、こんな偶然は。

 

 一気に思考が音を立てて回り始めた男。さらにもう一つ小さな後押しの偶然に気付いた。

 

 まだバイクでは肌寒い季節故に着ていたジャケット。普段バイトに行く時も来ているそれに、バイトで使う道具がポケットに入れっぱなしになっていた。

 

 銃刀法違反を警戒して普段は持ち歩かないそれは良く切れる折りたたみナイフ。

 

 環境も道具もそして獲物も揃った。偶然に偶然が重なったまずあり得ない今の状況は男にとって絶好のチャンス。

 

 当然、男の頭の中は少女とすれ違い様に襲いかかるシミュレーションを始めた。

 

 この絶好の好機を逃さず喰わない馬鹿が何処にいる。そんな囁きが男の頭の中に過ぎった。

 

 悪魔の囁きか? いや、それは紛れもない男の本心。

 

 しかし、やったら俺はここで終わりだぞ。と反論が浮かぶ。

 

 だからなんだ?(・・・・・・・)

 

 こんな機会を逃したらもう二度ないぞ。ここでやらずに何処でやる。

 

 そんな自問自答をしているうちに向かいから歩いている少女は近づいてくる。まだ彼がどちらにも決心していないのに。その時は迫る。好機を逃したら終わりだ。

 

 伸るか、反るか。

 

 彼はポケットの中の折りたたみナイフを握りしめ、少女とすれ違った(・・・・・・・・)。

 

 ほら、もう手遅れだ、諦めろ。そう男は思った。その瞬間。

 

 それでいいのか(・・・・・・・)?

 

 次の瞬間男は踵を返した。少し離れていた少女の背中へと早足で迫る。

 

 男が後一歩まで歩み寄った時自身に向かってくる足音を不審に感じたのか少女は振り返った。

 

 男は飛びかかり、左手で少女の口を塞ぎつつ右腕で後ろから少女を抱え込み拘束にかかった。

 

「ッッ!んー!んーっ!」

 

 少女は動転したように声を上げようとしたが男が強く口を塞ぎ頭を横向きにして許さない。同時に少女は必死にもがき始めた。しかし圧倒的に体格にも膂力にも優れる男の腕からは逃れきれない。

 

 こういう事は男は頭の中で何千回も何万回も妄想していた。妄想の中では様々な反応をする少女達がいた。突然の危機に凍りついてしまい声一つあげられないタイプ。そして今、男の腕の中で暴れてる少女のように激しく抵抗するタイプ。

 

 つまり、この少女の抵抗も男にとっては想定内。ただ欲望を擬似的に満たすための妄想が、結果的にイメージトレーニングとなり今ここで実を結んだ。

 

 自身より遥かに体格に劣る少女のものとは言え、危機的状況に必死に抵抗してくる少女の足掻きは決して無視出来るような弱いものではない。しかし男は左手で口を塞ぎ、右腕で閂締めに抑えこむのはさして難しい事ではなかった。

 

 男は体格、筋力に特別優れてるわけではない。しかし少女が火事場の馬鹿力を発揮しているのと同様。強い高揚に無我夢中になっている男もまた普段とは比べ物にならない身体能力を発揮していた。おそらくアドレナリンなどの脳内物質による反応か。

 

 後は急いで竹林の中に。そう男が考えた時、男が拘束し損ねていた少女の左手がスカートのポケットに伸びるのが見えた。

 

 まずい!咄嗟に男は右腕で少女の左手首を掴む。ポケットに入った少女の左手を引き上げると、彼女の手に握られていたのは小さな楕円形のもの。

 

 男が想像した通りそれは防犯ブザーだった。男の妄想は当然こういった障害も想定していた。故にすぐに反応出来た。

 

 しかし、男の右腕が少女の左手首を抑える事に意識がいった為に体の拘束が緩んだ。少女の右腕が自身の左手の中にある防犯ブザーに伸びる。少女の頭の回転も大したものだった。

 

 ここで防犯ブザーのピンを抜かれたら男の負けだ。男は形振り構わずに少女の体を自身に向けると三回膝を少女の腹に向けて突き上げた。容赦ない攻撃だった。

 

 闇雲な蹴りだったが身長差が幸いして三発のうちの一つが急所、少女の鳩尾に入った。男の本気の蹴りをそんな何処に貰っては堪らず、少女の視界はフラッシュし、息一つ吸えずに倒れこみかけた。

 

 それを男が抱きとめ少女が取り落としかけた防犯ブザーをもぎ取ると遠く竹林の中に投げ捨てた。少女は唯一の命綱を失った。

 

 男は力ない少女の体を抱え込むと一瞬で改めて誰も見ていなかった事を確認し、川原側の竹林の中に素早く降りていった。

 

 そして竹林の中、川岸近くで少女を押し倒して口を塞いだ。ここまで奥に入れば密な竹林の中はサイクリングロードの通行人には絶対に見えない死角であった。

 

 少女は腹部のダメージが多少抜けたのか、再び暴れだす。上からのし掛かる男から逃れる事はまず無理であろう。しかし口さえ自由になれば悲鳴をあげられる。

 

 いくら死角にいても悲鳴などあげられては誰かに聞きつけられる危険は高い。男は左手で強く少女の口を押し付けながら右手をジャケットのポケットに入れた。

 

 男は折りたたみナイフを出して、ブレードをオープンするために指を掛けるために刃についてるサムスタッドと言われる突起に親指を掛けて片手で刃を起こした。

 

 ブレードが現れると共に刃がロックされるパチンと小気味よい音を立てたナイフを少女に良く見えるようにしながら。瞬間足掻いていた少女が刃物の光を見てとうとう凍りついた。

 

 小さな折りたたみナイフ。刃長は7センチ程度。人を殺すための道具としては心許ないように見える。しかし、良く磨かれたナイフの切れ味は男に乗り掛かられてロクに身動き出来ない子ども一人殺すには余りにも充分過ぎる。

 

 

「静かに。声を立てるな」

 

 そこで男は初めて声を出した。静かだが、低く、底知れない恐ろしさを感じさせた。

 

 とうとう、とうとうやってしまった。男の頭の中の何処か冷静な部分がそう言っていた。ここまでやってしまったらもう終わり。完全無欠に一線を踏み越えてしまった、そして踏み越えたらもう後戻りは出来ない。

 

 もはや、冗談でした。誰にも言わないでね。と少女を解放しても遅い。男は自身が決定的に破滅の道に進んだのを自覚している。

 

 だと言うのにどうだろう。可愛いらしい顔に恐怖の表情を浮かべた子どもを組み敷いてるだけで男の肉棒はズボンのながらで既に極限までに勃起してビクビクと脈打っていた。下手したらロクに刺激しないまま射精しそうだ。下半身から背骨から頭までに寒気に近い悦楽が走っていた。

 

「今から口を自由にしてやるが、少しでも大声を出したら殺す。こちらの言うことさえ聞いていれば無事に帰してやる。わかったら頷け」

 

 男は心にもない事を言う。どちらにせよ殺すつもりなのだ。ただ、大声を出されたら男は慌てて少女を殺すだろうという事は真実だろう。

 

 ならあるいは大声を出してすぐ殺される方が少女にはまだ良かったかも知れない。

 

 しかし、男に口を塞がれたまま顔面を蒼白にした少女は頷いてしまった。

 

 男は少女の喉笛にナイフを当てると、少女の口から手を引いた。少女が悲鳴を挙げようとしたらその瞬間喉笛を切り裂けるように用心しながら。

 

 対して少女は口が自由になっても震えたまま声一つ出せなかった。喉笛に刃を当てられていては当然だろう。少女は恐怖に喉が勝手にしゃくりあげそうになるのすら必死に堪えていた。

 

 男はわざわざリスクを負い、少女が口をきけるようにしたのは何故か? 男はこの娘の声を聞きたかった。この娘の事を知りたかった。

 

 今から殺す娘の事を。

 

「名前は?」

 

 男は尋ねた。しかし少女は恐怖に涙を浮かべて震えるだけで答えない。

 

「大声で無ければ喋っていい。質問に答えろ、答えなければ殺す」

 

「っ、はっ、橋下由佳」

 

 男の言葉に少女は今度は慌てて口を開き、上ずった声を必死に抑えて一息に名乗った。

 

「橋下由佳、橋下、由佳、はしもと、ゆか、はし、も、と、ゆ、か」

 

 男はその少女、由佳の名の響きを噛みしめるように口の中で何度も、音を区切りながら呟いた。

 

「年齢は」

 

「9、さい、です。あ、助けて。ちゃんと答えるから、家に帰し、て」

 

 由佳は男の質問に答えながら、必死に命乞いした。彼女は自身の命の危機を正しく理解していたのかも知れない。

 

 9歳のこの少女がどの程度性知識を持っているかはわからない。しかし正しく知識があり、しかし平和ボケした妙齢の女なら今は強姦される危機だと勘違いする者もいるかも知れない。

 

 残念ながら男がしたいのはレイプなどという生温いものではないのだ。

 

「そうか、とりあえずもういい」

 

 聞きたい事は無くなったのか、それとも堪えきれなくなったのか男はそう告げた。少女はこれからどうされるのかという恐怖と解放されるかも知れないという僅かな希望を抱いた、その瞬間。

 

 由佳の喉笛に冷たい激痛が走った。

 

 男は由佳の喉に縦にナイフの刃を当てると力加減を調整しながら数回滑らかに走らせたのだ。

 

 切られた事に気付いたのか、由佳は悲鳴を挙げようとしたが、それは掠れた音にしかならず、喉から呼気が漏れる音の方が大きかった。

 

 男は由佳の気管を切開した。これからする事を考えれば悲鳴を由佳が抑えられる筈もなく、故に口を封じる為の男の考えがこの方法だった。

 

 素人の仕事である、想定通り上手く行かずに相手が切り口からの血液に溺れてしまい失敗するかもと男は思ったが由佳はパニックになりかけてるだけで呼吸は出来てるようで一安心する。

 

 正直これはやむ終えない行為で男には不本意であった。なぜなら男としては由佳がどんな悲鳴をあげて断末魔を挙げるのか、聞いてみたかった。しかしそれは男の自宅に地下室があり、さらに首尾よくそこに拉致でもしないと難しいだろう。

 

 流石に人目は避けてるとはいえ、断末魔を挙げられてはすぐに通報され警察が駆け付けてくる危険性は高い。

 

「安心しろ、喋れないように気管を切開しただけだ。大した傷じゃない」

 

 男は恐慌状態に陥りかけた少女を落ち着かせるように語りかけた。

 

 由佳は涙を零しながら口を開き何かを言おうとしてたが、やはり殆ど音声の形にはならない。

 

「いや、安心しろというのは取り消す」

 

 男は言いながら由佳の左手を取ると指先、爪の間を狙い乱雑にナイフを突き立てた。

 

「ッッーー! ーーーーッッ!!」

 

 上にのし掛かった男を跳ね上げんばかりに、海老反りになりながら、由佳は絶叫した。声が出ないのに絶叫した。音にはならずともそれは確かに絶叫だった。

 

「つぁっ!あぁッッ!」

 

 そして男も声をあげながら真っ白になった。爆発した。そう錯覚する快楽の奔流に目の前がフラッシュした。

 

「ア゛ァッ!」

 

 男は妙な声を出しながら何とか現実に戻ってきた。全身がビクンビクンと痙攣していた。ズボンの中で肉棒が激しくしゃくりあげながら精液を排出していたが、快楽は肉棒だけではない。男は由佳にナイフを入れただけで全身で爆発的に絶頂した。

 

 由佳の激痛に対する反応が落ち着いて来たのと同時に男も快楽が引いて行って何とか冷静さを取り戻した。

 

 いや、取り戻したのだろうか? 男の精神状態は腹が空いて空いて堪らない時に極上のステーキを一切れだけ口にしたような状態だ。飢えは一層激しくなり、最早堪えきれない。

 

「俺はお前を殺す」

 

 男は荒い息を吐きながらそう言った。由佳はもう涙を流しながら必死に首を降り逃げようともがくだけだ。

 

 素晴らしい。

 

 見ると少女のスカートから地面がじっとりと濡れ出して僅かに刺激臭がした。痛みと恐怖で失禁したらしい。

 

 素晴らしい。

 

 男はそんな由佳を抑え込み上着を掴みナイフを入れて引き裂いた。肌着も切り裂くと、少女の胸が露わになる。

 

 

 それは乳房と言えるとか以前に膨らみかけの兆候すらまだだった。ただ、肌より少し濃い色に色付いた乳首が僅かに発達し、そこくらいしか同年代の男との差異は無かったろう。

 

 なんて、美しいんだ。男の肉棒が暴発した精液でグチャグチャのパンツの中でまた一つしゃくりあげた。彼は自分で気付いていないが、目から止めどなく涙を流していた。

 

 男は少女の乳首にむしゃぶりついた。甘く青い匂いに僅かにしょっぱい味。少女はおぞましさからか、手を伸ばし男の頭を掴み離れようとした。

 

 その瞬間、男は憤怒を覚えた。

 

 邪魔を、するな!

 

 男は少女の左腕を掴むと腋の下にナイフを入れてナイフを数回滑らした。少女が目を剥き、また声にならない絶叫をあげた。

 

 そうすると由佳の左腕が力なく地面に落ちた。もう腕は満足に動かせないようだった。

 

 男は激高しかけながらもナイフを操る手は落ち着いていた。もし腋の下を深々と切れば神経ごと大動脈を切りすぐに大出血で死んでいただろう。男が切ったのは腋の下の脇壺より手前、肩と腕を繋ぐ靭帯だった。

 

「ッーーッッ!ヒューッ!」

 

 呼気混じりの音に無声の苦鳴をあげながら涙で顔をクシャクシャにして哀願する由佳を無視して。男は由佳の右腕も力任せに握るとナイフでまた腱を切った。

 

 これで腕は静かになった。

 

 男は再び由佳の乳首にむしゃぶりつき、心置きなく吸うと、思い切り乳輪に噛み付いて顎を振った。敏感な部位への獣性を剥き出しにした攻撃に由佳は再び激しく海老反りになり体を震わせた。

 

「は、はははっ!」

 

 男は乳首を解放すると堪え切れぬ愉悦に逆らわず笑い声を挙げた。それは邪悪さや残忍さを感じさせる笑いではない。それはただ子供が夢中になって遊んでる時に勝手に浮かぶ邪気の欠片もない純粋な笑顔だった。

 

 ただ、楽しい。そんな思いが男の顔に表れていた。一方の由佳は涙を流しながら最早呼吸をするのに精一杯という顔だ。綺麗な胸は男の歯型がつき、出血しており白くきめ細かな肌を濡らし、朱と肌が美しいコントラストを描いていた。

 

 男は今度は馬乗りになった体をズラして、スカートを切り裂き、パンツも切り破り恥部を露わにする。男から伸し掛られた状態から解放されたが、もはや由佳はロクに抵抗らしい抵抗をしなかった。或いは抵抗出来なかったのか、抵抗する勇気も残ってなかったのか。

 

 由佳がその可能性に気付いていたかはわからないが、抵抗した所で今度は恐らく脚の腱を切られていただけだろう。

 

 とうとう少女は靴下に靴、そしてズタズタになった上着を纏うという背徳的な格好でその下の肌を晒した。幼い秘部はまだ二次性徴の兆しも見えない胸と同様産毛すら生えておらず、発達の兆しもない女性器を大陰唇の肉が完全に覆い一本筋にしか見えなかった。

 

 男は舌舐めずりをして、由佳の下半身に顔を近づけ大陰唇を開く、失禁したため尿に濡れていたが、やはり小陰唇もロクに発達していないため極めてシンプルな女性器が現れる、この年代ではロクに手入れの仕方も知らないのか、恥垢の生臭さと刺激臭が混じった匂いがした。

 

 悪臭と言ってしまって差し支えないそれも、男にとっては肉棒を跳ねさせる興奮の材料としかならなかった。下の方に膣口と思しきものが見えるが指一本すら通りそうにない程小さいものだった。

 

 如何に性の低年齢化が唱え慣れてる昨今でも、この膣口では少女に男性経験があるとは考え難かった。この極限状態に濡れるような変態的才能の持ち主なわけもなく、愛液の分泌などしているわけもない。

 

 とりあえず男は広げた女性器にむしゃぶりついた。今度は歯を立てるような真似はせず舌を突き出し、舌触りを楽しむ。尿と生臭さの混じった臭いが鼻に抜け、舌が痺れるような刺激混じりの潮臭い味がした。

 

 男の肉棒は先程射精したばかりであるのにもうビンビンである、どころか触れてもいないのに快楽が溜まり、絶頂の予感すら感じさせた。このままではまた暴発するかも知れない。

 

 男はなるべく落ち着くように呼吸を整えながら人差し指を無造作に根元まで挿入した。相手の都合など何も考慮しない愛撫などとはかけ離れた行為。

 

 由佳は足をビクつかせた。既にかなり痛め付けられたにも関わらず、男の指の挿入もそれなりの苦痛として受け止めたのか。

 

 無理もないかも知れない。男の唾液くらいではロクな潤滑剤にもならず、かなり引っかかるような摩擦を感じた。膣も固い印象でただ過度のキツさがあるだけだ。これでは男の肉棒を挿入は出来ないだろう。亀頭も敏感な粘膜なのだ、こんなところに無理に突っ込めば男だって苦痛に耐えられない。

 

 チッ、と男は舌打ちした。

 

 面倒だな。

 

 でも、出来ない事と無理は同義ではない。出来ないのならどうする。

 

 男は笑みを浮かべた。

 

 出来るようにすればいい。

 

 男は今度は指ではなくナイフを膣口に挿入した。

 

「ッッ!!!」

 

 由佳の体が爆発するように跳ね上がった。いや、きっと彼女の主観では実際に世界が爆発した。神経群の集まった女性器にナイフを入れられたのだ。おそらくは人間が味わえる痛みの中でもトップクラスのものが由佳を襲ったに違いない。

 

 いきなり跳ね上がったため、ナイフは膣口を変に切り裂きながら抜けた。

 

「っ、うく、ぅ」

 

 男は快楽の本流に射精しかけたが、小さく呻いて何とかやり過ごした。凄い悦楽だった。

 

 そういえば、快楽殺人ではナイフはペニスのメタファーであり、ナイフで刺し殺すのはセックスの代替行為だと何処かで見たことがあるが、それは本当だったのかも知れない。

 

 いや、男は違うと思った。セックスの代替行為ではない。

 

 

 こんな気持ちいい事が代替(・・)行為なわけはない。

 

 由佳は人きしり陸にうち上げられた魚のように跳ねると、足を派手に広げたまま、ピクピクと余韻を残すように体を時折痙攣させるだけで動かなくなった。膣口から血が溢れ地面に広がっていく。許容範囲を遥かに超えた痛みの暴風にさらされた由佳の愛らしい顔は力が抜けたように口を半開きにして瞼が半分下がっていた。口の端から泡立った唾液を溢していた。

 

 ぶぴ、ぶちゅぶちゅ、と肛門が下品な音を立て立てて糞が地面に押し出される。饐えた便臭が男の鼻についた。

 

 死んだか?

 

 男はそう考える。人間が耐えうる域を超えてショックを起こしたか。それでは呆気なくてつまらないと男は思いつつ切開した喉に顔を近づけた。

 

 呼気を感じる。とりあえずまだ生きてるようだ。しかし意識は飛んだか。

 

「あははっ」

 

 男は笑って再びナイフを膣口に突っ込み今度は横っ腹を切る。ビクンッ!と大きく痙攣し由佳が目を剥き激しく呼気を漏らした。再び襲った激痛に意識が強制的に覚醒したらしい。

 

 そして男は快楽に背筋に震わせながら膣口から中を八方に深すぎぬように切れ込みを入れた。その間の由佳の様子は壮絶の一言だった。許容範囲を超えた痛みにまた失神しては、その痛みでまた覚醒し、イッては戻るを何度も繰り返していた。

 

 おそらく由佳は普通の人間が一生で味わえる苦痛の総量を超える苦痛をこの短時間で浴びただろう。

 

 男はサービスで包皮につつまれた小さくて分かりにくいクリトリスを十字に切り裂く。それで由佳はまた失神した。地面は液状に近い糞が広がっていた。その吐き気を催すような生臭さは通常の便ではない。由佳は宿便まで漏らしきっていた。

 

 男は由佳の足を掴み乱雑に二メートルほど投げて糞黙りの地面から移動させた。小さい女の子とはいえ人一人を片手で投げる膂力は正常な人間のものではない。狂い人のそれである。

 

 由佳の尻と腿は糞濡れになっていたが男は御構い無しだった。切り裂かれた膣口は物理的に許容容量を増し、出血により血が潤滑剤がわりとなり摩擦もだいぶマシになった。指を突っ込み男は具合を見る。いや、血にしては粘性が高い、血に愛液が混じっているのか。

 

 女は感じまいとレイプなどで膣に無理がかかると生得的な防衛反応で愛液を分泌するという。膣に凄まじいダメージを受けた結果それと同じ事が起こったのか。

 

 だが、これならいけそうだ。男はズボンのチャックを下ろし肉棒を露出させるとズタズタの膣口に当てがった。由佳はまだ意識が戻らない。

 

 男は肉棒を押し付け、先が僅かに埋まることを確認すると、一気に。

 

 一気に根元まで突き刺した。

 

 ズタズタに傷ついた膣口に明らかにサイズの合っていない異物を挿入されさらに切り口が裂けた。その苦痛に再び大きく痙攣して由佳が覚醒し、血走った眼で男をみた。

 

「つあっあぁ!」

 

 元々爆発寸前の肉棒は一気に挿入した摩擦であっけなく射精した。男はビクつく肉棒を射精しながら思い切り奥に突き込む。幼い膣は底も浅く男の肉棒の3分の2程度しか許容出来なかったが、男は構うものかと奥の行き止まりを無理やり押し込んで根元までぶち込む。

 

 膣内を無理やり貫かれ。内臓ごと突き上げられた由佳はおとがいを反らして悶絶した。男は腰を引き、また思い切り突き込んだ。切り裂かれた膣はそれでも強い圧迫感があり、しかり裂けた傷口が大量の血縁を絡めながら舌のように男の肉棒を舐める。

 

 堪らない。

 

「ごぽっ!ぐぷ」

 

 その時由佳の喉が詰まった蛇口のような音を立てた。そう許容範囲を遥かに超えた苦痛。少女の許容範囲を超えた異物の挿入。膣の浅さを超えた内臓を突き上げるピストン。

 

 それらが由佳の内臓を狂わせた。胃が暴れだし、由佳は嘔吐感をこらえきれずに、顔を横に向けると一瞬リスのように頬を膨らませ、次の瞬間クリーム色の吐瀉物を地面にぶちまけた。

 

「ぐっ、ごぼぉっ!」

 

 喉が嫌な音を立てる、胃がポンピングして、由佳の腹が波打ち再び水鉄砲のように勢い良く嘔吐した。一しきり思い切り吐いて、それでも絞り出すような胃の働きによりトロトロと口から吐瀉物が漏れる。

 

 生臭くて酸っぱい匂いを放つクリーム色の吐瀉物は地面に広がる、地に伏せて横を向いて吐いたので由佳自身の顔と髪も汚れた。

 

 食事を取ってから時間もたち、健康状態もいいためか、吐瀉物はよく消化されて固形物は殆ど混じらない。しかし赤黒い色が混じっていた。それは胃からの出血で、由佳はこの短時間で受けた痛みと恐怖のストレスで急性の胃腸の疾病を起こしていた。嘔吐が終わっても由佳は苦悶していたが、実は膣内の激痛だけでなく、膣内程鮮烈ではないが腹部の激痛にも襲われていた。

 

「あは、あははっ!」

 

 男は笑いながらまだ萎えぬ肉棒を激しくピストンをして由佳を犯しながら、右手に逆手で握りしめたナイフを振り上げ。

 

 思い切り振り下ろした。

 

 ナイフは由佳の上腹部に深々と根本まであっさり刺さり。勢い余ってナイフを握る男の拳が腹を打った。

 

「あっ!かっっッ!」

 

 声の出せない由佳がそれでも大きく口を開き、僅かに苦悶の声を漏らした。目が半分裏返りかけていた。

 

 男は大きく震えた。射精感を堪えつつナイフを抜き、右手のナイフを伸ばして、大きく開かれた由佳の口に突っ込んだ。

 

「ぐぼっ!」

 

 また喉から変な音を立てた、男は由佳の舌を串刺しにしていた。そのまま舌を引っ張るようにナイフを引き上げまるで蛇のそれのように舌を縦に裂いてしまった。

 

「おおぉぉっ!」

 

 男はとうとう内から突き上げる激情を堪えきれず大きく吠えた。この瞬間だけは見つかるリスクなどの打算は頭から消えていた。

 

 吠えながら男はナイフを振り上げ由佳の腹に突き立て、振り上げて突き立てて高速で臍より上を滅多刺しにしながら一気に。

 

 一気に意識が弾けた。

 

「あ、、」

 

 男が一瞬の失神から戻る。まだ肉棒が心臓のようにバクバクと脈打ちオーガズムの最中だった。

 

 なんだこれは?

 

 今迄の俺の人生はなんだったんだ。

 

 この一瞬の為に俺は生まれてきたんだ。

 

 そう男が確信する程、全てがどうでもよくなる多幸感と快楽だった。彼の頭の中の脳内麻薬の分泌はドラッグの類いを摂取した時を凌駕していたかも知れない。

 

 そして由佳は半分白眼を剥き。口を半開きにしたままもう動かなかった。男は顔を近づけて呼気を確認する。呼吸は止まっていた。

 

 男は胸に顔を寄せねっとりと舌を這わせた後頭を埋めるように胸に耳を当てる。

 

 心臓はまだ鼓動していたが、もう消え入りそうなほど弱々しく、間隔もゆっくりとしていた。やがて止まるのだろう。

 

 男は肉棒を血塗れの膣から抜くと、ナイフを鳩尾に当てる、切っ先を埋め、臍下まで斬りさげた。

 

 男は切り口に手を突っ込み。切り口を開く。中は血塗れの腹わたが詰まっている。男は手を差し入れ由佳の腸を引きずりだした。

 

 腸は膣よりなお熱かった。男が滅多刺しにしたせいか所々で破れ饐えた匂いの内容物が漏れ出している。

 

 男は自分の肉棒に由佳の腸を巻きつけると腸ごとグチュグチュとシゴきたてた。ワタコキとでも言うべきか?

 

 男は荒く息を立て、扱きながらナイフで由佳の上腕の肉を削ぎそれを食べた。

 

 程よく脂の乗った肉は味付けなどしてないが、塩気がして弾力のある歯ざわりがする。それは極上の味がした。

 

 男はさらに切り食べながら腸で扱いていた肉棒を由佳の腹腔の中に挿入し、熱々の中で内臓射精した。

 

「は、ぁぁ」

 

 男は息を吐いた。流石に粘液でドロドロの肉棒も萎えかけていた。男は由佳の顔を掴むと上を向けさせ後戯のように、口付けをした。舌を入れ口内を舐め回す。吐瀉物と血だまりとなっている由佳の口の中は吐き気を催す臭いと味がした。

 

 男は口を大きく開けさせて、今度は萎えかけた肉棒を口内に突っ込んだ。血や粘液やら精液やらに汚れた肉棒を掃除するつもりで舌に擦り付ける。しかしもはや由佳は反応一つ示さない。完全に一人の少女を犯しつくしている実感に、つい男の肉棒はだんだん高度を取り戻していく。男は少女の口腔には長すぎる肉棒を思い切り挿入した。

 

「く、そ、何処を切っても」

 

 男はそう悪態だか歓喜だかわからない声をだした。そう何処を切っても最高の女(肉)だった。

 

 亀頭が狭い喉奥に到達し、更に食道を犯すくらいに深々と納まる。由佳の喉奥は狭く、しかし吐瀉物が潤滑油となりぬるりと入る。もう由佳は嘔吐反射すら示さない。

 

 喉奥は狭いが、異物の進入に全く反応しない弛緩した状態とヌルつきが絶妙な快楽を亀頭にもたらす。男はピストン運動をして、舌先から適度に締め付ける喉奥を往復する。何度も射精しているにも関わらず。すぐに射精が上がってきた。

 

「あっ、く!」

 

 男は呻くと喉奥深くに挿入した状態でまた射精した。射精しながら腰を回し亀頭を喉奥で刺激する。腰が砕けそうな快楽に最後の一滴まで絞りだした。

 

 男は全てを吐き出して由佳の口内から肉棒を抜いた。もう駄目だ、全てをこの少女に捧げた。一滴ももう精液は出ない。

 

 由佳は身体はボロボロの衣服でほぼ裸を晒しており、下半身からは血を流し、糞に塗れ。腹は掻っ捌かれ内臓を引き摺りだされ、愛らしかった顔は弛緩して口の端から吐瀉物と精液を溢す、無残な姿。

 

 男は由佳の胸に耳を寄せた。もう心音は聞こえなかった。その様はどこに出しても恥ずかしくない惨死。

 

 男はふらりと一本の竹に寄りかかり座り込んだ。

 

「あ、ははは」

 

 男は笑った。由佳は死んだ。正真正銘男が殺した。

 

 もう、何をどうしても取り返しがつかない。さて、どうするか? 自首でもするか。

 

「クククッ」

 

 そんな自分自身へのジョークに一人で笑った。

 

 もう、こうなったら一つしかない。

 

 行くところまで行く。死ぬまで殺す。男はそれしか頭になかった。

 

 男は石を拾うと由佳の死体の顔面に叩きつけた。弛緩した由佳の顔が歪む。男は口に手を突っ込み今の一撃で折れた由佳の前歯を取り出した。

 

 その歯を自身の口の中に入れ飴玉のように転がしながら、男は立ち上がり身を繕った。

 

「クク、クククッ」

 

 抑え切れぬ笑いを零しながら由佳の死体をそのままに男は歩き出した。

 

 これが、日本を震撼させるある猟奇殺人鬼。その第一歩であった。


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