大きな、赤い目が目の前にある。
長く伸びた舌が、私の首を巻きつけ、捕えて離さなかった。
嬉々とした表情をしながら、私を抱きかかえ、そしてトカゲの性器が、私の中に入っている。
3日目だった。
外に出て、リザルフォスに不意打ちをされて捕えられた。皆、私を探しているのかいないのか、分からない。
私はリザルフォスに犯され続けている。
暴れれば、電気の矢で痺れさせられ、逃げようとすれば引き摺り戻される。それにもう、私にそれほどの体力は無かった。成るがままに犯され続けているしか出来なかった。
目が覚めた直後、身体を動かしてしまうと、起きた事がばれた。
「……」
声も枯れて、出なかった。
周りに居たリザルフォス達の目が、一斉に私に向いた。
緑色のリザルフォス。一番普通の、弱いリザルフォスだ。私でもこいつ程度なら倒せる。不意打ちされようとも、こいつにはやられない。
二匹が私の前後に立ち、持ち上げて、抱き締められて挿れられて、その後ろで尻にも入れられる。前後から腰を振られて、私は振り子のように揺れる。
涎を垂らしながら、前の奴は私の胸を舐めて、後ろの奴は私の背中を舐めていた。ただただ気持ち悪い。
気持ち悪いその時間はそんなに経たずに、前の奴が先に震えだして、ちょっとの吠えと共に私の中に熱いものを流し込んだ。その直後に後ろからも流し込まれた。どろ、どろ、と流れ出る。
満足した二匹が私を降ろすと今度は紫色のリザルフォスがやって来た。苦戦するが倒せない事はない。こんな状況じゃなければ。
そのリザルフォスは、私の目の前に座って、私の頭を股と太腿で締めた。そして性器を口に入れるよう促してくる。その手には、電気の矢が数本握られている。
私はただただそれに従う。従わなければ、その電気の矢が私に突き当てられる。気絶しない程度のギリギリで、従うまで。私の体は機械的にそれを受け入れていた。
ぎゅ、ぎゅ、と太腿で私の頭を締め付けて来る。私を見下しながら、ただただ淡々に。口に入れただけで舐めていないと、頭を手で抑えつけられた。堅い、もう慣れてしまったそれが、私の口の中でびくびくと言っている。
次第に熱を持って、ぶるぶると震えて、そして一気に吐き出されて来る。
吐き出したいが、それを許さないまま、紫のリザルフォスは、余韻を楽しんだ後に、私の口を閉じさせたまま、顎を持ち上げる。紫色のトカゲの顔が、目の前にある。分かっているだろう、というように、その赤い目で私をじっと見て来る。手には、やはりずっと、電気の矢が握られている。
私は、苦々しい、汚いそれを飲み込んだ。
するとまた、太腿で挟まれ、まだ元気なそれを咥えさせられた。
続いている内に、足を掴まれた。黒いリザルフォス。もう、私はこいつには勝てない。私を不意打ちして連れ去ったのはこいつだった。
足を持ち上げ、緑色のリザルフォスとは段違いの激しさで性器を叩きつけて来る。紫色のリザルフォスがより強く私の頭を抑えて、ぐちゅぐちゅと舐めるように促してくる。
「ん、んっ、んっ」
緑のとは本当に段違いの激しさで、枯れた喉から嗚咽が響く。
黒のリザルフォスが吠えて精液をぶちまける。けれど全く止まらず更に叩きつけて来る。私の中はもう満杯で、出すそばから零れ落ちようともそのまま、叩きつけて来る。その間にも紫のリザルフォスが私の口の中に流し込んで来る。
三度目が終わると、頭を撫でてから満足して離れた。
私の頭が自由になると、より一層強く黒いリザルフォスが私を犯す。
四度目が終わり、離したかと思うと私を押し倒して体を強い力でぎゅうと抱き締めて、涎を垂らしながら更に何度も吐き出してくる。
どぽどぽと地面にも精液が垂れ流されている。胸に顔を埋めて何度も舐めた後に、口に舌をねじ込まれ、中をまさぐられた。そこから更に十回吐き出してから、やっと満足したように去って行った。
そして最後に、白と紫の縞模様のリザルフォスがやってきた。
実際戦った事は無い。けれどきっと、村の誰よりも強い。
そんなリザルフォスは、乱暴に犯したり、妙な犯し方をしたりはしない。ただ、普通に抱き締めて、私を犯す。
けれど、これからずっと、私が気絶するまで。
空腹になればその子分に食べ物を取って来させ、私の口にねじ込みながらただただ、淡々に私を眺めながら、抱き締めながら、私を犯す。そうやって時間は過ぎた。
幾ら暴れようとも、静かに、けれど圧倒的な力で私を抑えつけ続けた。見た目は色しか変わらないのに。どろどろとした液体が、私の中でずーっと蠢き続けた。
トカゲの、引き締まった筋肉質な体が、トカゲの堅い鱗が、私に当たり続ける。
私を眺めながら淡々と、力強い精液が私の中に入って来る。
とぽとぽと、先に入っていた他のリザルフォスの精液を全て追い出しながら。
種族は違う。絶対に子なんて出来ない。
そう思いたい。けれど、この縞模様のリザルフォスは、それすらも打ち破ってしまうような絶対さを持っていた。
私は次第に、思考を失っていく。
緑の、紫の、黒のリザルフォスとの性行為は唾棄したい。忘れ去りたい。もう、嫌だ。
でも、この縞模様のリザルフォスとの性行為だけは、忘れ去る事は出来そうになかった。忘れたいとも思わなくなり始めていた。
そんな自分さえもがもう嫌だった。
そのリザルフォスの絶対さが、私を溶かしていた。犯されているというのに、レイプされ続けているというのに、そんな対極にあるような行為が私を溶かし始めていた。
私は、それに抗えそうにない。
気付けば、私はリザルフォスを抱き締めている。思わず離して、それでもリザルフォスは特に何も反応しないまま淡々と私を優しく、けれど絶対に離さずに犯し続ける。丁寧に、丁寧に、私を犯し続ける。
赤い、大きな目がずうっと、私を見続けている。
飽きずに、ずうっと。
何が楽しいのだろうと思うような性行為。けれど、私はそれにほだされ始めている。
ああ、私は、これからどうなるのだろう。
気付けばまた、私は自ら抱き締めていた。リザルフォスの口が開き、私の口と合わさっていた。生暖かい息が入って来る。けれど、気持ち悪くない。
頭に手を添えられ、より強く抱きしめられた。尻尾が私の足を巻きつけていた。
もう、戻れないんだ、と私は思った。戻れなくなってしまったのだ。
私は、私から求め始めていた。抗えなかった。私はリザルフォスを自ら、強く抱きしめた。舌と舌が交り合い、リザルフォスはもう何十回目となる精液を吐き出す。私の体はそれを受け入れようとしていた。
その内、きっと、身も心も受け入れるのだろうとも思った。
静かな性行為がずっと続く。互いに強く、ぎゅっと抱きしめながら、世界が私とこのリザルフォスだけになる。
くちゅ、くちゅ、と静かに音が鳴り響く。それが続く。
リザルフォスの赤い目が、私を見続ける。
頭を撫でられて、私は嬉しかった。
吐き出されて、私は、嬉しかった。
私は、嬉しかった。
いつしか、人の声が聞こえた。見張りをしていたリザルフォスが笛の音を鳴らした瞬間、私を犯していたリザルフォスは近くにあったブーメランと盾を手に取り私から離れた。
「あ……」
私は、リザルフォスに手を伸ばしていた。
「いや……」
何に嫌と言ったのか、私は分からなかった。
助かるんだ、と思う気持ちは後から湧いて来た。人の声が聞こえたというのに、私の喉は助けてとすぐさま叫ばなかった。
私は、その縞のリザルフォスに、心を既に溶かされていた。
私の秘部から、とろとろと、とめどなくそのリザルフォスの精液が流れ出て来る。程ない内に、戦いが外で始まっていた。
ここから見える位置に居た、緑のリザルフォスが射貫かれて落ちて死んだ。それには大して何も思わなかった。
この髑髏の形をした洞窟の中。私は長らく歩いてもいなかった。這って外を見ようとしたら、爆発音が鳴った。紫のリザルフォスが吹き飛ばされて、私の目の前まで飛んで来た。口をあんぐりと開けて、動かなかった。それに対しても大して何も思わなかった。
人の叫び声が聞こえる。リザルフォスの吠え声が聞こえる。
そして、少しして、足音が聞こえて来た。
「お、お前……」
幼馴染が、そこに居た。
「……」
幼馴染の視線は、私の秘部に注がれていた。どろどろと、今も精液が流れ出るその部分へ。
「遅くなって、ごめん。本当に、もう、一生を懸けて償う」
私は、それに、どう答えるべきか、どう答えようか、迷った。声は今は、出るのに。
迷っている内に、後ろから四つ足で、縞のリザルフォスが走って来ていた。
音はほぼ無く、幼馴染が振り向いた時には、縞のリザルフォスが血のついたブーメランを振り被っていた。
「……」
私は、それでも声が出なかった。いや、出さなかった。
私は、今、幼馴染と縞のリザルフォス、どちらかを選べと言われたら、少し迷ってから背徳感を感じながらも、リザルフォスを選ぶ。
それまで、溶かされていた。私は、好きになってしまっていたのだ。
理屈ではおかしくても。それでも。
幼馴染が切り裂かれる。倒れて、僅かに残った力で這って、私の方にやってくる。
リザルフォスがそれを踏みつけた。
「なん、で……そんな目で俺を……」
リザルフォスのブーメランが、首を薙いだ。
どぱ、と血が沢山出た。
同じく余り、何も思わなかった。
戦いが終わると、ぽい、と武器を捨ててリザルフォスが私の方にやってくる。私はリザルフォスが圧し掛かって来るのに身を任せて、そして抱き締めた。
口を合わせて目を閉じて、その体を心地良く感じる。
性器が入って来る。私は満たされていく。
その大きな目を、私はいつの間にか、好きになっていた。