「準備完了だ、さあやってくれ」
空が次のターゲットとなる水上バイクを俺の前方に配置し、潮に流されないように対策を施してから退避する
俺は空がターゲットを設置している間に、エネルギー残量の方をチェックしていたんだがそこである事に気が付いた
なんとエネルギーがちょっとずつではあるけど回復しているじゃないか!現時点で御大将の真似をした分は回復しているようだ。多分だけどこれは太陽光パネルだけの回復だな、今俺動いてないし風も結構穏やかなものだから風力タービンが回ってないからね
まあ、それは後で報告するとして……
「それじゃあ……、いくぞぉっ!」
俺はそう叫び双腕重機アームを爪を閉じた状態にして天に掲げる、そして残りのエネルギーを全てアームに注ぐイメージを思い浮かべると……
「ファーーーッ!!!」
「おおおぉぉぉっ!!!」
「成程、そうきたか……」
「凄い……、綺麗だなぁ……」
戦治郎、シゲ、空、翔が口々に感想を述べる、俺は皆のリアクションを聞いてからアームの方に視線を向けると……
「……今度は光の剣か……」
そこにはそれはそれは巨大な、先程の光の柱と遜色ないくらいの大きさの光の剣があったのだ。いやこれデカ過ぎないか?本当に振り回していいの?
「よし光太郎!行けっ!行けっ!GOGO!!!」
俺の光の剣を見て興奮した戦治郎が早く振り下ろせと急かしてくるが、俺はそれを無視してちょっとだけ気になった事を試してみる事にした。この閉じている爪を、この状態で開いたらどうなるのだろうか……?そう思いながらゆっくりと爪を開いていくと……
「うおおおぉぉぉーーーっ!!!あぶねえええぇぇぇーーーっ!!!」
「いかん危ない危ない危ないっ!!!」
「ぬうううぅぅぅんっ!!!」
「うわわわ、ぎゃーーーっ!!!」
光の剣が3本に分かれ、俺の前方に1本、戦治郎達がいる後方に2本倒れ込んでいくのだった。それを見た戦治郎達が蜘蛛の子を散らしたように逃げ惑う
「ちょ、光太郎ストップストップ!!!」
「光太郎さん!戻して戻して!そのまま開ききったら皆に直撃しちゃうッス!!!」
キャシーさんと護が慌てて止めに入り、大惨事は何とか回避する事に成功するのだった。……うん、皆にしこたま怒られました……。皆ごめんね……
さて、皆に叱られたところで仕切り直し、今度こそやるかっ!って時にだ……
「Hey!光太郎さんHey!」
「光太郎さん光太郎さん!こちらを!どうかこちらをっ!!!」
……護だけでなく、今度は通までもがカンペ出してるじゃないか……、しかも通の筆で書いてるみたいだし……。内容は護の方が騎士王様、通の方が宇宙刑事……ってコラ戦治郎、お前までカンペ書くんじゃない!
「取り敢えずいくぞおおおぉぉぉーーーっ!!!」
俺はそう叫び、遂にこの巨大な光の剣を振り下ろしに入る
「ギャバン!ダイナミックゥッ!!!」
はい、今回の掛け声は空振りが多かった通のリクエスト聞いて、宇宙刑事ギャバンのギャバンダイナミックにさせてもらいました!この光の剣をレーザーブレードと言うには余りにもデカ過ぎる気はしないでもないけどね!
振り下ろされた光の剣は水上バイクを丸呑みするだけでは留まらず、その周囲の海水すらも巻き込み、それら全てを光の粒子に変えてしまったのである……、この攻撃もやばいな……、沢山人がいるところでは迂闊に使えないぞ……
「ふぅ……」
「光太郎さん、賢者タイム中悪いッスけど……」
俺が振り下ろした光の剣が消えたのを確認したところで一息ついていると、いつの間にか俺の背後に忍び寄っていた護がそんな事を言う。いやこれ賢者タイムじゃねぇからっ!ちょっと疲れただけだからっ!って言うかお前何自分の艤装ゴソゴソ漁ってんだ!?何かするつもりなのか?!
「はいドーン!」
そう言って護は自分の艤装から取り出した大型バッテリーを俺の貯水タンクにぶつけてきた、いや待て!お前ホント何するつもりだよ!答えろ護ぅっ!
「ここをこうして……、ほいほい接続完了ッス!光太郎さん、エネルギーゲージはどうなってるッスか~?」
ニヤニヤしながらそう尋ねてくる護、俺は嫌な予感を感じながらも護に聞かれたエネルギーゲージの方を見る。すると……
「うぉっ!ゲージが凄い勢いで回復してる!……って言ってたら止まった……、護、これは一体どういう事だ?」
「何となくそのタンクにバッテリー繋げたらエネルギー回復するんじゃないかと思ってやってみたらビンゴだったってだけッス。まあ今考えればレーザーは電力消費するッスから成功して当然ッスよね」
その場の思い付きか……、でもこれでエネルギーの回復方法が把握出来たんだから護には感謝しないとだな。50%まで回復したエネルギーゲージを眺めながらそんな事を考えていると、未だニヤニヤしている護がいらん事言いやがった……
「って事でおかわりを所望するッス!もう1発ドカーンとやっちゃって欲しいッス!!!」
こいつ……、自分の要望通す為に回復させやがったな……っ!……まあこいつのおかげでエネルギー回復方法が分かったわけだし、これで満足するなら問題ないか……
そんな事を考えている間に、護が水上バイクを設置し準備完了する。んじゃあ今度は護のリクエストにお答えして……
「
今一度この巨大な光の剣を振るい、水上バイクを消滅させると同好会の連中が大爆笑、戦治郎はカンペが間に合わなかったのかちょっと悔しそうだった
その後、今度こそスッカラカンになったエネルギータンクを回復させる為に、太陽光パネルを閉じた状態でそのあたりを走り回る。風力タービンだけによる回復量を調べる為である
「どうだ?エネルギー回復したか?」
ある程度走り回ったところで足を止めた俺に、戦治郎が風力タービンでの回復について尋ねて来た
「ああ、回復はしたけど太陽光パネル単体よりも回復量は少な目だな……」
風力タービンが小型なのもあるせいか、太陽光パネルの時の半分くらいしか回復しなかったのである。恐らくだけど太陽『光』パネルだから補正か何かがかかってるのかもしれない
この結果から、太陽が出ている間は両方使って、夜は風力タービンだけで何とかやりくりしていく必要があるのが分かった
「話変わりますけど、最後に使ったあのでっかい光の剣の奴、パロってばっかでしたけど光太郎さんはあれに名前付けてるんですかい?」
唐突にシゲがそんな事を言った、それを聞いた同好会連中がざわめき出すんだが……
「ああ、さっき思いついたよ」
ここでまた必殺技の名前決める会議なんて来たら面倒だからね、咄嗟にそう言ってしまった……。まあ全く考えが無いわけでもないんだよね
「光の剣の奴は『ライジングセイバー』ってところだね、天に昇る増大された光の剣ってね」
「成程……、いいかもしれませんね、ライジングセイバー。……それで突き刺す奴の方はどうなんですか?」
翔の言葉を聞いた皆がウンウンと頷く、いかんそっちは考えてなかった……。俺はそれでつい動揺してしまうと戦治郎と空に考えていなかった事を見抜かれ、突き刺す方の必殺技の名前を考える会議がその場で開かれるのだった……
その会議の結果、突き刺す方の必殺技は『グリッタークラッシュ』、リボルクラッシュを元にした名前に決定するのだった
「さって、色々やってたらいい時間になったな、って事で戻って宴会始めるとしますかっ!!!」
戦治郎の宣言により俺の装備のテストと必殺技開発は終了し、俺達は拠点へと帰還するのであった